
中央5頭のうちジャスティンが別定4キロ増の58キロで、ほか4頭は54〜55キロ。短距離戦でこの斤量差はいかにも厳しい。2016年には60キロを背負って圧勝したダノンレジェンドの例もあるが、それは例外。ここは重賞実績のないサイクロトロン以外の3頭の勝負と見る。
リュウノユキナはダート1200mで6戦連続連対と、短距離路線ではめずらしく6歳になって充実ぶりを見せている。サイクロトロン、ヒロシゲゴールド、マテラスカイと先行タイプが揃った中で、それを見ながらレースを進められるという展開的にも有利。
マテラスカイは昨年日本レコードでこのレースを制した。2018年にはプロキオンステークスGIIIでもダート1400メートルの日本レコードをマークしているが、昨年のクラスターカップJpnIIIはそれ以来約2年ぶりの勝ち星で、勝ちきれないレースも多い。海外の大レースで2着3回というのも評価できるが、国内で戦っていればもっとタイトルを獲れていたのかもしれない。今の盛岡ダートコースはやや時計がかかっており、おそらく昨年ほどのスピード競馬にはならないところでどうか。
ヒロシゲゴールドは、東京スプリントJpnIII5着は先行争いに巻き込まれてのもので、前走北海道スプリントカップJpnIIIは、リュウノユキナより1キロ軽い斤量もあって接戦を制した。このレースは2年連続2着で、三度目の正直となるかどうか。
重賞実績に乏しい地方馬はいかにも厳しい。中央馬のどれかが凡走したときに掲示板があるかどうか。
◎8リュウノユキナ
○12マテラスカイ
▲10ヒロシゲゴールド
△4ジャスティン
△3サイクロトロン
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7月の佐賀王冠賞は、逃げたパイロキネシストに、好位のドゥラリュールが3コーナー過ぎでとらえにかかると、3番手以下を離しての一騎打ち。結果的にドゥラリュールがクビ差で勝ったのだが、鞍上の鮫島克也騎手は4コーナーでうしろを振り返るなど、その時点でパイロキネシストは負かせると思ったのだろう。ドゥラリュールは着差以上の完勝だったと見て、ここも中心。
ドゥラリュールが中央2勝クラスから転入して今回が3戦目。パイロキネシストは中央3勝クラスから昨年末に転入し、5月には佐賀スプリングカップを制した。そして今回、中央オープンから転入初戦となるのがコンカラー。格付け的には当然この馬が最上位だが、ここ3戦は2秒以上の差をつけられて負けており、オープンではほとんど二桁着順。佐賀コースへの対応も未知数であり、ここは3番手評価まで。
3歳二冠を制したトゥルスウィーだが、古馬のこのメンバーに入るとさすがに胸を借りる立場。とはいえ52キロの軽量ならあっと言わせる場面もあるかもしれない。
テイエムギフテッドは中央から転入初戦の準重賞・志布志湾賞を勝ち、その後は佐賀スプリングカップ、佐賀王冠賞も含めて佐賀ではすべて掲示板内。馬券対象はこの馬まで。
◎3ドゥラリュール
○9パイロキネシスト
▲7コンカラー
△6トゥルスウィー
△10テイエムギフテッド
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ゴールデンヒーラーは牝馬同士の留守杯日高賞には出走せず、ダイヤモンドカップ、東北優駿と牡馬相手の二冠に挑戦し、ともに勝ったリュウノシンゲンからは0秒5差で2着、4着。そしてやまびこ賞では、東北優駿で先着されていたサンエイマジック、グランフォロミーらを相手に勝利。ここに来ての充実ぶりを示した。今回はそのやまびこ賞と同じ盛岡1800メートルが舞台。牝馬同士なら負けられない一戦だ。
ここに来て赤丸急上昇がホワイトブライド。昨年2歳6月にデビューし、今年5月までは13戦1勝とまったく目立たない成績だったが、ここに来て3連勝。特に前走3歳Aの盛岡1600メートル戦では、やまびこ賞3着だったシラカミロードに1秒8の大差をつける圧勝。そのシラカミロードを物差しにすれば、ゴールデンヒーラーと互角以上に戦える可能性はある。
