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12月27日~31日 川口オートの展望


《スーパースターフェスタ2025の展望》


 2025年に開催されたSGレースを制覇した青山周平・鈴木圭一郎・佐藤励に、全国ランキング今期S2まで上昇した黒川京介を加えた4名が、今年の『スーパースター王座決定戦トライアル』出場16名の中で勢いが優っている。
 ただ、この4名ともそれぞれ直近に出場した開催では優勝できず、その節間いずれも雨走路で敗れていることは留意しておきたい。


 昨年のSS王座を制した鈴木圭一郎は、今から1か月前には飯塚デイレースG1『開設記念レース』に優勝しており、先週の浜松デイレースG1『スピード王決定戦』は良走路で好時計をマーク。優出はできなかったが最終日は鋭い飛び出しを見せて2着。スタートの切れ味が上向いたことは好材料だろう。
 その最終日、雨走路で鈴木圭を捌いて勝利したのが金子大輔。今年はSG優勝こそないが、山陽G1と浜松G2を1度ずつ制しており、SSトライアル出場権をめぐる得点順位は堂々の1位。近20走で着外は2走のみと、安定感の高さは近況も健在だ。
 青山周平は丸4か月、グレード優勝できていない点が意外に感じられる。とはいえ全国ランキングは今期も全国ナンバーワンを堅持。2節前から前節にかけて7連勝して、その間の最も速かった本走タイムは3.356秒(2度)とエンジン状態は高水準である。
 『G1スピード王決定戦』準決勝戦を着外に敗れて、最終日は前日に続いて青山周と同レースに組まれた佐藤貴也。その最終日第10レースは、青山周・鈴木宏和との大激戦の末に勝利した。その節間はそれほど速いタイムを出せなかったが、2節前には3.365秒が出ており、スピード戦にも対応できそうだ。昨年はSSトライアルの4日目に他落。しかし翌日の王座決定戦は0mオープン戦の8号車という不利な枠から3着に好走し、不屈の精神を見せた。
 この秋はSG日本選手権ではなく別路線を歩んできた黒川京介。他落をこうむった1走を除き近40走、3着以内を外しておらず、今大会と異なり夜開催だったが今月11日に川口で本走3.330秒という猛スピードを計時している。直近節の川口ナイトレース優勝戦は雨走路で平田雅崇と中村雅人に大きく水をあけられての3着だったが、最後に出場した昼開催である11月下旬の山陽は雨走路の優勝戦を金子大輔に10メートルの差をつけて優勝している。
 黒川が3.330秒で優勝した川口ナイトレースをスタート後手で2着になった佐藤励は、その8日前の山陽ミッドナイト優勝戦では黒川を捌いて優勝している。直近節の浜松スピード王決定戦は初日にフライングを喫して勝ち上がり権利を喪失。それでも節間に計時した最高タイムは本走3.369秒で、これは鈴木圭の節間最高タイムと全く同じだから、高いレベルの機力を有していることは確かだ。
 鈴木宏和は浜松スピード王決定戦の初日から3連勝。4日目の準決勝戦は雨走路のレース終盤にコーナー流れて着外となったが、再び雨で迎えた最終日は得意技のダッシュを利かせて奮戦し3着。SSトライアルへは2023年に初出場して、2024年は王座決定戦まで勝ち進み5着。今年のSGおよび特別G1開催6節のうち4節に優出して、SSトライアル出場権ポイントは並みいるSGホルダーたちを上回って第2位。いつ冠を獲っても不思議でない雰囲気を漂わせている。


 今大会の第1レース~第10レースでは『SSシリーズ』が実施されて、SSトライアル出場権獲得まであと一歩だった高橋貢、今期の山陽ナンバーワン丹村飛竜、先月に川口G2『オートレースメモリアル』を優勝した永井大介、川口ナイトレース完全V後の平田雅崇、飯塚ミッドナイト優勝後の長田稚也など、そうそうたる顔ぶれが集結するが、ここでは西翔子にスポットライトを当てたい。


 先月下旬の川口ナイトレースで3.368秒という素晴らしい本走タイムを計時した西は、翌週に開催が再開した新走路の浜松3節でも活躍。G1スピード王は優勝戦の終盤まで先頭を走り続けて3着。佐藤摩弥や小椋華恋に続く近い将来の女子タイトルホルダー誕生を予感させた。
 今年は『オートレースグランプリ』に初出場した。ファン投票によって選ばれるオールスターとは異なり、自身の成績のみによって出場資格を得られるSG大会へ参戦するのは、このグランプリが初めてであった。今期の全国ランキングは自身最高位のA-33。今大会へ出場する浜松7名のうち6名はSSトライアル出場組なので、SSシリーズは西が地元ファンの期待を一身に集める。
 今節初日の10レースには第7回『スーパースターガールズ王座決定戦』がおこなわれて、西は3年連続3度目の出場となる。前々回は3着、前回は4着だった。過去6回は地元川口と伊勢崎の所属選手が3度ずつ制している。浜松の旗手である西がガールズ王座に新たな風を吹き込ませるか。そして今節活躍して来年以降の飛躍につなげられるか、注目したい。

 

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主な出場予定選手
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黒川 京介〔川口 S-2(33期)〕
佐藤 励〔川口 S-6(35期)〕


青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-13(22期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-14(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-16(32期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-39(34期)〕
西 翔子〔浜松 A-33(35期)〕


 文/鈴木


12月27日~31日 川口オート初日の1日出走表

2025/12/26
開催前の展望

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