岩手競馬所属の陶文峰騎手が7月6日、内モンゴル自治区のウランホト(フフホト?)にある競馬場へ遠征する。
このレースに日本から藤井寛一郎騎手、千田洋騎手も参戦。オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、南アフリカ、フランス、韓国からやってくるジョッキーたちと国際騎手招待競走で日ごろの腕を競い合う。
陶騎手の話によると騎乗予定は全4R。岩手代表、日本代表で臨む。ご存知の方も多いと思うが、陶騎手は中国黒竜江省出身で12歳の時に祖母の故郷である日本へやってきた。
その後、水沢農業乗馬部から地方競馬教養センターへ入学。中国国籍で騎手免許を取得した。
2007年、北京オリンピックの前年に陶騎手といっしょに北京の競馬場へ訪れたことがあったが、諸事情によって同競馬場は閉鎖。
今回は内モンゴル自治区ではあるが、念願だった故郷・中国で騎乗する。当然と言えば当然だが、北京語はペラペラ。通訳を通さなくても会話できるのが最大の強みとなるはず。陶騎手の健闘と朗報、そしてみやげ話を楽しみにしている。
7月1日メインはC1級「ジュライカップ」(水沢1300m)。同じ条件で行われた6月18日のレースから10頭中8頭がエントリー。
再戦ムードが濃厚だが、主軸にオレノカッチーを指名する。今年4月、中央500万下から転入。初戦を6馬身差で圧勝する衝撃のデビューを飾った。
ところが田沢湖賞、B2戦と6着に凡走。気難しい面をのぞかせたが、前回2着に反撃。距離が1200mへ短縮されて持ち味の切れを取り戻した。コパノチャールズとの0秒2差は発馬で若干後手を踏んだのも大きかった。今回はコパノチャールズを徹底マークから直線抜け出しを決める。
コパノチャールズは逆転2連勝も十分。函館ダート1000m1勝、ほかに短距離で2着3回。好、凡走の落差が激しかったのは折り合い面で課題があったから。
前走もハイペースだったが、向う正面で掛かり気味。オレノカッチーに交わされそうな場面もあったが、直線でもうひと伸び。勝負根性も披露した。同じ条件、同じ負担重量。対抗格は失礼かもしれない。
3着はスタチューだったが、コパノチャールズとは1秒5差。オレノカッチーとは1秒3差。やはり間に入る馬がいると考えるのが妥当。インプレスウィナーが単穴候補。
インプレスウィナーは中央7勝。昨年までA級に在籍したが、今季はC2へ降格。2勝2着2回と格上ぶりを発揮した。ここ2戦のもたつきは条件が合わなかったと解釈。適距離でエンジン全開。
前記スタチューは門別1200m1勝、船橋1000m1勝。短距離でこそ真価を出す。あとはアリアリ、好枠を生かすシャンテヴィーヴァ押さえ少々。
◎⑩オレノカッチー
〇⑦コパノチャールズ
▲⑧インプレスウィナー
△⑥スタチュー
△⑨アリアリ
△①シャンテヴィーヴァ
<お奨めの1頭>
5R アクアウィズ
格付けに恵まれて移籍初戦をハイタイムで完勝。このクラスでは地力が違いすぎる
★重賞・ウイナーカップ/オールザベストが復活V
3歳馬によるスプリント重賞『ウイナーカップ』は1番人気のオールザベストが優勝。今年1月の金杯以来となる重賞2勝目を挙げました。
スタートで出遅れたオールザベストはこれまでにない最後方近くからの競馬を強いられましたが、ハイペースの流れにも上手く乗って馬群の中を進出。4コーナーで先頭に躍り出る勢いの末脚を発揮して、同様に外から追い込んだダンストンリアンを振り切りました。 オールザベストは昨年冬に岩手に移籍し、寒菊賞2着、金杯優勝とベンテンコゾウに次ぐ実績を残してきました。この春は岩手日報杯スプリングカップで3着、やまびこ賞では8着と崩れていましたが、春4戦目の重賞で復活を果たしました。
6月26日、6月最後の岩手競馬の開催となる今日のメインレースはB1級のマイル戦『震災復興 子ども達に夢と笑顔を』。フルゲート12頭の戦いになりました。
6月10日の同じB1級特別「ねむの木賞」で戦ったメンバーが多くその再戦ムードがありますが、結果も同様となるかどうか?
