兵庫のナリタミニスターは、地元園田・姫路のほか名古屋、金沢で1400メートルの重賞を4勝。年明け初戦の兵庫ウインターカップは、前で競り合った2頭を直線でとらえての貫禄勝ち。今回は南関東から4頭が遠征してくるなど楽な相手ではないが、JpnIIIの兵庫ゴールドトロフィーではハンデに恵まれたとはいえ4着に好走した実力なら期待は大きい。
兵庫ウインターカップでは直線大外を伸び、勝ったナリタミニスターに半馬身差まで詰め寄ったのがトーセンレビュー。浦和の1400/1500メートルでも好成績を残しており、コーナー4つの1400メートルで能力を発揮する。鞍上が地元名古屋の岡部誠騎手ということでも期待だ。
昨年の名古屋・秋の鞍で、全日本2歳優駿JpnI以来10カ月ぶりに勝ち星を挙げたのが川崎のヴァケーション。今回はそのときと同じ名古屋1400メートルだけに、古馬になってもうひと花咲かせたいところ。
中央オープンから川崎に移籍したウインオスカーは、南関東ではまだ勝ち星こそないが、前走笠松グランプリでは8番人気の低評価ながら、直線で先頭に立ってそのまま押し切ったかと思ったところ、エイシンエンジョイに惜しくもハナ差とらえられた。ナリタミニスター(3着)に先着していだけに、能力的にも見劣らない。今回はそれ以来4カ月ぶりの実戦でどうか。
レッドラウダは中央3勝クラスから川崎に移籍し、南関東ではオープンで3戦して結果が出ていないものの、このメンバーなら上位食い込みも。
◎4ナリタミニスター
○2トーセンレビュー
▲9ヴァケーション
△11ウインオスカー
△10レッドラウダ
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門別から転入して4連勝中だったトゥルスウィーが、飛燕賞ではまさかの3着。ただ4戦ぶりの1400メートル戦で中団から追いかける形となって、最後は前2頭と脚色が一緒になって差を詰めることができなかった。牝馬同士で1800メートル戦なら巻き返すと見る。
今回他地区からの遠征は高知から1頭だけ。そのサンシェリダンは、中央未勝利から移籍して5連勝中。しかも初めて古馬に編入された前走でも、ほとんど追われるところがないまま2着に8馬身差をつける楽勝だった。ここもあっさりという可能性もおおいにあるが、中央時代にも経験していない初距離ということで対抗に下げた。
飛燕賞では、逃げ切ったテイエムサツマオーに直線で食い下り、半馬身差で2着だったのがシュリーデービー。3着のトゥルスウィーに2馬身半差をつけた。ただこの距離になるとトゥルスウィーのほうに分がありそう。
この3頭の勝負と見るが、どれかが崩れたときの3着候補として、花吹雪賞でトゥルスウィーに3/4馬身差で2着に食い下がった経験のあるプリマステラを押さえる。
◎9トゥルスウィー
○6サンシェリダン
▲11シュリーデービー
△3プリマステラ
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金杯で3着に7馬身差をつけて1、2着を争ったリュウノシンゲンとグランフォロミーが、ともに年明け初戦にはなるが、地元の同世代同士では能力的に抜けている。
寒菊賞の予想でも、金杯の予想でも、同じようなことを書いたような気がするが、リュウノシンゲンはここまで負けたのは2度だけ。芝の若鮎賞と、南部駒賞で先着された2頭は北海道勢。ダートでは地元馬に先着を許していない。今回は転入馬もいるが、すでに水沢コースを経験して能力はだいたい見えている。
その金杯は、3コーナー手前で先に抜け出したグランフォロミーをリュウノシンゲンがとらえにかかって一騎打ち。直線を向いたところで一旦はリュウノシンゲンが出て、グランフォロミーが差し返す場面もあったが、最後はリュウノシンゲンがアタマ差で振り切った。きわどい勝負だったが、着差以上にリュウノシンゲンが強いレースをした。とはいえ両馬とも3カ月の休み明け初戦。仕上がり具合や成長次第ではグランフォロミーの逆転という可能性もある。ただし馬券的には3着に人気薄でも狙わない限り、どちらを頭にするか絞る必要がありそう。
