牝馬エメラルド、世代トップへ名乗り
19日(日)に行われたばんえい菊花賞(3歳オープン)は、6番人気の牝馬エメラルドが優勝。ばんえい大賞典のニシキユウに続く牝馬優勝で、三冠ロードは混戦を極めることとなりました。
道中はニシキセンプーが馬群をリード。馬場水分4.6%もあって、平均よりやや速めのペースで第2障害に到達しました。真っ先に仕掛けたのはニシキセンプー。各馬も続き、ニシキセンプー、ナカゼンスピード、エメラルド、ツジノコウフクらが一団となって障害をクリアしました。
その後、残り30メートル付近でニシキセンプーの脚いろが鈍り、ナカゼンスピードが先頭へ。しかしエメラルドが徐々に差を詰めはじめ、10メートル手前でこれを交わすと、そのまま先頭でゴールしました。ナカゼンスピードも追いすがりましたが及ばず2着。最後まであきらめることなく粘ったニシキセンプーが3着。結果として岩本正好厩舎2頭のワンツーフィニッシュとなりました。
今年前半の3歳戦は牡馬がリードしていましたが、ここへきてニシキユウ、エメラルドが台頭。三冠最終戦のばんえいダービー(12月24日)は、02年のアンローズ以来、4年連続で牝馬が優勝しており、非常に楽しみが増えたといえます。しかし、その前に行われるばんえいオークス(12月10日)が、なおさらクローズアップされることになり、3歳戦のすべてから目が離せなくなりました。
なお、1番人気ホクショウダイヤは障害で詰まってしまい、7着に敗退。2番人気カネサテンリュウは障害6番手から追い込むも4着までと、ともに精彩を欠く結果となりました。
細川弘則騎手
「馬の調子が上がっていたので、一発を狙っていました。ナカゼンスピードが先頭に立ちましたが、あの馬は末が甘くなるので勝てるかなと思って乗っていました。でも僕の馬も最後は一杯でしたね。湿った馬場だと、この馬は走りますよ」
岩本正好調教師
「馬場が軽くなると、この馬の持ち味が活きてきます。エメラルドの体調も上がってきていましたから、出走させた3頭のうちどれかが勝ってくれれば、と思っていました。次はばんえいオークスを目指したいと思います」