15日(日)は、おそらくオッズパーク始まって以来初の同日4重賞。予想がたいへんだ。
考えてみれば専門紙トラックマンの方々は日々10レース以上の予想をしているのだから恐れ入る。とはいうものの、彼らは毎日調教や競馬を見るのが本業で、地元所属馬はほとんど毎日のように見ているわけで、予想をするのにも成績などはあまり見なくてもだいたいの力関係は浮かんでくるのだろう。
しかし普段は競馬場で仕事をしているわけではないぼくなんかは予想をするごとにネットの馬柱をスミからスミまで見回さないといけない。そのうえどんなレースだったかを知りたければこのオッズパークのホームページで動画もチェックする必要がある。それなりに時間と根気がいる作業なのだ。
とはいうものの、一昔前なら地元以外では出走馬や結果を知ることすらできなかったわけで、時代は変わったなあ……などというオヤジ発言は置いといて予想予想。
■盛岡・若駒賞
2歳馬によるダートの1600メートル戦。今年は連勝してここに臨む馬がなくメンバー的にやや小粒な感は否めない。
最近3年は前走若松賞(特別)の勝ち馬が必ず連対していたが、今年は若松賞からは3着のアンダーボナンザ、5着のシアトルプリンセスしか出走がない。
ここはやはりそのアンダーボナンザが実績上位で中心。
相手にはオペラダンディ。前走ジュニアグランプリ6着は芝なのであまり気にしなくてよいだろう。前々走水沢のりんどう賞は、その後若松賞で2着に入るパチョリに競り勝った。
あとは盛岡ダートで2戦2勝のプリムラジュリアンと、これが初ダートとなるセイントセーリングまで。
勝ったり負けたりのメンバーなので、各馬の調子次第で混戦となりそう。
◎アンダーボナンザ
○オペラダンディ
▲プリムラジュリアン
△セイントセーリング
■金沢・サラブレッド大賞典
金沢の3歳馬限定重賞の最終戦。
金沢の3歳戦戦は北日本新聞杯を勝ったセンパツトモがそれ以降出走がなく、MRO金賞を勝ったマトリックスは、続く名古屋の東海クイーンカップで競走を中止し、残念ながら予後不良だったらしい。
この世代は実績馬が抜けてしまい、したがってこのレースも混戦。
MRO金賞では、勝ったマトリックスの次に地元勢が入線したのは、7着のチヨノドラゴン、9着のコーワティアラで、今回の相手関係ならこの2頭が上位だろう。
あとは3歳A2を連勝してここに臨むケイティクラシー。それから、中央から転入後の戦績がまだ少ないガチャガチャとケンジャノヒビキを未知の可能性でおさえる。
◎チヨノドラゴン
○コーワティアラ
▲ケイティクラシー
△ガチャガチャ
△ケンジャノヒビキ
■福山・鞆の浦賞
いきなり結論だが、3歳馬同士ならよほどのことがない限りバクシンオーでしかたない。今回のメンバーでも、デビューから27戦目で重賞初出走にこぎつけたセンリョーマサムネ以外とは勝負づけが済んでいる。
相手筆頭は、福山ダービーこそしんがり負けだったが、その後はバクシンオーに出走資格のなかった銀杯の勝利を含め7戦6勝2着1回というフジノコウザン。
以下は、福山ダービーや銀杯でそこそこ好走していて、その後古馬C級戦を勝っているユノマリアージュ、ユタカオーサマ、ハマホーオンなど。
ただし、こういう1頭抜けた馬がいるレースは、実力2番手3番手の馬が真向勝負にいってズブズブになり、着狙いの伏兵が台頭して実力どおりの結果にならないことが多い。馬券的には買いにくいレースではある。頭バクシンオー固定で、2着3着に人気薄を手広くという3連単はアリかもしれない。
◎バクシンオー
○フジノコウザン
△ユノマリアージュ
△ユタカオーサマ
△ハマホーオン
■高知・黒潮菊花賞
春の二冠、黒潮皐月賞と高知優駿の着順や、それらに出走していない馬についても古馬との条件戦でどのあたりのクラスで勝ち負けをしているか見ることによって、順列がはっきりしたメンバー構成。
高知優駿を勝ったラインフォークに、同3着のレッドスターリリーが続く。ただ、レッドスターリリーは高知優駿以降7戦5勝2着2回と好調で、前走では古馬B級戦を勝っているだけに逆転の可能性も十分考えられる。
ただし、格付け順に決着しないのが、競馬の難しいところでもあり、おもしろいところでもあるのだが……。
◎ラインフォーク
○レッドスターリリー
▲ダルビッシュウイン
△キセキノハッスル
△ビッグスターオー
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ちなみに日曜日はワケありで札幌にいる予定。すすきのウインズで秋華賞かとも考えたけれど、それではオッズパークの4重賞が見られなくなってしまうので、ホテルの部屋でパソコンで馬券&観戦することにする。
