3歳馬によるS2重賞だが、この開催の最終日、6月1日には九州ダービー栄城賞が行われるため、実質的に3歳馬でも上から2番目のクラスの馬たちによる争い。
コスモレグノは今年になって勝ち星がないとはいえ、佐賀では転入以降11戦して掲示板を外したことがなく、特に近3走はS2重賞と3歳1組戦で3着以内に好走。今回は2組以下で戦っているメンバーがほとんどという中で、佐賀の世代トップクラスと上位争いをしているのはこの馬だけ。3歳になってからは1750メートル戦を中心に使われていることでもアドバンテージがある。
フクノドンは、転入後2戦目から2連勝と力をつけ、前走3歳2組戦でも2着。勝ったプレミアムフレンチからは4馬身離されたが、同馬は九州ダービー栄城賞に出走予定の実力。ただ佐賀では5戦中4戦が1400メートル戦で、唯一1750メートル戦だった前々走で大きく負けているという、距離適性が気になるところ。
フロリディータは中央ではまったく勝負にならず、しかし佐賀転入後は8戦して5連対。特にここ4戦は2、2、1、1着と確実に力をつけている。3組戦までしか経験がないとはいえ、このメンバーなら十分通用しそう。ただこの馬も距離経験がないのがどうか。
やはり距離の不安はあるが、前走の2組戦でクビ差の2着と好走したオブテネール、前走で1組戦を経験(6着)しているリバティナインらも上積みがあれば上位争いが可能。転入初戦でコスモレグノに半馬身差2着という成績があるノクティルカは正月以来の久々でどうか。
◎3コスモレグノ
◯7フクノドン
▲8フロリディータ
△11オブテネール
△10リバティナイン
△12ノクティルカ
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2歳重賞の金の鞍賞が休止となっていた時期もあった高知だが、それが復活し、2歳、3歳戦が充実してきた。馬券の売上が回復してきているのにともない、賞金も上昇傾向にあり、所属馬の層も確実に厚くなってきている。
3日前の園田・のじぎく賞でも2着に好走するなど、遠征で確実に結果を残しているクロスオーバーはさすがに不在となったが、土佐春花賞でもそのクロスオーバーに3馬身差をつけて制しているニシノマリーナの中心はゆるがない。古馬格付けとなって初のB級戦は惨敗を喫したが、前走B-2戦では後続を引き付けて逃げ、3コーナーから徐々に後続を離すと直線は独走。B級相手でこの競馬は、同世代同士なら力が抜けている。
ニシケンメイピンは、金の鞍賞、土佐春花賞ともに5着と、この世代ではそれほど目立った存在ではなかったものの、ここに来て3連勝で古馬C1特別まで制した。その連勝はいずれも完勝という内容で、湿った馬場とはいえ1400メートルで1分31~32秒台の優秀なタイムをコンスタントにマーク。ニシノマリーナを慌てさせる場面があるとすればこの馬。
マルチヴィグラスは、金の鞍賞が2着で、土佐春花賞は4着。しかも門別でのデビューから20戦して一度も掲示板を外していないという堅実ぶり。ここ3戦のC1戦はいずれも勝ち馬とは僅差で、確実に力をつけている。
土佐春花賞3着で前走C2戦を勝ったマルチドラゴン、古馬C1戦でも通用しそうな走りを見せているアベニンレジーナあたりも連下争にからんでくる可能性はある。
◎10ニシノマリーナ
○8ニシケンメイピン
▲3マルチヴィグラス
△9マルチドラゴン
△12アベニンレジーナ
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ターントゥタイドは盛岡芝で4戦3勝。唯一の敗戦となったジュニアグランプリは、勝ち馬があのプレイアンドリアル。そのときの2着馬ライズラインも今回不在。冬の水沢開催以降、勝ちきれないレースが続いていたが、得意の盛岡芝に戻れば、負けられないところ。
コスモリリパットは中央から転入して、いずれも楽なレースで3連勝。前走盛岡の1600m戦も、3番手追走から直線を向いて逃げ馬をとらえにかかったときはすでに3番手以下ははるか後方で、そのまま楽に抜け出した。中央時は芝のみを使われていただけに、盛岡の芝でさらに能力を発揮する可能性も考えられる。