コスモジェニーは中央未勝利から転入して2着のあと2連勝。2走前の初勝利は、3歳の下級クラスとはいえ、2着に2秒8の大差をつける圧勝だった。岩手では1400メートルまでしか経験していないため距離が課題となりそうだが、中央では芝の1800メートル以上を使われていただけに、こなせる可能性は十分ある。
スプリングカップでリュウノシンゲンの2着だったファイントリックは、重賞のほとんどで掲示板内を確保しているだけに、ここでも上位食い込みを期待できそう。
グローリアステレサも、3歳の条件戦ではあるもののここに来てのレースぶりがよくなってきた。
◎9ゴールデンヒーラー
○2ホワイトブライド
▲6コスモジェニー
△5ファイントリック
△11グローリアステレサ
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重賞勝ち馬がライデンリーダー記念のフーククリスタル、ゴールドウィング賞のダイセンハッピーと、2歳時のタイトルを持った2頭だけ。フルゲートにはなったものの、東海地区デビュー馬限定ということもあり、2勝もしくは1勝馬が9頭というやや低調なメンバー。
そんななかで、駿蹄賞、東海ダービーでともに3着だったスプリングメドウが頭ひとつ抜けている印象。地元2強が不在となったここはタイトル奪取のチャンスだ。
ダイセンハッピーは2歳時には5戦4勝、2着1回と快進撃。3歳になっての重賞路線ではやや苦戦が続いているが、それでも中京ペガスターカップは2着で、スプリングメドウに先着していた。東海ダービーが差のあるしんがり負けだったが、重賞実績馬の少ないここで巻き返したいところ。
フーククリスタルも3歳になって勝ち星がないが、それでも駿蹄賞では4着とまずまずの走りを見せた。このメンバーなら上位を狙える。
リアルスピードは2歳時には11戦して勝ち星がなかったが、3歳になって2勝を挙げた。重賞では苦戦しているが、3歳になって徐々に力をつけている。
ユキプロスパーは、中京ペガスターカップ3着、駿蹄賞5着と重賞での掲示板があり、ここでも上位争いは可能。
◎4スプリングメドウ
○12ダイセンハッピー
▲1フーククリスタル
△11リアルスピード
△5ユキプロスパー
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ばんえい大賞典は、トップハンデの馬は苦戦する印象があったが、一昨年はメムロボブサップ、昨年はコマサンダイヤが、それぞれトップハンデで勝った。で、今年トップハンデはイレネー記念を勝ったオーシャンウイナー。今シーズン、とかち皐月賞は7着大敗だったが、とかちダービーはネオキングダム以外の牡馬とは10キロ(牝馬とは30キロ)差で貫禄勝ちを見せた。今回、牡馬とは最大20キロ差(牝馬とは40キロ差)に広がったが、前走A2特別で2着好走という実力なら克服できると見る。
相手筆頭は、軽量牝馬のミソギホマレ。とかちダービーではオーシャンウイナーと30キロ差で3着だったのが、今回は40キロ差に広がった。さらに4着のイオンとは同重量だったのが、イオンより10キロ軽くなった。前走は自己条件の決勝で7着だったが、とかちダービー後の2戦は2着、1着と調子を上げているとみていい。
ヤングチャンピオンシップの覇者アルジャンノオー、2歳シーズン三冠がすべて2着だったネオキングダムらは、オーシャンウイナーと10キロ差なら巻き返す可能性は十分。
とかちダービー4着のあと自己条件で2連勝のイオンはここに来て力をつけた。
シュトラールも重量差を生かせば上位に食いこむ可能性はある。
◎9オーシャンウイナー
○1ミソギホマレ
▲5アルジャンノオー
△7ネオキングダム
△6イオン
△10シュトラール
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