20日(水)に行われる名古屋グランプリGII(名古屋2500メートル)は、東京大賞典GIと日程が近いことからメンバーが手薄になることがあるが、今年はJRA勢も最初から東京大賞典ではなくこちらを狙ってきたメンバーが多いようで、GIIらしい充実したメンバーが集まった。
地元名古屋勢も楽しみ。14連勝中で、名古屋・笠松では17戦全勝というムーンバレイに、浦和記念GII2着のキングスゾーンも優先出走権のある東京大賞典ではなく地元のここに出走してきた。
何を中心にするか迷ったが、休み明けのジャパンCダートGIで4着のヴァーミリアン。カネヒキリと同世代で、初ダートとなった3歳時のエニフS、そして浦和記念GIIを連勝したときはカネヒキリ以上の存在かとも言われた。その後人気が予想された昨年のこのレースが雪で中止になったことで調子を崩したか、今ひとつのレースが続いた。それでも2400メートルのダイオライト記念GIIは好位から抜け出し6馬身差の圧勝。負けたわけではないので雪辱とはいわないが、昨年中止になった借りを返したいところだろう。
相手はマイネルボウノット。3番人気で臨んだ帝王賞GIではアジュディミツオーとカネヒキリの2強に真っ向勝負を挑んで完敗。それゆえアジュディミツオーとの対戦を避けてこちらを選んだのだろう。
ムーンバレイは全国区の一線級との対戦がなく、3番手とした。
ドンクール、サイレントディール、それに印が回らなかったがキングスゾーンの3頭は連下として甲乙つけがたい。
キングスゾーンはスローペースで先行できれば粘れる可能性もあるが、今回はサイレントディール、ムーンバレイ、レッドストーンなど先行馬が多く厳しいレースになりそうで狙いを下げた。浦和記念ではハナを主張すれば勝てた可能性もあり、それゆえか、山本茜騎手がまたまた乗替りになってしまったのは残念。とはいえ、デビューからまだ1年そこそこなので、これも試練ということだろう。
上位の3頭で厚く勝負。
◎ヴァーミリアン
○マイネルボウノット
▲ムーンバレイ
△ドンクール
△サイレントディール
張り切って予想したばんえいオープンの師走特別だが、本命にしたフクイズミはまったくお呼びでない展開だった。上り調子のミサイルテンリュウが楽に障害をクリアしたのに対してフクイズミは前回のようにひと腰では上がれなかった。さすがにあのタイミングでは、第2障害を降りてからゴールまでが4場の中でもっとも短い帯広コースでは厳しかった。まあミサイルテンリュウを本命にしていたとしてもさすがにホクショウファイトまでは買えなかったが。
というわけで実は土曜日から帯広競馬場に来ている。
その土曜日には到着早々、準メインの前に騎手、調教師、それから馬主さんたちがスタンド前に整列。「みなさまのご協力のおかげで存続が決まりました」というお礼の挨拶があった。
あらためて、来年度もばんえい競馬が続くことになってよかった。
競馬場では会う人ごとに「いや〜、一時はどうなると思ったけど、続くことになってほんとによかった」というのが挨拶がわりとなっていた。
今日(17日)には旭川で北海道市営競馬組合を構成する4市の正副管理者(ようするに4市の市長さんですな)会議が行われていて、今年度の残りの日程をどうするのか、そして来年度の開催はどうするのか、開催をやめる3市は帯広市に対してどんな形で協力していくのか、などが話し合われていることと思う。
とにかく競馬では民間が運営に本格参入するのは初めてなだけに、これからの調整は容易ではないだろう。
賞金だけはこれまでより厳しくなるのだろうが、それ以外の面では厩舎関係者にとってよりよい競馬ができればと思うし、また我々ファンにとっても今まで以上に楽しめるばんえい競馬が見られればと願う。
競馬という枠を超えて、すでに一般のニュースとしてさんざん報道されているのでご存知かとは思うが、存続か廃止かに揺れていたばんえい競馬が、このオッズパークの系列というか、親会社のソフトバンク・プレイヤーズと業務委託契約することで来年度の存続が決まった。
赤見さんもブログに書かれているし、支援サイトもできているのでぜひご覧いただきたい。
いや、ご覧いただくだけでなく、これをきっかけに、ばんえい競馬はあまり見たことがないという方も、ぜひ馬券を買って参加していただきたい。
今週末は重賞は行われないのだが、日曜日のオープンはほぼベストメンバーともいえる注目の対戦となった。
王者スーパーペガサスは、ばんえい記念5連覇に向けていまだ調整中だが、現時点でのオールスターメンバーといってもいいだろう。
まずは今シーズン最大の上がり馬フクイズミをどうするかがポイント。3〜4番手で障害を一発でクリアできれば楽勝だが、前々走のレディースカップのように障害で詰まってしまうと勝負にならない。しかし前走、この冬初の帯広戦となったイオンカップは、第2障害で他馬が仕掛けるのを見て、じっくり溜めて仕掛けると一発で障害を越え、あとは手綱を持ったままの楽勝だった。3走前に勝った二世ロッシーニ記念と比べても、人気になると思われるカネサブラックやミサイルテンリュウとの重量差は今回も同じ。トモエパワーとの比較ではさらに有利になっている。
相手には、帯広になって調子を上げてきたミサイルテンリュウに、こちらも今シーズンの上がり馬カネサブラック。それに例年帯広開催で調子を上げてくるミサキスーパーまで。
