NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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4月の新競馬場移転を控え、現在の名古屋競馬場で行われる最後の重賞で、翌日が開催最終日となる。
ケイアイパープルは、前走佐賀記念JpnIIIでは3コーナーで先頭に立って後続を寄せ付けずという強い内容で重賞初制覇。昨年末の名古屋グランプリでも2着に好走。今回はその2戦より1キロ軽い55キロで出走できるのも有利。グレード連勝に期待だ。
昨年、佐賀記念からこのレースを連勝したのがクリンチャー。昨年勝ったときと同じ58キロだが、相手関係は厳しくなっている。芝GII勝ちの実績でのダート転向だが、帝王賞JpnI・3着、東京大賞典GI・2着など、中央のダートよりむしろ地方のダートで能力を発揮している印象だ。
アナザートゥルースは、2019年の名古屋大賞典JpnIII、名古屋グランプリJpnIIでともに3着という経験。一昨年のダイオライト記念JpnIIを勝って以降2年ほど勝ち星から遠ざかっているとはいえ、一線級相手にも好走はあり、ここでも大きく崩れることはなさそう。
ジンギは昨年のこのレースがクリンチャーの4着で、その後は地元で5戦4勝、2着1回。負けたのは、南関東からの遠征馬に半馬身及ばなかった2400メートルの六甲盃だけ。確実にこの1年で力をつけてるだけに、上位に迫る場面もありそう。
アメリカンフェイスは、前走佐賀記念JpnIIIではケイアイパープルに5馬身差をつけられての2着だったが、いかにも道中の位置取りがうしろすぎた。その着差ほど能力差はない。
昨年の名古屋三冠馬トミケンシャイリは、年が明けて古馬重賞を2連勝。梅見月杯の勝ちタイムが良馬場2分3秒2で、過去のこのレースが2分2秒台での決着が多いだけに、タイム的に通用する可能性は考えられる。
◎10ケイアイパープル
○7クリンチャー
▲6アナザートゥルース
△4ジンギ
△3アメリカンフェイス
△8トミケンシャイリ
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東海地区デビュー馬限定戦ということもあって、重賞勝ち馬がいないメンバー。
そうしたなかでシノジマニヨラサイは、ゴールドウィング賞では勝ったドミニクに半馬身差まで迫って2着。前走1600メートルの3歳1組特別では中団から徐々に位置取りを上げ、逃げ馬をゴール前で差し切った。これまで挑戦してきた重賞よりも相手が軽くなったここはチャンス。
パピタは重賞では2戦とも着外だったが、12月には2歳1組特別で連勝。B5組に格付けされた前走、古馬相手に3馬身差快勝は評価できる。ここに来て力をつけた。ただ1600メートルに実績がないのがどうか。
プライムデュークはデビュー2戦目で勝利を挙げたのみだが、スプリングカップで3着に好走。今回のメンバーなら上位を狙える。
ゴールドスノーは、ゴールドウィング賞5着、新春ペガサスカップ4着、梅桜賞5着と、重賞では馬券圏内こそないものの掲示板内には好走。今回のメンバーならさらに上の着順も狙えそう。
ローザキアーロは年明け4戦1勝という成績でタイムも平凡だが、2歳時には1400メートルで1分31秒1というタイムをマークしており、その能力が発揮できれば。
◎7シノジマニヨラサイ
○1パピタ
▲8プライムデューク
△2ゴールドスノー
△5ローザキアーロ
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九州ジュニアチャンピオンを制したムーンオブザクインだが、年が明けての佐賀若駒賞、花吹雪賞ではともに差のある敗戦。しかしながら1400メートルに距離短縮となった前走ウインタースター特選では好位から3コーナーで先頭に立つと後続を寄せ付けず圧勝。中距離では世代の上位クラス相手となると厳しいが、舞台が1400メートルなら再度タイトル奪取のチャンスだ。
ザビッグレディーは、年明けの佐賀若駒賞を勝ち、花吹雪賞2着、さらに前走1750メートルの竜門峡特選でも接戦を制するなど、年が明けて急上昇。九州ジュニアチャンピオンではムーンオブザクインの7着に敗れていて、それ以来久々の1400メートルとなるが、力をつけた今なら逆転の可能性も。
マーミンラブは、門別デビューで船橋を経由しての初戦となったウインタースター特選がムーンオブザクインの3着。門別でも船橋でも短距離を中心に使われており、転入2戦目での上積みに期待だ。
