南関東の"イケメン"ジョッキー・上田健人騎手が今開催から騎乗する。所属は盛岡の小西重征厩舎。さっそく30日(水)、インタビューをお願いした。この記事は金曜日夕方のテシオ特集で掲載しますので、楽しみにしてください。
5月29日、浦和第3Rで2着後、その日のうちに盛岡へ移動。翌日から調教にも乗り、あわただしい日々を送っているが、さっそく初日6月2日(土)第1Rを皮切りに、5鞍に騎乗する。
第1R △(7)ハルカトップレディ
第4R △(10)イーグルウイング
第5R ◎(3)キーリブラ
第10R ...(8)バトルドミナ
第11R △(8)アンビションガル
以上は小生の印だが、第5R・キーリブラは前走、逃げ込みを図ったところウメノカイウンの大外強襲に屈してハナ差2着に惜敗。メンバーに恵まれた今回は勝機到来。盛岡競馬場での騎乗3戦目ならコースにも慣れてくるはず。騎乗開始初日から白星を飾れるか。また他のレースも展開次第でチャンスは十分。上田くん、期待しているぞ。
さて、メイン10レースはB1級二組による盛岡ダート1600m戦「白詰草レース」。クセモノがそろったが、シャインリーオウが総合力で一歩リード。勝機ガッチリとつかむ。
シャインリーオウはデビュー2連勝を飾り、スケールの大きさから将来を嘱望された逸材。昨年5月、JRA交流戦9着で調子を崩してリタイアしたが、秋から本格化。今季初戦を含めて6連勝と破竹の進撃。
続く駒形賞は相手が一気に強化され、しかも超ハイペース。シャインリーオウは3番手を進み、ゴール前で一杯となって3着。先行馬が総崩れの中にあって、ただ1頭だけ気を吐いた。
そして前走は自身の能力を出し切ったが、キーフォースが驚異のタイムで逃げ切り。これは相手が強すぎたと言う他はなかった。
今回は流れも落ち着きそうで自分の競馬ができそうなメンバー構成。勝てるときにキッチリ勝ち、再び上昇ムードに乗りたいところ。
逆転筆頭はリュウノツバサ。道中で掛かるクセがあり、それが常につきまとうが、折り合いがつけばすばらしい脚を披露する。今季2戦目・エイプリルカップ(B2)でも掛かったが、鞍上・坂口騎手が気分良く走らせることを優先。早め先頭に立ち、後続の追撃を封じた。
前走は陣営が水沢マイル適性が高いと踏んで重賞・シアンモア記念に強気の挑戦。遠征馬にも混じって6着に善戦した。今度は自己の条件・B1に戻り、相手緩和。外枠を引き当てたのがちょっと気になるが、前半で脚を貯めて直線勝負に持ち込めば単まで可能だ。
ディテールは今季2戦とも勝ち馬から離された3、4着。B1で頭打ちの印象もあるが、小回り水沢より盛岡で本領発揮のタイプ。岩手9勝のうち7勝が盛岡であげ、コース替わりは大歓迎。菅原勲調教師に1勝をプレゼントできるか注目。
リスペクトキャットは中央2勝、南関東、金沢、笠松を経て転入。当初は戸惑いもあったが、一戦ごとに着順をあげて盛岡に替わった前走3着。これで通用のメドが立った。コース2度目でさらに上を狙う。
不気味なのがリーガルファルコン。好、凡走の落差が激しく信頼性に乏しいが、岩手2勝は強いの一語。大敗直後でも一発を秘め、ノーマークにできない。あとは若干上向きムード、グランプリボーイを押さえ少々。
◎(7)シャインリーオウ
○(9)リュウノツバサ
▲(1)ディテール
△(6)リスペクトキャット
△(3)リーガルファルコン
△(5)グランプリボーイ
3連単は7を1着固定に2着9、1、6、3。あとは5を3着押さえ
馬複は 7-9、1-7、6-7、3-7
<お奨めの1頭>
1R ディナーラッシュ
京都2歳新馬(ダート1200m)で2番人気に支持され、直線まで先行。落馬のアクシデントが痛かった。長期休養明けだが、岩手で再起を図る
