★ウイナーカップはスペクトルが優勝
6月27日・土曜日に行われた重賞『第39回ウイナーカップ』は1番人気のスペクトルが優勝、重賞3勝目を挙げました。
スペクトルの前走は5月3日のやまびこ賞。約2ヶ月ぶりの実戦となる影響が心配され、加えて朝から雨が降り続いての不良馬場の中ではありましたが、2着ヴァイキングに1・3/4馬身差、まずはきっちり勝ち抜きました山本政聡騎手・櫻田浩三調教師ともに先週の一條記念みちのく大賞典に続く2週連続の重賞制覇となりました。
●10Rの買い目
馬単(6)=(1)、(6)=(5)、(6)→(4)、(6)→(7)
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先週21日、みちのく大賞典を制したコミュニティのサクセスストーリーは、一遍のドラマを見ているかのようだった。
母ミチノクレットは2歳時に牝馬重賞(当時)・白菊賞優勝を含め岩手8勝。ブライアンズタイムとの配合でコミュニティは誕生した。
デビューは中央だったが、6戦未勝利に終わり、母のデビュー地でもある盛岡・櫻田浩三きゅう舎へ。そこから圧巻の12連勝を飾り、ついにオープン入りを果たした。
13戦目のオープン戦で3着に敗れ、連勝ストップしたが、続く一戦を快勝。満を持して古馬重賞・みちのく大賞典に挑戦状を叩きつけた。
1番人気はナムラタイタン。中央9勝から鳴り物入りでビッグトレードされ、赤松杯、シアンモア記念と圧勝。単勝1倍の圧倒的な支持を集め、、コミュニティは未知の魅力を買われて2番人気。
大勢はナムラタイタン、コミュニティの1、2決着を疑わなかったが、コミュニティはスタート直後につまづいて落馬のアクシデント。大波乱となった。
あれから丸1年が過ぎ、コミュニティは敗戦を糧にたくましく成長。昨年大みそかの桐花賞でナムラタイタンを破る金星。悲願だった打倒ナムラタイタンをなしとげた。
今年春、古馬重賞第一弾でナムラタイタンが完勝。コミュニティは距離不足(水沢1600m)もこたえて4着に敗れたが、ナムラタイタンは脚部不安が発生しリタイア中。
一方、コミュニティはトライアル・あすなろ賞を快勝し、みちのく大賞典へ駒を進めて10馬身差で圧勝。昨年落馬の雪辱を見事晴らした。
次走予定はマーキュリーカップ(JpnIII)。今年は岩手競馬の大将格として臨むことになる。もちろん勝ち負けできるとは思っていないが、コミュニティがどんな戦いで挑むのか。今から楽しみで仕方がない。
28日メインはB2「ジューンカップ」(水沢2000m)。実力もさることながら距離対応が重要なファクターとなる。
主軸はタフガイ。デビュー戦の水沢850mで50秒9の破格タイムで勝ち上がり、一躍注目の的となったが、その後は体調面で弱いところがあり出世が遅れてしまった。
ようやく軌道に乗ったのは今年から。5ヵ月の休養明け後、2勝2着2回と完全連対。自在脚質を身につけ、安定感を増した。
2000m延長も折り合いつくタイプゆえ問題なし。遅れてきた大物が素質開花するか。
ノーティカルスターは強烈なまくり脚で今季3勝。ここ2戦は流れが合わず3、5着に終わったが、距離延長は望むところ。差しが届く今の馬場も味方につける。
アクイラは展開から大きく浮上。揉まれるとモロさを露呈して凡走するケースも多いが、前走は7馬身差で圧勝。先行タイプはコスモグランツ、アクイラ。そして行く気になったときのタフガイだが、スロー必至の2000m戦。スンナリの流れになれば単まで十分。
ヤマニンティグルもノーティカルスターと同じく典型的な追い込み馬。脚を余して負けることもままあるが、直線で確実に台頭。やはりペースがカギを握る。