ブルーデイジーは1400メートルの九州ジュニアチャンピオン、1800メートルの花吹雪賞ともに3着だが、実績からは中距離よりこの距離に向いていそう。
ムーンパスゴールドは、ウインタースター特選がムーンオブザクインの2着で、続く前走1300メートルのポーラスター特選では中団からまくって差し切った。それが昨年6月以来の2勝目。この馬もこの距離でこそといえそう。
ハイスペックは前走ポーラスター特選では、勝ったムーンパスゴールドにクビ、ハナという接戦で3着だったが、スタートでの出遅れからよく盛り返した。ここは見直す手はある。
◎6ムーンオブザクイン
○8ザビッグレディー
▲5マーミンラブ
△10ブルーデイジー
△3ムーンパスゴールド
△4ハイスペック
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これまで3月中旬以降に行われてきた若草賞だが、名古屋競馬場移転にともない、今年度の開催が3月11日までとなっていることから、この日程となったようだ。
南関東から遠征の2頭にとっては、ここで賞金を加算できれば中1週で桜花賞に出られる可能性があるし、仮に桜花賞に出られなくてもグランダム・ジャパンのタイトルを狙うことができる。
川崎のヤマイチリリーは北海道2勝から移籍して2連勝のあと、桃花賞では4着だったが、1、2着馬とは前半の位置取りの差だった。門別での最終戦でもオープン2着の実績があり、ここは戦ってきた相手を考えれば能力上位だ。
北海道での実績といえば、高知のアンティキティラは門別の2歳オープンからJRA認定ウィナーズチャレンジを連勝しての移籍。佐賀に遠征した花吹雪賞では水の浮く不良馬場ながら好位から抜け出しての完勝。これで移籍後3連勝と底を見せていない。3歳になってからの経験でヤマイチリリーとの能力差がどうだろう。
迎え撃つ地元筆頭はレイジーウォリアー。2歳時のゴールドウィング賞こそ3着だったが、前走新春ペガサスカップではスタートからハナをとると、そのまま後続を寄せつけず7馬身差の圧勝。そこで2着だったアップテンペストはその後重賞2連勝という実力だ。3歳になって力をつけた。
中央未勝利勝ちから転入して2連勝のグレタは押し出される形での△まで。
門別1勝から船橋に移籍したラッキーミーティアも南関東で2勝。兵庫の重賞で上位争いのアンサンらにも可能性はありそう。
◎5ヤマイチリリー
○7アンティキティラ
▲4レイジーウォリアー
△3グレタ
△10ラッキーミーティア
△2アンサン
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9月に行われた園田チャレンジカップは、エイシンエンジョイ、ナチュラリーがハナを争って、エイシンエンジョイこそなんとか3着に粘ったが、後方で脚を溜め直線一気に追い込んだコウエイアンカ、ダノングッドで決着。ナチュラリーは最下位に敗れた。今回はさらに逃げ馬マイタイザンが加わってというメンバー。ならば控えて直線脚が使える川崎のベストマッチョを狙ってみたい。一昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIは逃げてゴール前まで先頭で惜しくも2着だったが、ラプタスが出遅れて結果的に逃げただけで、控えることもできる。一昨年7月のプラチナカップ以来勝ち星がなく、近走は着順の数字もよくないが、ダートグレードを中心に使われているためで、前走船橋記念も経験の少ない1000m戦で度外視できる。9歳だが中央馬相手に好走経験のあるコースだけに期待したい。
逃げ馬の中では、マイペースの逃げが叶えば、笠松に移籍して2戦目のエイシンエンジョイに期待。兵庫在籍時に重賞6勝という実績で、前述のとおりナチュラリーとのハナ争いでも3着に粘っており、逃げが予想される馬のなかでもっとも内の4番枠に入ったのも有利。
とはいえナチュラリーもここ4戦連続連対と調子を上げてきた。
園田チャレンジカップで3着エイシンエンジョイにクビ差4着と迫ったハナブサ、近走不振だがこの距離が合いそうな川崎のインペリシャブル、大井から転入して3戦好走のサンロアノークらも上位食い込みが期待できそう。
◎9ベストマッチョ
○4エイシンエンジョイ
▲6ナチュラリー
△3ハナブサ
△1インペリシャブル
△8サンロアノーク
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