2014年、2015年と南部杯を連覇したベストウォーリアが引退を表明した。ラストランは今年の南部杯。15年と同様、逃げの手に出て再現を狙ったが、直線一杯となって6着に終わった。
ほどなく陣営から引退発表がされ、今後は優駿スタリオンステーションで種牡馬生活に入る。通算成績36戦9勝。南部杯2連覇のほか、プロキオンステークスの連覇。またダートGIで2着4回の成績を残した。
父マジェスティックウォリアーはAPインディ産駒。ベストウォーリアの活躍により、浦河・イーストスタッドで導入。産駒は来年2019年にデビューするが、リース形式。いずれ本国アメリカへ帰るため、ベストウォーリアが後継種牡馬になる。
セクレタリアト、シアトルスルーのアメリカ三冠馬、さらにミスタープロスペクター、ボールドルーラーとアメリカを代表する名馬がズラリちりばめられているベストウォーリア。どんな子供たちが誕生するか、成功を祈りたい。
20日メインは地方競馬全国交流「第8回OROターフスプリント」。何よりも芝1000m適性が問われる一戦であるのは言うまでもない。
当初、昨年の覇者コウセンの登録もあったが、体調が整わず自重。レコードホルダーの回避は残念な限りだが、今季は順調さを欠いて3戦のみ。馬優先を考えればやむなしの選択だったと思う。
主軸はコスモロングソード。トライアル・ハーベストカップのパフォーマンスに芝1000m適性の高さを改めて実感した。
昨年10月の芝1600m戦9着後、思い切って休養したのが奏功。シーズン当初は実戦から離れていたため精彩を欠いたが、叩かれながら良化一途。5月に快勝すると一戦置いて3連勝。しかも芝ダートで快進撃を続け、A級戦も3走前に突破。
OROカップは逃げて11着に失速したが、ハーベストCで好位抜け出しを決めて4馬身差で圧勝。レコードに0秒4に迫る好タイムもマークした。
58秒1はメンバー最速の持ちタイム。あとは14頭フルゲートで馬群をどうさばくかだが、前走どおりに走れれば遠征馬がいても勝利できるタイム。通算12勝目が初重賞のシーンが見えてきた。
ジョーオリオンは昨年も参戦。コウセンが3馬身差で逃げ切ったが、2着サクラゴスペルとは0秒1差4着。1000m対応も問題ないことを証明した。
今回は3ヵ月ぶりの実戦だが、仕上げに手抜かりない小久保きゅう舎のこと。ここに照準をピタリと合わせたに違いない。
シャドウパーティーはハーベストC3着。前半は芝1000mの速いラップに戸惑ったが、直線一気に伸びて2着ユイノルフィにハナ差まで肉薄した。これが中央5勝オープンの底力。条件2度目なら突き抜ける可能性もある。
スタークニナガは3歳交流・オパールカップ(芝1700m)を完勝。続くせきれい賞5着、前走・朱鷺ステークスは11着に終わったが、高速決着は貴重な体験になった。オパールCと同様、盛岡で活躍ぶりが目を引く瀧川騎手とのコンビで首位をもくろむ。
エイシンテキサスは新潟芝1000m・1000万下を勝った実績が見逃せない。ひと叩きされてハーベストCへ臨んだが、出遅れがこたえて4着。スタート決めれば連対も十分考えられる。
ユイノルフィは同型が多く展開的には厳しいが、盛岡芝1000m4戦3勝2着1回のスペシャリスト。スンナリなら残り目あるかも。
◎⑤コスモロングソード
〇⑭ジョーオリオン
▲⑥シャドウパーティー
△⑫スタークニナガ
△⑧エイシンテキサス
△⑦ユイノルフィ
<お奨めの1頭>
6R リアルハニー
4ヵ月ぶりの実戦を3着にまとめ、マズマズの発進。ひと叩きされて今度は首位奪取に燃える
★重賞 若駒賞/転入2戦目ニューホープが快勝
10月14日に行われた2歳ダートの重賞『若駒賞』はこれが転入2戦目となるニューホープが直線3馬身抜け出す快勝。2歳戦線の主役候補に躍り出ました。
人気の一角サンエイムサシらが先行集団を形成した後ろ、1番人気グレートアラカーの外に並ぶ形で進んだニューホープ。3~4コーナーで進路が開くと一気に抜け出して後続を引き離し、その勢いのままゴール。転入2戦目の岩手初勝利が重賞制覇となりました。
2着は直線追い上げたミラクルジャガーでグレートアラカーは3着。ここまでの3頭が南部駒賞の出走権を獲得。
しかしこれまでの2歳重賞は全て勝馬が異なる大激戦。南部駒賞のタイトル争いも混戦が続きそうです。
10月15日のメインレースは9Rになります。B1級芝1600mの『秋嶺賞ターフチャレンジ』。優勝馬には10月29日に行われる特別秋嶺賞の出走権が与えられるレースです。
