
ネオアマゾネスは、昨年の徽軫賞ではハクサンアマゾネスに3馬身差をつけて勝ち、日本海スプリントには1番人気で臨んだものの、名古屋から遠征のニュータウンガールに差し切られて惜しくも2着。そして今年も徽軫賞勝って臨む一戦。昨年2着に負けたとはいえ、レコード決着にコンマ2秒差というタイムでこの距離への適性も示している。昨年の雪辱を期待する。
トライアルを勝って臨むのがナーラック。金田一昌調教師は一昨年も中央から転入したフェリシアルチアでトライアルからこの本番を連勝しており、2年越しで同様の期待がかかる。ただトライアルの勝ちタイムが55秒5。過去4回の日本海スプリントで、もっとも遅かった勝ちタイムでも2019年エイシンテキサスの54秒5。馬場状態の違いがあるとはいえ、昨年2着のネオアマゾネスが53秒8というタイムで走っていることを考えると、それを負かすには相当タイムを縮める必要がある。とはいえトライアルは余裕の勝ち方だっただけに、どこまでタイムを詰めてこられるか。
イクゼファイターズは中距離も使われているものの、3歳以降金沢で挙げた5勝は1400メートルで3勝、1500メートルで2勝。初距離になるが、この距離にも対応できそう。
クールシャインはA1二組の1700メートル戦で2連勝のあと、トライアルで2着。勝ったナーラックに1馬身半差だったが、着差以上に900メートルでの能力差はありそう。
名古屋のA1特別で入着があるナムラムツゴローも1000メートル未満のレースは初めてで、その流れに対応できれば連下争いも。
◎7ネオアマゾネス
○8ナーラック
▲6イクゼファイターズ
△4クールシャイン
△5ナムラムツゴロー
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ほとんどの馬が1600メートルや2000メートルの東北優駿からの距離短縮で、しかも水沢から盛岡への開催替わりということでは一筋縄ではいかなそうなレース。
北海道から金沢、岩手と移籍して重賞でも成績安定のボサノヴァに期待する。金沢所属時から目下9戦連続で3着以内。そのうち6戦が重賞だ。金沢シンデレラカップでは、先日の石川ダービーを制して金沢二冠を達成したスーパーバンタムを4着に下した。留守杯日高賞は逃げて差のある3着だったが、圧倒的に強かった船橋のグラーツィアに早めに来られて苦しくなった。地元馬同士なら能力上位と見る。
2歳時に重賞2連勝のあと落ち込んだカクテルライトだが、前走イーハトーブマイルでは逃げて2着に粘った。6馬身差はつけられたものの、その勝ち馬フジクラウンは、続く東北優駿で2着だったことを考えると評価できる内容。ただその好走がたまたまなのか、完全復活なのか。その能力がここでも発揮できれば圧勝まであってもおかしくないが、不安もあっての対抗評価。
ビッグタマテルーフは重賞初挑戦だった留守杯日高賞でボサノヴァに先着しての2着。東北優駿10着は距離もあったし、逃げて勝ち馬に早めに来られてしまったため参考外としていいだろう。距離短縮であらためての期待だ。
セイシーキングは2走前の1600メートル戦でフジクラウンを3/4馬身差で振り切っての勝利。続く前走東北優駿9着は、敗因が距離であれば見直しは可能。
プチョヘンザは3歳B2ではあるが、ここに来て2連勝。重賞初挑戦でどこまでやれるか。
あやめ賞で見事な差し切りを決めたマルルットゥは、その後はやや差のある結果が続いたが、今回、距離短縮に加えて直線勝負の展開になれば再びチャンスも。
◎11ボサノヴァ
○3カクテルライト
▲1ビッグタマテルーフ
△7セイシーキング
△10プチョヘンザ
△6マルルットゥ
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昨年度まで名古屋では冬期にマイル争覇という重賞が行われていたが、新競馬場にはマイルのコース設定がなく、名称変更とともに開催時期も変更となった。回次はマイル争覇から引き継がれての第28回。ちなみに、トリトンといえば回転寿司のイメージだが、元はギリシア神話に出てくる海神らしい。
シーアフェアリーはここ3戦は1400メートル戦を使われているが、昨年は園田1700メートルの兵庫サマークイーン賞、兵庫クイーンカップを勝利。獲得したタイトルが牝馬重賞だけなのが気になるところだが、2走前の浦和・しらさぎ賞が南関東の強敵相手、前走佐賀ヴィーナスカップも1、2着が南関東の重賞級の馬なら仕方ない。牡馬相手でもこのメンバーなら地元初タイトルに期待する。ちなみに、シーアフェアリーの「シー」は海ではなく、See a Fairyで「妖精を見る」という意味らしい。
