12日(土)メイン9レースはB2級「ディセンバーカップ」(水沢1800m)、10頭立て。
冬季の岩手競馬は騎手の安全確保のため、基本の負担重量が牡馬56キロ、牝馬54キロとこれまでより1キロ増。また特別戦は賞金ハンデも加わり、同クラスで3勝した牡馬は59キロの酷量を背負わされる。
その一つの例が前走・シルバーステッキ賞時のドーリーゴンザレスだった。同馬はB2クラスの安定勢力で定評があり、今季4勝2着7回と好調サイクルを堅持していたものの、負担重量59キロを敬遠されて12頭立て9番人気。
この評価も仕方なしだったが、コンビを組んだ菅原俊吏騎手が道中インでジッと我慢。直線でも最内を突いた好騎乗が光って2着を確保した。
果たして同じ芸当を今回も披露できるか。結論は正直、このメンバーで再現はきついと思う。59キロは半端ではない酷量だ。
主軸にグッゲンハイムを指名する。中央未勝利ながらダート1700m戦で2着1回。この成績はダテではなく、アッサリ2連勝をマーク。当然のようにLJS2009第1戦でも1番人気に支持されたが、痛恨の出遅れを喫した上、道中流れにも乗れず直線で猛追したものの3着止まりに終わった。
そのお返しとばかり前走・Sステッキ賞では、山本政聡騎手とのコンビで見事な直線抜け出しを決めて快勝。順当勝ちを収め、このレースに臨んできた。
実はグッゲンハイムもB2で3勝マーク。こちらも3キロ増なのだが、牝馬のアローワンスがあり57キロでの出走となった。おそらくこれがギリギリの許容範囲。仮に58キロを背負ったら(牝馬だから57キロ止まりだが)割り引かざるを得なかった。
逆転筆頭はモエレアンドロメダ。グッゲンハイムと同様、B2で3勝だが、牝馬で57キロの負担重量。3戦連続で伸びを欠いていたが、前走は3番手の積極策に出て快勝。それまでのうっ憤を一気に晴らした。再び勢いを取り戻した。
ドリームスナイパーは中央未勝利ながら、転入後はポンポンと2連勝。古馬重賞へ強気の挑戦、北上川大賞典でも2番手から粘って5着入線した。
評価に迷うのは不来方賞の大敗10着だが、後方のままに終止してほとんどレースに参加できなかった印象。自己の条件・B2へ戻れば反撃に転じてまったく不思議はない。
以下、待望の今季初勝利で弾みついたオウシュウシュガー、前々走10着以外は今季すべて馬券対象バクシンタッチ、一戦ごとに良化見せるトウカイオペラが連下で続く。
◎(10)グッゲンハイム
○(5)モエレアンドロメダ
▲(6)ドリームスナイパー
△(8)オウシュウシュガー
△(2)バクシンタッチ
△(3)トウカイオペラ
3連単は10、5の1、2着折り返しから6、8へ3着流しが本線。あとは2、3を3着押さえ少々
馬複は 5-10、6-10、5-6、8-10
<お奨めの1頭>
6レース モエレデフィニット
バリバリの北海道2歳オープンがビッグトレード。順当勝ちを収めて年明けの金杯に向けて好発進を決める
年末の岩手競馬恒例・桐花賞出走馬ファン投票が5日(土)からスタートしました。
12月31日(木)に行われる重賞・桐花賞は出走馬をファンからの投票で選ぶ岩手のドリームレース。投票数次第ではオープンクラスのみならずとも重賞出走のチャンスがありますし、有力馬を抱える陣営にとっては自分達の馬の"人気度"を直接反映するとあって、関係者一同、投票の行方に一喜一憂しています。
インターネットからも投票ができます。皆さんの清き一票をお待ちしております!
