
同世代同士の定量戦ゆえ、実力・格付どおり堅く収まりそうにも思えるが、過去5年を見ると1、2番人気の決着は2回だけ。そして1番人気が勝ったのは昨年のキサラキクだけ。とはいえ一昨年のナナノチカラ、昨年のキサラキクは、ともに黒ユリ賞の勝ち馬で、ここ2年に限っては実績馬が力を発揮している。
であれば格付的にも最上位で黒ユリ賞を制しているシリウスとなりそうだが、若い3歳牝馬同士の争いだけに、近走好調を維持しているワタシハサクランボの勢いに期待してみたい。一時苦労していた障害もすっかりよくなった。障害を早めにクリアして、勝てずとも粘り込むと見て、連軸としての中心はこの馬。
実績でいえばやはりシリウスが断然。ばんえい大賞典を制し、秋桜賞では4着だったものの、1、2着の牝馬より別定20kg増だった。定量なら力上位は間違いない。
その秋桜賞で1、2着だったメムロコマチ、タキニシサンデーも、あらためてチャンスは十分。
アスリートは、ばんえい菊花賞では障害で苦戦して競走中止となったが、それまではB4級-1組で常に勝ち負けのレースをしていた。今回はばんえい菊花賞と同じ670kgゆえ障害が不安だが、それさえ克服できれば好走の目はある。
9月以降掲示板を外さない堅実な走りを見せているホクショウモモも上位争いに食い込んできそう。
◎2ワタシハサクランボ
◯3シリウス
▲1メムロコマチ
△4タキニシサンデー
△7アスリート
△6ホクショウモモ
ばんえいオークスの出走表はこちら
兼六園ジュニアカップの上位馬がやはり強そうだ。門別からの転入初戦で1番人気に支持されたヤマノカミだが、5番手追走から懸命に前をとらえにかかったが、直線で行き脚が鈍ったビューティはとらえたものの、マイペースで逃げたブライトエンプレスはとらえきれず、クビ差届かずの2着だった。しかし距離経験は豊富で、2戦目での慣れが見込めるだけに、今回は早めにレースを進めて押し切ると見る。
相手はやはりブライトエンプレス。ここまで敗戦は金沢プリンセスカップの4着だけ。そのときはスタートで隣の馬と接触するなどで位置取りを悪くし、流れに乗れなかったもの。そういう意味ではまだ底を見せてない。初めての1700メートルも問題なくこなすと見る。
ワンダーローズは北海道では未勝利だったが、転入後は4戦3勝。前走、初めての特別戦だった2歳1組の1500メートル戦の勝ちタイム1分37秒4は、不良馬場だったとはいえ金沢プリンセスカップや兼六園ジュニアカップを上回るもの。重賞初挑戦でもあっと言わせる場面があるかもしれない。
兼六園ジュニアカップでブライトエンプレスと並走するように先行したものの直線失速して3着だったのがビューティ。ただ2走前の2歳1組特別の9馬身差が圧巻のレースだっただけに、まだ秘めている力はありそう。
門別1勝から転入初戦のジャスティスは、ホッカイドウ競馬のシーズン終盤に調子を上げてきていた。
金沢プリンセスカップを制したグランスーリールは、笠松に遠征したラブミーチャン記念で大敗した影響がどうだろう。
◎8ヤマノカミ
◯10ブライトエンプレス
▲11ワンダーローズ
△1ビューティ
△7ジャスティス
△4グランスーリール
金沢ヤングチャンピオンの出走表はこちら
いよいよ転入馬が増えて、フルゲート12頭中、門別からの転入馬が9頭というメンバー。
転入後3連勝で天山賞を制したドンプリムローズがここでも最有力。天山賞で3/4馬身まで迫られたオダツが今回は不在で、3着サプール以下には大差をつけていた。距離が1400メートルに戻ることもなんら問題なく、重賞連勝となりそうだ。
相手筆頭には転入初戦のライオンクイーン。門別では2歳5組戦を2着、1着でシーズンを終了。調子を上げてきての転入で、距離適性的にも中距離よりこの距離のほうが合いそう。
ヤマヨバトルカムイは北海道未勝利からの転入で、転入初戦こそ3着だったが、その後は2歳-2組戦とはいえ圧倒的な内容で2連勝。前走の1400メートル1分30秒9は、メンバー中持ちタイムで最速タイ(同タイムはセカンドユウゼン)。ここ2戦よりレベルアップしたメンバーを相手にその勢いが続くかどうか。
サプールは天山賞で8番人気ながら3着。勝ったドンプリムローズから2秒2という差をどう考えるかだが、今回、山口勲騎手を起用ということでは期待できそう。
もう1頭の1400メートル持ちタイム最速が、セカンドユウゼンの2走前。前出のヤマヨバトルカムイが不良馬場でマークしたタイムなのに対して、セカンドユウゼンは良馬場でのタイムということでは、より評価できる。天山賞は5着だったが、距離が1400メートルに戻っての巻き返しに期待。
