10月13日から5日間で開催されたオータムセール。不景気と重なって、前年を大きく下まわる結果となってしまいました。
今まで、サマーセールは何度も行っていますが、オータムセールは初めて。やはりというか・・厳しい現実を見ることになりました。
初日は当歳のセリ。人も少なく、売り上げ的にかなり厳しいものがありました。。。セリで馬を買うと、すぐに餌代などの預託料が発生します。当歳だと競馬に使えるのは約2年後ですから、やはり1歳馬の方が人気ですね。
2日目からは1歳のセリ。ここからはだいぶ人も増えて、活気がありました。
ただ、オータムセールで求められている馬というのは、「いかに安く、走る馬であるか・・」ということです。だから血統がよくて高い馬は売れない・・。
競走馬というのは、安い買い物ではありません。馬主さんというのは、莫大なお金をつぎ込んでいるんです。買う時は本当に真剣。何十頭も買う人はなかなかいませんから、コレ!と思う馬に狙いを付けて、誰も競ってこないことを祈るのです。ここまで社会が不況になってしまった現在、馬主さんは本当に大変だと思います。
そして競馬界で1番大変な思いをしているのが生産者。これはもう、本当に深刻です。
まず、種付け料を見てください。人気の馬たちをあげてみました。
・ディープインパクト 1200万円
・アグネスタキオン 1000万円
・キングカメハメハ 500万円
・シンボリクリスエス 500万円
・ダンスインザダーク 400万円
・ネオユニヴァース 400万円
・ハーツクライ 400万円
・フジキセキ 400万円
・サクラバクシンオー 300万円
・ゼンノロブロイ 300万円
・マンハッタンカフェ 300万円
・キングへイロー 250万円
・ステイゴールド 250〜350万円
・マヤノトップガン 200万円
・アドマイヤコジーン 150万円
・マーベラスサンデー 130万円
・アジュディケーティング 100〜150万円
・ティンバーカントリー 80〜120万円
・ホワイトマズル 80万円
・スキャン 60〜100万円
・マイネルラブ 50〜70万円
・アドマイヤドン 50万円
・エイシンサンディ 50万円
・ザッツザプレンティ 30〜50万円
・へクタープロテクター 30〜50万円
・ツルマルボーイ 30〜50万円
・タップダンスシチー 30〜50万円
・トウカイテイオー 30万円
・トーホウエンペラー 30万円
・ニューイングランド 25〜35万円
[スタリオンレヴュー2008&ジェイエスネットワーク平成20年度より]
種付け料と言ってもすべて同じではなく、条件によって値段が多少変わってきます。例えばディープインパクトはすごく高いですが、その代わり不受胎の場合は全額返還の条件がついていますし、支払いの期日によって値段が変わったり、牝馬が生まれたら安くなる・・・等々、種馬によって条件はまちまちです。
とりあえず目ぼしい種牡馬の種付け料を集めてみましたが、この値段にここまで育てた餌代や人件費などがかかります。それが1年で約100万円として、1歳馬なので約200万円のプラス。種付け料にプラス200万円した値段で売れなければ、完璧に赤字なのですよ。
オータムセールの売却価格を見ると・・・売れてマイナスになっている馬がかなりの数になっています。
今回のオータムセールの結果は、904頭上場して290頭が売却。売却総額は9億4908万4500円。前年と比べると、3億9903万6000円の減額となりました。
売れてマイナス、売れてマイナス・・・こういう現象が、すでに何年も続いています。逆にゴールドへイローのように、30万円の種付け料でここまで活躍馬を輩出する馬もいますが、なかなか馬産地全体を救うまでとはいきません。
そして買う方の馬主さんたちも大変な思いをしている・・・このままでは、日本の競馬は生産界と馬主界から崩れてしまいます。今考えなければいけないこと、今しなければいけないこと、少しづつでも、明るい未来に向けて進んでいってほしいと切に思います。
今年も日高に牛が増えました。。。これが今の現実なのです。
今日は佐々木竹見さんのお宅にお邪魔して、レースの見方の勉強をさせていただきました。竹見さんと一緒に見ると、自分だけでは見えていなかったことが見えて来るんです。説得力もあるし。ホント、勉強になります!
しかも竹見さんはジョッキーとして鉄人なだけでなく、人柄もすごいんです。こんな小娘のような私ともちゃんと話してくれるし褒めてくれるし、スリッパ出してくれるし玄関の外までお見送りまでしてくれる。
この人柄・・・厳しい勝負の世界にあって、穏やかさや優しさを忘れない・・・これが鉄人たる所以なのかもしれないですね。技術だけでなく、人としても競馬界のお手本です。
現在竹見さんは11月9日の東京競馬場で行なわれるジョッキーマスターズ出場に向けてトレーニング中なんだそうです。約3年ぶりに馬に乗って、さすがに「筋肉痛だよ・・」と笑っていました。
すでに半月ほど乗っているそうで、先日は1000mからの追い切りにも騎乗!さすがですね☆
「ジョッキーマスターズの出場依頼が来た時は、嬉しかったよね。本番はとにかく楽しんで乗るよ♪」
ということでした!
