
フルゲート14頭に南関東から大挙6頭が遠征というのにはびっくりだ。しかもそのうち5頭が戸塚記念から中1週ちょっとでの遠征ということには意気込みを感じる。そのほか、北海道2頭、兵庫、金沢から各1頭の遠征があり、地元馬は4頭。ジャパンダートダービーJpnIの勝ち馬もいて、ダービーグランプリというレース名にふさわしいメンバーが集まった。
戸塚記念は、逃げるキャッスルトップをギャルダルが執拗にマークしたことで共倒れ。それでもギャルダルはゴール前接戦となった2着争いの4着に粘ったことでは、いちばん強いレースをした。キャッスルトップに単騎で逃げられれば怖いが、今回はケラススヴィアが競り合うと見て、好位からの差しに回れば展開的には有利になる。
地元のマツリダスティールにも期待だ。芝馬と思われていたところ、イーハトーブマイルで強い勝ち方を見せ、不来方賞では逃げて後続を楽々と突き放し、2着ゴールデンヒーラーに2秒6の大差をつける圧勝。今年のやや時計のかかる馬場を考えれば、その時の勝ちタイム2分8秒2は全国区でも十分に勝ち負けになる。
キャッスルトップのジャパンダートダービーJpnIでの逃げ切りは見事だったが、そこを勝ったことによって完全にマークされる立場になった。今回もマイペースで逃げられるかどうか。
黒潮盃を制したジョエルは、戸塚記念では紙一重の3着。展開次第では逆転の可能性も。
関東オークスJpnII・2着で惜しくも南関東牝馬三冠を逃したケラススヴィアはまだ底を見せていない。その関東オークスJpnIIで距離もこなしたが、今回はそれ以来3カ月半ぶりの休み明けでどうか。
戸塚記念でゴール前差し切ったセイカメテオポリスは、前が速くなって展開がうまくハマった。ここはあらためて真価を問われる一戦。
北海道三冠馬のラッキードリーム、サラブレッド大賞典を制したベニスビーチ、MRO金賞でそのベニスビーチを負かした兵庫のシェナキングら実績馬もいるが、さすがに印が回らなかった。
◎11ギャルダル
○14マツリダスティール
▲3キャッスルトップ
△6ジョエル
△12ケラススヴィア
△4セイカメテオポリス
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早いもので今シーズンのホッカイドウ競馬も今週を含めて残り6週。サンライズカップは9頭立てとはいえ、JBC2歳優駿に向けてハイレベルなメンバーが集まった。
デビュー前から期待の大きかったシャルフジンは、フレッシュチャレンジを圧勝して栄冠賞でも1番人気に支持されたものの接戦の4着。しかしながら1700メートルに距離が延びたブリーダーズゴールドジュニアカップでは2番手を追走し、逃げていた栄冠賞の勝ち馬モーニングショーを4コーナーでとらえると直線で5馬身突き放すという強い勝ち方を見せた。今回はそれ以来2カ月ぶりの実戦だが予定通りのローテーションとのこと。さらなる上積みも期待できる。
栄冠賞は5着だったが、1500メートルのオープン戦を勝って、サッポロクラシックカップをレコードで制したのがリコーヴィクター。直線では前2頭が競り合うところ、ゴール前でまとめて差し切った。レースぶりからも距離延びてというタイプだけに、ここからJBC2歳優駿でも楽しみは大きい。
モーニングショーは、ブリーダーズゴールドジュニアカップでは逃げて2着、サッポロクラシックカップでも逃げて3着。しかしながら勝った栄冠賞ではシャルフジンのほうが前でレースを進め、モーニングショーは4番手から直線で差し切っていた。展開次第では再度逆転もありそう。
勝つのは、ここまで重賞勝ち馬3頭のいずれかだろう。
1700メートルのアタックチャレンジからウィナーズチャレンジを連勝したナッジ、1700メートルでは4戦4連対でウィナーズチャレンジを制したクラグローリーらに割って入る余地があるかどうか。
◎3シャルフジン
○1リコーヴィクター
▲8モーニングショー
△2ナッジ
△7クラグローリー
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7月22日の名港盃で3着以下に大差をつけて1、2着を争ったのがナムラマホーホとタイガーアチーヴ。気合を入れてハナをとったタイガーアチーヴが直線でも単独先頭だったが、直線半ばで脚が上がり、ナムラマホーホに3/4馬身とらえられた。タイガーアチーヴは3コーナーあたりでまずキーグラウンドに迫られ、これを突き放したが直線余力がなくなり、そこで一気に迫ったのがナムラマホーホだった。という展開を考えると、逃げたタイガーアチーヴは逃げ馬としては厳しい展開を強いられた。その後タイガーアチーヴは1400メートルのA1特別で2着、1着。今回はタイガーアチーヴに分があるとみる。
相手はもちろんナムラマホーホ。今年10戦してすべて3着以内。1400メートルは久々だが、1月には連勝しているだけに距離短縮でマイナスとはならない。