北海道5戦1勝から転入初戦のストームメイにも素質を感じる。
◎1ドンプリムローズ
◯3ライオンクイーン
▲9ヤマヨバトルカムイ
△12サプール
△5セカンドユウゼン
△7ストームメイ
カペラ賞の出走表はこちら
バズーカの出走取消がなんとも残念。一線級の古馬との初対戦で、しかも久々の1400メートルでどんなレースをするか楽しみだったのだが。ますますもってダートグレードで上位入着経験のある実績馬、3頭の争いとなりそうだ。
どれを本命にするかは迷ったのだが、岩手からここを狙って遠征のラブバレットを。5月のさきたま杯JpnIIでは、あわやという場面があっての4着。クラスターカップJpnIIIでも、勝ち馬からは離されたものの3着と健闘した。休み明けの前走絆カップは必ずしも向いているとはいえない距離。いわばここに向けてのひと叩き。得意の距離で実力を発揮する。
エプソムアーロンは衰えを知らない11歳馬。2年近く前になるが兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで2着の実績。前走黒潮マイルチャンピオンシップは高知で地元馬同士で初の敗戦となったが、勝ったメイショウツチヤマは中央オープンからの転入馬だった。笠松1400メートルは、昨年2月のオッズパークグランプリ2014でレコード勝ちした舞台。スタートを決めて好位をとれればチャンスはある。
サトノタイガーは、昨年のJBCスプリントJpnI・2着で、今年は6着だったが地方最先着。もちろん勝ってもまったく不思議はない。ただ、直線での切れる脚が持ち味のこの馬に、小回りの笠松1400メートルの舞台でということがあまりイメージできないので3番手とした。
上記3頭のいずれかが崩れた時の3着候補として、昨年のこのレースで2着だったゴーディー。中央1000万から名古屋に転入して2走前にA2特別で圧勝、前走東海菊花賞で4着だったベルライン。
◎10ラブバレット
◯4エプソムアーロン
▲9サトノタイガー
△7ゴーディー
△8ベルライン
笠松グランプリの出走表はこちら
中央4頭のうちダートの経験があるのはサウンドスカイだけで、いずれも2勝馬。さらにその中に圧倒的な強さで2勝しているという馬がいるわけでもなく、いずれも2勝以外は4着以下に負けているという、何とも力の比較が難しいメンバー構成。
そんななかでダートで2勝している馬が有利かといえば、必ずしもそうではない。ほとんど広いコースでしか走っていない経験の浅い2歳馬が、いきなり園田の小回りコースに対応できるかどうかは、芝かダートかということ以上に適性が要求されることもある。コース適性ということでは地方馬も含めて未知数な馬ばかりでさらに悩む。
一応本命はオデュッセウス。北海道シリーズで2勝をマークし、間隔をあけて臨んだ京王杯2歳ステークスは、着順こそ6着だったものの大接戦となった2着争いにからんでというもの。秋になっての充実ぶりがうかがえる走りだった。今回、園田で岩田騎手ということでは大きなアドバンテージになりそう。
相手には、芝で2戦負けたあと、ダートで2連勝というサウンドスカイ。前走なでしこ賞は、1番枠からのスタートで中団よりうしろのラチ沿いを追走していたが、直線を向いて大外まで持ち出してというコースロスがありながら、圧巻の差し切りだった。小回りコースさえこなせばここもあっさりという可能性もある。
3番手にはコウエイテンマ。2走前のフェニックス賞の勝利、そして前走小倉2歳ステークスは着順こそ5着だったが、ともに走破タイムが1分9秒台。小回りのダートで持ち前のスピードを生かした走りができるかどうか。
デビューから4連勝のマイタイザンが地元の期待を一身に背負うことになる。とはいえ中央2勝の実績馬の中に入って今までのような楽なペースでレースができるかといえば、ちょっと難しいように思う。
マシェリガールは前走のアルテミスステークスGIIIでは2番手で直線を向いたものの失速して最下位。ただそのレースを除けば、他の中央馬とも遜色のない実績。
地方他地区勢で可能性があるとすれば、門別で善戦続きだったナイスヴィグラス。
◎1オデュッセウス
○4サウンドスカイ
▲7コウエイテンマ
△10マイタイザン
△9マシェリガール
△6ナイスヴィグラス
兵庫ジュニアグランプリの出走表はこちら