★はまなす賞はレジェンドロックが重賞初制覇
16日の盛岡競馬場で行われた芝の3歳重賞・はまなす賞は3番人気のレジェンドロックが優勝。重賞初制覇となりました。1番人気シークロムはゴール前の攻防に敗れ2着、2番人気シーキングザライトは3着でした。
レジェンドロックは昨年の北海道トレーニングセールで1360万8000円(税込)、全体の12番目にあたる高額取引馬。昨年は水沢でのJRA認定距走の1勝のみに留まり、今季も4月のスプリングカップでは7着でしたが舞台が芝に変わって変身。芝では2戦して1勝2着1回となり、この後の芝路線での期待が高まります。
●10Rの買い目
馬単(9)=(7)、(9)=(3)、(7)=(3)、(9)=(4)、(9)=(6)
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前日に続いて盛岡芝の話を。17日(日)、最終11RにもB2条件で芝1600m戦が組まれている。
まずは以下のデータをご覧になってほしい。
盛岡芝1600m脚質別連対(%)全26R
逃げ 1着 6回 2着 6回 23・1%
先行 1着 10回 2着 12回 42・3%
差し 1着 9回 2着 8回 32・7%
追込 1着 1回 2着 0回 1・9%
*ダート戦では逃げ連対が差しを上回るケースが多いが、芝になると完全に逆転。後方にいても直線だけで十分届くことを裏付けている。
続いて馬番別連対 全26R(%が変わるのはレース数による)
1番 1着 4回 2着3回 26・9%
2番 1着 2回 2着4回 23・1%
3番 1着 4回 2着3回 26・9%
4番 1着 3回 2着4回 26・9%
5番 1着 3回 2着1回 16・0%
6番 1着 1回 2着2回 11・5%
7番 1着 1回 2着2回 12・0%
8番 1着 0回 2着2回 9・5%
9番 1着 4回 2着1回 27・8%
10番 1着 2回 2着2回 26・7%
11番 1着 1回 2着2回 37・5%
12番 1着 1回 2着0回 14・3%
以前から言われていたことだが、盛岡芝1600mは内枠が有利。9番以降は連対率があがるが、これは回数が少ないのに加え、多頭数は枠順より実力差による。特に3、4コーナーで内を回って伸びるケースが多く、位置取り(つまり展開)に注目してほしい。これが盛岡芝1600mの攻略法だ。
メインは9R(発走:16時50分)。B1級一組による盛岡ダート1600m戦「岩手県調騎会騎手部会協賛 震災復興 子ども達に夢と笑顔を」、12頭立て。
主軸にシャークを推す。中央未勝利から3歳時に転入。通算19勝を荒稼ぎして昨年も<7.2.3.3>。着外わずか一度のみ。驚異的な安定感を誇っていた。
身上とするのは軽快な先行力と強じんな粘り。前走も4コーナーで一旦下がり、馬群に沈むかと思ったが、直線で盛り返して1着。この渋太さには舌を巻いた。
今回も個性派がそろい予断を許さないが、勝って弾みついた点を強調。理想は逃げだが、番手も我慢でき連勝に期待する。
リトルキングも中央未勝利から成長を続けて昨年9勝。今季初戦も快勝し、幸先のいいスタートを切ったが、以降の2戦3、5着。頭打ちの印象もあるが、前走・駒形賞は出遅れがこたえた上、距離1800mも気持ち長かった。盛岡マイルに替わって反撃に転じる。
カネツパワーは南関東B3から転入初戦3着。乗り込み万全ではなかったが、終いの脚に底力を見た。この一戦を叩かれて良化必至。
ニホンピロララバイは得意の1400m戦を連勝。今季も健在を誇示した。マイル延長が微妙だが、勢いで突破の構え。
バイザスターンは前走2着。思い切った逃げの手が功を奏した。マークきつくても自分の競馬に徹して再現を狙う。
レイキッシュボーイは叩かれながら徐々に良化。東京ダート1400mの3歳新馬戦を勝ち上がった実力馬。ソロソロ大駆けがあるかもしれない。
◎(5)シャーク
〇(7)リトルキング
▲(9)カネツパワー
△(3)ニホンピロララバイ
△(4)バイザスターン
△(10)レイキッシュボーイ
<お奨めの1頭>
11R マイネリッカ
盛岡芝<6.2.1.1>と鬼的存在。前走、盛岡で3着確保して上昇ムード。しかも冒頭に記したとおり絶好の内枠を引き当てた
5月のゴールデンウィークから始まった盛岡競馬も第2回目に突入。いよいよ16日(土)、盛岡競馬場=OROパーク自慢の芝レースがスタートする。
昨年は春の訪れが遅く、それに伴い芝の成長も異常に遅かった。一時は芝競走の実施さえ危ぶまれたが、何とか間に合った。
しかし今年の岩手は基本暖冬。桜開花も例年に比べて1週間以上早かった。盛岡芝もすくすく成長。すでにゴールデンウィーク時でも実施可能なまで芝が青々としていた。
そして待ちに待った芝競走は毎年恒例となった「第20回はまなす賞」。盛岡芝1600mを舞台にフルゲート12頭によって争われる。
ダート路線はやまびこ賞を圧勝したスペクトルがまずリードしたが、第8Rにロールボヌールが出走。南部駒賞完勝から6ヵ月。ついにロールボヌールが始動する。両陣営のターゲットは6月1日、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ。ここでダート戦線の雌雄が決する。
一方、芝3歳戦線は7月12日、地方競馬全国交流「第16回オパールカップ」(盛岡芝1700m)。はまなす賞1着馬~3着馬に優先出走権が与えられ、その意味でも目が離せない一戦となった。