11日に園田競馬場で行われる姫山菊花賞は、かつてはアラブ3歳馬によるレースだったが、兵庫のサラブレッドの導入・充実によって02年からサラ系3歳以上のレースとなった。
その02年はロードバクシンが、昨年はヨシノイチバンボシが制すなど、ダートグレード勝ち馬が実績どおりの結果を残している。また、ダートグレードのタイトルこそないものの、03年の勝ち馬ホクザンフィールドも兵庫のトップホースではある。
小牧太騎手は04年にJRAに移籍したが、02年から04年までこのレース3連覇。移籍後の04年も別の交流レースで遠征してきて、兵庫のカネトシパッションでこのレースを勝ったというのは興味深い。
さて今回は、名古屋のウイニングインドから狙ってみたい。初重賞勝ちとなったくろゆり賞は東海地区同士の争いだったが、今年4月の東海桜花賞(2着)ではホクザンスターダム(9着)に、7月の名港盃(3着)ではトーコーカント(9着)に決定的な差をつけているだけに、今回の相手なら十分勝負になりそうだ。
相手には3歳馬のジョイーレ。8月の摂津盃で古馬を一蹴したが、古馬との斤量差が1キロになった前走のS1特別では1番人気に推されながらタマモビクトリーにゴール前で交わされた。今回も同じ1キロ差では過度の期待はできない。
あとは、今回小牧太騎手が手綱をとるタマモビクトリー、それに復帰3戦目となるレッドペガサスあたりにもチャンスあり。
3頭が遠征してきた南関東勢では、重賞未経験だが6戦連続連対中の上がり馬プリナムに可能性がありそう。2〜3歳時に重賞戦線を経験しているガイアヘッドだが、1年以上勝ち星から遠ざかっていて、ここ2走も着外だけに、ここでは荷が重い。
◎ウイニングウインド
○ジョイーレ
▲タマモビクトリー
△レッドペガサス
△プリナム
10月10日、金沢の白山大賞典GIIIは、馬券的には難解かつどこからでも狙えそうな、いかにもGIIIらしいメンバーが揃った。
JRA勢はマーキュリーカップGIIIの上位3頭がそのまま出てきて、これにスターキングマンが加わった。スターキングマンは昨年も60キロで3着と、今年も勝ち負けまでは厳しそう。だからといってマーキュリーカップそのままの着順で決まることはなかろう。
地元金沢勢にとって、ダートグレード制覇は悲願となっている。現在ダートグレードが行われている地区で未勝利なのは金沢のみ。唯一佐賀が地元でダートグレードを勝っていないが、グレードになる以前にリンデンニシキが佐賀記念(当時は開設記念)を勝っているし、またエスワンスペクターが門別に遠征してエーデルワイス賞GIIIを勝った。
今シーズンは、中央の実績馬ビッグゴールド、ビッグドンが転入してきてこの2頭に期待がかかる。マーキュリーカップGIIIではそれぞれ9、8着だが、地元に戻って巻き返したいところ。また、トライアルのイヌワシ賞でこの2頭をまとめて負かしたマヤノオスカーにも可能性がある。
地方他地区からも、それぞれの地区での実績馬4頭が遠征してきた。
ここは昨年圧勝のグラッブユアハートと、前走マーキュリーカップGIIIを制したクーリンガーの争い。牡馬とのレースでは苦戦を強いられるレマーズガールは評価を下げる。牝馬同士の争いではレマーズガールに対して分が悪いグラッブユアハートだが、牡馬との混合戦になると力関係が逆転するような印象がある。
クーリンガーは調子が上向きのときは連勝する傾向にあるだけに、ここも狙いだろう。
地元勢で食い込む可能性があるのはビッグドン。イヌワシ賞はマヤノオスカーが勝ったが、中央の一線級とのレースとなれば、その流れに適応できるのは中央時代にダートで実績を残してきたこの馬だろう。
ヤマノブリザードは全国をさすらう内田利雄騎手での遠征ということで、応援の意味もこめて期待したい。
ダートグレードでも大崩れがほとんどないレイナワルツも展開次第では連下ならありそう。ちょっと印が多くなってしまった。
◎グラッブユアハート
○クーリンガー
▲ビッグドン
△レマーズガール
△ヤマノブリザード
△レイナワルツ
悲願のGI制覇なるか、シーキングザダイヤ
秋の古馬GI緒戦、マイルチャンピオンシップ南部杯GI(盛岡、10月9日)は、なんといってもシーキングザダイヤである。
ダートのGIはここまで8戦して2着がなんと7回。G3は04年12月に兵庫ゴールドトロフィー、G2は前走で日本テレビ盃を勝っているが、いまだGIタイトルには手が届かない。ちなみに芝でもタイトルはG2のニュージーランドトロフィーまでだ。
馬券を買っているだけのファンはいいが、こういう馬の馬主さんは毎回どんな心境なのだろう。GIで2着するたびに寿命を縮めているんじゃないかと心配になってしまう。
