スマイルカナが断然人気に応える
2月11日(日)には重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のスマイルカナが優勝。障害先頭通過から後続を引き離す圧勝で、2歳シーズン女王に就きました。
【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
1.マルホンマユヒメ(640) 34.0
2.オオネガイキンヒメ(640) 8.6
3.アアモンドミヤビ(640) 26.7
4.クリスタルイプセ(640) 3.7
5.スマイルカナ(640) 1.5
6.ヤマノヒメ(640) 31.6
7.ジェイミユウ(640) 95.9
8.カフカ(640) 24.5
9.イワキエンジェル(640) 86.2
10.ホクショウレディー(640) 17.1
出走10頭のうち重賞経験があるのは2頭というメンバー構成。なかでもスマイルカナはナナカマド賞5着の入着歴があり、世代牝馬最多の6勝を挙げていることから単勝1.5倍と圧倒的支持を集めました。いちい賞、北央産駒特別と特別戦を2勝しているクリスタルイプセが3.7倍で2番人気。近2戦がともに3着で出走馬で馬体重が唯一、1000キロを超えているオオネガイキンヒメが8.6倍で3番人気。前走3歳B級-2組を勝利したホクショウレディーが17.1倍で4番人気と、以下は離れたオッズとなりました。
第1障害を越えてオオネガイキンヒメが先行し、スマイルカナ、アアモンドミヤビと追走しますが、各馬ふた息入れたところでほとんど横一線。その後はスマイルカナがわずかに先頭で進み、そのまま第2障害下に到達。前半は68秒というペースで進みました。
障害下では、スマイルカナの手綱を取る西謙一騎手が一時座り込んで十分に息を入れると、西騎手の仕掛けに反応してスマイルカナが一気に障害を駆け上がり先頭で越えます。クリスタルイプセもこれに続いてのひと腰で、オオネガイキンヒメが3番手で通過。やや離れてジェイミユウ、カフカが続きました。
スマイルカナは残り20メートルまで駈足で進み、後続を徐々に引き離すと最後まで脚色衰えることなく歩き切って圧勝。クリスタルイプセはゴール線上で一杯になりましたが、すぐに立て直して2着。3着にはオオネガイキンヒメが入り、障害通過順かつ人気順での決着となりました。
勝ったスマイルカナは、前走で牡馬相手の3歳A級-1組を勝利しており、同世代牝馬同士の定量戦となった今回は、圧巻のレース内容で世代女王の座に就きました。
2着のクリスタルイプセは近走馬体重が減少傾向にありましたが、今回はプラス20キロでデビュー以来最高の988キロと充実ぶりを見せました。スマイルカナとともにこの世代の牝馬戦線をけん引する存在となりそうです。
西謙一騎手「いつも牡馬と走っても勝ち負けしていた馬なので(重賞を)獲れるかなと思っていましたが、ここで獲れてよかったです。すごく真面目な馬で、いつも一生懸命走ってくれる馬です。(レース前は)どんな展開になるかと思いましたが、すごく息の入る展開で楽に運べました。馬なりで行けたので障害の下だけ持ってかれないように気をつけました。障害を降りた後はすごく息が入っていたのでゴールまで保つかなという感じでした。来年度はばんえいオークスと、牡馬ともどれだけ戦えるか楽しみにしています」