このレースの本命は敢えて(8)チェルカトーレを狙います。
これが岩手転入後3戦目になる同馬は盛岡の芝は前走に続いて2戦目。しかしJRA時代には芝メインで走り2歳新馬戦でも阪神芝1600mで勝馬から0.5秒差の3着に入っています。勝ち星はダートのみなというのが悩み所にはなりますが、前走のFM岩手杯4着の内容からも芝で力が殺がれる印象はありません。距離延長が良い方に向けば前走以上の結果はあると考えます。
対抗は(3)ピンクスパイダー。どちらかといえば1600mよりは1700mの方が戦いやすそうな印象ではありますが、盛岡芝での実績はこのメンバー中でも上位。持ち時計勝負になったとしてもある程度は対応できそう。
3番手は単穴として(5)シュティルヴァルトでどうでしょうか。距離はもう少し長い方がより良いのでしょうが、芝適性の高さを発揮できるパターンはありうると見ます。
ヒモも面白そうな馬がいます。まず(1)タイキパラドックス。1000m戦はちょっと短かったかも。芝向きの切れ味はしっかり発揮しているだけに距離延長で流れが合うなら変身も。(7)レッドフィエルテは近走がどうも不振ですが、7月のB1芝マイルレインボーカップでは差の無い4着があります。前走や前々走、あるいはダートは走る条件ではなかったとすればここは見直しが必要ではないでしょうか。
●9Rの買い目
馬単(8)=(3)、(8)=(5)、(8)=(1)、(8)=(7)
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★オッズパークLOTO 5重勝/10月15日(対象8R~12R)
8R/評価A: 7番 評価B: 3番 穴:5番、1番
9R/評価A: 8番 評価B: 3番、 5番 穴:1番、7番
10R/評価A: 8番、 6番 評価B: 2番 穴:1番
11R/評価A: 6番 評価B: 1番 穴:7番、5番
12R/評価A: 9番 評価B: 5番、 7番 穴:3番
昨日に続いて南部杯報告。各騎手のコメントを紹介します。
1着・ルヴァンスレーヴ(M・デムーロ騎手)
「クラをつけた時、すごくいい状態だと思った。
前回(ジャパンダートダービー)が2000mで今回は1600mだったので、スタートが大事だと思っていたが、いいスタート切れたしリズムも良かった。
初めての古馬対決を勝てたので今後も楽しみ。デビュー戦で乗った時から半端ない馬だと思っていた。すごく強い」
2着・ゴールドドリーム(C・ルメール騎手)
「スタートを決めてルヴァンスレーヴをマークしてレースを進めたが、相手が一枚上だった」
3着・メイショウウタゲ(酒井学騎手)
「ゲートで落ち着かないクセがあるが、今日はスタートが決まった。早めに抜け出すととぼけるので内を割ったらいい競馬をしてくれた」
4着・ノンコノユメ(内田博幸騎手)
「ゲート内がずっとうるさくて、立ち上がったところで開いて出遅れた。残り800mから仕掛けたが、上がりも速くて4着が精いっぱいだった」
5着・オールブラッシュ(田邊裕信騎手)
「スタートが速い馬ではないが、外枠だったのでレースはしやすかった。ただ自分でレースを作れるタイプではない」
JBCをはさむかスキップするか―は分かれるだろうが、各陣営とも最大目標はチャンピオンズカップ。みなさんも動向に注目してほしい。
14日メインは2歳根幹重賞「第38回若駒賞」(盛岡ダート1600m)。焦点はグレートアラカーが順当に一冠目を制するか、阻止する馬が出現するか。この一点に尽きる。
グレートアラカーは雄大な馬格を誇り、デビュー前から期待を集めていた。デビュー戦は芝1000m3着だったが、それもきゅう舎の想定内。
一度実戦を使ってビギナーズカップへ駒を進め、終始外目を回るロスをモノともせず、豪快なマクリを披露して優勝。キャリア一戦でこの芸当ができれば器は推して知るべしだった。
若駒賞直行も当初の予定どおり。最終追い切りで先輩チャイヤプーンと併せ馬を消化して態勢万全。重賞2連勝へ王手をかけた。
サンエイムサシはサマーセール出身馬で父はシニスターミニスター。同産駒は長期休養をはさみデビューから無敗4連勝中サンエイキャピタルがいて岩手でもおなじみ。
これまで5戦2勝2着1回だが、2勝はいずれも逃げて圧勝。モロさも同居するタイプだが、自分の型に持ち込めば強さを発揮。グレートアラカーがどこから動くかが好、凡走の分かれ目だが、気分良く逃げればアッサリまで十分。
