先週13日から舞台が水沢に替わったが、前開催(4月4日~4月27日)までとはガラリ一変した。
盛岡開催の期間中、馬場を改修した影響で時計が1秒から2秒もかかるようになった。それにより逃げ馬天国だったが、逆に逃げ馬が苦戦。差しタイプでも十分に届く馬場になった。
加えて水はけが非常によくなり、多少の雨では影響なし。ジョッキーたちも非常に乗りやすくなったと異口同音に話していた。
果たして今週はどのような馬場なのか。岩手はゲリラ豪雨に見舞われたところも多かったが、水沢は影響があったか。まずは第1レースからしっかりチェックして、馬場傾向を把握してほしい。
20日メインはC1級「焼石岳賞」(水沢1600m)、10頭立て。活きのいい4歳馬がそろい非常に楽しみな一戦となった。
主軸にレオナビゲートを指名。中央5戦0勝ながらダートで4着2回の実績を引っ提げて転入。初戦は5ヵ月ぶりの実戦だったが、2着に6馬身差をつけて圧勝。
2戦目はハイペースがたたって2着に敗れたが、3戦目を完勝。C2をアッサリ卒業した。
続いて舞台が盛岡に替わってヒライズミナンバーに水を開けられた2着。移籍直前の東京ダート2100mを大敗。左回りに課題を抱えていた。
しかし盛岡2戦目で山本聡哉騎手はうまい騎乗をした。終始、外に馬を置いて壁を作ってレースを進め、直線勝負に持ち込んで快勝。前走も同様な形で道中を進め、直線一気に突き抜けて7馬身差で圧勝。盛岡を克服できたのが最大の収穫となった。
今度は安心して見ていられる水沢コース。先行馬の動向を確認しながら直線抜け出し、3連勝に王手をかけた。
モルフェワインは北海道2勝、浦和1勝、北海道2勝、川崎0勝から転入。当初2戦は2、3着止まりだったが、マイル延長を味方に目下2連勝。距離延びて本領を発揮した。
コース替わりもおそらく大丈夫。レオナビゲート=菅原勲調教師、モルフェワイン=小林俊彦調教師。騎手時代に続いて宿命のライバルが調教師として雌雄を決する。
このラインに割って入るのがミナスジェライス=板垣吉則調教師。中央から再転入後、6戦5勝3着1回。自慢のスピードが冴え渡っている。
今回は同型の出方、距離延長など条件厳しいが、逃げの手に出れれば驚異的な粘りを披露する。
インピースは前回勝ち上がって焼石岳賞に臨んできた。追い込みタイプながら、盛岡より水沢向き。特にマイル戦での安定度抜群。ペース速くなれば一気突き抜けるシーンまで。
アルファジニアスは相手なりに駆ける堅実さが身上。4戦連続で2着にまとめている。最後の詰めに課題を残すが、一連の安定度からマーク欠かせない。
テンショウティアラも好調キープ。前走、ペースにも恵まれたが、見事な直線抜け出しを決めた。軽視すると痛い目に遭う。
◎(10)レオナビゲート
〇(4)モルフェワイン
▲(7)ミナスジェライス
△(9)インピース
△(6)アルファジニアス
△(2)テンショウティアラ
<お奨めの1頭>
2R マリノエトワール
前走は半年ぶりの実戦だったが、元B2の底力を見せて圧勝。叩かれてさらに気配アップし、連勝もらった
★村上忍騎手 地方競馬通算2500勝達成
6月14日の第1レースにおいて、村上忍騎手が地方競馬通算2500勝を達成しました。岩手競馬では菅原勲騎手・小林俊彦騎手(いずれも引退)に次ぐ歴代3人目の記録。現役騎手の中では単独トップの勝ち星数となります。
同騎手は1994年デビューで今年が22年目。岩手歴代1位の菅原勲元騎手は地方通算4127勝、同2位の小林俊彦元騎手は地方通算3788勝の記録を残しましたが、それぞれの「21年目終了時点」の勝利数は菅原勲元騎手が2551勝、小林俊彦元騎手が2127勝。村上忍騎手のペースは『菅原勲元騎手よりやや遅く、小林俊彦元騎手より速い』といえます。
しかしながら菅原勲元騎手・小林俊彦元騎手とも、キャリア終盤までコンスタントに年間150勝を挙げ続けました。村上忍騎手が先の2騎手にどこまで迫る事ができるか?はこの先の活躍にかかっています。
●10Rの買い目
