門別デビューで金沢に移籍したマナバレンシアが強い。金沢プリンセスカップは、それまで無敗だったサブノタマヒメに完敗の2着だったが、金沢シンデレラカップでは、北海道から遠征の2頭にクビ、ハナという接戦で制した。続く2歳特別でも牡馬相手に楽勝。今回のメンバーを見ても、門別からの移籍組はいずれも未勝利勝ちクラスで、東海地区で連戦連勝という馬もいないだけに主役を張れそう。あとは初めての遠征と笠松コースがどうか。
地元勢では12月4日のジュニアキング組のレベルが高かった。勝ったベニスビーチは不在となったが、逃げて惜しくもハナ差2着だったフーククリスタルを筆頭に、3着スーチャン、4着シャノンアーサーまで1分43秒台でのゴール。昨年のこのレースは不良馬場もあって速い決着となったが、良馬場1分43秒台ならここでも十分勝負になるタイム。これら3頭が、金沢のマナバレンシアにとっては強敵となりそう。
シャドウヘリテイジは中央1戦のみで転入して3戦2勝、2着1回とまだ底を見せていない。
名古屋のニジイロは初めての笠松遠征となった前走シクラメン特別で2着に5馬身差をつける圧勝で、シャノンアーサー、スーチャンを3、4着にしりぞけた。タイムが速かったのは不良馬場ゆえだが、もう一度あっと言わせる場面はあるかもしれない。
◎3マナバレンシア
○6フーククリスタル
▲12シャノンアーサー
△9シャドウヘリテイジ
△7スーチャン
△1ニジイロ
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ばんえい大賞典を制したコマサンダイヤか、ばんえい菊花賞を制したキョウエイリュウか、二冠を制するのはどちらかという争い。
ばんえい大賞典では、トップハンデのキョウエイリュウと10キロ差だったコマサンダイヤは、ゴールまでしっかり歩いて3頭の接戦を制した。さすがにその後は重量を課されるようになって苦戦し、ばんえい菊花賞の6着は、勝ったキョウエイリュウより20キロも重い740キロでは仕方ない。それでも障害を越えてから2番手の一線という場面はあった。今回はそのばんえい菊花賞より10キロ軽い定量730キロならチャンスは大きい。
一方で、ばんえい大賞典でハンデに苦しみ、ばんえい菊花賞であらためて強さを見せたのがキョウエイリュウ。障害ひと腰先頭から後続を寄せ付けず押し切った。その後オープン格付となっては使うところも難しい。障害のタイミング次第では押し切る場面もありそう。
ハンデ差を生かしてはまなす賞を制したのがゴールドハンター。ばんえい菊花賞では、先頭のキョウエイリュウとの差を詰めたがゴール上で止まって4着。今回初めての730キロがどうかだが、前走A1戦で差のない3着なら力をつけている。
同世代同士の重賞ではここまで3、3、2、2着と常に善戦しているのがカイセドクター。ただばんえい大賞典、ばんえい菊花賞ではそれぞれ勝ち馬より10キロ軽く、定量となるここでどこまで迫れるか。
ばんえい大賞典3着だったブラックサファイア、目下3連勝で充実著しいヤマトタイコーらも上位を狙える。
◎4コマサンダイヤ
○3キョウエイリュウ
▲9ゴールドハンター
△1カイセドクター
△7ブラックサファイア
△8ヤマトタイコー
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今年の佐賀ヴィーナスカップが重賞初挑戦(4着)だったアンバラージュは、その後全国を転戦することで力をつけてきた。タイトル奪取には至らなかったものの、地方馬同士の重賞では2着、3着と好走を続けた。そして地元に戻っての九州大賞典でも、勝ったグレイトパールには離されたとはいえ2着を確保。その後、今回と同じ1800メートルの準重賞を連勝と、好調持続で臨む一戦。A2格付ゆえに53キロでの出走も有利だ。
九州大賞典ではあらためて力の違いを見せたグレイトパールだったが、前走小岱山賞では見せ場をつくれず、勝ったアンバラージュから差のある5着。内枠で外に持ち出したら終始大外をまわらされてしまうなどロスが多かったうえに、左後脚が落鉄していたとのこと。今回は外目の枠に入り、前走から中1週。九州大賞典を圧勝したときも休養明け初戦から中1週だっただけに、能力を発揮できる条件は揃った。ただ1800メートルでは距離不足という可能性は否定できない。
