アローリキヒメが接戦を制す
11月12日(日)には重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝7番人気のアローリキヒメが、1番人気シンエイアロイをゴール前で交わし重賞初制覇となりました。
【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
1.シンエイアロイ(710) 4.1
2.ダイヤカツヒメ(710) 4.3
3.ホクセイサクランボ(700) 14.1
4.アローリキヒメ(700) 14.6
5.スーパードリーム(690) 53.9
6.サツキヤッテマレ(700) 4.6
7.ピュアリーナナセ(700) 27.5
8.スーパークイーン(690) 153.3
9.スーパーシンデレラ(690) 5.8
10.スイ(700) 5.1
4歳女王を決める戦いに10頭がそろいましたが、難解な一戦に。単勝1番人気は銀河賞5着、前哨戦の紅バラ賞でトップハンデながら僅差3着のシンエイアロイでしたが、ばんえいオークス、カーネーションカップを制したダイヤカツヒメ、紅バラ賞を逃げ切ったサツキヤッテマレ、さらにスイ、スーパーシンデレラまで5頭が単勝4~5倍台で拮抗。3連単では1番人気でも60倍台と、人気は割れました。
第1障害をダイヤカツヒメとスーパーシンデレラが最初に越えますが、ダイヤカツヒメがひと息入れたところで、スーパードリームが先頭に替わり、アローリキヒメも位置取りを上げてきます。前日からロードヒーティングが稼働され、馬場水分2.2%と比較的軽い馬場ながら各馬慎重な歩みで、後続もそれほど差のない展開。中間点を過ぎてもスーパードリームが先行しましたが、第2障害手前でひと息。アローリキヒメがわずかに先頭で第2障害下に到達し、前半は68秒で進みました。
第2障害ではサツキヤッテマレが行きたがるように直行するも途中でひと息。続々と仕掛けたなかからシンエイアロイが最初に障害をクリアし、スーパードリーム、アローリキヒメ、ダイヤカツヒメ、スーパーシンデレラと差なく続き、後続は離れました。
残り30メートルあたりからスーパーシンデレラの行き脚が鈍ると、前4頭がほぼ横一線の接戦となります。半馬身ほどリードしていたシンエイアロイでしたが、徐々に差を詰めてきたアローリキヒメが最後にもうひと伸びして先頭でゴール。シンエイアロイはわずかに2着。3着争いも接戦で、一旦は2番手まで上がっていたダイヤカツヒメをゴール前で交わしたスーパードリームが3着に入りました。
勝ったアローリキヒメは、ばんえいオークス(6着)以来2度目の重賞挑戦で、単勝7番人気という評価でしたが、接戦を制して初タイトル。手綱を取った中山直樹騎手はこの勝利が通算300勝目となりました。3着スーパードリームは9番人気で、3連単は16万3480円という高配当となりました。
中山直樹騎手「不覚にも大きなケガをしたため、数カ月レースを休むことになってしまったのですが、いざ復帰したからといって今まで乗っていた馬がすべて戻ってくるわけではなく、そんななかでこの大きなレースで勝てる望みのある馬を僕で挑んでくれた、その気持ちに応えられてほっとしています。強い馬が何頭かいて、楽なレースではないと思っていましたが、チャンスはあると思い、挑戦者のような気持ちで挑みました。障害まで先手をとることができなかったんですが、馬のペースで行くことを心掛けました。(残り)10メートル付近で手綱が絡まって叩けなくなった瞬間があった時にとても焦りましたが、なんとか復旧できてよかったです」