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2012年3月11日 アーカイブ

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3/11イレネー記念回顧

2012年3月11日(日)

ニシキエーカンが大一番で雪辱!

 11日(日)に行われた重賞・イレネー記念(3歳オープン)は、単勝2番人気のニシキエーカンが優勝。ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップで2着だったうっぷんを、世代チャンピオンを決めるこの一戦で見事に晴らしました。

 好天に恵まれ、馬場水分は1.7%。明け3歳馬には厳しい670キロの負担重量もあって、道中はゆったりと進みました。ブラックボス、オメガグレート、アサヒリュウセイあたりが先行態勢。しかし他馬も差なく続き、第2障害下にはほぼ横一線で到達しました。
 ブラックボスが最初に仕掛け、続けてオメガグレートも登坂を開始。ひと呼吸おいて各馬も障害に挑みはじめましたが、なかでもニシキエーカンが抜群の障害力を発揮して先頭クリア。さらにエビスダイチ、テンカムソウ、アサヒリュウセイも一気に障害を登り切り、ゴールへ向けて一目散に走り始めました。
 先頭のニシキエーカンが後続を突き放して、残り30メートル地点を通過。4、5馬身ほどのセーフティーリードを築きます。2番手争いは混戦を極め、わずかにテンカムソウが抜け出しますが、追うアサヒリュウセイの脚いろも上々。これにエビスダイチも懸命に食い下がって残り20メートル。しかし先頭は完全にニシキエーカン。後続の激しい争いを尻目にゆうゆうと荷物を運び切り、2歳シーズン王者の座を手にしました。テンカムソウが粘り切って2着を確保し、3着にはアサヒリュウセイ。重賞2勝馬で、単勝1番人気に推されたブラックボスは5着に敗れました。

 勝ったニシキエーカンは、重賞ではともにブラックボスの2着に敗れましたが、この大一番で雪辱。叔父のホクショウバンク(牡6・現役)がナナカマド賞とヤングチャンピオンシップを勝ちながら、イレネー記念で3着に敗れた無念をも、ここで晴らしました。母系の仕上がりの早さに父マルニエーカンの成長力を加味すれば、今後のさらなる活躍が期待できそうです。
 テンカムソウは障害をスムーズに越え、しまいも淡々と歩き続けて2着。これまで一線級相手では苦戦を強いられてきましたが、高重量で他馬のスピードがそがれる今回のようなレースは向いているのかもしれません。今後も重量を課せられるレースでは無視できない存在となりそうです。
 アサヒリュウセイは重賞初挑戦で3着に健闘。とはいえ一連のA-1での実績から世代トップクラスにあることは明らかで、重量を課せられても崩れなかった点が今回の大きな収穫と言えるでしょう。今後も要注目の一頭です。

成績はこちら
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鈴木恵介騎手「ブラックボスにはこれまで重賞で負けていたから、ここで勝ててよかったです。また春から馬と相談しながら調整していきたいと思います」

3/11イレネー記念予想 山崎エリカ

ニシキエーカンの3度目の正直に期待

 2歳三冠のナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップはブラックボスが勝利しました。しかし、ブラックボスは今回休養明け。近走成績が良いのに2開催もスキップさせたということは何らかの不安があったということでしょうから過信は禁物です。あのカネサブラックも休養明けの昨年のばんえいグランプリでは6着、チャンピオンカップでは9着に敗れました。

 そこで今回◎に推したいのは、ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップともにブラックボスの2着に敗れたニシキエーカンです。そもそもニシキエーカンはヤングチャンピオンシップの前哨戦の十勝産駒特別やその後のA-1クラスではブラックボスを下して勝利しているように、ブラックボスとの能力差はないはずです。近2走は5着、4着と敗れていますが、お休みさせたことやトップハンデを背負わされていたことが影響しているように思われるので、定量戦のここは巻き返しに期待したいです。

 ○は前記した2冠馬ブラックボス。本番を見据えて叩き台を設けるのが好きな皆川厩舎のことですから本当は前開催あたりのレースを使いたかったはずです。ヤングチャンピオンシップ時に、前走の負けっぷりからブラックボスの勝利が見えた(気がした)私としては、そういう一戦を設けなかった(設けられなかった?)あたりに一抹の不安は感じます。しかし、新聞などのコメントから察すると及第点のデキにはありそうです。

 ▲は3走前でブラックボスを下し、前々走ではニシキエーカンを下して勝利した、目下6連勝中の上がり馬アサヒリュウセイ。今回は不利と言われている10番枠に入りましたが、その前に10頭立てのレースが2レース組まれているので、極端に砂が深くなっていることはないでしょう。これまでの傾向を見ていると、10頭立ての最初のレースでは10番枠が追走に苦労しているものの、10番枠が2レース、3レースと使われていくうちにそれほどレースに影響されなくなります。それで人気を落としているようならむしろ妙味でしょう。

 あとは△にナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップともに3着のオメガグレート。前走は道中から積極的に動いて先手を奪い、障害をひと腰でまとめてそのまま押し切る好内容でした。これまでのオメガグレートはそういうレースをするとゴール前で止まってしまっていたのですが、直線で一度も止まらなかったあたりにこの馬の成長力を感じました。強すぎるレース内容はここへ向けてのステップレースとしては相応しくないのですが、今後の可能性やブラックボスが崩れた場合を考慮して印を回します。

 他では馬体増とともに成績が上昇し、近走もアサヒリュウセイやブラックボス、オメガグレートと大差のないレースをしているワールドピサ。詰の甘い馬ですが、障害は上手なので高重量戦のここでいきなり通用しても不思議ではありません。

 ◎ (5)ニシキエーカン
 ○ (1)ブラックボス
 ▲ (10)アサヒリュウセイ
 △ (2)オメガグレート
 △ (9)ワールドピサ

 馬単
 5→1 2000円
 5→10 1000円
 5→2,9 各500円
 馬複
 5-10 1000円
 5-2,9 各500円

 3月11日(日)、3月12日(月)の9レースからスタジオ出演します。また12日(月)は場立ち予想もやりますので、お近くの方はぜひ遊びに来て下さいね♪

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