ナナカマド賞を勝ったがために、その後は負担重量を課せられて苦戦が続いているアバシリサクラ。前走出走取消となった影響がどうかだが、牝馬同士で定量のここであらためて能力の高さを見せたいところ。
1月25日の3歳A-1とかち氷雪賞が出走9頭中8頭が牝馬で、今回はその再戦といえるメンバー。そのレースを制したのがミソギホマレ。いち早く障害を越えたイオンがゴール前で苦しくなったところ、3着以下を大きく離しての勝利。9月のいちい賞でもイオンやアバシリサクラをまとめて負かしており、やはり能力は高そう。
障害を早めに勢いよく超えてもゴール前で甘くなるのがイオン。とはいえ前走は第2障害ほとんど直行で、他の牝馬より5キロ増だったこともあった。今回は全馬の負担重量が一気に増えるだけに、ゴール前がバテ比べのようになれば粘り込む場面も。
十勝産駒特別はゴール前4頭ほとんど差のない大接戦で、3着がホクセイサクラコ、4着がシンデレラナイト。シンデレラナイトは前走とかち氷雪賞での3着は力をつけたと見るべきか。ホクセイサクラコや、白菊賞を制したニュクスには巻き返しのかかる一戦。
◎5アバシリサクラ
○9ミソギホマレ
▲10イオン
△6シンデレラナイト
△8ニュクス
△3ホクセイサクラコ
黒ユリ賞の出走表はこちら
大高坂賞で1、2着だったアイアンブルーとスペルマロン。ここもこの2頭の勝負と見る。普段より前目の好位でレースを進めたスペルマロンは、逃げていたツクバクロオーを目標に、直線ではこれをとらえ、さらに内から伸びていたブラゾンドゥリスもとらえようかというところ、出遅れもあってうしろから押し上げてきたアイアンブルーに交わされてしまった。1番人気だったスペルマロンにしてみれば、フクノグリュックなども含めた先行有力勢を負かしにいったところ、伏兵アイアンブルーに漁夫の利的に勝利をさらわれたという結果。昨年5月以降、1300〜2400メートルというさまざまな距離を使われて連対を外していないという安定感は抜群。
一方のアイアンブルーは、続く黒潮スプリンターズカップでの2着も前が激しくやり合った展開に恵まれた。今回はハナを主張する馬がほとんどいないメンバーだけに、あらためて能力が試されるところ。
昨年10月の賞金カットでC2級まで下がったところから徐々にクラスを挙げてきたのがスカルバン。ここに来てB級からA-2までの3連勝はレース内容的にも評価できる。距離経験もあるだけに、重賞初挑戦でも見せ場以上がありそう。
大高坂賞で3着だったブラゾンドゥリスは、地方移籍後は短距離を中心に使われ、地方所属となってからは今回が初めての1600メートル。大高坂賞でもゴール前は一杯になっていただけに、この距離でどうだろう。
フクノグリュックは、大高坂賞では強気にレースを進め直線脚が上がってしまっただけに巻き返しのかかる一戦。
アースグロウも黒潮スプリンターズカップでは後方からレースを進め、展開利があっての3着。ここも連下争いまで。
◎4スペルマロン
○3アイアンブルー
▲9スカルバン
△1ブラゾンドゥリス
△7フクノグリュック
△6アースグロウ
だるま夕日賞の出走表はこちら
JpnIIIのわりには別定重量の設定がそれほど厳しくなく、芝GII勝ちのクリンチャーが2キロ増の58キロ。とはいえ近6年は、ここが重賞初勝利という馬が勝っており、1〜2キロとはいえ別定重量を積まれた馬は苦戦が続いている。
今年もJRA勢では重賞未勝利馬が3頭いて、その中からアシャカトブを狙ってみる。休み明けだった前走が馬体重14キロ増でも直線先頭という見せ場十分での3着。デビューから一貫してダート中距離を使われており、叩き2戦目の上積みに期待したい。
クリンチャーは鞍上が地元ともいえる川田将雅騎手でもあり人気になりそう。別定2キロ増以外にネガティヴな要素は見当たらず、あとは初めての地方の馬場がどうか。
ハナズレジェンドは評価が難しい。東京大賞典GIは着順こそ7着だが、勝ち馬からコンマ3秒差。とはいえ超スローペースで8着のデルマルーヴルまでがコンマ4秒差と、能力の差ほどは着差がつかなかった。ダート実績がGIII/JpnIII級までのメンバーなら上位争いも期待できそう。
昨年、川田騎手で1番人気に支持され2着だったのがロードゴラッソ。その後名古屋大賞典JpnIIIを制したが、相手なりに勝ちきれないレースが多く、ここも連下まで。