コスモグランツは好枠を引き当て逃げの手に出れば持ち前の渋太さを発揮。穴ならアクイラとの行った切りが妙味。
◎(1)タフガイ
〇(6)ノーティカルスター
▲(8)アクイラ
△(3)ヤマニンティグル
△(2)コスモグランツ
<お奨めの1頭>
11R モルフェワイン
前走・焼石岳賞は勝ったレオナビゲートが強すぎた。昇級初戦となるが、むしろ相手は楽。連闘で臨むのは必勝を期してと解釈
まずは残念な報告から。すでに岩手競馬ニュースリリースでもあったとおり、岩手ダービー・ダイヤモンドカップを圧勝したロールボヌールだったが、レース後に屈腱炎が発症していることが判明。手術を施し、来期まで休養することになった。
ロールボヌールはデビューから圧勝に次ぐ圧勝で6戦全勝。若駒賞で見せたパフォーマンスが強烈で、全国にその名をとどろかせた。
南部杯優勝後、休養に入り5月中旬に3歳B1戦で復帰。追ったところなしで9馬身差の逃げ切りを決め、ダイヤモンドカップも10馬身差で圧勝。
次走に古馬伝統のみちのく大賞典挑戦を表明したが、レース後に脚が腫れていることが判明。屈腱炎の診断が下され、北海道で治療に専念する。
岩手競馬を30年以上かかわって、この時期の3歳馬でロールボヌールが過去最強。メイセイオペラも強かったが、彼は4歳になって急成長。現時点でいえばロールボヌールが上だと断言できる。
それほどの逸材ゆえ完治を気長に待ちたい。今の治療技術があれば、必ずや復帰できると信じている。
27日メインは3歳重賞「第39回ウイナーカップ」(水沢1400m)。岩手ダービー・ダイヤモンドカップの出走を見送ったスペクトルが復帰。仮に本調子を欠いていても主軸は動かない。
スペクトルはデビュー戦からハナを譲ったことが一度もなし。概して逃げ一辺倒は好、凡走の落差が激しいが、連対を外したのは北海道交流・知床賞5着のみ。11戦6勝2着4回と驚異的な連対率を誇っている。
前記ロールボヌールとの直接対決では若駒賞、南部駒賞と完敗だったが、不在の寒菊賞、金杯、やまびこ賞と重賞3勝をマークした。
岩手ダービー・ダイヤモンドカップは体調が整わず自重したが、ひと息入れて復帰。1400mの距離も手頃だし、メンバーが楽。絶対能力の違いを見せつける。
ヴァイキングは岩手2戦0勝から北海道1勝、大井2連勝。ハイレベル地区での3勝は価値が高い。笠松・新緑賞以来、3ヵ月ぶりだが、乗り込み十分。動きも絶好だった。
ホレミンサイヤはデビューが今年1月までずれ込んだが、走るたびに地力をつけてデビュー戦の水沢850m1勝、名古屋4勝。牝馬交流・留守杯日高賞でも見事な逃げ切りを決めた。
関東オークスは強豪相手でしんがり負けも仕方なしだったが、果敢に先行できたのが収穫。この経験を活かしてウイナーカップへ駒を進めたのが心強い。
ツクバグランディーは中央未勝利から岩手3歳最下級スタート。6戦4勝2着2回と連対パーフェクトから重賞挑戦。いきなり一線級相手は厳しいが依然、底を見せていない。加えて今の水沢はパワー決着。560キロを超す馬格を前面に上位をもくろむ。
トーホクライデンはやまびこ賞、ダイヤモンドカップ2着。いい脚を長く使えるのが最大武器。1400mの忙しい競馬向きではないが、先行馬がそろってハイペース必至。それならば出番はある。
◎(10)スペクトル
〇(7)ヴァイキング
▲(3)ホレミンサイヤ
△(8)ツクバグランディー
△(5)トーホクライデン
<お奨めの1頭>
6R クラアミーゴ
今シーズンは粘りが冴え渡り、毎回のように上位争い。メンバーが緩和され、待望の今季初勝利を飾る
★一條記念みちのく大賞典はコミュニティが優勝