大井からの転入初戦となるのがマイネルティプトン。デビューした中央時代からダート1600~1800メートルを中心に使われて、近走は大井のB2特別でやや頭打ちという成績だが、それでも掲示板内で勝ち馬からは1秒以内の差。初コースをこなせれば勝負になる。
重賞で3戦続けて2着という、なんともはがゆい成績のウインユニファイド。その3戦での勝ち馬が今回は不在というメンバーなら、10歳での重賞初制覇もおおいにありそう。
湾岸スターカップでウインユニファイドに次ぐ3着だったクインザヒーロー、2020年の東海ゴールドカップを制した実績のウインハイラントらも上位争いの可能性は十分ありそう。
◎11シーアフェアリー
○3マイネルティプトン
▲10ウインユニファイド
△9クインザヒーロー
△4ウインハイラント
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ダノングッドはここ2戦が期待にこたえられていないが、2走前の東海桜花賞は出遅れ、前走福永洋一記念は、勝ったララメダイユドールが圧倒的に強かった。と、敗因ははっきりしている。なにより3走前の黒船賞JpnIIIでは4コーナーで内をうまく立ち回っての3着は見事だった。10歳でも衰えはなく、連覇は可能と見る。
相手筆頭は、船橋から兵庫に戻ってきた(ただし以前と厩舎は違う)メイプルグレイト。昨年の兵庫ゴールドカップでは、南関東の短距離路線でもトップクラスのコパノフィーリングの2着。船橋1200メートルのA2特別勝ちもあり、兵庫に戻っての初戦となった前走では、初めての820メートル戦で他馬より4キロ以上重い58キロを背負って直線での競り合いから抜け出した。その時の勝ちタムが49秒7で、ここを勝ち切るにはもう少しタイムを縮める必要があるが、前走はやや格下相手でもあり、前走以上の時計にも対応はできそう。
昨年のこのレース3着だったダノンジャスティスが、同厩舎のダノングッドとともに再度の挑戦。その昨年が、勝ったダノングッドから6馬身+クビという差だっただけに、その差をどこまで詰められるか。
スマートメイスは12戦連続3着以内という成績で、B2級からクラスを上げてきた。ここ8戦は1230メートル戦を使われており、今回は重賞初挑戦で初めての820メートル戦でもそのレースぶりには注目だ。
休養を挟んで1年以上勝ち星から遠ざかっているワシヅカミだが、内目の3番枠に入っただけにハナを主張してこのメンバーでどこまで粘れるか。
◎6ダノングッド
○11メイプルグレイト
▲10ダノンジャスティス
△9スマートメイス
△3ワシヅカミ
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北日本新聞杯上位組の力関係があらためてどうかという一戦だが、勝ったスーパーバンタムはみずからペースをつくり、3コーナー過ぎの勝負どころで後続勢が懸命に追い出しているのに対してまだ持ったまま。直線を向いていざ追い出されると、2番手を追走してきたスタイルユアセルフに4馬身差をつける完勝となった。ほかにこれといった新興勢力もいないことから、年末のあての木賞から続く連勝と二冠制覇は濃厚と見る。
リュウノガルシアは北日本新聞杯で2番人気に支持されたものの結果は案外の5着。しかしながら岩手から転入初戦だった3歳A1特別では、2歳の転入後金沢ではほとんど敵なしだったエムティアンジェにクビ差2着、さらに少頭数だったとはいえ古馬A2特別でも1着。あらためて対抗勢力の筆頭として見直したい。ただ北日本新聞杯の直線で脚が上がっていたところを見ると、距離延長はよくない可能性もある。
北日本新聞杯で2着だったスタイルユアセルフは、前半からスーパーバンタムをぴたりとマークしていって、最後は4馬身差をつけられたとはいえ大きくバテることはなく、直線勝負の3、4着馬を完封しての2着確保は評価できる。
唯一新興勢力といえるのが中央未勝利からの転入初戦を勝ったビーブルー。その前走はやや軽い相手だったのでこのメンバーに入ってどうかだが、余裕のある勝ち方だっただけに上積みは期待できる。
北日本新聞杯4着だったウインイノセンス、同6着のキープクライミングらは、あらためてどこまで迫れるか。
◎11スーパーバンタム
○4リュウノガルシア
▲1スタイルユアセルフ
△8ビーブルー
△3ウインイノセンス
△5キープクライミング
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