
B級馬による1400メートルのS2重賞。
クロスオーバーの転入初戦となった前走久住山賞は、3コーナー手前で先頭に立つと直線楽に後続を突き放して力の違いを見せつけた。今回は出走10頭中7頭がその久住山賞組で、あとの3頭は1750mの初冬特別で5着以下というメンバー。連勝の可能性はかなり高いといえそうだ。
相手は久住山賞で2着だったマイネルプレジャーだが、クロスオーバーに4馬身ちぎられた上に、3着のダノンハラショーには半馬身差に迫られた。あくまでも相手の1頭で、クロスオーバーとの馬券が人気になって妙味がないなら、むしろ切ってしまうという手はある。
初冬特別組のサチノポピーが上位に食い込んできそう。10月31日の英彦山賞では、実際にマイネルプレジャー、ダノンハラショーに先着している。
馬券の対象はダノンハラショーまでで、久住山賞4着以下からの逆転というのもあまり現実的ではない。
◎7クロスオーバー
◯6マイネルプレジャー
▲8サチノポピー
△3ダノンハラショー
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ワットロンクンの前走栗駒賞は、1番人気に支持され2番手から3コーナー過ぎで先頭に立ってという完璧な競馬に思えたが、最後方から位置取りを上げてきていた10番人気のスフィンクスに出し抜けをくらった形で差し切られた。鞍上の村上忍騎手はゴール前で交わされるところで、「え?外から来たのは何?」という感じでそっちのほうを見る感じだった。今シーズン、南部杯JpnIを別とすれば1400~1600メートルでは4戦3勝2着1回。雪辱のかかる一戦。
一発ありそうなのが、北海道から転厩初戦のビッグバンドジャズ。11番人気、高知から別府真衣騎手が呼ばれて臨んだ道営記念は、4コーナーでもほとんど最後方という位置から追い込んで3着に入り、あっと驚かせた。その前走のA1特別戦でも3着だったように上昇気配ではあった。その実力でこのメンバーなら十分勝負になる。
今シーズン途中で北海道から転入したのがエアカーネリアン。岩手ではここまでA1特別や重賞で6戦3勝2着1回という成績。前走絆カップは6着だったが、勝ったナムラタイタンや4着のラブバレットなど全国区で活躍するメンバー相手での結果。メンバーがかなり楽になったここなら上位を狙える。
エーシンシャラクは笠松から転入して8戦して3着を外したのが芝の桂樹杯だけ。ただ勝ち切れないレースも多く、ここでも上位に食い込めるかどうか。
スフィンクスは前走栗駒賞での勝利が、たまたまハマっただけだったのかどうなのか。ただ水沢へのコース替わりでの激走だったということでは今回も軽くは扱えない。
笠松の重賞や準重賞で上位争いをしていた実力のドリームカトラスにも注目。
◎5ワットロンクン
◯11ビッグバンドジャズ
▲7エアカーネリアン
△8エーシンシャラク
△6スフィンクス
△1ドリームカトラス
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B級馬による1800メートルのS2重賞で、この開催のB級戦は、翌20日に1400メートルの師走賞もS2重賞として行われる。
ダイリンザンは、飛燕賞勝利のあと8カ月ぶりの復帰初戦となった前走サフラン賞では、3コーナー過ぎで先頭に立つとそのまま後続を寄せ付けずの楽勝。ところがその後に禁止薬物(カフェイン)が検出されて失格となっていた。ここはあらためての復帰戦。前走のレースぶりからもこのクラスでは実力的に抜けている。
マイネルヘルックは中央未勝利から転入し、4戦して2着が3回。初戦の耶馬溪賞の勝ち馬ミスタージャックはその後すでにA級戦を勝っており、前走の勝ち馬サンライズベーダーは中央3勝からの転入馬で、戦ってきた相手が悪かった。ここはダイリンザンと3歳馬同士の争いとなりそう。
ビービーアックスは門別からの転入初戦。中央在籍時の2013年10月以来2年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、北海道ではA1特別で3着が2回あった。その実力ならここでも即通用しそう。
前走B-3組の一般戦で佐賀初勝利を挙げたミッキーバルーン、2走前のB-2組特別で2着があるリッカタキシードらは、上記3頭にどこまで食い下がれるか。
◎2ダイリンザン
◯4マイネルヘルック
▲5ビービーアックス
△10ミッキーバルーン
△6リッカタキシード
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重賞初挑戦だがグルームアイランドに相当な素質を感じる。3歳4月と遅いデビューだったが、門別、船橋、そして前走から金沢と移籍して、ここまで15戦13勝。前走、2着に9馬身差をつけて楽勝したA-2特別の勝ちタイム2分9秒1は、今シーズン金沢で行われた同じ2000メートルの古馬重賞スプリングカップ、イヌワシ賞よりも1秒ほども速いもの。直線でもほとんど追われずに出したタイムだけに、まだまだ能力はありそう。
ジャングルスマイルは今シーズン9歳でも重賞3勝。百万石賞ではナムラダイキチを負かしており、そのナムラダイキチが不在であればこの馬の天下といってよさそう。移籍してきた刺客グルームアイランドとの一騎打ちだ。
北国王冠でジャングルスマイルとコンマ5秒差の3着だったアキレウス、笠松遠征なども含め今シーズン掲示板を一度も外していないトウショウプライド、川崎から再転入してトウショウプライドなどと接戦のあったビービーガザリアスらが上記2頭に迫れるかどうか。
◎4グルームアイランド
◯7ジャングルスマイル
▲1アキレウス
△9トウショウプライド
△10ビービーガザリアス
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サプライズハッピーは芝のジュニアグランプリで6着はあったが、ここまで7戦して6連対。前走プリンセスカップは、他地区から遠征の強豪相手に直線一気の差し切りを見事に決めた。今回は別定2キロ増となって牝馬ながら56キロを背負うが、ここまでの実績は断然で、負担重量増も問題なくこなすと見る。
期待したいのは北海道から転入2戦目のイチダイ。前走転入初戦のフューチャーステップは3~4コーナーでもじっくり溜め、直線ではラチ沿いから伸びゴール前3頭接戦の2着だった。2戦めの慣れと上積みがあればサプライズハッピーに迫る場面まであるかもしれない。
サンエイホープは、知床賞こそ7着だったが、前走のフューチャーステップでは、上記イチダイ、そしてウマノジョーとの接戦を制して巻き返した。まだまだ底を見せていない。
門別から転入初戦となるディックカントウは、1500~1600メートルで好成績を残していただけに怖い存在。
若駒賞5着、知床賞4着のウマノジョーも、引き続き期待できそう。
◎10サプライズハッピー
◯8イチダイ
▲1サンエイホープ
△9ディックカントウ
△12ウマノジョー
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