馬単(5)=(4)、(5)=(3)、(4)=(3)、(5)→(1)、(5)→(10)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
先日、岩手県競馬組合から転入条件の緩和について通知があった。
【現行】4歳以上で格付賞金10万円未満の馬は転入出来ない。ただしJRA及び南関東からの転入馬除く。
【改正】現状の競走馬資源を鑑み、緊急的措置として第4回水沢競馬から第11回水沢競馬まで(6月27日~H28年1月11日)の間、上記規定を適用除外とする。
この緩和によって入り口が大幅に広くなった。改めて―になるが、岩手には右回り、左回り両コースがあり、さらに地方競馬では唯一、芝コースもある。
オーナーさんにお願いします。競走馬には適材適所があります。愛馬の可能性を求めて是非、岩手競馬に転厩させてみませんか。よろしくお願いします。
14日メイン(9R)はB1級・水沢1600m「ねむの木賞」、11頭立て。最大58キロから54キロまでのハンデ差も影響しそうな一戦となった。
主軸はナリタメロディ。とにかく2連勝の強さが圧巻。自慢のスピードを前面に、盛岡ダート1600m、1200mを破格タイムで逃げ切った。
ネックは1周1200mの小回り水沢対応。折り合い面に課題を残しているのも否定できず、コーナー4つをこなせるか否か。
結論は可能と見た。外枠発走だが、それでも逃げ必至。単騎逃げが打てるメンバー構成ならマイペースでいけるはず。最軽量54キロの軽ハンデも後押しする。
シャークは今年も驚異的な勝負根性は健在。2勝2着2回3着1回とすべて馬券対象を果たしている。一度3着は1800m・駒形賞。マイル以下で最大能力を発揮する。
不安は58キロのトップハンデ。過去最高は56キロで未知の負担重量を背負うことになる。420キロ台の小柄な牡馬に厳しいかもしれないが、先行馬は行き切ってしまえばおそらく大丈夫。うまく2番手をキープし、流れ込みを期待する。
リトルキングは前走8着の敗因ははっきり。JRA馬相手に加え、転入後では初めての芝。レースを見ても明らかに戸惑い、追走にも手こずっていた。
それでも直線では鋭く伸びて勝ち馬から1秒まで差を詰めたのはさすが。ベストの水沢1600mに戻り、反撃のお膳立ては整った。
コスモナダルは今季着外に沈んだのはスローに泣いた駒形賞7着のみ。他はオール連対。追い込み馬でこの安定度は評価に値する。流れ速ければ突き抜けるシーンまで。
レディアントデイズはシーズン2戦目から連勝。ムラなタイプがひと皮むけた。ここ2戦4着はJRA交流戦である意味仕方なし。地元同士の戦いなら首位まで十分。
オメガベントレーは盛岡3戦で4着最高。反応ひと息だったが、水沢は1勝2着1回と自在脚が冴え渡った。コース替わって巻き返しに意欲。
ほかにもカネツパワー、イキナヤツなど侮れず、思った以上に難解な一戦となった。
◎(10)ナリタメロディ
〇(6)シャーク
▲(9)リトルキング
△(1)コスモナダル
△(7)レディアントデイズ
△(4)オメガベントレー
<お奨めの1頭>
6R アフリカンブルー
転入初戦の強さに舌を巻いた。C2ではモノの違いが明らかだし、走破タイム1分12秒5はB級以上でも通用。迷わず追いかける手
今週13日(土)から舞台は盛岡から水沢へ。開催替わりは荒れることで定評あるが、盛岡競馬のとき馬場の砂を総入れ替えした。時計が相当かかるとの話だから、頭を完全に切り替えなくてはならない。
しかも金曜日午後から土曜日にかけて雨模様。この降雨がどこまで影響するか。正直なところ実際に走ってみないと分からない。
参考までに今シーズンの特別開催から前開催までのデータを紹介してみたい。極端に先行有利の傾向だった。
◇水沢1300m・脚質別連対率(全71R)
逃げ 54回(38%)
先行 67回(47・2%)
差し 17回(12%)
追込 4回(2・8%)
スタートして300mで1コーナーに入るため内枠、そして先行馬が有利。これが定石だが、特に今季は1番枠の連対率が54・9%!。2回に1回以上、連対を果たしているのは強烈だ。また逃げ、先行馬を合せて85%の連対率も恐ろしい。