本命は(2)ヴィグラスムーヴ。ここではねむの木賞の最先着馬になりますが、同レースは1番人気に推されたものの逃げ馬を捕まえることができず2着となっています。ただ、その時は極端な先行有利な馬場傾向でいわゆる"前が止まらない"結果で敗れたのは致し方なしでした。今回はその時のような馬場傾向ではなく逆に差しが届く状況。これなら雪辱できるはずです。少し心配なのは微妙に出負けするパターン。ただ今の状況ならそれでも差し届くでしょう。
相手は(3)ヒロノエンペラーを。転入後の内容は現級通用のもの、相手なりに戦える点も魅力があります。ねむの木賞組でない点にも勢力図を変える走りを期待したい所。
(1)スパンコールもねむの木賞では先行有利の馬場傾向に苦戦したくち。流れひとつで前走とは違う結果も。ただ、今週は最内枠はあまり有利ではない傾向なのには注意を。
(12)ロケットボールは大外枠ゆえに少し控えめに留めますが、走りは芝専用ではなくダートでも脚を使える馬。二走前にはヒロノエンペラーを破ってもおり、力量的には互角の存在。(9)フロジストンも勝ち切れるパターンまでは見せていないもののここ二走で現級にメド。時計かかる馬場になって変化があるかもしれません。
●12Rの買い目
馬単(2)=(3)、(2)=(1)、(2)=(12)、(2)=(9)
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★オッズパークLOTO 5重勝/6月26日(対象8R~12R)
買い目:3,6→2,6→2、6→1→2,3
8R/評価A: 3番、 6番 評価B: 5番
9R/評価A: 2番、 6番 評価B: 7番
10R/評価A: 2番、 6番 評価B: 8番
11R/評価A: 1番 評価B: 6番 穴:4番
12R/評価A: 2番 評価B: 3番、 1番 穴:10番
25日メインは「第41回ウイナーカップ」。カテゴリーは3歳。水沢1400mを舞台に行われ、岩手版・残念ダービー。
重賞に昇格したのは2012年。盛岡芝から水沢1400mへ舞台が替わったのが2009年で1番人気ダンストンジール、10年も1番人気ダークライが優勝した。そして1年のブランクから重賞となったが、過去5年で1番人気で優勝したのは一昨年(2015年)のスペクトル1頭のみ。
ほかはすべて1番人気が吹っ飛び、高配当が続出した。昨年も1着・チャイヨー(2番人気)→2着・リュウノファンタジ(5番人気)→3着・スクリーンハッピー(9番人気)と入線し、3連単7万3200円。1番人気トドイワガーデンは5着に沈んだ。
参考までに15年以前の3連単は2850円、14年10万1560円、13年27万4610円、12年22万5320円だった。果たして今年も大波乱となるか、本命サイドで決着するか。
中心はオールザベスト。北海道2勝2着6回から鳴り物入りで転入。初戦を快勝し、2戦目・寒菊賞はベンテンコゾウの2着。そして3戦目・金杯を圧勝し、待望のタイトルを獲得した。
今季は奥州弥生賞から始動。ベンテンコゾウにはかなわなかったが、2着確保。スプリングカップは1番人気3着に終わったが、調子も若干落ちた印象だった。
続いて盛岡1800m・やまびこ賞へ駒を進めたが、2番手から失速8着。初の左回りに手こずって終始、外へモタれっ放し。距離も長かったようで以降の盛岡開催をスキップ。ウイナーカップに照準を合わせて調整を進めてきた。
櫻田康二調教師「血統的にも1600mまでがベストかもしれません。2ヵ月ほどレース間隔は開きましたが、ずっと乗り込んできたので状態は問題なし。一杯に追って万全の態勢で臨みます」
父スペイツタウンの代表産駒は今年のユニコーンステークス、2歳時に全日本2歳優駿、エーデルワイス賞を制したリエノテソーロ、クラスターカップを優勝したドスライス。やはりオールザベストはスピード色が強いと見ていいだろう。
相手に迷ったが、筆頭はグラマシー。中央未勝利から名古屋へ移籍後、5戦4勝3着1回の成績で牝馬交流・留守杯日高賞へ参戦。ダンストンレガーメに屈したが、積極的にレースを作って見せ場十分。負けて強しのクビ差2着だった。
その後、岩手へ転入して初戦を快勝。岩手ダービーダイヤモンドカップへ挑戦したが、後方のまま10着。まったく「らしさ」を出せずに終わった。敗因は自分の競馬ができなかったことに尽き、コース替わりと距離短縮で巻き返しに期待する。
ブラックロードは南関東2勝から転入。2戦着外に沈んだが、芝2400m重賞・サファイア賞を逃げ切り快勝。待望の重賞タイトルを手にした。
今度は1400mが舞台だが、初勝利を大井1400mでマークなら問題なし。先行馬が多く、今回に限れば揉まれない外枠はプラスに作用するはず。
ミスターシーバスはムラな面があり、アテにできないタイプだが、芝・はまなす賞、サファイア賞は展開も向かなかった。水沢に戻って反撃に転じる。