中央2勝クラスから転入3戦目となるのがサノマナ。転入初戦のA3特別では後続を寄せ付けないまま逃げ切ったが、秋桜賞では圧倒的に強かった勝ち馬に早めにとらえられレースをやめてしまった感じ。中央時代の2勝が福島ダート1150メートルという条件だっただけに、この距離は悪くはない。
グリグリグリタロウは、金沢に遠征した金沢スプリントカップでは2番手につけたものの10着。4番手を追走したファストフラッシュがようやく3着に粘ったという先行勢総崩れの厳しい流れで、勝ったのが浦和のトーセンレビュー、2着が北海道のイダペガサスと、出走馬のレベルも高かった。厳しいレースを経験して、今回金沢からの遠征馬が2頭いるとはいえ、ほぼ地元同士の争いなら上位食い込みの可能性はありそう。
カツゲキキトキトは今年3月以降落ち込んでいたが、ここ2戦は連続2着と持ち直してきた。勝ち負けまではどうかだが、見せ場はあってもいい。
◎8タイガーアチーヴ
○4ナムラマホーホ
▲6サノマナ
△10グリグリグリタロウ
△7カツゲキキトキト
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ジンギは今年ここまで4戦して2勝。名古屋大賞典JpnIIIは4着だが先着された3頭は中央馬で、六甲盃での2着は先着されたのが船橋からの遠征馬。つまり今年は地元馬には先着を許していない。昨年のこのレースでは早めに先頭立ったところ、直線で同厩のエイシンニシパに内外離れた位置から差し切られてしまった。しかし12月の園田金盃ではエイシンニシパに5馬身差をつけての完勝で、今年の兵庫大賞典、六甲盃でも相手にしなかった。4カ月ぶりの実戦だが、今年こそは負けられない一戦だ。
エイシンデジタルは一昨年、中央2勝クラスから転入し、1400メートルを中心に使われてきたが、前走1700メートルの摂津盃では、3〜4コーナーで大きく後続を離したメイプルグレイトが勝ったかと思ったところ、ゴール前の一瞬で差し切った。この距離でも結果を残し、ここに来ての充実ぶりがうかがえる。
連覇を狙うエイシンニシパも引き続き好調。年明けは新春賞、佐賀に遠征したはがくれ大賞典と連勝した。六甲盃は2着ジンギから7馬身離されての4着だったが、過去3戦2勝、2着1回という相性のいいレースだけに、見せ場以上を期待したいところ。
南関東から遠征馬が2頭。スウィングビートはここ2戦、1400メートルのオープン特別で3、2着だが、中央での4勝はすべて1600メートルだけにこの距離もこなせそう。近走、A2特別で入着までというゴールデンブレイヴは鴨宮騎手で上位を狙う。
エイシンナセルは、前走摂津盃は5着だったが、2走前の向暑特別ではエイシンデジタルに先着しての2着。ここでもチャンスはありそう。
◎8ジンギ
○4エイシンデジタル
▲2エイシンニシパ
△6スウィングビート
△9エイシンナセル
△10ゴールデンブレイヴ
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ロードクエストは中央で芝の重賞を3勝。大井移籍後2戦目として臨んだのが前走のせきれい賞で、スタート後は後方だったが、スローペースと見ると1周目のスタンド前で一気に進出。1コーナーを回ったあたりで先頭に立つと、手応え十分のまま直線を向いて後続を振り切っての完勝だった。中央での重賞3勝を含めての全4勝は1400〜1600メートルであげたもの。むしろ今回の芝1700メートルで能力を発揮するのではないか。
バスカヴィルは中央での4勝はすべてダートだが、ときに芝も使われ、今年5月の新潟大賞典では着順こそ8着だが勝ち馬からはコンマ6秒差。川崎転入初戦のオープン特別では差のない3着に好走しており、その能力で芝もこなせばここでも勝ち負けまで狙える。
ナイトオブナイツは中央で芝6勝。移籍した大井のダートでは結果を残せなかったが、岩手に移籍して芝のみ4戦使われて4、2、2、1着。せきれい賞は9番人気ながらロードクエストに2馬身半差の2着。ロードクエストにうまく乗られた面もあり、この距離で展開次第では逆転の可能性も。
アドマイヤジョラスは中央では芝の2000メートル前後で4勝を挙げ、3勝クラスから川崎に移籍。前走のオープン特別は、3着バスカルヴィルから9馬身離されての4着だったが、芝ならまた違った面がみられるかもしれない。
桂樹杯でナイトオブナイツを負かしているマスターコード、中央2勝クラスから転入してダートのA一組特別3連勝のあと青藍賞3着という能力の高さを見せたリリーモントルー、高知から遠征のプラチナヴォイスは中央芝3勝を挙げており、芝で可能性のある伏兵も多数。
◎13ロードクエスト
○7バスカヴィル
▲8ナイトオブナイツ
△12アドマイヤジョラス
△14マスターコード
△5リリーモントルー
△3プラチナヴォイス
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