スプリングカップでスペクトルを徹底マークから競り落としたシークロムが北斗盃2着後、岩手へ戻ってきた。
シークロムはオータムセールで945万円の価格で落札されたローレルゲレイロの初年度産駒。中央ダート3戦0勝から転入し、岩手初戦スプリングカップを快勝。レースセンスの良さが光った。
岩手へ再転入した目的は芝=オパールカップ。生涯初めての芝で適性は未知数だが、兄がシャドウゲイト。現在は南関東ダートで活躍中だが、中央時代に芝5勝サトノタイガーなら走る素地は十分。
北海道、岩手の往復で疲れがないか若干不安だが、それさえクリアーなら重賞2勝目は濃厚と見るべき。
レジェンドロックはスプリングカップで3秒7差7着。仕上がりは悪くなかったが、パワーの要る馬場に泣いた印象。
盛岡芝は一度使ってスペクトルの2着。メンバー最速の上がりを駆使し、適性の高さを証明した。切れる脚は芝でこそ全能力を発揮する。
シーキングザライトは中央5戦0勝から転入して2連勝を飾り、やまびこ賞でも3着に善戦した。芝はデビュー戦の函館1000m5着なら問題なし。またマイネルラヴ産駒は盛岡芝が合うタイプが多いのも心強い。
コンクエストオールも本質的には芝向き。ダートでは3着最高だが、盛岡芝<1.1.1.2>。ここは待ちに待った舞台だ。
コスモノビリスはスプリングカップ3着、前走2着。いい脚を長く使えるのが持ち味。中央時代の1勝は川崎交流でマークし、芝はひと息だが、転入前2戦は500万下での結果。時計かかる盛岡芝なら怖さ十分。
トーホクライデンは金杯、そして前走・やまびこ賞2着。血統的に本質はダートタイプだと思うが、今の成長力で克服できるか。
◎(6)シークロム
〇(5)レジェンドロック
▲(10)シーキングザライト
△(4)コンクエストオール
△(2)コスモノビリス
△(11)トーホクライデン
<お奨めの1頭>
8R ロールボヌール
本文でも記したとおり、昨年2歳No.1がついに始動。半年ぶりの実戦でも能力が違いすぎる
★シアンモア記念は地元ライズラインがV
10日・日曜日に行われた重賞『第40回シアンモア記念』は3番人気の地元ライズラインが逃げ切り勝ち。昨年に続き2年連続で地元馬が制しました。
シアンモア記念では2008年から2013年まで5回連続(2011年は実施されず)で遠征勢が制していましたが、昨年のナムラタイタンがタイトルを取り戻し、ライズラインがそれを守る形になりました。
●10Rの買い目
馬単(1)=(7)、(1)=(4)、(1)→(3)、(1)→(6)
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かつて隆盛を誇った小岩井農場がイギリスから輸入した大種牡馬シアンモアに敬意を表して創設されたのがシアンモア記念。
条件が2000mから1600m。盛岡、水沢と舞台が替わり、2006年から全国の地方競馬に門戸を開放。過去9年は遠征馬が6勝、地元岩手3勝だが、特にここ5年は遠征馬が4勝。昨年はナムラタイタンが圧勝し、5年ぶりに地元に凱歌をもたらした。
そのナムラタイタンはトライアル・赤松杯をハイタイムで完勝したが、脚に熱が出たため無理せず自重。すでに引き運動は始まっており、じっくり復帰を待ちたいところ。
ナムラタイタンが出走なら主軸は不動だったが、一転して実力伯仲のメンバー構成。有力各馬にチャンスありのシアンモア記念となった。
主軸にフジノフェアリーを指名する。いわゆる晩成型で初勝利まで13戦も要した。しかし敗戦を糧に着実に地力アップ。通算12勝をマークし、A2下でも2勝。近走さらにパワー倍増した印象さえある。
不安点は南関東以外で走ったことがなく、必然的に平たんコースのみ。直線に坂がある盛岡対応と初の長距離輸送をどうクリアーするか、が最大の焦点。
とは言え12勝のうち9勝が1600m戦とマイルがベスト。鞍上に金沢・吉原寛人騎手を指名し、万全の態勢で臨む。
逆転筆頭はケイジータイタン。中央ダート4勝・1600万下に在籍。メイショウボーラーの代表産駒となった。
成績どおりムラな面が気になるが、転入後、アッサリ2連勝。特に前走はコミュニティとの競り合いを制し、勝負強さも見せた。展開的にも有利に運び、同厩ナムラタイタンの分まで期待がかかる。
ライズラインは岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞の2冠を制し、古馬も白嶺賞優勝で突破。
冬場に南関東へ移籍して3着確保。フジノフェアリー4着に先着したのが心強い材料。赤松杯は出遅れて内に包まれる不利がこたえて3着。大外はちょっと痛かったが、仮に出遅れても影響は少ないはず。
コミュニティは評価下がってしまったが、もちろん争覇圏内にいる。昨年大みそかの桐花賞で鮮やかなまくりを決めてナムラタイタンを一蹴。ついに妥当ナムラタイタンを果たした。
今季4、2着だが、一戦ごとに良化顕著。マイルの忙しい競馬に若干不安あるが、流れ速くなれば自慢の末脚をさく裂させるシーンまで。
カネトシディオスは中央芝5勝2着8回。重賞も5度挑戦した実績を誇る。ダートは今のところ結果を出していないが、南関東2戦は流れが合わなかった。ワンターンの盛岡で反撃に転じるか。
◎(11)フジノフェアリー
〇(7)ケイジータイタン
▲(12)ライズライン
△(4)コミュニティ
△(8)カネトシディオス
<お奨めの1頭>
7R デサフィナード
C2ではモノが違うとばかり2戦とも圧勝。今度の舞台は盛岡だが、左回りも経験豊富。追いかける一手だ