投票はこちらから(岩手競馬公式ホームページ)
また、来週13日(日)は2歳特別・寒菊賞にあわせて『HBA日高軽種馬農協デー』が開催されます。岩手競馬になじみ深い馬産地・日高から、HBAトレーニングセール出身馬への応援と岩手競馬ファンへの感謝の気持ちをこめて行われるこのイベントでは、新巻鮭はじめ日高の特産品等のプレゼントが多数用意されています。
基本的には当日の水沢競馬場で・・・というイベントですが、ネットで岩手競馬を楽しんでいる方にも応募のチャンスが。それは後半の各レースを解説するトークイベント『勝ちそーファイナルチェック』内でもプレゼントの募集をするんですよ。
当日の8Rの『勝ちそーファイナルチェック』放送中に応募方法などをお伝えします。お手元にメモなど用意してお待ちください。
そんな中で本命は(6)トーセンスプライトを狙います。JRA未勝利から転入して2連勝。距離を1400m→1600mと伸ばしてきながらいずれもほぼワンサイドの内容で勝ち抜きました。この2戦で負かした相手はいずれもその後に他のレースで勝っているという点もこの2勝の価値を高めています。
1800mは初めてで若干の不安があるのは確かですが、ただ勢いに任せた先行馬というわけではないしマイル戦の前走の戦いぶりからしても不安はないでしょう。
対抗は(9)マイネルジーニアスでどうでしょうか。最初に「9頭中8頭が前走優勝」といった、唯一勝っていなかったのがこの馬。しかしJRA時代にはマイル以上しか走っていませんし、1800mの経験ならメンバー中最右翼といっていいものがあります。また、岩手での2勝はいずれも時計がやたら速い時で今のコース状態も向きそう。大外枠さえ乗り切れればチャンスあっていいはず。
(3)エムアイルシェルが単穴。B2級でも通用していた馬がC1級降級なら・・・と思っていた前走が案の定の優勝。現級ならやはり地力が上です。距離そのものは案外微妙かもしれませんが軽いコースはめっぽう得意。それが武器に。
差し馬の展開になった時に怖いのは(7)ナリタテイオーと(4)ヤマニンペティアンでしょう。いずれもちょっと展開に注文がつくタイプではありますが、流れに乗れれば強いのはそれぞれの前走で証明済み。距離・軽いコース状態も苦にしないタイプです。先行するだろう馬がちょっと距離不安を抱えているし、例えばコスモゲータイトのように競り合ってハイペースになりがちな馬もいます。この辺の差し馬にもチャンスがあるのでは。
★買い目
馬単 (6)=(9)、(6)=(3)、(9)=(3)、(6)=(7)、(6)=(4)
岩手競馬の情報満載「週刊テシオ情報局」
6日(日)メインは年明け1月11日に行われる重賞・トウケイニセイ記念トライアル「白嶺賞」(水沢1600m)。
主軸はもちろんゴールドマイン。今年9月、中央4勝1600万下から転入し、初戦で豪快なマクリを決めて幸先のいいスタート。2戦目・OROカップは中央時代も実績の低かった芝が舞台だったため見せ場なく10着に沈んだが、北上川大賞典で1番人気マヨノエンゼルに水を開けて先着2着。
長丁場2500m戦で当然のように超スローペースだったが、掛かるところなく後方でジックリ待機。満を持して3コーナーからスパートをかけ、優勝リュウノキングダムから0・6秒差ながら2着を確保し、底力を証明した。
続くターゲットに栗駒賞を選択。距離が2500mから1400mへ一気短縮され、ペースに戸惑わないか心配されたが、スッと好位3番手キープから直線アッサリ抜け出して完勝。
そして前走・A級戦も貫禄で制し、水沢3戦3勝とパーフェクト勝率。センスのすばらしさを披露している。懸念材料は間隔が詰まっていることだが、ここを叩いて桐花賞直行が今後のローテーション。まずは首位をがっちりキープしたい。
対するマヨノエンゼルは三冠達成がかかった不来方賞で船橋・グレードアップの逃げ切りに屈して2着。史上2頭目の三冠馬誕生を果たせなかった。