ニューホープは門別デビューで3、2、1着。この1着はスタートで大きく出遅れてポツンと最後方からの競馬だったが、直線馬群を割って抜け出し、強いの一語。
岩手初戦は馬っ気を出して馬体重もプラス19キロ。さらにトップハンデ57キロと条件厳しかったが、それでも3着が地力の証。今回は好転材料が多く、一発の可能性も高い。
リュウノポップスも北海道から転入してプラス15キロと明らかに太めだったが、2着確保。絞れてくればさらに上を狙えるはず。
ミラクルジャガーは芝4戦2勝。ダートは未経験だが、岩手二冠馬キングジャガー(父キングヘイロー)の半弟(父ローズキングダム)ならこなせる素地は十分。
ポエムロビンは転入初戦・ビギナーズカップ2着。その結果から前走1番人気に支持されたが、初の左回りに戸惑って5着。コース2度目で変わり身を期待。
◎③グレートアラカー
〇②サンエイムサシ
▲⑥ニューホープ
△①リュウノポップス
△④ミラクルジャガー
△⑨ポエムロビン
<お奨めの1頭>
5R アーリーバード
中央で芝1200mを2度使って6着2回。前々走で盛岡芝を経験済みも心強い。
8日、初の薄暮で行われた「第31回マイルチャンピオンシップ南部杯」の熱がまだ冷めず、放心状態が続いている。
感想を一言でいえば「いいレースを見せてもらいました」。現役ダートNo.1に君臨するゴールドドリーム、3歳最強馬ルヴァンスレーヴの初対決は本当に見ごたえがあった。
ベストウォーリアが逃げて2番手ノボバカラ、3番手外にオールブラッシュ、続いてコスタアレグレ、内にメイショウウタゲ。
そしてルヴァンスレーヴは中団6番手につけ、その直後外にゴールドドリーム。相手は1頭と徹底マークに出た。
先に動いたのもルヴァンスレーヴ、遅れずゴールドドリームもスパートをかけ、残り200mでルヴァンスレーヴが先頭。ゴールドドリームも差を詰めにかかったが、ゴール前で突き離してルヴァンスレーヴが1馬身半差で完勝した。
レース運び、仕掛けてからの反応の良さ、最後の伸びとルヴァンスレーヴはすべて完ぺき。上がりもルヴァンスレーヴ35秒3、ゴールドドリーム35秒5。南部杯で史上初めて3歳馬優勝の快挙を果たした。
この後にターゲットはチャンピオンズカップ。ゴールドドリームもそれが今季最大の目標と早々と表明済み。RG対決第二章も目が離せない。明日は各騎手のコメントを報告します。
13日メインはB2「オクトーバーカップ」(盛岡芝1600m)。芝に自信ありのメンバーがそろい、白熱戦必至。当日の馬場も影響は少なくなく、直前までチェックが必要となった。
コアレスフェーブルは今季<3.3.3.3>。着外が一度もなく、抜群の安定度を誇っている。特に芝は3戦2勝。3着1回は前走のJRA条件交流戦で、しかも道中で周囲が壁になる不利。それをはねのけて直線で鋭く伸びて3着。敗れて強しの一戦だった。
今度は好調馬がそろったとは言え、地元同士の戦い。芝1600mは未経験だが、まったく問題なし。メンバー比較から首位奪回のチャンス。
ウインプラージュは目下6連勝中。まず芝1600m戦を皮切りに、芝1000m、水沢850mで自慢のスピードを発揮している。
今回はメンバーが強化されたが、これまでもそれを克服。タイム的にも優秀で願ってもない内2番枠。逃げ切りまで十分。
ミステリーモリオンは芝1000mで2着2回3着1回。メンバー最速の上がりを駆使しながら届かないレースを続けている。
しかし今回は盛岡芝1600mが舞台。中央2着3回を芝1400m、芝1600mでマークなら距離延長は大歓迎。馬場が渋らなければ一気突き抜けるシーンまで。
ゲラーデは今季3勝はいずれも盛岡芝1600m。行き脚ついてからの伸びがすばらしい。揉まれない外枠も強運で有力馬に割って入る。
ダズンフラワーは連勝4でストップ。前走・もみじ賞は外枠もこたえた。今回のマイル戦で2歳重賞・ジュニアグランプリを含めて3勝。スンナリなら反撃可能。
ドルメロは前走・もみじ賞は忙しい1000m戦が明らかに合わなかった。ベストのマイルで巻き返すか。
◎⑤コアレスフェーブル
〇②ウインプラージュ
▲①ミステリーモリオン
△⑩ゲラーデ
△⑧ダズンフラワー
△④ドルメロ
<お奨めの1頭>
6R アテナリ
3走前の東京ダート1300m戦で3番手キープから0秒3差4着。この実績があってC2十一組は恵まれ過ぎた
