ショウチシマシタ名実ともに世代王者に!
10日(日)は2歳シーズン王者を決める重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のショウチシマシタが優勝。ナナカマド賞以来となる重賞2勝目を挙げ、世代王者の称号を手にしました。
午前中に降った雪の影響で、馬場水分は7.6%と軽め。勢いよく飛び出した10頭は一気にトップスピードに乗せ、一目散に第2障害を目指します。フクミツ、ショウチシマシタ、ソウクンボーイあたりが先行するも、ほぼ横一線。各馬ノンストップで障害下にたどり着きました。
真っ先に仕掛けたのはショウチシマシタとセイコークイン。さらにソウクンボーイもこれに反応し、コウシュハウンカイもこれに続きます。しかしショウチシマシタが重量を感じさせない力強い登坂を見せ、先頭でクリア。やや遅れてソウクンボーイも障害を下り、以下セイコークイン、コウシュハウンカイも追撃態勢に入ります。
しかしこの馬場水分だけに先行勢の脚いろも軽快。ショウチシマシタは2馬身半ほどの差を保ったまま歩き続けます。またソウクンボーイも、3番手のコウシュハウンカイとの差をキープ。残り20メートルを切ってからもそのままの態勢が続き、結局この3頭で決着しました。
ショウチシマシタはナナカマド賞に続く重賞制覇となりましたが、当時はダイコクパワーの降着による繰り上がりでの勝利でした。世代チャンプ決定戦の今回をきっちり勝ち切ったことで、名実ともにナンバーワンの座に就いたと言えます。軽馬場が味方したのは否めませんが、終始馬群をリードしながら、失速することなく歩き続けたのは実力の証明。来シーズン以降の活躍が十分に期待できそうです。
ソウクンボーイは持ち前のそつのないレースを演じたものの、今回ばかりは展開と馬場に泣いた格好。それでも崩れなかったのは評価でき、こちらも成長次第でさらに活躍してくれることでしょう。
3着のコウシュハウンカイは大外枠ということもあって外へ逃げたり、物見をするような場面もありました。それで3着なら上々で、精神面の成長があれば頂点をうかがう存在となりそうです。
大河原和雄騎手「初コンビを組ませてもらいましたが、スタートの出だしも良く、この早いレース展開で良い結果が残せた一番の理由は、馬の調子が良かったからだと思います。第2障害を降りて独走に見えたかもしれませんが、ソウクンボーイや他の馬の追い上げも気になっていました」