今回は期間限定騎乗のニュースから。
来たる6月2日(土)より、大井所属の上田健人騎手が岩手で期間限定騎乗を行います。岩手での所属は盛岡・小西重征厩舎、期間は9月17日までののべ47日間の予定となっています。
岩手での期間限定騎乗というとミスターピンク・内田利雄騎手や荒尾・牧野孝光騎手(引退)の例がありますがいずれも「大」を3つくらい付けなくてはならないベテランでした。しかし今回の上田騎手はデビュー4年目の21歳・通算286戦9勝(5月27日時点)の若手です。
岩手では最近まで期間限定で騎乗する騎手について「通算1000勝以上」「1年間に1人」というような制限を付けていました。しかし、岩手の騎手の、それも若手が中心になって各地で期間限定騎乗をしているような時代にいまさらそんな制限もないだろう・・・という事で、菅原勲騎手(現調教師)が騎手会長だったときに「無制限」にしたんですね。例えデビュー1年目・通算0勝の騎手だって、引き受けてくれる調教師さえあれば来る事ができる。という事で上田騎手は、ある意味"新制度第一号"でもあるわけです。
「とにかくレースの数を乗って身体で覚えないと上手くならない」とはベテランも若手も口を揃えて言う話。上田騎手の昨年の騎乗数は120という事ですが、うまくすれば岩手にいる3ヶ月半ほどだけで同じくらい、いやそれ以上乗る事ができるでしょう。上田騎手には岩手でがんばってほしいし、大井に帰った後に飛躍するきっかけにしてほしいですね。
楽しみな一戦を迎えた。5月27日、オープン特別「あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)に予定どおりカミノヌヴォーが駒を進め、トーホクキングが挑戦状を叩きつけたからだ。
昨年12月31日、両馬は桐花賞で激突し、カミノヌヴォーが圧勝。一方のトーホクキングは4着。着差1秒4もつけられ、勝負付けは済んでしまったと思うかもしれないが、競馬のおもしろさは日々、体調が変わり、成長度合いも競走馬それぞれが違うこと。トーホクキングは今が最も旬の季節を迎えたと言っても過言ではない。
トーホクキングは惚れ惚れする馬体を誇りながら、勝ち切れないレースの連続。2歳時から4歳半ばまで5勝に止まっていた馬が、昨年秋から本格化。わずか7ヵ月半で6つの白星を積み重ね、ついにオープン入り。今年の3連勝は驚きの連続。小回り水沢で自慢のマクリ脚が冴え渡っている。
今回の舞台、盛岡1800mは望むところ。脚質からもベストの条件と見て間違いない。仮にこのメンバー相手に突き抜けるとしたら、岩手オープン界を牛耳ることも可能。一躍スターダムにのし上がる。
対するカミノヌヴォーはトーホクキングより1歳、年下。昨年、南関東から再転入後、圧巻の4連勝。不来方賞、ダービーグランプリ、桐花賞の岩手の王道をすべて制覇。年度代表馬の座も獲得した。
今季始動はシアンモア記念。いきなり交流重賞に加え、マイルの忙しい競馬は合わないのは分かっていたが、それでも小生は◎とした。4ヶ月ぶりの実戦でも絶対能力で乗り越えると見たのだが、結果は5着。以上の不安点にプラス7キロの体重増もこたえたようだ。反省しきり。
盛岡1800mはトーホクキングと同様、大歓迎。鞍上・阿部英俊騎手はマイルより、自分の競馬ができる2000mがベストと語っており、1ハロンでも伸びた方がいいタイプ。あとは決して器用な馬ではなく、コース広い盛岡向き。
この条件だからこそ本命をどちらにするか迷ったが、ひと叩きされた上昇度を見込んでカミノヌヴォーを主軸視した。今から対決に心ときめいている。
