NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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東海桜花賞は昨年まで3年連続で南関東からの遠征馬が勝利。1着賞金はその3年前が500万円で、その後600万円、800万円と上昇。今年は南関東の重賞にも近づいて900万円となれば、大挙5頭が南関東から遠征してきた。
中央オープンから昨年、大井に移籍したアヴァンティストは勝ち星こそないものの、スパーキングサマーカップで3着、そして休養明け初戦となった前走フジノウェーブ記念でゴール前3頭接戦の2着。その実力で叩き2戦目ならここで重賞初制覇が期待できそう。鞍上の吉原寛人騎手は、ここまで新・名古屋競馬場の重賞4勝で、単独最多となっている。
川崎のルーチェドーロは昨年のフジノウェーブ記念の覇者で、秋には笠松グランプリを制した。前走フジノウェーブ記念は6着だったが、58キロを背負ってのもの。今回牡馬は全馬57キロで巻き返しなるかどうか。川崎の櫻井光輔騎手が初めて手綱をとる。
川崎のベストマッチョは昨年10月、今回と同じ舞台のゴールド争覇を吉原騎手で勝利。笠松グランプリはルーチェドーロの3着だったが、半馬身+アタマ差という接戦だった。年明け初戦は姫路に遠征した兵庫ウインターカップで6着と案外だったが、勝利経験のある舞台で、しかも今回鞍上が岡部誠騎手ならあらためての期待となる。
地元の期待は、転入後6戦目となるアイメイドイット。前走A2特別ではあるものの逃げ切って7馬身差圧勝。通算13勝のうち1400メートルで8勝を挙げており、前走(1700メートル)から距離短縮の1500メートルはプラスになりそう。
大井のメイショウワザシは、昨年8月の笠松・くろゆり賞で重賞初勝利。ゴールド争覇はベストマッチョの4着だったが、コンマ5秒差だけにそれほど負けていない。
66歳・的場文男騎手の参戦で競馬場は盛り上がりそうだが、騎乗するウェイキーは南関東B2勝ちまでという実績では、勝ち負けまでは難しい。
◎3アヴァンティスト
○7ルーチェドーロ
▲9ベストマッチョ
△12アイメイドイット
△2メイショウワザシ
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グランダム・ジャパン3歳シーズンの第3戦。兵庫から3頭、笠松から1頭が遠征してきた。昨年こそ川崎からの遠征馬が勝ったが、2018年から21年は4年連続で地元馬の勝利。しかも2着はいずも他地区からの遠征馬だっただけに、きわどいところで地元馬が好走している。
今回は兵庫のマルグリッドを本命とした。2歳時門別では未勝利戦を勝ったのみだが、移籍後は園田・姫路で4戦して2勝、2着2回。兵庫クイーンセレクションは3馬身差で2着だったが、勝ったのはその後にも名古屋に遠征して若草賞土古記念を逃げ切り5馬身差という圧巻のレースを見せたサラキャサリン。あらためて重賞初制覇の期待がかかる。
とはいえ地元ミヤノウッドリーも侮れない。前走、1400メートルの飛燕賞は先行2頭の決着で、中団を追走したミヤノウッドリーは脚の使い所がなく4着まで。距離延長の1800メートルなら能力を発揮する。前走の敗戦で人気を落とすなら、こちらの頭も買ってみたい。
兵庫のカタラはここまで2歳時の1勝のみだが、園田だけでなく、金沢、佐賀と遠征しての重賞はいずれも馬券絡み。第1回として行われた佐賀のフォーマルハウト賞は、同じく兵庫から遠征したイケノシイチャンの2着だったが、イチノコマチ、ミヤノウッドリーら地元有力馬に先着した。ただ1500メートルまでしか経験がなく、さらなる距離延長でどうか。
ワンダーウインは、門別での1勝が1700メートルで、佐賀に転入しての短距離2戦は惨敗だったが、前走1800メートルで2着に好走。引き続きこの距離ならチャンスはあるかもしれない。
花吹雪賞を勝ったエイシンレミーは、前走飛燕賞が7着。巻き返しなるかどうか。
飛燕賞を制したディーディーデイは、展開に恵まれた面もあり、そもそもゆったり流れる1800メートル戦でどうか。
◎10マルグリッド
○9ミヤノウッドリー
▲5カタラ
△1ワンダーウイン
△2エイシンレミー
△7ディーディーデイ
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ノーブルサターンは、昨秋大井のオープンから転入していきなりトウケイニセイ記念、桐花賞を連勝。その桐花賞では、2番手から3コーナー過ぎで先頭に立ったヴァケーションに、ノーブルサターンがとらえにかかっての一騎打ち。外のノーブルサターンが半馬身差でねじ伏せ、3着馬には8馬身差をつけた。
