キタノタイショウが雪辱を果たす!
15日(日)は2歳シーズンのチャンピオンを決める一戦イレネー記念(3歳オープン)が行われ、2番人気のキタノタイショウが優勝。ヤングチャンピオンシップ(1番人気-2着)の雪辱を果たすとともに、世代チャンピオンの座に輝きました。
さすがに全馬初めてとなる670キロ(牝馬20キロ減)だけに、普段よりもゆったりとしたペース。アアモンドヤマト、コウドウフジ、キンノカミあたりが馬群を引っ張り、何度も脚を止めながら第2障害にたどり着きました。
先頭で障害に挑んだのはアアモンドヤマト。間をおいてコウドウフジも登坂を開始しましたが、ともに登り切るには至らず。反対に、さらに一呼吸おいて登り始めたキタノタイショウ、アオノレクサスが抜群の登坂を見せ、ひと腰でクリア。先に挑んだ2頭もこれとほぼ同時に障害を下り、4頭が横一線で難関を突破しました。以下キンノカミ、ホクショウバンクが続く展開。
しかし、そこからキタノタイショウが一気に抜け出すと、あとは独壇場。しっかりとした脚いろのまま残り10メートル標識を通過。後続とのリードを保ったまま、ゴールまで荷物を運びきりました。やや一杯になりながらも、アオノレクサスが粘りきって2着入線。猛然と追い込んだホクショウバンクは3着まで押し上げるのが精一杯でした。
勝ったキタノタイショウは、やや遅めの7月にデビュー。しかし徐々に馬体を増やしながらパワーアップし、ヤングチャンピオンシップでは単勝1番人気に支持されるまでに成長しました。そして迎えた今回の一戦。障害をひと腰で越えただけでなく、しまいも確実に脚を伸ばしたレースぶりから、スピード一辺倒ではない力強さを感じました。重量が増えても対応できそうで、今後の成長が非常に楽しみです。
オープンでは勝ちきれないことが多かったアオノレクサスですが、ナナカマド賞7着、ヤングチャンピオンシップ4着から前進しての2着。しまいに脚いろが鈍った点は今後の課題ですが、まだまだ成長の余地がありそうな馬体からも、今後が楽しみな1頭です。
単勝1.4倍の断然人気に推されたホクショウバンクは3着。今回の敗因を探るとすれば、第2障害で遅れたのがすべてでしょう。高重量への対応についてはもう少しサンプルが必要ですが、ここで言えることはナナカマド賞と同様、確かな末脚を持っているということ。今後はいかに障害をこなすかという点が課題となりそうです。
大河原和雄騎手「なんとか一冠くらいは獲らせてあげたいと思っていたので、最後に勝ててよかったです。レースではキタノタイショウの息に合わせていくように、それだけを心がけて騎乗しました。馬場は重かったですが、それも有利に働いたから勝てたのではないかと思います」