ヤコウレッシャは通算4勝のうち2勝が1400m戦。適条件は見逃せない。あとは気分良く逃げた時のニードアフレンドを警戒。
◎③オールザベスト
〇②グラマシー
▲⑩ブラックロード
△④ミスターシーバス
△①ヤコウレッシャ
△⑧ニードアフレンド
<お奨めの1頭>
7R スターマイボーイ
転入初戦をアッサリ逃げ切って圧勝。ここも単騎逃げが打てるメンバー構成で2連勝濃厚
先週18日、古馬伝統の「第45回一條記念 みちのく大賞典」はエンパイアペガサスが完勝。単勝1・4倍の圧倒的1番人気に応え、2着アントニオピサに2馬身半差。マーキュリーカップの切符を手に入れた。
道中は逃げたアントニオピサの2番手をピッタリ追走。4角手前で先頭に立ち、横綱相撲でみちのく王の座に就いた。
村上忍騎手「アントニオピサの逃げをマークする形はイメージどおり。今回は小回り水沢ですから3コーナーからスパートをかけたら、手応えがすばらしかった。4コーナーで勝利を確信しました。
前回・あすなろ賞は反応ひと息でしたが、ひと叩きされて変わり身を見せてくれた。マーキュリーカップではさらにいい状態で臨めると思います」
佐藤祐司調教師「今回は輸送もなかったので体重が増えていたが、あすなろ賞より数段上の状態で臨めました。マーキュリーカップ挑戦は時期尚早かもしれないが、現時点でどこまでやれるかを試してみたいと思っています」
マーキュリーカップ(JpnIII)は7月17日。今年から「メイセイオペラ記念 マーキュリーカップ」と名称変更となったが、メイセイオペラが初グレードを獲得したのが同レースで4歳夏。エンパイアペガサスの挑戦が楽しみだ。
24日メインはB2特別「ジューンカップ」。水沢2000mがカギを握る一戦となる。
テンエイヒーローは金沢7勝、南関東5勝・B3から転入。最下級C2編入に恵まれて初戦快勝、2戦2着から目下2連勝中。B2もアッサリ突破した。
距離経験は1800mまでだが、船橋1700m1勝、船橋1800m4着なら大丈夫。血統的にも父ステイゴールド、母父ブライアンズタイムならむしろ望むところ。直線豪快に突き抜ける。
リオサリナスは相手なりに駆ける堅実さが身上。今シーズンも前走4着以外はすべて馬券対象。B1でも勝ち負けを演じている。
課題は勝ち味の遅さだが、それを相殺するのが2000m延長。いい脚を長く使えるのが武器となるはず。
この2頭をまとめて負かすとすればシーセクション。中央未勝利、佐賀7勝・C1から転入。当初はクラスがきつく着外の連続だったが、移籍7戦目に岩手初勝利をあげると2着1回から2連勝。目を見張る成長力を披露した。
直後に脚部不安が発生して8ヵ月半のリタイアが痛かったが、今年5月末に復帰。2戦3着から今回のジューンカップに挑戦する。
持ち味は先行力と粘り。距離経験ないが、スロー確実の2000mは間違いなく向きそう。自分の競馬に徹し、特別制覇に意欲満々。
ディープチルも軽視できない。成績安定しないのは追い込み馬の宿命だが、ここ2戦2、1着にまとめて上昇一途。2000mを意識して長めに乗り込まれ、ロングスパートを決めるか。
トウショウマナーズは中央1勝、金沢A級から1年8ヵ月の長期休養を経て転入。2戦目を豪快なまくりで快勝した。前走9着が物足りないが、出遅れもこたえたか。巻き返し一考。
シンボリダムールは笠松C級からの転入だが、3着1回を盛岡ダート1800mでマーク。距離が合うかも。
◎⑧テンエイヒーロー
〇⑥リオサリナス
▲④シーセクション
△⑩ディープチル
△⑨トウショウマナーズ
△②シンボリダムール
<お奨めの1頭>
8R レオチェックメイト
前走、鮮やかなマクリを決めて完勝。走破タイムも文句なしだった。水沢に替わっても信頼の主軸
★重賞・一條記念みちのく大賞典/エンパイアペガサスが優勝
岩手競馬の伝統の一戦『一條記念みちのく大賞典』は1番人気エンパイアペガサスが優勝。第45代目の"みちのくの王者"の座に就きました。
今回もアントニオピサが逃げ、エンパイアペガサスが二番手につけるというあすなろ賞同様の展開。スローペースの中での2000m戦となり、先行二騎の並び、そして直後で追う数頭の隊列もそのままに勝負所にさしかかり、あすなろ賞のようなゴール直前までの叩き合いも想像されましたが、今回は早めに交わして突き放しにかかったエンパイアペガサスが危なげなくリードを拡げて快勝。改めて岩手の古馬で最強をアピールしました。
★オッズパークLOTO 5重勝/6月19日(対象8R~12R)
買い目:3,7→2,8→1、9→3,4→4
8R/評価A: 3番 評価B: 7番、10番
9R/評価A: 2番、 8番 評価B: 6番 穴:1番
10R/評価A: 9番、 1番 評価B: 2番 穴:10番
11R/評価A: 3番 評価B: 4番、 5番 穴:6番
12R/評価A: 4番 評価B: 1番、 5番 穴:10番