◇水沢1400m(全93R)
逃げ 61回(32・8%)
先行 69回(37・1%)
差し 42回(22・6%)
追込 14回(7・5%)
逃げ、先行有利は変わらないが差し連対が22・6%と一気に増える。枠順の有利不利が少ないのが1400m戦。ただ1番枠は連対率23%。包まれると明らかに苦戦となる。
◇水沢1600m(全24R)
逃げ 15回(31・3%)
先行 18回(37・5%)
差し 12回(25%)
追込 3回(6%)
差し連対が1400m戦よりさらに増えている点に注目。あとは1番枠の連対率37・5%、2番枠が29・2%。昨年は外枠有利だったが、今季は内枠有利の傾向がはっきりと出ている。果たして今開催の水沢はどう出るか。
13日メインはB1級・水沢1600m戦「平庭闘牛大会つつじ場所賞」、12頭立て。コース替わり歓迎の馬が多く、難解さに輪をかけている。
主軸はロケットボール。南関東C1から転入初戦、鮮やかなまくりを決めて9馬身差で圧勝。これ以上ない岩手デビュー戦となった。
通算2勝馬だったが、羽田盃8着の実績はダテではなかった。不安点は小回り水沢への対応力。デビューが門別で南関東移籍後も大井1場のみ。つまり1周1600mの広いコースだけを使われて盛岡も同じ1600m。
これが1周1200mの水沢でも末脚をさく裂させることができるか、どうか。しかもフルゲート12頭立て。最終的に総合力でリードと判断したが、馬群をさばくのに苦労するようだと脚を余す可能性もある。
逆転筆頭はピースワントゥルー。中央7戦0勝からの転入だったが、岩手ではすべて3着以上。抜群の安定度を誇った。
しかし前走は伸びを欠いて5着。初めて馬券対象から外れたが、それでもタイム差は0秒5差。今度は6戦4勝2着1回3着1回の水沢コース。実際、水沢の方が反応が鋭く反撃に燃えている。付け加えるなら水沢1600mは内枠有利。絶好の2番枠を引き当てた。
スパンコールはシャープな切れが最大のセールスポイント。前走も直線鋭く伸びて2着を確保した。展開に左右される面あるが、メンバー構成からだと明らかにハイペース模様。
マンセイグレネードは南関東から里帰り初戦で豪快なまくりを披露。ひと皮むけて帰ってきたが、以降は展開にも泣いて3着止まり。コース替わりに活路を開きたい。
ジャイアントスターは前走9着に沈んだが、久々の1200m戦にとまどったか。今ならマイルの方が合い、反撃一考。
オーバートゥループは同型との兼ね合いがカギだが、こちらも水沢歓迎。スンナリなら軽視できない。
◎(10)ロケットボール
〇(2)ピースワントゥルー
▲(6)スパンコール
△(11)マンセイグレネード
△(1)ジャイアントスター
△(4)オーバートゥループ
<お奨めの1頭>
8R シークロム
中央未勝利から転入初戦のスプリングカップを快勝。続いて北斗盃2着にまとめて再転入し、はまなす賞2着。ここでは実績が違いすぎる
★かきつばた賞はモズが優勝
6月6日に行われたオープン・芝2400mの重賞『かきつばた賞』。人気を集める事が予想されたシルクアーネストが出走取消となって波乱含みのスタートとなりましたが、終わってみれば2番人気モズが逃げ切り勝ちを収めました。
重賞戦線で欠かせぬ存在になったモズですが、実は重賞制覇は2013年の北上川大賞典以来1年半ぶり。鞍上共々久々の美酒となりました。
★早池峰賞はデュアルスウォード
7日のオープン・ダート1200mの重賞『早池峰賞』。こちらはデュアルスウォードが差し切り勝ちを収めました。直線の攻防を制したデュアルスウォードは転入3戦目の岩手初勝利が初重賞制覇。鞍上の菅原辰徳騎手もこれが2010年のデビュー以来の嬉しい初重賞。
●10Rの買い目
馬単(2)=(4)、(2)=(8)、(2)=(5)、(2)=(6)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