岩見沢、北見と断然の強さで勝ちまくったアンローズだが、牡馬もあわせてのトップハンデに加え、生涯一度も勝ったことのない帯広コースでは勝負にならないだろう。
◎フクイズミ
○ミサイルテンリュウ
▲カネサブラック
△ミサキスーパー
繰り返しになるがフクイズミは楽勝か惨敗かのどちらかだと思うので、当然馬券的にはほかから狙う手もある。だが、ここは楽勝の可能性70〜80%とみる。
今年もいよいよ残り2週間ほどとなった。
年賀状はもう出しましたか? ぼくは昨年(というか今年正月の年賀状ですが)、どうにもこうにも印刷したり書いたりしている時間がとれなかったため、「え〜い!やめてしまえ」と思って1通も送らないという暴挙に出てみたものの、いざ年が明けて続々と年賀状が届きはじめると、送ってくれた方にとっても申し訳ない気になり心が痛んだ。結局はコンビニに走って通信面に絵柄が印刷されているのを買い求め、とりあえず送ってくれた方にだけは返事を出したのでした。
というわけで今年はちゃんと送ろうと思うのだが、当然のことながらメドはまだぜんぜんたっていない。
さて、17日(日)には各地で年末らしい重賞が行われる。
* * *
水沢では1400メートルの重賞・早池峰(はやちね)賞。
短距離重賞らしく、重賞に格上げとなってからの過去6年のうち、01年のバンチャンプを除いていずれも外国産馬が勝っている。
では今年の外国産馬はとみると、ヤマニンエグザルトのみ。今年9月の青藍賞が重賞初挑戦(6着)だったが、前哨戦の駒ヶ岳賞では1番人気に支持され、中団追走から4コーナーで外に持ち出すと危なげなく差し切った。本命はこの馬でいいだろう。
馬券的に妙味はないが、相手には駒形賞2着のオリエントボス。
別路線組を狙うなら、3歳のダンディキングがおもしろそうだ。水沢1400メートルは2戦2勝で、この馬にもっとも合った舞台だろう。
ハタノアドニスもこのメンバーなら連下で馬券になっても不思議はない。
◎ヤマニンエグザルト
○オリエントボス
▲ダンディキング
△ハタノアドニス
* * *
金沢ではシーズンを締めくくる古馬の重賞・中日杯(2300メートル)が行われる。
北國王冠を制したビッグドンは20日に名古屋で行われる名古屋グランプリGIIに出走するため不在。ここは同レース2、3着のテンリットル、ロイヤルブレンドに、中央から移籍後8連勝中で重賞初挑戦となるブラウトリートがどこまで迫れるか。
この3頭の争いだが、連覇を狙うタフネスゴールドも調子を上げてきていて不気味な存在だ。
オッズ的にはおそらく絞らなければならないだろうから、この距離でこそ力を発揮するテンリットルを頭で3頭に馬単で流す。
◎テンリットル
○ロイヤルブレンド
▲ブラウトリート
△タフネスゴールド
* * *
福山では3歳の三冠目、アラブ王冠。
ここはもうバクシンオーで断然。競馬だから落馬だとかのアクシデントを考えれば100%とは言えないが、同世代と同斤量ならそれくらい抜けている。鞆の浦賞では7着に敗れたが、馬群の内に完全に包囲されてしまい直線でまったく抜け出すところがなかった。古馬との福山菊花賞で差のない2着なら、ここでは負けられないところだ。
相手には、その鞆の浦賞2着で10戦連続連対中のフジノコウザン。
鞆の浦賞を勝ったモナクリュウオーだが、漁夫の利的な勝利だったため、上記2頭とは実力差がありそうで、ここは押さえまで。
◎バクシンオー
○フジノコウザン
△モナクリュウオー
ばんえい競馬の来シーズンの開催が危ぶまれているが、ここに来て、帯広だけだが開催を続けられる可能性がでてきた。たとえ帯広開催だけになったとしても、ずっとばんえい競馬を楽しめるような環境にはあってほしいと思う。
というわけで、ばんえい競馬の馬券は特に気合を入れて買おう。
ところで、近年のばんえい競馬は牝馬が強い。
古馬戦線でも目立つのは牝馬のアンローズとサダエリコの活躍だ。今シーズンここまでに行われた古馬による牡牝混合の重賞では、アンローズが3勝してサダエリコが1勝。牡馬ではミサイルテンリュウが北斗賞を勝ったのみだ。
3歳戦戦でも一冠目のばんえい大賞典を最軽量で1番人気となったニシキユウが制し、二冠目のばんえい菊花賞は馬場を味方に伏兵の牝馬エメラルドが制した。
ちなみに今年はクリスマスイブに行われるばんえいダービーだが、02年のアンローズ以降昨年まで4年連続して牝馬が勝っている。
さて10日に行われるのは、そんな強い牝馬同士のばんえいオークスだ。
まずばんえい大賞典の覇者ニシキユウだが、菊花賞でも見せ場がなかったようにいかにも同重量では厳しい。
ばんえい菊花賞を勝ったエメラルドは、いかにも北見の馬場に助けられた感じで、ここは疑ってかかる必要がある。ただし、好調を持続していればこのメンバーなら勝負になってもおかしくない。
メンバー中この秋(というか冬か)の帯広コースを経験しているのがモエレウチウラだけというのはいかにも荒れそうな予感。
ここは昨シーズン黒ユリ賞を制したキタノパワーどうだろう。今シーズンは旭川では2戦、岩見沢では1戦したのみ。本格始動は北見開催からで、そこから調子を上げてきた。
相手には帯広で2勝を上げているヒメカワキタ。それから、やはり帯広2勝のサクラガサイタに、ばんえい菊花賞制したエメラルドまで。
◎キタノパワー
○ヒメカワキタ
▲サクラガサイタ
△エメラルド
開催替りでどんなオッズになるか想像がつかないので、キタノパワーからの馬単流しに、押さえで馬連複の4頭ボックスでどうだろう。