フウジンライデンが栄冠奪取!
6日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝8番人気のフウジンライデンが優勝。ナナカマド賞に次ぐ重賞勝利を収め、世代の頂点に君臨しました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.ツルイテンリュウ 6.7
2.プレザントウェー 8.0
3.グレースゴールド 74.1
4.サクラダイチ 15.5
5.アラワシキング 20.7
6.ホクショウディープ 1.5
7.フウジンライデン 52.3
8.ムサシブラザー 45.3
9.キタノリュウキ 6.6
10.ショウヘイ 53.1
ヤングチャンピオンシップ勝ちを含め、デビューから【7・3・2・5】のホクショウディープが単勝1.5倍の圧倒的1番人気。2番人気のキタノリュウキが6.6倍と離された2番人気で、ほぼ一強態勢という戦前予想になりました。前走もハンデを課せられながら快勝しているだけに、定量戦の今回はホクショウディープがどう勝つかが焦点となりました。
馬場水分は2.6%でスタート。各馬とも初めて曳く重量ながら、軽快に第1障害を突破していきます。中間点あたりで思い思いに脚を止め、多少ばらつきが出はじめますが、上位6、7頭はほぼ横一線で進み、勝負どころの第2障害を迎えました。
ひと息入れて、最初に仕掛けたのはプレザントウェー。それを見てホクショウディープが動き、ツルイテンリュウ、グレースゴールド、サクラダイチなどが次々と障害に挑みます。先頭で天板に脚をかけたのはホクショウディープで、懸命に腰を入れて登り切ります。じっくりためていたキタノリュウキも抜群の登坂を見せ、この2頭が並んで障害を突破。さらにアラワシキング、グレースゴールドが続き、フウジンライデンもこの一角で障害を下りていきました。
軽快に歩き続けるホクショウディープが、残り30メートル付近でさらにリードを広げて先頭。2番手争いが激化し、グレースゴールド、アラワシキング、フウジンライデン、キタノリュウキが横並びで追いかけます。先頭のホクショウディープは残り20メートルを切ったあたりでいったん脚を止めますが、再度歩き始め、リードを保ったまま残り10メートル標識を通過。
この時点で勝負あったかと思われましたが、ホクショウディープは再び脚を止めてしまい、後続が一気に接近。何とか立て直し、先頭でゴールに馬体をねじ込みますが、荷物をゴール線の向こうに残した状態でストップ。その隙に、しぶとく歩き続けてきた3頭がゴール線を突破し、激戦に終止符が打たれました。先頭でゴールしたのはフウジンライデン。わずか0秒6差でアラワシキングが2着で入線し、さらに1秒1差の3着にキタノリュウキ。結局ホクショウディープは4着に終わりました。
勝ったフウジンライデンは重賞2勝目。近況が振るわなかっただけに低評価(単勝8番人気)でしたが、この大一番でタイトルウィナーの底力を見せつけました。障害5番手からジワジワと追い込んだレースぶりも良く、今後重量を課せられても活躍が期待できるでしょう。
アラワシキングは多少勝ち切れない面がありますが、ここで2着に食い込み、地力の高さを証明しました。馬体を絞って臨んできたことも、陣営の並々ならぬ意欲の現れ。今後の大舞台でも好勝負できるでしょう。
キタノリュウキはヤングチャンピオンシップに続く重賞3着。690キロながら障害をあっさり突破したレースぶりが良く、重量を積まれる一戦では要注目の存在となりそうです。
安部憲二騎手「正直、近走は絶好調という走りではありませんでしたが、このレースに向けてうまく調整ができたと思います。初めての荷物なのでどこまで頑張れるか未知数でしたが、今までも腰を入れて障害を越せる力はあったので、あとはゴールまでが勝負だと思っていました。道中はこんなに速い展開になるとは思ってなく、後ろからついていくかたちとなりましたが、それがゴール際での粘りにつながったのだと思います」