B級まで順調に勝ち上がったゲットワイルドは、一線級との対戦となっても3、2、2着。その3戦とも、常にひとつ前にはアンバラージュがいた。その着差からも逆転までは難しそうだが、どこまで迫れるか。
復帰2戦目の筑後川特別を勝ったキングプライドだが、例年、秋に復帰してのこの時期はまだ復調途上。本来の能力を発揮するのは年明けと思われる。
◎6アンバラージュ
○10グレイトパール
▲5ゲットワイルド
△7キングプライド
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ここは黒潮ジュニアチャンピオンを制したハルノインパクトに逆らう手はなさそうだ。続く前走でも古馬C3-6組という、今回の出走メンバーでも古馬格付のもっとも高い組番のレースを勝利。直線追い比べとなった2着馬には半馬身差だが、着差以上に余裕のある勝ち方だった。1300メートル戦でコンスタントに1分25秒台をマークしているということでも、今回のメンバーでは能力的に一枚抜けている。
これを負かす可能性はトーセンジェイク。中央未勝利から転入しての初戦は、向正面からほとんど馬なりのままで後続との差を広げ、直線で軽く気合をつけられただけで楽勝。1300メートルの勝ちタイムは1分28秒8と平凡だが、ほとんど追われないままで、しかも高知ではめずらしい良馬場だった。2秒や3秒はタイムを縮められそうで、ハルノインパクトを負かすとすればこの馬かもしれない。
黒潮ジュニアチャンピオンでハルノインパクトに1馬身差まで迫ったのがブラックマンバ。その後古馬相手に善戦しているが、逆転まではどうだろう。
9月10月にブラックマンバを2戦続けて負かしていたスターフェネック、門別1勝から転入して4戦目となった前走古馬C3戦で高知初勝利を挙げたエゾフウジンらも能力的にはそれほど差はなさそう。
◎11ハルノインパクト
○8トーセンジェイク
▲9ブラックマンバ
△2スターフェネック
△4エゾフウジン
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サクセスエナジーは休み明けのオーバルスプリントJpnIIIを快勝し、目標としていたJBCスプリントは痛恨の出遅れだった。3走前のプロキオンステークスGIIIでもスタートで出負けし、芝の部分でダッシュがつかず流れに乗れないままだった。それら敗因がはっきりしているレースを除けば、今年挙げた3勝は58〜59キロを背負ってのもの。地方のコーナーを4つまわる1400メートル戦は得意の舞台で、トップハンデ58.5キロでもチャンスは十分と見る。
逃げ馬が何頭か揃ったなかで、ラプタスは大外枠に入ってしまった。ゴールドクイーンとの先行争いがカギとなりそうだが、地方の1400メートルは2戦とも強い逃げ切りを見せているだけに、すんなりハナでマイペースならあっさり逃げ切りのパターンも。
ベストマッチョは、川崎に移籍して浦和のプラチナカップを勝ち、オーバルスプリントJpIIIでもサクセスエナジーの2着。どちらも森泰斗騎手が2番手で我慢させる競馬をしているだけに、今回前が競り合ってくれれば展開が向く可能性も。
ゴールドクイーンは芝に戻って結果が出ず。今回は4カ月ぶりの実戦で力を発揮できる状態にあるかどうか。
トップウイナーは2勝クラスからオープンまで3連勝で本格化を思わせたが、その後の重賞では善戦まで。今回も実績馬相手にハンデ56キロでは連下の食い込みがあるかどうか。
船橋のサロルンは初遠征で重賞初挑戦だった楠賞を制してデビューから7連勝。今回と同じ園田1400メートルで、そのときの勝ちタイムが1分27秒8。ここ3年のこのレースの勝ちタイムが1分26〜28秒台で、しかも楠賞のときより4キロも軽いハンデ52キロなら十分通用しそうだが、地方馬同士のような楽なレースにはならないだろう。
◎3サクセスエナジー
○12ラプタス
▲5ベストマッチョ
△7ゴールドクイーン
△10トップウイナー
△1サロルン
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