世代初の重賞ウイナーはミスタカシマ!
15日(日)は重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のミスタカシマが優勝。この世代で最初のタイトルウイナーとなり、牡馬が相手でも互角以上の力を証明しました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.ジェイコマンダー 9.4
2.バンリュウブラック 24.3
3.ジェイフラワー 78.4
4.カネサダイマオー 4.7
5.ミスタカシマ 3.2
6.ハマノダイマオー 4.8
7.コウシュハレガシー 47.7
8.ブラックエース 46.3
9.オレワチャンピオン 3.3
10.ウィナーサラ 30.9
2歳戦らしく、上位に推された各馬のオッズは接近。いちい賞を制したミスタカシマがわずかに1番人気となり、オレワチャンピオンが2番人気。以下、5番人気のジェイコマンダーまでが単勝ひと桁台で続き、いわゆる"上位拮抗"の戦前評価となりました。
馬場水分は徐々に下がり、このレースを迎えたころには1.5%。そうはいっても、軽量の2歳戦だけに、道中は横一線のままハイペースで進みます。わずかにミスタカシマが先頭をうかがいますが、他馬も遅れず追走。10頭がほぼ並んだままで第2障害を迎えました。
オレワチャンピオンが動いた瞬間に、各馬も反応。ミスタカシマ、ハマノダイマオー、カネサダイマオーが仕掛け、ウィナーサラもこの一角。なかでも抜群の登坂を見せたのはオレワチャンピオンとミスタカシマで、この2頭が並んで障害を突破します。やや遅れてハマノダイマオー、さらに離れた4番手でジェイコマンダー、カネサダイマオーなどがクリアしていきました。
最後の平坦路に入ったあたりではハマノダイマオー、ジェイコマンダーの脚いろに切れが見られましたが、残り20メートル付近から先行2頭と同様の脚どり。ミスタカシマが先頭を死守しながら、残り10メートルを迎えます。その後も、追っていたオレワチャンピオンの脚いろが鈍り、さらに後続の伸びも今ひとつ。結局ミスタカシマが最後まで粘り切り、最初の世代チャンピオンに輝きました。オレワチャンピオンが後続の追撃を振り切って2着。ジェイコマンダーも懸命に脚を伸ばして3着を確保しました。
勝ったミスタカシマの母は、2007年のばんえいプリンセス賞2着、黒ユリ賞3着、そしてばんえいオークス4着のアグリタカラ。母が成し得なかった重賞制覇を、2歳最初の重賞で早くも成し遂げました。牝馬によるナナカマド賞制覇は1997年のキリツレディ以来、20年ぶりのこと。第2障害を下りてからのしぶとい末脚が印象的で、今後も底力が問われる重賞路線での活躍が期待できそうです。
工藤篤騎手「状態は調教師から良いとは聞いていました。先手を取って、馬と喧嘩しないでまっすぐ走ってくれたら結果はついてくると思っていました。障害もスムーズに上がってくれましたね。馬はまだまだ強くなると思います。ミスタカシマともども、これからも応援よろしくお願いいたします」