キタノタイショウが底力を示す!
2日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、今年度重賞競走優勝馬)が行われ、単勝2番人気のキタノタイショウが優勝。重賞9勝目を挙げ、ばんえい記念の有力馬として名乗りを上げました。
6頭立てと少頭数ではありますが、力の拮抗したメンバー構成。馬場水分も1.3%と力の要る馬場となり、各馬の出方に注目が集まりました。インフィニティーが先手を奪ったものの、ほとんど横一線で推移。パワー優先の馬場だけに、各馬ゆったりと進んで、一団のまま第2障害を迎えました。
最初にホリセンショウが仕掛け、インフィニティーも登坂を開始しますが、思ったほど掛かりは良くなく、天板前でストップ。その間にじっくりためていた最低人気のトレジャーハンターが一気に駆け上がり、先頭で障害を突破します。同じく脚をためていたキタノタイショウと、立て直したインフィニティーが2番手でクリアし、やや離れてホクショウダイヤとホリセンショウ。1番人気のニュータカラコマは取り残され、最後尾となりました。
逃げていたトレジャーハンターは残り30メートル付近でキタノタイショウに捕まりますが、併せ馬の状態となり、しぶとい粘りを発揮。残り10メートル付近まで、これに食い下がります。しかし、最後はキタノタイショウが底力の差を見せつけて突き放し、4秒1の差をつけて先頭でゴールを果たしました。トレジャーハンターは完全に脚が上がっていたものの、最後まで粘り通して2着。懸命に脚を伸ばしたホクショウダイヤが3着に入りました。
勝ったキタノタイショウは帯広記念2着に続く好成績で、着実に調子を上げてきた印象。昨年のばんえい記念は3着と、1トンの重量にも対応できるだけに、大一番への期待が高まる勝利となりました。ばんえいを背負って立つ存在となれるか、ばんえい記念でのレースぶりに注目です。
2着のトレジャーハンターは重量に恵まれた面もありますが、抜群のかかりを見せたうえ、しまいに示したしぶとい粘りからも、デキが上向いている印象です。今後も状態と相手関係が噛み合えば、タイトル奪取のチャンスも十分にありそうです。
鈴木恵介騎手「もともと脚のある馬ですし、第2障害をいい位置で降りることができたので、何とかなると思いました。展開が思ったよりゆっくりで焦らずにいけました。障害では1度止まりましたが、次にいい腰を入れて上がってくれましたね。ばんえい記念に向けて頑張ります」