3番手はシラカミロード。10月の若駒賞でリュウノシンゲンの2着があり、冬休み明けの前走を勝った。仕上がり十分と見る。
転入初戦が案外だったシャノンアーサーだが、2歳時には笠松でラブミーチャン記念2着の実績。年末のライデンリーダー記念でも、着順こそ5着だが勝ち馬からはコンマ5秒差。移籍2走目の上積みを期待して連下で狙ってみる価値はありそう。
◎2リュウノシンゲン
○8グランフォロミー
▲9シラカミロード
△1シャノンアーサー
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サクラレグナムが12歳でも元気だ。年明け後も2連勝で黒潮スプリンターズカップを制し、昨年秋からは4連勝。昨年の御厨人窟賞では伏兵カネトシピュールの逃げ切りを許したが、一昨年に続いての2勝目がかかる。得意の1400メートルが舞台ならまだまだ負けられない。
ブラゾンドゥリスは兵庫所属で出走した昨年の黒潮スプリンターズカップは4着だったが、高知に移籍して今年4戦、善戦を続けている。1400メートルの大高坂賞が3着で、だるま夕日賞は久々の1600メートル戦ながら、差をつけられたとはいえスペルマロンの2着に踏ん張った。ここまで唯一のタイトルは中央在籍時、2017年の黒船賞JpnIII。同じ1400メートルの舞台で地元馬同士なら復活を期待したい。
アイアンブルーは、昨秋門別のシーズン終了後に転入して、重賞初挑戦だった大高坂賞を制した。今回、逃げ馬が何頭かいるメンバーだけに、前が競り合えば後方からのまくりが決まる場面もありそう。
目下3連勝中のモルトベーネだが、高知ではここまで重賞で4着が最高という成績。すんなり先行して粘れるかだが、今回は前に行きたいライバルが多い。
アースグロウは、黒潮スプリンターズカップ、だるま夕日賞ともに3着だが、勝ち馬とは差があっての入線。どこまで食い下がれるか。
◎10サクラレグナム
○3ブラゾンドゥリス
▲7アイアンブルー
△5モルトベーネ
△6アースグロウ
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南関東から4頭、兵庫から1頭が遠征してきたが、コロナの影響なのかどうなのか、南関東所属馬には地元ほか西日本の騎手が騎乗する。
地元にも梅桜賞を制したティーズダンキーがいるが、やはり遠征馬優位。大井のミラバーグマンはメンバー中もっともキャリアが浅く、ここが4戦目。前走、南関東牝馬クラシックの前哨戦・桃花賞は、4コーナー9番手から直線馬群をさばいて伸び4着。その桃花賞に続いて吉原寛人騎手の騎乗で、ここでは能力が一枚抜けていると見る。父はこの世代が最後の産駒になるサウスヴィグラス。そして母ピッチシフターは、名古屋・川西毅厩舎所属として重賞7勝。3歳時にはJBCレディスクラシックで3着に入り、NARグランプリ3歳最優秀牝馬に、4歳時にも4歳以上最優秀牝馬に輝いた活躍馬としても注目だ。
浦和のハナハナには宮下瞳騎手。門別から転入して8着、2着、2着という成績で、いずれも逃げていた。特に2走前では、その後ユングフラウ賞を制したウワサノシブコに3/4馬身差2着と好走。1400メートルが舞台なら期待が膨らむ。
セカイノホシは北海道所属として出走したローレル賞で2着に好走したが、その後の2戦は一線級相手とはいえ差のある敗戦。今回相手が楽になってどこまで。
地元勢では梅桜賞を制して2連勝中のティーズダンキーだが、その2戦は1800メートルと1600メートル。1400メートルへの距離短縮でどうだろう。
兵庫のパールプレミアは、前走と同じ1400メートルなら上位食い込みも期待できそう。
ライデンリーダー記念では9番人気ながら3着と好走したギリニンジョウだが、名古屋に移籍しての重賞2戦がともに惨敗なのが気になるところ。
◎7ミラバーグマン
○3ハナハナ
▲11セカイノホシ
△8ティーズダンキー
△5パールプレミア
△12ギリニンジョウ
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