ただカミノヌヴォーは凡走のケースも考えられ、他陣営にもつけ入る余地は十分にある。マイネルビスタは今季初戦・赤松杯3着。桐花賞10着に大敗したことを考えれば、小回り克服できたのが最大の収穫だった。
とは言え、道中で追走に手こずってエンジンがかかったのは直線を向いてから。そこから強烈な末脚を駆使して2着争いに加わった。
昨年、長距離重賞・北上川大賞典を優勝し、盛岡通算4勝。跳びの大きいタイプでいい脚を長く使えるのが最大の持ち味。このアドバンテージは見逃せない。中間の追い切りで終い一杯となったようだが、コース適性を考えれば台頭の可能性は十分にある。
オウシュウサンクスもついにオープン特別へ挑戦するまで出世した。水沢で5連勝をマークし、今季A級戦も強いレースで連勝。取りこぼしが多かったのがウソかのようにひと皮むけた。いきなりこのメンバーは正直厳しいが、勢いに乗っているのは確かだ。
あとはコアレスランナーも軽視できない。桐花賞2着も含めて7戦連続で馬券対象。レース運びのうまさが際立っている。この馬は盛岡コースは割り引きだが、抜群の安定感には敬意を表さなければならない。
◎(7)カミノヌヴォー
○(9)トーホクキング
▲(1)マイネルビスタ
△(4)オウシュウサンクス
△(5)コアレスランナー
3連単は7、9の2頭軸から1、4、5へ3着流し
馬複は 7-9、1-7、4-7、1-9
<お奨めの1頭>
5R エイシンワールド
前走は初の盛岡戦だったが、前々走2着のうっ憤を晴らして圧勝。C2では負けられない
先週から始まった盛岡競馬。コース替わりは荒れると定評があったが、それにしても強烈だった。特に初日19日は強烈で3連単で3ケタ配当は9レースの2560円の1レースのみ。他はすべて万馬券で10万突破の超万馬券も2回。我々予想陣も完全にお手上げだった。
続く2日目、20日も11レース中7レースが万馬券。8レースの3連単1530円が最低配当であとは5000円前後が2回、8000円台が1回。平均配当が328240円だった。
3日目21日(月)にようやく落ち着き4ケタ配当が11レース7回。しかし最終11レースで84530円の高配当が出て平均配当も19180円。荒れ傾向には変わりなかった。理由は馬も人も久々の盛岡にとまどったからと隠れたコース適性馬が活躍したこと。
果たして盛岡2週目の今開催、どのような結果が待っているのか。先週は勝負どころの3、4コーナー外側の砂が深かったが、今週はどうなったか。馬場傾向をいち早く把握してほしい。
26日メインはA級二組「芝桜レース」(盛岡ダート1600m)。翌日にオープン特別・あすなろ賞を控えているが、このレースにもなかなかの個性派がそろった。やはりポイントはコース替わり。水沢開催で不振だった馬が一気に盛り返す可能性が出てきた。
それでも主軸はフレイムヴェインに落ち着く。昨シーズン最終戦に転入しB1戦を快勝し、冬休み明けのA級初戦も1着。年度をまたいで2連勝を飾った。前走も勢いを買われて2番人気に支持されたが、後方から差を詰めただけの5着止まり。ちょっと物足りなさも残ったが、相手が強かった上、先行有利の競馬。後方待機策を採ったフレイムヴェインには向かない展開となった。
しかし見限るのは早計。自身は38秒5の上がりを使い、勝敗は位置取りの差。盛岡コースは初めてだが、中央1勝は東京ダート1600mでマーク。むしろこの条件は望むところだろう。
逆転筆頭はキタイセユニバース。園田デビューから南関東、金沢、名古屋と渡り歩いて12勝2着14回。重賞タイトルには手が届かなかったが、抜群の安定感を誇っていた。その堅実さは岩手でも健在。水沢2戦を3、2着にまとめ上々の滑り出しを決めた。
