ワタシハスゴイが3歳牝馬の頂点に!
13日(日)は3歳牝馬三冠の最終戦・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン))が行われ、ワタシハスゴイが勝利。ばんえい大賞典に次ぐ重賞2勝目を挙げました。
全馬670キロと、この時期の牝馬にしてはまだまだ厳しい重量ですが、軽馬場もあって道中は淀みない流れ。コマクインやスーパーコマチといったあたりがペースを握り、各馬2、3度脚を止めた程度で第2障害を迎えました。
真っ先に動いたのはワタシハキレイズキ。「差し馬に追いつかれない先行で攻めて、登坂力を活かしたレースをするのみ」と鈴木恵介騎手が語っていたとおり、積極的なレースを展開。ひと腰で障害をクリアして後続を突き放しにかかります。しかし、各馬も遅れず、コマクイン、ワタシハスゴイ、ヒマワリカツヒメ、ホクショウマドンナ、スーパーコマチまでがほぼ一団で追撃に入りました。
順調に逃げるワタシハキレイズキでしたが、2番手集団から抜け出したコマクインとワタシハスゴイとの差が詰まりはじめ、残り15メートル付近で3頭が横一線。そこからさらに脚を伸ばしたのがワタシハスゴイで、残り10メートルで抜け出すと確かな脚取りのままゴールを駆け抜けました。最後までしぶとい粘りを見せたワタシハキレイズキが2着。3頭横並びとなった激しい3着争いは、ゴール手前で鋭く伸びたヒマワリカツヒメに軍配。以下コマクイン、ホクショウマドンナの順で入線しました。
前述のとおり重賞2勝目となったワタシハスゴイ。牡馬相手のばんえい大賞典を制した実力からすれば、牝馬同士の定量戦ならこの勝ちっぷりも納得です。とはいえ、軽馬場を味方に自分の競馬に徹していたワタシハキレイズキをきっちり差し切ったあたりは、藤本匠騎手の仕掛けのタイミングによる部分も大きいでしょう。馬の実力と騎手の手腕が織りなした見事な勝利だったと言えます。
惜しくも2着のワタシハキレイズキですが、後続がどっと押し寄せた残り20メートル付近から見せたしぶとい粘りには見どころがありました。ばんえいプリンセス賞に次ぐ二冠は成りませんでしたが、この馬の持ち味は十分に発揮できたと思われます。
持ち味という点では、ヒマワリカツヒメの末脚にも見どころがありました。先行馬に有利な軽馬場だったことを考えれば、今後、馬場・展開次第で順番が回ってくる可能性も十分です。
藤本匠騎手「このメンバーなら力はナンバー1ですから、結果が出せてよかったです。先生からは先行馬の争いに巻き込まれないように、と言われていました。それでも位置取りが少し後ろかなと思っていましたが、結果的にはそれが幸いして、障害もうまくまとめられました。障害をどの位置で下りられるかがポイントだと思っていましたが、いい位置で下りられましたし、きっちり差し切れたのでよかったです。馬体ができてくれば、もっともっと良くなりますよ」