NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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マツリダスティールの前走北上川大賞典は、エンパイアペガサスにぴたりとマークされる厳しい展開で距離も長かった。ダービーグランプリも13着と惨敗したが、ハイペースを早めに動いてのもの。近走の大敗2戦は敗因がはっきりしている。不来方賞の大差圧勝、10月の金華特別での逃げ切り7馬身差というレース内容からここでは能力上位。水沢コースは昨年4月に一度経験しただけだが、1600メートルという距離もよさそう。
リュウノセンターは、南関東のA2B1特別で勝利があり、高知のA-1特別でも好走。冬季間休養していた馬が多いなかで、12月から順調に使われてきているのはアドバンテージになりそう。
中央3勝クラスから転入初戦となるマイネルアストリアは、2勝クラスを勝ったのが、盛岡1800メートルの東京カップけやき賞で逃げ切り6馬身差の圧勝。その後、中央の3勝クラスはさすがに敷居が高かったようだが、東京カップけやき賞に出走していた地元勢との着差を考えれば、ここでも勝負になる。
高知の重賞戦線で活躍したツクバクロオーは転入初戦となったトウケイニセイ記念でヒガシウィルウィンの3着と好走。冬休み明け初戦の特別戦は差のある3着だったが、叩き2戦目での上積みに期待。
2019年の2歳ダートチャンピオン、ヴァケーションは川崎からの転入初戦。昨年5月の川崎マイラーズ5着の能力が発揮できればここでも上位争いだが、その後3戦の成績がよくない。7カ月ぶりの実戦でどこまで戻しているか。
昨年の青藍賞でヒガシウィルウィンの2着があるユノートルベルも冬休み明け2戦目の状態次第では上位食い込みも。
◎4マツリダスティール
○3リュウノセンター
▲9マイネルアストリア
△8ツクバクロオー
△5ヴァケーション
△2ユノートルベル
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新競馬場の開幕を祝うかのように、他地区からも強力なメンバーが参戦。
それでも地元のトミケンシャイリに期待する。3歳終盤は笠松グランプリ、東海ゴールドカップと惨敗したため古馬の壁と思われたが、年が明けるとマイル争覇、梅見月杯と、ともに圧勝といっていい内容で逃げ切り連勝。特に梅見月杯では兵庫や南関東からの遠征馬を寄せ付けなかった。名古屋大賞典JpnIIIはさすがに相手が強かったが、適距離はマイル前後と思われ、今回は大外枠に入ったが、新競馬場の1500mは4コーナーからのスタートで直線も十分に長く、メンバー的にすんなりとハナをとれそう。新競馬場の開幕重賞で地元の期待馬が能力の高さを見せつける。
高知のダノングッドは遠征を重ねて昨年秋以降だけで重賞4勝。黒船賞JpnIIIでも中団から勝負どころで位置取りを上げ、4コーナーでは内を突く見事な騎乗で3着に食い込んだ。10歳でも好調持続ならここでも能力上位は間違いない。
インペリシャブルは前走兵庫ウインターカップが3歳時以来1年半ぶりの勝利。スタート後3頭がハナを争い、そこからやや離れた4番手追走がうまくハマった感じもあったが、4コーナー4番手から直線の伸びは際立っていた。その勝利がきっかけで覚醒するかどうか。
兵庫ウインターカップでは1番人気に支持されたものの、インペリシャブルに2馬身ほどの差で3着だったサンロアノークは押し出される形で△まで。
黒潮スプリンターズカップでダノングッドに先着しての2着だったイダペガサスも地方馬同士なら崩れることがなく、能力的にも差はない。
エイシンビッグボスは、園田・姫路では11戦して3着以内を一度も外しておらず、古馬重賞初挑戦で見せ場をつくれるかどうか。
◎12トミケンシャイリ
○6ダノングッド
▲9インペリシャブル
△7サンロアノーク
△2イダペガサス
△5エイシンビッグボス
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コスモナビゲーターは中央未勝利から転入して2着のあとの3連勝が、いずれも楽勝で、2着馬につけた着差が8馬身、大差、6馬身。3歳の6組〜3組というクラスではあるものの、この時期の3歳馬で良馬場1分31秒台というタイムは優秀。いきなり強敵相手の重賞初挑戦でも通用すると見る。