昨日6月21日に行われた重賞『第43回一條記念みちのく大賞典』は2番人気のコミュニティが優勝しました。2着モズにつけた差は10馬身。昨年の同馬はスタート直後に落馬という残念な結果に終わっており、一年越しにその時の雪辱を果たした事になりました。
コミュニティ、鞍上の山本政聡騎手ともこのレースは初勝利。同馬を管理する櫻田浩三調教師は3年ぶり4度目の勝利でした。
●10Rの買い目
馬単(8)=(1)、(8)=(7)、(8)=(3)、(8)→(6)
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今年で43回目を数える岩手伝統の「一條記念 みちのく大賞典」。さすがに第1回優勝・ヤマトハナ(千葉次男騎手 千葉忠一きゅう舎)は人づてにしか聞いたことがないが、第10回(1982年)・ダイドウスター(小竹清一騎手 佐々木豊きゅう舎)以降はすべて見ている。鮮やかな流星と4長白、栗毛のきれいな馬体だった。
ということは小生、33回目のみちのく大賞典。先輩からみちのく大賞典、3歳・不来方賞、2歳・南部駒賞が岩手競馬の根幹レース。時代がどんなに変わってもレース体系がどんなになっても以上3レースは別格。しっかりと襟を正して臨みたいと思っている。
昨年優勝したナムラタイタンは赤松杯後、休養に入り、岩手ダービー・ダイヤモンドカップを優勝したロールボヌールも挑戦意志を表明したが、脚部不安のためにリタイア。改めて無事で走ることの大変さを実感する次第。出走全馬には、みちのく大賞典に恥じないレースを期待する。優勝馬名前は馬運車に記され、〇〇号と称される。果たして今年はどの優駿が名前を刻むのか。
今年はコミュニティ、ケイジータイタン、モズの三つ巴模様が色濃い。それぞれタイプがまったく違い、それもおもしろさに輪をかけている。
コミュニティは中央未勝利から大出世。昨年ついにオープン入りを果たし、重賞3勝。さらには岩手版グランプリ・桐花賞でナムラタイタンを破る金星。悲願の打倒を果たした。
今季入着止まりは条件が合わなかったのが敗因。赤松杯、シアンモア記念はマイルの忙しい競馬が合わなかった。またケイジータイタンとのマッチレースで2着に敗れたが、0秒1の僅差。
そのうっ憤をトライアル・あすなろ賞で晴らした。今度はベストの水沢2000mが舞台。道中ゆったりと流れる競馬で最大能力を発揮し、桐花賞と同じ条件で古馬頂点に立つか注目。
ケイジータイタンは今年の目玉。中央ダート4勝・準オープンからアッサリ転入2連勝を飾った。シアンモア記念は明らかに距離不足。逃げたライズラインの2番手を追走したが、直線伸びを欠いて3着に敗れた。
その後はみちのく大賞典1本に絞って調整。中央4勝を1700m以上にマークし、2000mは待ちに待った条件。待望の初重賞に王手をかけた。
モズは芝2400m・かきつばた賞を逃げ切り勝ち。小回り1400mの盛岡芝で1周目ゴールで走るのをやめるハプニングがあったが、高橋悠里騎手は折り込み済み。1コーナーから再度加速し、後続の追撃を断ち切った。
また凡走する可能性あるのは確かだが、今季はレースに集中しているのが収穫。無類のタフさとスピードを前面に重賞2連勝するか。
ワットロンクンは南関東から昨年暮れに再転入。2戦目の桐花賞で3着に善戦した。今季始動は5月までずれ込んだが、自らハイペースを形成して逃げ切り勝ち。叩かれて気配さらにアップした。
◎(6)コミュニティ
〇(8)ケイジータイタン
▲(5)モズ
△(1)ワットロンクン
<お奨めの1頭>
6R ラッキーゴールド
前走がうれしい今季初勝利。これが村上忍騎手の通算2500勝目となった。距離延長も問題なく連勝濃厚