ジャイアントスターのここまでの2勝は盛岡の芝。その後はダートで見事に好走と凡走を一走おきに繰り返しているが、久々に待望の芝で期待がかかる。
フラッシュモブは、早くもこれが28戦目。岩手移籍後の3戦とも重賞で上位入着を果たしており、初めての芝で後方から追い込む切れ味を生かせるかどうか。
リュウノテイオーは南関東から戻っての初戦。南関東では結果を残せなかったが、この馬も盛岡芝では4戦2勝、2着1回で、巻き返しに期待がかかる。
中央から転入して4勝を挙げているインフラレッドレイも、盛岡の芝でさらに力を発揮するかもしれない。
◎6ターントゥタイド
○4コスモリリパット
▲10ジャイアントスター
△8フラッシュモブ
△3リュウノテイオー
△2インフラレッドレイ
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サウスパシフィックは中央から転入して2連勝中。中央では500万下で頭打ちという成績での移籍ゆえ、転入後は4番人気、2番人気と、やや実力を疑われた感じの人気だったが、前走・高千穂峰賞は、4コーナーでうまく内を突いて、人気のエスワンプリンスら3頭との接戦を制した。今回、その高千穂峰賞で対戦した相手以外にも強敵は見当たらず、3連勝の可能性は高いと見る。
ディアフロイデは、高千穂峰賞こそ惨敗だったが、2走前の由布岳賞では、高千穂峰賞で上位を争ったマイネルパルフェやキングダムキングを相手に圧勝していた。ここは巻き返すと見る。
高千穂峰賞では外を回って2着まで押し上げたマイネルパルフェは、引き続きここでもチャンス。◎○とも差はない。
キングダムキングは、マイペースの逃げに持ち込めればチャンスはありそうだが、由布岳賞、高千穂峰賞で先着されたメンバーが相手だけに、勝つまではどうか。
レイズミーアップは、一昨年の中島記念から昨年のはがくれ大賞典まで連勝で制した実績馬。近走は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに、どこまで迫れるか。
◎5サウスパシフィック
○3ディアフロイデ
▲2マイネルパルフェ
△8キングダムキング
△4レイズミーアップ
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3歳のクリノエリザベスに期待する。2歳時の8月以来8か月ぶりの実戦となった北斗賞は、ラブミーブルーに1馬身半差及ばずの2着だったが、その一戦で調子は上がってくるはず。今回、そのラブミーブルーより1キロ軽い51kgはなんと言っても有利。今回の鞍上、黒澤愛斗騎手は、まだシーズンが始まったばかりとはいえ、先週まで7勝で北海道リーディングトップと今シーズン好調。その勢いにも乗りたいところ。
ウルトラカイザーは、昨年佐賀からの転入初戦で、斤量にも恵まれたとはいえアウヤンテプイを負かしての勝利。その後船橋の総の国オープンでも2着と好走。今回、実績馬が58、57kgを背負うところ、56kgならチャンスは十分。
アウヤンテプイは、昨年道営スプリントを制したときと同じ57kg。昨年の北海道スプリントカップJpnIIIではあわやという場面があっての惜しい4着と、このメンバーなら実力上位は間違いない。ただ軽量馬が何頭かいるところで、半年ぶりの実戦となるだけに3番手まで。
ラブミーブルーは、北斗盃は直線抜け出しての完勝だったが、初の古馬との対戦でどうだろう。
中央から再転入のサマーウインドは58kgがどうか。昨年の北海道スプリントカップJpnIIIでは、59kgを背負って3コーナーで先頭に立って見せ場をつくった。9歳となった転入初戦でどれだけの力があるか。
◎6クリノエリザベス
◯2ウルトラカイザー
▲11アウヤンテプイ
△1ラブミーブルー
△8サマーウインド
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