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2006年7月14日 アーカイブ

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馬券おやじは今日も行く(第21回)  古林英一

2006年7月14日(金)

街なかの馬

 本来、小生、岩見沢開催は得意なのである。1回岩見沢こそ不本意な成績であったが、2回岩見沢になって、俄然本領発揮なのである。1回岩見沢前半戦3日間のうち、2日間は収支プラス、1日はプラマイゼロという、いわば完璧に近い戦績であった。後半戦も収支的にはプラスである。ついでにいうと、競輪のほうも調子上昇である。日々コツコツと積み重ねてくると成果はあらわれるものである。人間努力が肝心である。ここらが小生のまじめなところなのである。

 さて、今回は久々に昔の馬の話である。ばんえい競馬は「農耕馬のレースだった」と書いてあるものをみかけることがあるが、実は、必ずしもそうではない。もちろん、農耕馬が多数出場していたのも事実だが、トップレベルで活躍していた馬の多くは、いわゆる農耕というよりは、山林作業であったり、運搬業で働いている馬だった。農家で通常飼われていたのは牝馬(繁殖・作業兼用のため)であった。

 では、街のなかで働いていた馬というのはどのようなものだったのか。これが、実は、よくわからないのである。そもそも、そういう馬が何頭くらいいたのかも今となってはよくわからない。

 馬車運送の話を教えてくれる人がいないだろうかと、北海道トラック協会にお願いしたところ、札幌市の中村運送の中村光雄会長を紹介していただくことができた。中村会長のお世話で、中村会長の他に当時のことをよくご存じの方3人にお話をうかがうことができた。以下はそこでうかがった話である。

 1950年代の半ば頃、札幌市内には大小20以上の運送業者があり、殆どは馬を使っていたという。中村運送(当時は中村組)は大手といっていいくらいだったが、使っていた馬は20頭くらいだったという。近隣の農家などから、馬と馬車(保道車というゴムタイヤ付きの車両)を連れて働きに来ていた人の馬が15頭くらいで、自社馬は5頭くらいだったという。ちなみに、日通は全部自社馬だったようだ。

 鉄道貨物の市内配送が主たる仕事で、札幌の場合、苗穂駅に着いた荷物を馬車に積んで市内の配送先に運んでいた。もちろん、それだけではなく、今トラックで運ぶものはすべて運んでいたといっていいようだ。

060713_1  写真は1957年、丸井今井百貨店に北海道初のエスカレータが設置されたときの写真である。当時、苗穂にあった三菱電機の工場から大通の丸井今井百貨店まで運んだ。3頭の馬が写っているが、真ん中の馬を曳いているのは今回お話をうかがったうちのお一人である高橋さんである。

060713_2  1960年代になると馬は急速に街のなかから姿を消していくが、中村運送の場合、1966年頃まで馬車が使われていた。写真はその最後の馬車である。えらく大きな荷物を積んでいる。こうした長大な荷物の運搬には馬車がよく使われたようだ。

 お話をうかがったうちのもう一人、鳴海さんによると、べろんべろんに酔っぱらっても馬はちゃんと家に連れて帰ってくれたそうで、そう考えるとトラックには代え難い機能もあったということである。

今週のみどころ(7/15〜7/17)

 今開催は23日に重賞の北斗賞が行われます。詳細は来週お知らせしますが、ここには重賞2連勝を狙うサダエリコ、オープンの中心的存在ミサイルテンリュウ、古豪ミサキスーパー・シンエイキンカイ、そして岩見沢巧者アンローズと楽しみな馬が出走を予定しています。北斗賞のみならず、前半の16日にはばんえいプリンセス賞、17日にはライラック賞など、今後の重賞戦線を占う一戦が多数組まれているので、今開催もぜひばんえい競馬にご注目ください。
 15日(土)に行われるのはルスツ特別(3歳以上650万円未満)。このクラスの中心馬だったエビスオウジャが昇級、スーパークリントン、ナリタボブサップが17日のライラック賞にまわった関係で、にわかに混戦模様となった一戦です。そのなかで期待が持てそうなのはミスターセンプー。前走のジュライ特別こそ5着に敗れ、ハマナカキングやギャンブラークインにも先着を許しましたが、この2頭に決定的な差をつけられたわけではありません。今季序盤、つねに安定したレースをしてきただけに、巻き返しの可能性は十分といえるでしょう。ほかは実力的にほぼ横一線ですが、イケダガッツ、レオユウホーなどが好勝負を演じてくれるでしょう。
 16日(日)のメインレースはばんえいプリンセス賞(3歳牝馬オープン)。黒ユリ賞馬キタノパワーの出走こそありませんが、昨年の2歳牝馬戦線を引っ張ってきたエメラルドがエントリーしています。前走はいいところなく8着に敗れたものの、その前は2、1、1着と好成績。全7勝のうち5勝を岩見沢で挙げていることもあって、ここも十分期待できるでしょう。近走好調のニシキユウももちろん勝ち負けを演じられそうで、サクラガサイタ、アグリミズキなどにも期待が持てそうです。
 17日(月)は楽しみな一戦、ライラック賞(4歳オープン)が組まれています。オープンまで昇級したカネサブラック、実力派のスーパークリントン、先行力抜群のナリタボブサップ、そして今季初戦の前走を快勝したウィナーサマーと、そうそうたる面々がそろいました。なかでも期待したいのはスーパークリントン。前走ビッグウエイトカップでも2着に食い込み、今季は5戦5連対。650万クラスという立場から、カネサブラックとの重量差で大きなアドバンテージを得ることもできます。ここは陣営も気合が入る一戦でしょう。ほか注目したいのはウィナーサマー。前走の混合800万円未満(1着)は、相手関係が比較的楽だったといえます。ただ今回の負担重量670キロは明らかに有利。それを生かした先行策で、どこまで太刀打ちできるかが焦点でしょう。カネサブラックはトップハンデ710キロとなりますが、実力は上位。力でねじ伏せることができるか注目。もちろんナリタボブサップも争覇圏です。

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