ネックはやはり初の左回りバンケット。過去に南関東で左回りを2度使っていたが、いずれも凡走。このあたりがどう影響するか、現時点では未知数。ただ元々が器用さで鳴らした馬で初モノも難なくこなす可能性が大。対抗以下には落とせない。
あっさりか、それとも着外かのどちらも考えられるのがギシアラバストロ。昨年7月、中央準オープンから転入し、初戦の盛岡ダート1800m戦を貫禄の違いで勝ち、2戦目の特別・すずらん賞でも2着。重特路線で台風の目になりそうだったが、脚部不安のために無念のリタイア。
今季は開幕当初から登録をしたが、脚元がパンとせず前走も直前に出走取消。復帰がここまでずれ込んでしまった。すでに実力は証明済みでテッポー駆け1着と実績もメンバー中一番。迷いに迷ったが、▲評価。当日の馬体印象、体重をしっかりチェックしたい。
サクラマジェスティは今季4、6着。年齢的な衰えは隠せないが、それでも前走のタイム差は0秒7。まだまだ戦力になる。コース替わりを最も喜ぶのが同馬。跳びの大きいタイプで盛岡で全能力を発揮する。久々に豪快なマクリを決めるか。
カーリーネイトは南関東C1からの転入。初戦は試走的なレースだったが、ずっと折り合いを欠いて鞍上も苦労していたが、最後まで気力が衰えず0秒5差4着。道中で掛かりさえしなければ通用十分。
あとは一戦ごとに岩手の水に馴染んできたパブリックアフェアもペース次第では浮上するかもしれない。
◎(2)フレイムヴェイン
○(5)キタイセユニバース
▲(8)ギシアラバストロ
△(1)サクラマジェスティ
△(4)カーリーネイト
△(7)パブリックアフェア
3連単は2、5、8の3頭ボックスが本線。あとは1、4、7を押さえ
馬複は 2-5、2-8、1-2、2-4
<お奨めの1頭>
7R ドロップ
前走は1枠に入ったのが災い。道中インで包まれた上、直線でも前がふさがった。今度は二のテツを踏まず、首位を奪取する
19日から開幕した盛岡競馬。いきなり荒れまくりですねえ・・・。
19日の土曜日は11R中10Rで3連単万馬券、20日も少し減ったとはいえ11R中7Rで3連単万馬券となりました。
開催替わりは荒れる・・・とは言われますが、しかし例えば2010年の同じ時期(水沢→シーズン最初の盛岡)では土・日の22Rで3連単万馬券が14回、2009年は同じく22Rで13回。今年はやはり多いですね。
原因のひとつは、やはり「久々の盛岡開催」という点。昨年はほとんど盛岡だったのでこの間の水沢開催が短いような印象がありますが、実際は昨年の12月上旬以来5ヶ月ぶりの盛岡なわけで、騎乗する方にしてもどうしてもカンが鈍っている。
もうひとつは、思った以上にコース傾向のクセが強かった事。基本的に先行馬優勢ですが、すんなり好位を獲れた馬が楽に流れ込んでしまう一方、中団~後方の馬たちが道中で位置取りを変えようと脚を使うと最後に必ず止まってしまう。3コーナーあたりで上昇しようとした馬が4コーナーあたりで手応えが怪しくなっている・・・というシーンを何度も見ました。
土曜と日曜を見ていると、日曜には騎手たちもだいぶ乗り方を修正していて、道中で強引に動かない・ヘタに脚を使わないようにしている印象を受けました。土曜日は「人気薄同士」の荒れ方が多かったですが、日曜は「人気馬の間に人気薄が1頭挟まる」形の荒れ方になっていましたよね。騎手たちが徐々にコース傾向に対応している証拠だと思います。
ただ、意外な馬がスルッと先行してしまうと残ってしまう事が多く、まだ「ゲートを出てみないと分からない」状況は継続中。月曜日も、土・日ほどの高額配当にはならないかもしれませんが、まだもうしばらく荒れ気味の状況が続くと思っておいた方が良さそうです。