2018年のマイルチャンピオンシップ南部杯がやってきました。今年も好メンバーが揃ったわけですが、それだけでなく今年から変わったのが、レースの光景といいますか見栄えといいますか。
先日から使用開始になった盛岡のはくぼ照明。この南部杯はその照明下で行われる盛岡最初のビッグレースになるのです。
今年の南部杯の発走時刻は17時30分、例年より1時間遅くなっています。近年は日没ギリギリの時間帯で行われ、天候が悪い時などはうす暗くなった中での戦いにもなっていたのですが、今年は人工照明下の戦いに衣替えします。
全国から集まった有力馬たちが、盛岡競馬場の照明の下で繰り広げるのはどんなレースになるのか?新たなマイルチャンピオンシップ南部杯の歴史が始まる今日を、是非ともお見逃しなく。
さて、JRA勢7頭・地方馬7頭の14頭で争われることになった南部杯です。地元の雄・エンパイアペガサスが回避したことで焦点は完全にJRA勢の中での順位をどう見るか?に移りました。
昨年・一昨年と連覇しているコパノリッキーは既に現役を去り、その前の2014年・15年と連覇したベストウォーリアは今年も出走するもののかつての勢いが薄れた近走。過去10回(※2011年除く)で勝馬が5頭しか出ていない南部杯も、今回は新しい勝者の名前が刻まれることになるのではないでしょうか。
という事で本命は(7)ゴールドドリームです。
昨年のこのレースにも参戦していた同馬は、2番人気に推されたもののスムーズなレースができず5着に終わりました。スタートで一頭取り残されるほどの出遅れでは結果上がり最速の脚を使っても5着止まりだったのは致し方なしでした。
その昨年は3月にドバイに遠征して6月の帝王賞で復帰したものの7着に終わって・・・からの参戦でした。今年も帝王賞からの直接参戦は同じですが、フェブラリーS2着からかしわ記念優勝、帝王賞も優勝してと昨年とは段違いの実績を持っていますし、直前の調整も昨年以上の内容と感じられます。今年は、この馬にとっては昨年の雪辱を果たすレースになるでしょう。
対抗は(12)ルヴァンスレーヴ。こちらも注目が集まってしかるべき馬。というのも、3歳馬で、3歳馬ですけども、2歳時の全日本2歳優駿、3歳になってのジャパンダートダービーと二つのダートGIを制した実績を引っ提げて乗り込んでくる馬だからです。
デビューから6戦5勝2着1回、いずれもダートでパーフェクト。南部杯には過去何頭かの3歳馬が参戦していますが、それに比べて当然ながら最上位の実績。勝てばレース史上初の3歳馬による制覇にもなります。
冷静に考えれば相手は海千山千の古馬のベテラン、ジャパンダートダービーも、直線一気に一飲みした強いレースだったとは言え優勝タイムの比較なら同じコース条件の帝王賞・ゴールドドリームより1秒以上遅いわけですから、実際の所はまだ未知数でしょう。7月以来の成長力で古馬とどこまでやれるか?ただ、そうであっても魅力的な存在なのは間違いありません。
3番手は(14)オールブラッシュを。川崎記念を制した後はグレードの勝ち星を増やせていない現状で、この◎○と比較するとやや勢いに分がない印象も否めません。しかしかしわ記念2着は評価できる内容ですし同じ形に持ち込むなら大外枠はむしろ恵まれたかもしれません。そして今の盛岡の馬場は近年に比べてパワーを要する状態になっているのも味方してくれるかも。
(1)ノンコノユメの評価には少し悩みました。爆発力はあるけれど注文は付きやすい。例えば馬体を併せて競り合う所まで持ち込めればしぶといのは確かですからそういう形になれば。(3)メイショウウタゲも左回りや距離に苦手感はないですし、盲点になった状態から自分の形で戦えれば一角を崩せる可能性無きにしもあらずでは。
●11Rの買い目
馬単(7)=(12)、(7)=(14)、(7)=(1)、(7)→(3)
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★オッズパークLOTO 5重勝/10月8日(対象8R~12R)
8R/評価A:10番 評価B: 6番、 1番 穴:9番
9R/評価A:10番 評価B: 5番 穴:7番、1番
10R/評価A: 2番 評価B: 1番 穴:10番、7番
11R/評価A: 7番、12番 評価B:14番 穴:1番
12R/評価A: 1番 評価B: 8番、 5番 穴:2番