今回、1600メートルへの距離短縮はヴァケーションにとって絶好の条件。ならば逆転も十分考えられるが、ノーブルサターンにとっても距離短縮は悪くない。水沢への適性も示して岩手2戦2勝と負けていないノーブルサターンを本命とした。
もう1頭、楽しみな存在が、中央3勝クラスから障害戦を経験して転入したグローリーグローリ。初戦となった前走・弥生特別(水沢1600メートル)の勝ちタイムは平凡だが、直線ほとんど持ったままで後続を突き放した。転入2戦目での上積みがあればさらに高いパフォーマンスを発揮しそう。
◎○▲と印の順番はつけたが、正直この3頭は甲乙つけがたい。配当がどれくらいつくかはわからないが、3頭の3連複1点勝負というのもアリかもしれない。
3頭のどれかが崩れたときに食い込む余地はセイヴァリアント。昨夏、大井のA2から転入し、盛岡・水沢で10戦して7連対。トウケイニセイ記念でノーブルサターンに3馬身差の2着があり、この馬もマイル戦がベストの舞台だ。
◎6ノーブルサターン
○1ヴァケーション
▲2グローリーグローリ
△5セイヴァリアント
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新設というか、そのレース名からおそらく今年限りの重賞。
金沢生え抜きでここまで重賞14勝のハクサンアマゾネスだが、昨年最後の中日杯では直線ヴェノムとの追い比べに屈して2着。さらに冬休み明けの初戦は仕上がり途上だったか、ゴール前なんとか2着を確保というレースぶり。現役最強と思われたハクサンアマゾネスに、ここでまたも強敵が現れた。
中央3勝から転入してきたソーラーフレアだ。その初戦は後方から徐々に位置取りを上げ、勝負どころの3コーナー過ぎで一気にまくり切ると、直線後続を置き去りにして8馬身差をつけた。中央での3勝はいずれも芝のレースで、3勝クラスでダートに転向したがダートでは勝利に至らず。ただ前走1900メートル戦の勝ち方ならハクサンアマゾネスが相手でも勝負になりそう。
昨年3歳時はわずか3戦のみで特別戦を2勝のエムティアンジェは、冬休み明けの初戦では4コーナーで先頭に立って直線を向いたが、ハクサンアマゾネスにもとらえられクビ差の3着。2歳時以来の重賞制覇を狙う。
一昨年の徽軫(ことじ)賞でハクサンアマゾネスを負かした経験がある、意外性のネオアマゾネスも上位食い込みはありそう。
◎3ソーラーフレア
○6ハクサンアマゾネス
▲5エムティアンジェ
△2ネオアマゾネス
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ニシケンボブは、2歳時にデビューした門別で4勝という実績。兵庫移籍後、笠松に遠征したゴールドジュニアでは、4コーナーで前をとらえると直線楽に後続を突き放すレースぶりは圧巻だった。前走兵庫ユースカップは3着だったが、スタートでダッシュがつかず中団うしろからとなって、4コーナーでも外にふくれるようなところがあった。ゴールドジュニアの3コーナーではムチが入っていたように、ややズブいところがあるのかもしれず、2歳時門別での4勝のうち2勝が1700メートル戦だったことなど、今回の距離延長は歓迎だろう。
ベラジオソノダラブは、園田ジュニアカップではスマイルミーシャと直線一騎打ちとなってクビ差2着。3着ヒメツルイチモンジには8馬身差をつけた。続く前走、兵庫ユースカップは2番手から早め先頭に立って後続を寄せ付けずという強い勝ち方。ここまで6戦4勝、2・3着各1回という完璧に近い成績だが、4勝が1400メートル戦で、2・3着が1700メートル戦ということでは、果たしてこのメンバーで距離がどうか。
スマイルミーシャはデビューから4連勝で、そのうち1700メートル戦で2勝。ただ今回は大晦日の園田ジュニアカップ以来となるのがどうか。
ビキニボーイは、兵庫ユースカップでは大きく出遅れたものの、3〜4コーナーでラチ沿いを通って進出して2着。中央1勝から転入して4戦3勝、2着1回と、まだ底を見せていない魅力はある。
姫路1800メートルの前走でクビ差1、2着だったヒメツルイチモンジ、グロリアドーロも、上積みがあれば上位争いの可能性も十分。
◎1ニシケンボブ
○9ベラジオソノダラブ
▲3スマイルミーシャ
△6ビキニボーイ
△5ヒメツルイチモンジ
△7グロリアドーロ
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