中央の、そして世界の名ジョッキーたちとのレジェンドレース。楽しみに待ちましょう〜
競馬場に到着してまずしたことは・・・・腹ごしらえ!基本です。
派手なトラックが止まっていたので行ってみると、「動物コロッケ」の文字が!
乙女ならうさぎちゃんでしょ〜と注文したら品切れ・・・なのでくまさんにしました。
ソースとかかけなくても、揚げたてでサクサクしてて、すごく美味しかった〜。全国の競馬場回ってくれればいいのにな。なーんて思うほど美味しかったんですよ。
そしてたくさんの屋台たち・・・何を食べるか迷ったけれど、やっぱり旭川ラーメンは外せませんよね。
湯気が立ってないことにまた騙されました・・・中は激アツです。
これぞ醤油ラーメン。身体が温まりました〜。
ナイターはやっぱり綺麗ですよね。若いカップルがとても多くて、素敵なデートコースといった感じ。
そういう姿を見るにつけ、なくなってしまうのが本当に惜しいと思いましたね。
旭川最後のレースは交流重賞『エーデルワイス賞』。生ファンファーレ、すごく上手でびっくりしました。今まで聞いた生ファンファーレの中でダントツうまいと思いましたね。もうこれも聞けないのかな・・・
レースは1番人気に応えて、山口竜一騎手&アンペアのコンビが圧勝☆
牝馬同士とはいえ、本当に強い勝ち方でした!
最後をきっちり締めた山口騎手。
「勝ったけど・・・淋しいなぁ〜。ここでもっと競馬してくれれば、もっと勝つのに・・・」
勝利を喜び愛馬を称えながらも、淋しさは隠せない様子でした。
また1つ、地方競馬場がなくなってしまいました・・・・もうなくなる競馬場の姿は見たくなかったけれど、やっぱり生で見て触れて、良かったと思います。今後はこういう日が来ないことを切に祈ります☆
さようなら、旭川競馬場。あなたのことは一生忘れません。
10月16日、旭川最後の開催が行なわれました。これが本当に最後の最後!もう来シーズンはないんです。1レースからたくさんのファンの方が詰め掛けて、旭川競馬場との別れを惜しみました。
私は初めての旭川が、ラストとなってしまったんですが・・・立地といい建物といい、昭和の雰囲気たっぷりで大好きになりました。これぞ地方競馬です。せっかくのナイター施設なのに・・・終わっちゃって本当に残念・・・廃止になる淋しさは、誰よりもわかっているつもりですから。。
この日はJRAのゴールデンルーキー三浦皇成騎手も遠征騎乗で花を添えました!
「中央コース・地方コースというよりは、邪魔しないように、自分の馬の能力を出せるように乗ることを心がけてます。
レースではカーっとなったりはしないけど、熱さは持って乗ってますよ。最後の日に、しかも最後のレースで地元の馬に乗せてもらえて光栄です!」
いつでもどこにいっても注目の的。この日もたくさんの方に声をかけられてました。
道営競馬紅一点の笹木美典騎手。長い長い怪我から復帰して、元気に騎乗していました。
「旭川が1番勝ってたから、1番好きだったんです・・・終わっちゃうなんて本当に淋しいですね。」
道営は他の地方競馬場と違って転戦式。旭川が廃止になっても他の競馬場があるけれど、二度と旭川でレースできないとなると・・・地元の方だけでなく、関係者もとても寂しがっていました。
同期の亀井洋司騎手。高知の新人王以来だから・・・・何年ぶりだ?!すっかり大人になっちゃって・・・
でもまだ独身ということです!68期独身組は、名古屋の横井騎手、笠松の湯前騎手と私を合わせて4人だけ。誰が1番に抜け出すかな〜(笑)。
こちらは北関東ゴールデンコンビ。山口竜一騎手&三井健一騎手。
2人とも移籍して大変な思いもしたことでしょうが、現在は大活躍ですよ。本当に嬉しいです♪
ちなみに三井騎手はM体質なため、山口騎手にイジメてもらいたくて北海道について来たとか(笑)。馬の上では真剣ですが、普段はかなり面白い人たちなんですよ。
明日はG?南部杯マイルチャンピオンシップですよぉ〜!!
盛岡のコースは坂があるので、他の地方コースとはまた違ったレースが楽しめます。しかも今回は【ブルーコンコルド】の、南部杯史上初の3連覇が掛ってます。この馬は本当に地方競馬を盛り上げてくれました!前々走の『フェブラリーS』は人気を下げていたけれど2着に踏ん張りました。そして前走『かしわ記念』では【ワイルドワンダー】をさし返しての2着。やはり1600mでは強いですね。
しかも今回は得意な盛岡コース。8歳馬でのG?勝利をぜひ見たいです♪
[08、かしわ記念レース後]
注目は、初G?に挑む【トーホウライデン】。『マーキュリーC』は取り消したけれど、その後のレースもキッチリ勝利していて回避の影響は全くなし!中央では三浦皇成騎手が大活躍していますが、地方も負けてません!21歳の高橋悠里騎手の騎乗ぶりにも期待したいと思いますっ!
◎14、ブルーコンコルド
○3、ワイルドワンダー
▲8、コンゴウリキシオー
△10、トーホウライデン