
実績最上位は、牝馬のダートグレードで3勝を挙げているマルシュロレーヌ。期待されたJBCレディスクラシックでの3着は残念だったが、年明けのTCK女王盃JpnIII、エンプレス杯JpnIIを連勝。2着との着差はそれぞれ半馬身、3/4馬身と僅差だったが、着差以上の強いレースぶり。その後、平安S3着、帝王賞8着だが、牡馬の一線級に揉まれたことでさらに力をつけている可能性もある。今回別定57キロは楽ではないが、それでも最大2キロの差なら、能力の違いで克服できると見る。
メモリーコウは、一昨年11月に3勝クラスを卒業したあと、重賞・オープンでは12戦して勝ち星こそないものの、2着3回、3着5回で、掲示板を外したのは1回だけ。牡馬相手の東海ステークスGII、マーチステークスGIIIでの3着好走もあり、今回別定増量なしの55キロなら頭まで狙える。
昨年末のクイーン賞JpnIIIでサルサディオーネの2着だったアッシェンプッテルは、今年、牡馬相手の名古屋城ステークス2着、吾妻小富士オープン3着と好走。牝馬同士なら重賞でもあらためて期待できそう。
リネンファッションはダートグレード初挑戦となったスパーキングレディーカップJpnIIIで2着だったが、サルサディオーネに6馬身離された。レーヌブランシュはTCK女王盃JpnIIIでマルシュロレーヌに半馬身差で2着に食い下がったが、関東オークスJpnIIの勝利だけで別定57キロはいかにも厳しい。この2頭は連下争いまで。
◎5マルシュロレーヌ
○9メモリーコウ
▲4アッシェンプッテル
△1リネンファッション
△8レーヌブランシュ
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スティールルージュはデビューから2戦、足踏みが続いたが、その後の2連勝が圧巻。アタックチャレンジでの初勝利は良馬場1分0秒3という好タイムで2着に2秒7の大差をつけた。続く2歳オープンの1200メートル戦もスピードの違いで先頭に立つと、直線軽く追われただけで2着に3馬身差をつけての圧勝。1000メートルでのスピード能力はかなりのものと見る。
エイシンヌプリは、栄冠賞は10着だったが、スタートして前に何頭か行かれると、走る気をなくしたように3コーナー手前で下がってしまった。しかし続く前走ウィナーズチャレンジではスタートでポンと出ると直線でも単独先頭。最後はフィリオデルソルに半馬身交わされてしまったが、相手はこの世代の期待馬。今回は外目の枠に入っただけに、包まれずに先行できれば能力を発揮しそう。
アマクミナイデヨはデビューから1000メートル戦で2連勝。その勝ちタイムがともに1分0秒台とスピードの裏付けは十分。
1000メートルのフレッシュチャレンジを1分0秒7という好タイムで勝ったグランツ、2戦目の2歳オープンがアマクミナイデヨに1馬身半差2着だったスティールノーヴァらも差はない。
◎2スティールルージュ
○8エイシンヌプリ
▲4アマクミナイデヨ
△3グランツ
△5スティールノーヴァ
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テイエムチューハイは2017年3歳時の霧島賞でアタマ差2着。そのとき勝ったキヨマサは、中央所属として出走した2016年の霧島賞を勝ち、中央所属のままでは条件的にその後の霧島賞には出走できないため、兵庫に移籍して霧島賞への挑戦をつづけ、通算で5回出走して3勝2着1回という霧島賞のスペシャリスト。テイエムチューハイは、昨年末に2勝クラスできわどい2着があり、障害オープンでも好走を見せた。そのレースぶりならキヨマサに惜敗したとき以上のパフォーマンスが発揮できるのではないか。
飛田愛斗騎手で2月にたんぽぽ賞を圧勝したイロエンピツは、それ以来半年ぶりの出走。たんぽぽ賞の勝ちタイムが良馬場1分29秒0で、今回の両トライアル(えびの特別、大隅特別)の勝ちタイムがそれぞれ重馬場で1分29秒2、1分29秒5。休み明けだがたんぽぽ賞以上の仕上がりと成長があれば勝負になる。
佐賀に移籍して連覇を狙ってきたテイエムノサッタにもチャンスは十分。
トライアルを圧勝してきたテイエムラッシュ、アイアンムスメは、実績馬に対してどこまでやれるか。
◎11テイエムチューハイ
○2イロエンピツ
▲10テイエムノサッタ
△1テイエムラッシュ
△3アイアンムスメ
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中央5頭のうちジャスティンが別定4キロ増の58キロで、ほか4頭は54〜55キロ。短距離戦でこの斤量差はいかにも厳しい。2016年には60キロを背負って圧勝したダノンレジェンドの例もあるが、それは例外。ここは重賞実績のないサイクロトロン以外の3頭の勝負と見る。
リュウノユキナはダート1200mで6戦連続連対と、短距離路線ではめずらしく6歳になって充実ぶりを見せている。サイクロトロン、ヒロシゲゴールド、マテラスカイと先行タイプが揃った中で、それを見ながらレースを進められるという展開的にも有利。
マテラスカイは昨年日本レコードでこのレースを制した。2018年にはプロキオンステークスGIIIでもダート1400メートルの日本レコードをマークしているが、昨年のクラスターカップJpnIIIはそれ以来約2年ぶりの勝ち星で、勝ちきれないレースも多い。海外の大レースで2着3回というのも評価できるが、国内で戦っていればもっとタイトルを獲れていたのかもしれない。今の盛岡ダートコースはやや時計がかかっており、おそらく昨年ほどのスピード競馬にはならないところでどうか。
ヒロシゲゴールドは、東京スプリントJpnIII5着は先行争いに巻き込まれてのもので、前走北海道スプリントカップJpnIIIは、リュウノユキナより1キロ軽い斤量もあって接戦を制した。このレースは2年連続2着で、三度目の正直となるかどうか。
重賞実績に乏しい地方馬はいかにも厳しい。中央馬のどれかが凡走したときに掲示板があるかどうか。
◎8リュウノユキナ
○12マテラスカイ
▲10ヒロシゲゴールド
△4ジャスティン
△3サイクロトロン
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7月の佐賀王冠賞は、逃げたパイロキネシストに、好位のドゥラリュールが3コーナー過ぎでとらえにかかると、3番手以下を離しての一騎打ち。結果的にドゥラリュールがクビ差で勝ったのだが、鞍上の鮫島克也騎手は4コーナーでうしろを振り返るなど、その時点でパイロキネシストは負かせると思ったのだろう。ドゥラリュールは着差以上の完勝だったと見て、ここも中心。
ドゥラリュールが中央2勝クラスから転入して今回が3戦目。パイロキネシストは中央3勝クラスから昨年末に転入し、5月には佐賀スプリングカップを制した。そして今回、中央オープンから転入初戦となるのがコンカラー。格付け的には当然この馬が最上位だが、ここ3戦は2秒以上の差をつけられて負けており、オープンではほとんど二桁着順。佐賀コースへの対応も未知数であり、ここは3番手評価まで。
3歳二冠を制したトゥルスウィーだが、古馬のこのメンバーに入るとさすがに胸を借りる立場。とはいえ52キロの軽量ならあっと言わせる場面もあるかもしれない。
テイエムギフテッドは中央から転入初戦の準重賞・志布志湾賞を勝ち、その後は佐賀スプリングカップ、佐賀王冠賞も含めて佐賀ではすべて掲示板内。馬券対象はこの馬まで。
◎3ドゥラリュール
○9パイロキネシスト
▲7コンカラー
△6トゥルスウィー
△10テイエムギフテッド
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