しかしグレードアップは水沢2000mレコードに0・9秒迫る2分7秒6をマーク。マヨノエンゼルは3コーナーから進出し、直線猛追したが、0・1秒届かなかったが、これは勝った馬を讃えるべき。自己の能力はキッチリ出し切った。
今回の焦点はゴールドマインに北上川大賞典の雪辱なるかだが、その目は十分。マヨノエンゼルは道中、珍しく折り合いを欠いてそれも原因で伸び切れず3着。すずらん賞、青藍賞を連勝したように今度も水沢マイルはベストとも言える条件。逆転に期待したい。
トーセンザオーは栗駒賞で1番人気に支持されたが、ゴールドマインとの脚色差がはっきりで2着完敗。勝負付けが済んだ印象を与えた。しかし今回は外枠ながら逃げの手に出れる可能性が高く、主導権を握れること必至。
ゴールドマイン、マヨノエンゼルがけん制し合うようなら漁夫の利を得て2頭に割って入るシーンがあるかもしれない。
あとは久々の勝利で吹っ切れたヒカルメイオー、前崩れの展開が条件でダンストンリアルを押さえたい。
◎(7)ゴールドマイン
○(4)マヨノエンゼル
▲(8)トーセンザオー
△(3)ヒカルメイオー
△(9)ダンストンリアル
3連単は7、4の1、2着折り返しから8、3、9へ3着流し
馬複は 4-7、7-8、3-7、4-8
<お奨めの1頭>
11レース フェスティヴムテキ
前走・岩洞湖賞は逃げて惜しくも2着だったが、相手が強すぎた。このメンバーなら負けられない。
5日(土)メインはA級二組による水沢1600m戦「後三年の合戦レース」、10頭立て。
取り消し直後の一戦で仕上がり具合が心配だが、それでもラビットサプライズを信じる手。目下5連勝中の強さは本物。距離の長短、コースを問わないオールマイティさを今回も発揮する。
A級へ昇級初戦の前走も当然のように専門紙各紙とも本命だったが、当日に出走を取り消し。理由は上気道炎を発生したためだで簡単に言えば風邪。無理をすればこじらせてしまうが、陣営は大事を取って自重。
上気道炎は治れば回復は早く、その後は乗り込み順調とのこと。人気を分けるであろうゼットファーストもB1から昇級なら、ラビットサプライズが一歩リードは明白。加えて水沢1600m戦は4戦3勝2着1回と信頼度も高く、主軸視するのが妥当だろう。
もちろん逆転の余地はそこにあり、ゼットファーストが逆転候補の一番手。前々走・M&Kジョッキーズシリーズ第3戦4着。勝ったラビットサプライズとの差は0・5秒あり、完敗を喫した格好だが、スローに落とされたのが痛かった。
そのうっ憤を晴らすかのように前走・ひいらぎ賞では早めマクリから直線アッサリ抜け出して快勝。これで岩手3戦2勝とした。
今回のカギも展開が握り、おそらくエイシンアサヒオーが逃げ、2、3番手にソノマンマ、ラビットサプライズがつける。そうなるとペースはあまり速くなりそうにないが、小林騎手は十分承知のはず。前走同様、早めマクリに心がけるだろう。
バンドマスターは中央ダート3勝1000万下から南関東へ移籍。A2以下準重賞で2着1回、B1・B2特別でも2着1回の成績があり、これなら岩手A級なら通用十分。
ただ強烈な差し脚を武器とするタイプ。今の水沢は明らかに逃げ、先行有利の馬場。自慢の末脚が不発に終わるケースも考えられる。
エイシンアサヒオーは前走8着に敗れたのは、スタートで後手を踏んだのがすべて。後方のままに終始し、まったくレースに参加できなかった。しかし前々走は逃げてラビットサプライズに0・2秒差2着。先手さえ取れれば強じんな粘りを発揮する。
あとは前走6着以外はすべて3着以上ソノマンマ、今季1勝ながら大崩なしテンショウタイヨウも押さえたい。
◎(7)ラビットサプライズ
○(1)ゼットファースト
▲(10)バンドマスター
△(5)エイシンアサヒオー
△(8)ソノマンマ
△(3)テンショウタイヨウ
3連単は7、1、10のボックスが本線。あとは7を1着固定に1、10、5流し
馬複は 1-7、7-10、5-7、1-10
<お奨めの1頭>
5レース サンダーセブン
2戦連続で2着に敗れたが、相手に恵まれなかっただけ。今回は初勝利の絶好チャンス