実績的にはシーキングザダイヤが本命だが、どうも馬単の頭で狙うには勇気がいる。相手には実績からヒシアトラスとブルーコンコルドだが、ブルーコンコルドはマイル実績が前走かしわ記念での2着しかないのが気になるところ。なので、オッズ次第だがシーキングザダイヤとヒシアトラスの馬連か、馬単の表裏で勝負。
南部杯はわりとヒモ荒れの多いレースで、穴ならウツミジョーダンかジンクライシス。どちらもダートGIで3着の実績がある。が、ジンクライシスは前走エルムステークスで2着と好走しているのでそれほど穴にはならないかもしれない。
気になるのがタイムパラドックスだが、前が競り合って追い込みが決まった昨年のJBCクラシックのような展開は、今回のメンバーでは考えづらいので見送る。
◎シーキングザダイヤ
○ヒシアトラス
▲ブルーコンコルド
△ウツミジョーダン
△ジンクライシス
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ビューチフル・ドリーマーの謎
南部杯の前日、10月8日には牝馬による地方全国交流のビューチフル・ドリーマーカップが行われる。
00年に東北地区交流の重賞に格上げとなり、01年は東日本交流、02年から東日本・九州交流、そして昨年から全国交流となった。
例年他地区から何頭かの遠征があるが、他地区の馬が勝ったのは昨年がはじめてで、北海道のドリームチャッターが勝った。
今年は北海道から2頭、大井、川崎から各1頭が遠征してきた。
ここは将来の期待も込めて、ダービーグランプリで差のない3着のサイレントエクセルに勝ってもらわなければならない。
相手には北海道のヨイチイースト。前々走ノースクイーンカップでは5馬身離された2着だが、勝ったサンマルアンサーは牡馬との瑞穂賞も圧勝で、もはや全国レベルだ。
あとは未知の魅力で中央から移籍緒戦のA2戦を勝ったハセノベルカント。水沢のフェアリーカップ1、2着のグローリサンディ、タカエイチフジまで。
連覇を狙うドリームチャッターは、昨年のこのレース以来勝ち星から遠ざかっていて、前々走ノースクイーンカップのレースぶりからも今回は厳しそう。
◎サイレントエクセル
○ヨイチイースト
▲ハセノベルカント
△グローリサンディ
△タカエイチフジ
ところで表題。ビューチフルドリーマーは小岩井農場が輸入し日本の名牝系の祖となっている繁殖牝馬なのだが、なぜレース名になると馬名のまん中に「・(ナカグロ)」が入るのだろう。毎年このレースのたびに不思議に思っているのだが、理由を知ってる方がいれば教えてください。
7頭立てとやや寂しいメンバー構成となった10月6日(金)の笠松・スプリント。
笠松や名古屋のトップホースは他地区のダートグレードや地方全国交流の重賞に積極的に遠征することが多く、それゆえ地元の重賞が手薄になってしまうことがある。
ただ逆の見方をすれば、重賞ではちょっと足りないクラスの馬たちにとってはタイトルに手が届く絶好のチャンスではある。
今年出走する7頭のうち重賞タイトルがあるのは、連覇を狙うタイガーロータリー、中央在籍時の03年に毎日杯を勝ったタカラシャーディー、そして2〜3歳時の一昨年、昨年に笠松で世代のトップにいたミラージェネスの3頭。このうちもっとも最近重賞を勝ったのがタイガーロータリーで、いずれも重賞タイトルからはおよそ1年以上も遠ざかっている。
それ以外のメンバーも近走それほど目立った成績を上げている馬はなく、ここは混戦が予想される。
そんななか、勝利にもっとも近いのは昨年の覇者タイガーロータリーではないだろうか。昨年のJBCスプリントに出走したあと休養し、ここが叩き3戦目。前走名港盃は7着惨敗だったが、これは守備範囲を越える1900メートルだった。復帰初戦となったサマーカップ(1400メートル)は着順こそ6着ながら勝ったマイネフォクシーからは6馬身ほどしか離されていない。そのときより調子を上げているとすれば、このメンバーでは確実に力上位。1400メートルは高崎在籍時からもっとも得意とする距離だ。過去6回の勝ち馬がいずれも5歳か6歳というデータも、今年6歳のタイガーロータリーにとっては心強い。連覇濃厚と見る。
相手には、やはり実績でミラージェネス。前走は1600メートルのA2クラスで1番人気ながら2着だったが、1馬身先着されたのはあのフジノテンビーだ。
ほかは甲乙つけがたいが、中央から笠松移籍3戦目のオータムカップで4着だったグランツスワン、中央から笠松に移籍してこれが2戦目となるタカラシャーディーあたりでどうだろう。
◎タイガーロータリー
○ミラージェネス
△グランツスワン
△タカラシャーディー
一応印はつけてみたが、馬券は3連単で◎○の1、2着表裏、3着にそれ以外の5頭総流しの10点買いでどうだろう。人気どころが来たときにトリガミになってしまうようなら考え直さないといけないが。