ウインユニファイドは9歳の休み明けだが、前走ジュライSではクリンチャーをクビ差で負かしており、馬券的妙味はありそう。
地方馬では、中央オープンで好走実績のある兵庫のメイプルブラザーが上位に食い込めるかどうか。
◎11アシャカトブ
○1クリンチャー
▲12ハナズレジェンド
△9ロードゴラッソ
△8ウインユニファイド
△3メイプルブラザー
佐賀記念の出走表はこちら
前走マイル争覇を勝って見事復活を果たしたカツゲキキトキトは、もしここを勝てば名古屋競馬場の古馬重賞完全制覇となるらしい(グレード、牝馬限定戦、昨年新設のベイスプリントは除く)。ただここは大井から大挙4頭、さらに兵庫からの遠征馬がいかにも強力だ。
アングライフェンは中央から大井に移籍してここが4戦目。中央時代にには一昨年の名古屋グランプリJpnII、昨年の名古屋大賞典JpnIIIでともに2着と、ダートグレード実績に加えてコース実績も十分。大井移籍後、さすがにダートグレードでは苦戦したが、川崎2100メートルのオープン特別を勝利。その実力ならここでは断然の中心だ。
同じく大井のスギノグローアップは、2400メートルの東京記念や2600メートルの金盃で入着実績があり、金沢・北國王冠遠征は2600メートルという距離を狙ってのもので、見事重賞初制覇となった。今回の1900メートルはやや距離不足かもしれないが、大井1700〜1800メートルでも6勝を挙げているだけに、今回のメンバーなら勝ち負けまで期待できる。
中央オープンから兵庫移籍後3戦目となるのがタガノディグオ。3歳時には兵庫チャンピオンシップJpnIIを制して、ジャパンダートダービーJpnIでもヒガシウィルウィンの3着だったという期待馬だが、中央では2018年の準オープンが最後の勝利。兵庫移籍2戦目となった前走新春賞は、着順こそ4着だが、勝ったエイシンニシパにコンマ3秒差。地方同士の重賞なら活躍が期待できる。
ノーブルサターンは、中央から大井への移籍初戦が昨年11月の東海菊花賞で3着。ただ先着されたのが兵庫の2頭だったということでは、タガノディグオと能力差はない。
冒頭のとおり地元期待のカツゲキキトキトだが、これだけの遠征馬が揃うとさすがに勝ち負けまでは厳しそう。
キーグラウンドは中央3勝クラスから名古屋に移籍してA2特別を2勝。馬券圏内まであるかどうか。
◎9アングライフェン
○5スギノグローアップ
▲2タガノディグオ
△12ノーブルサターン
△1カツゲキキトキト
△7キーグラウンド
梅見月杯の出走表はこちら
昨年は1番人気ながら7着に敗れたミスタカシマ。第2障害でじっくり溜めてひと腰でクリアしたが、前が止まらなかった。今年もトップハンデ800キロだが、昨シーズンと違うのは、岩見沢記念で810キロを曳いて2着という経験があること。2019年11月のクインカップ以来、久々の重賞タイトルに期待がかかる一戦。過去5年でトップハンデの勝利は2回あり、2017年に790キロのトップハンデで6着だったキサラキクは、翌2018年に同じトップハンデ790キロで勝っている。
このレース連覇がかかるのがアフロディーテ。今シーズンは勝ちきれないレースが続いたが、12月以降に2勝をマークし、ここに来て復調気配。レディースカップでは3着のミスタカシマにわずかの差で4着だったが、そのとき10キロ差が、今回は20キロ差になって、負担重量の比較からも有利。
サクラユウシュンは、前走のA1特別で初めての720キロでも3着に好走。今回はそれよりさらに40キロ積まれることになるが、トップハンデと40キロ差なら、展開次第では見せ場をつくれるのではないか。
レディースカップで2着だったサンシルクラポピーは、その後勝ちきれないながら自己条件で好走を続けている。今回もミスタカシマと20キロ差なら好走が期待できる。
昨年3着だったフェアリースズは、今回も同じ780キロなら引き続いての期待。
レディースカップを勝ったシンエイボブは、今回ミスタカシマと同じトップハンデ800キロは楽ではないが、オープンでも好走の実力なら見限れない。
◎4ミスタカシマ
○10アフロディーテ
▲2サクラユウシュン
△5サンシルクラポピー
△7フェアリースズ
△1シンエイボブ
ヒロインズカップの出走表はこちら