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2005年7月 8日 アーカイブ

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今週(7/9~7/11)のみどころ

2005年7月 8日(金)

 7月6日にオープンしたホッカイドウ競馬の場外発売所「Aiba千歳」では、ばんえい競馬の全レースも発売しています。110台の場内モニターのほか、3台のプラズマテレビが完備されており、快適な環境で競馬を楽しむことができます。オープニングキャンペーンも開催されるので、近隣のかたはぜひ足を運んでみてください。詳細はこちら
 さて今週のみどころは、10日に行われるビッグウェイトカップ(3歳以上)。高馬体重の馬たちによる一戦です。アンローズとグレートサンデーのオープン2頭のほか、650万円未満からはアオノキセキも登録しています。大型馬による迫力の一戦をお楽しみください。また、第7レースの2歳戦にはカップオーのほか、ウィナーハリケンや、メダマなど、2歳のトップクラスが出走を予定しています。
 9日(土)は、メインレースにウトナイ特別(550万円未満)が組まれています。旭川記念2着など、今季好調のニシキダイジンを筆頭に、前走を快勝したダテチカラ、スーパーミント、コマタイショウあたりが中心となりそうです。同じ9日は第10レースにオープン混合戦も組まれていて、スターエンジェル、ヒカルセンプーなども出走する予定となっています。

馬券おやじは今日も行く(第4回)  古林英一

ばんえい競馬誕生の頃
~1949年(昭和24年)の資料より~

 小生は1958年生まれである。ちなみに、先日無罪判決が下ったマイケル・ジャクソンと同い年である。それがどうしたといわれると困るのだが……。今年は2005年。つまり今年8月で47歳に相成る次第である。かれこれ半世紀近く人間をやっていることになる。

 さて、地方競馬としてのばんえい競馬が誕生したのは小生の誕生をさかのぼること11年、1947年のことである。ということは再来年がばんえい誕生60周年。人間でいえば還暦ということになる。

 記録によると、1947年のばんえい競馬は旭川と岩見沢で各2日間開催されている。このときの主催は北海道馬匹組合連合会(馬連)という組織である。ただし、馬連主催のばんえい競馬はこの年1年限りであった。売得金額は298万円。当時の298万円というのが今ではどれくらいの価値になるのかわからないが、どうやら、主催者が思ったほどの収益ではなかったようで、翌1948年のばんえい競馬は休催となってしまった。

 この1948年は、馬連・馬匹組合がGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)によって戦時統制団体として解散させられたことをうけ、競馬法が改正された年である。馬連・馬匹組合に代わり、都道府県が地方競馬の主催者とされた。ついでにいうと、この年は公営競技元年ともいえる年で、8月には自転車競技法が成立し、11月には小倉競輪場で競輪が産声をあげている。

 北海道は必ずしもばんえい競馬の存続に前向きではなかったようだが、地元関係者の熱意におされ、北海道がばんえい競馬を主催することになり、1949年に道営のばんえい競馬が開催された。

 先日、道立図書館で『昭和二十四年度地方競馬成績』という資料を発見した。発行者は北海道経済部競馬課である。この資料によると、9月3・4日に旭川で、28・29の両日に帯広でばんえい競馬が開催され、売得金額は6,577,700円となっている。このとき発売された馬券は単勝と複勝だけで、平地競走で発売された連勝式は発売されていない。面白いことに単勝よりも複勝の方がはるかに売れており、売上高の76%が複勝馬券であった。

 同じ開催日数で、1947年の馬連主催が298万円、1949年の道主催が658万円であるから、一見すると道主催に代わって売上高が大きく伸びたようだが、実はそうではない。というのは、この時期の物価上昇率は現在では想像もつかないくらい高い。東京の小売物価指数を例にとると、1934~36年を1として、1947年は50.99、1949年は243.4である。2年間で5倍近い物価騰貴だ。だから、298万円が658万円となったとしても、額面通りに受け取ることはできない。とはいえ、この年は何とか黒字になったようで、これ以降、現在に至るまでばんえい競馬はとぎれることなく今日まで続いている。

 4日間の競馬開催に登録された競走馬数は269頭。登録された馬主数は206名。馬主1人あたりの頭数は1.3頭。騎手免許成績というページをみると、受験者数が257名で、合格者数も257名。つまり全員合格ということだ。合格者とはいうものの、試験らしい試験はなかったらしく、必要な書類を提出しただけで免許が交付されたらしい。

 隔世の感があるというのはまさにこのことだ。今日のような近代化されたばんえい競馬を想像しえた人がいただろうか。

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