イイネイイネイイネは、年明けの新春ペガサスカップこそ差のある3着だったが、スプリングカップでは1馬身差2着。勝ったアップテンペストは梅桜賞からの連勝で、4馬身差をつけて3着のプライムデュークはその後、中京ペガスターカップを制した。今回、重賞勝ちがあるのが、昨年8月に盛岡芝の若鮎賞を制したギャレットだけというメンバーなら、重賞制覇のチャンスが巡ってきたといえそう。
リンクスターツは、年明け初戦こそ4着だったが、その後は名古屋の3歳特別戦で4戦連続連対。笠松より時計のかかる(旧)名古屋1400メートルの良馬場で1分31秒台の勝ちタイムは優秀。前走1600メートル戦で9馬身差圧勝からの重賞初挑戦ということで期待は大きい。
ギャレットは岩手から転入初戦となった新春ペガサスカップは最下位に敗れたが、笠松初戦となった続く前走の3歳オープンでドミニクの3着。コース慣れと上積み次第では上位食い込みも。
3歳戦を連勝して臨むユメミルボニータは一気の相手強化でどこまでやれるか。
◎7コスモナビゲーター
○2イイネイイネイイネ
▲10リンクスターツ
△3ギャレット
△5ユメミルボニータ
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兵庫若駒賞、園田ジュニアカップを制して2歳時5戦全勝というガリバーストームが戦線離脱とあっては、バウチェイサーが断然といえそうだ。門別から転入2戦目となった兵庫ジュニアグランプリJpnIIでは勝ち馬とコンマ5秒差の4着と能力の高さを見せた。全日本2歳優駿JpnIはさすがに相手が強く10着だったが、3歳初戦として笠松に遠征したゴールドジュニアが2着に2秒6の大差をつける圧勝。地元に戻っての兵庫ユースカップでもスピードの違いを見せた。今回はじめての1700メートルだが、笠松1600メートルで底知れない強さを見せているだけに、そこから100メートル延びるだけなら心配ないだろう。
ベラジオボッキーニは兵庫若駒賞ではガリバーストームの3着だったが、そのときのコンマ4秒差が、負けたときでも最大の差。5カ月ぶりとなった3歳初戦は相手も軽かったとはいえ、楽勝だった。今回、距離延長の1700メートルがどうかだが、さらなる上積みがあればバウチェイサーに迫る場面もありそう。
エイシンクエーサーは門別から転入して4連勝のあと、兵庫ユースカップがバウチェイサーの5着。門別では1700メートルも経験しており、前走の敗戦だけでは見限れない。
ベルレフォーンは、園田ジュニアカップがガリバーストームの3着で、名古屋に遠征したスプリングカップが差のある4着。それでも前走1700メートルの3歳A特別では中団から余裕の差し切り。デビュー2戦目から中距離を使われてきているだけに、再度この距離で期待だ。
笠松・ゴールドジュニア4着から約2カ月ぶりの実戦が3歳2戦目となるエイシンクレモナ、兵庫クイーンセレクションを接戦の末制したニネンビーグミらが連下争いに食い込めるかどうか。
◎6バウチェイサー
○9ベラジオボッキーニ
▲2エイシンクエーサー
△3ベルレフォーン
△5エイシンクレモナ
△1ニネンビーグミ
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水沢経験馬で実績最上位はクロールキック。北海道所属として出走した盛岡の南部駒賞では、北海道勢上位独占の2着。移籍初戦となった水沢の寒菊賞は直線突き放しての完勝だった。前走大井のクラシックトライアルは直線失速したが、寒菊賞以来3カ月ぶりの実戦。そこを叩かれての岩手再転入初戦なら上積みも期待できそう。
門別デビューで、近年2歳馬のレベルも高い高知で4戦2勝、2着2回と結果を残したのがグットクレンジング。金の鞍賞では直線を向いて一旦は先頭も、ファーストリッキーと追い比べとなって惜しくも半馬身差で2着。大井での1戦は結果を残せなかったが、高知での実績を考えれば、ここならあっさりの可能性も。2カ月半ぶりの実戦で仕上がり具合が気になるところ。
寒菊賞ではクロールキックに4馬身差をつけられて2着だったサンエイブレーヴだが、中団から直線でしっかり伸びていた。冬休み明けの前走が2番手から直線後続を突き放す強い勝ち方で、2歳時より力をつけた。クロールキックに対して逆転までありそう。
印の順番はつけたが、勝つのはこの3頭のどれか。
北海道→兵庫で12戦1勝、2着8回というエイシンリュージュ、寒菊賞3着で前走がサンエイブレーヴの3着だったリュウノガルシアらは、上位3頭のいずれかが崩れたときに食い込む余地がありそう。
◎1クロールキック
○4グットクレンジング
▲9サンエイブレーヴ
△8エイシンリュージュ
△7リュウノガルシア
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