NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
2歳重賞の金の鞍賞が休止となっていた時期もあった高知だが、それが復活し、2歳、3歳戦が充実してきた。馬券の売上が回復してきているのにともない、賞金も上昇傾向にあり、所属馬の層も確実に厚くなってきている。
3日前の園田・のじぎく賞でも2着に好走するなど、遠征で確実に結果を残しているクロスオーバーはさすがに不在となったが、土佐春花賞でもそのクロスオーバーに3馬身差をつけて制しているニシノマリーナの中心はゆるがない。古馬格付けとなって初のB級戦は惨敗を喫したが、前走B-2戦では後続を引き付けて逃げ、3コーナーから徐々に後続を離すと直線は独走。B級相手でこの競馬は、同世代同士なら力が抜けている。
ニシケンメイピンは、金の鞍賞、土佐春花賞ともに5着と、この世代ではそれほど目立った存在ではなかったものの、ここに来て3連勝で古馬C1特別まで制した。その連勝はいずれも完勝という内容で、湿った馬場とはいえ1400メートルで1分31~32秒台の優秀なタイムをコンスタントにマーク。ニシノマリーナを慌てさせる場面があるとすればこの馬。
マルチヴィグラスは、金の鞍賞が2着で、土佐春花賞は4着。しかも門別でのデビューから20戦して一度も掲示板を外していないという堅実ぶり。ここ3戦のC1戦はいずれも勝ち馬とは僅差で、確実に力をつけている。
土佐春花賞3着で前走C2戦を勝ったマルチドラゴン、古馬C1戦でも通用しそうな走りを見せているアベニンレジーナあたりも連下争にからんでくる可能性はある。
◎10ニシノマリーナ
○8ニシケンメイピン
▲3マルチヴィグラス
△9マルチドラゴン
△12アベニンレジーナ
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