
篠原睦が完璧なレース運びでVをゲット!
試走一番時計タイは最重ハンの篠原と有吉。内枠の篠原がしっかりと先行すると、中団をすんなりと交わしていく。0ハンから先行した根本はペースを上げられず、篠原が交わして先頭に立った。後ろに続いていた有吉も順当に追い上げて2番手にまで浮上。その時、篠原との差は3車身ほどあったが、最後まで詰め寄ることはできず篠原がリードを保ったままゴールした。3着には根本を交わした田中輝が入線。
篠原は今年11度目の優出だったがその内、今回を含め4度目の優勝。充実した今年の上半期を終えようとしている。昔から変わらぬ好スタートからの速攻が冴えている。近況は1着率も高く、安定して成績を残している。この後は5節を地元飯塚で競争し、8月中旬に伊勢崎でSGオートレースグランプリに臨む。それまで今の高いエンジンレベルを保ちつづけるのが当面のノルマになるか。
篠原睦の速攻戦だ
今節と日程の連結した前節ナイターからグズついていた天候がようやく回復する見込みとなり、深夜のスピード勝負が楽しめそうだ。
となると、良走路での本走タイムが見劣る根本将人や、良走路だとスタート遅れの増加しがちな田中輝義は、逃げ態勢を作る前に後続の波が押し寄せてくるだろう。
竹谷隆も近況のタイムは物足りないが、昨日までの雨3連勝の間に走りそのものが良くなってきて、10線の最内枠を得た決勝戦は速攻を狙える展開であり、単独で逃げる形になればタイムを大幅に上げてくる可能性も十分ある。ここ数節の好調ぶり際立つ大月渉が少し離れて追走し、ある程度の距離まで近づければ仕掛けるシーンも生まれるか。
しかし、彼らとは逆に前節ナイターは雨の決勝戦は動けなかったが良走路の予選~準決勝戦は好時計で2連勝した篠原睦や有吉辰也が、今節こそ最終決戦でS級の底力を披露してくれよう。前節の準決勝戦で、篠原は大月渉を、有吉は竹谷を破って勝利している。
◎ 6 篠原睦
○ 3 竹谷隆
△ 7 有吉辰也
▲ 5 大月渉
穴 4 田中進
おすすめの買い目
6=3-754
穴なら
4=7-653
文/鈴木
G2浜松記念 曳馬野賞の展望
昨年1~6月に7度優勝した鈴木圭一郎。今年の前半は優勝まだ2度のみ。その2Vは山陽G1『令和グランドチャンピオンカップ』と浜松G1『開場記念ゴールデンレース』のグレードレース2つだが、昨年1~6月は17度の優出で最も大きかった着順は4着(3度)。今年はここまで13度優出して着外を7度も喫している。例年に比べると波に乗りきれていない感はあるが、歯車が噛み合ってスムーズに回転し始めれば、賞金王と年間114勝の新記録を達成した昨年の勢いを取り戻してくれるはず。
2節前の浜松デイレース5日制は、初日に昨年10月ぶりの妨害判定をくだされて勝ち上がり権利を失ったが、残る4日間に全勝。直近節の浜松デイレース4日制は決勝戦で20メートル前の石田啓貴に振り切られたが初日~3日目は3連勝。勝利のリズムをつかめてきた様子がうかがえる。
黒川京介が直近に浜松へ出場したのは今年3月のデイレース『G1プレミアムカップ』で、5日制の初日から4連勝して優出3着(優勝は青山周平、準優勝は鈴木圭一郎)。近1か月間には、夜開催だが川口『川口記念』と山陽『ミッドナイトチャンピオンカップ』のG2レース連続で制覇している。2023年4月のデイレース『G2ウィナーズカップ』に5戦5勝で完全優勝、今年2月のデイレース『SG全日本選抜』へ優出と、浜松走路にもしっかりした実績があり、今回の活躍も大いに期待できる。
今月中旬の川口ナイトレース決勝戦の道中に黒川を捲ってゴールでも先着したのは森且行。浜松では今年の『SG全日本選抜』と『G1プレミアムカップ』でそれぞれ1勝ずつを挙げて、『G1ゴールデンレース』では2度の2連対がある。
その決勝戦で彼ら10メートル前のハンデ位置から抜け出して優勝したのは早津康介。浜松は昨年11月『G1スピード王決定戦』の初日から1着・2着・3着と好走。準決勝戦は道中に大きな不利を受けて優出は逸したが、走路との折り合い面は心配なさそうだ。
青山周平の直近の浜松は準決勝戦3着で優出できなかった5月『G1ゴールデンレース』だが、その前に参戦した3節、昨年11月『G1スピード王決定戦』~今年2月『SG全日本選抜』~3月『G1プレミアムカップ』の全てに全勝優勝。まさに非の打ち所がない実績を残している。
今月中旬の伊勢崎ナイター『G2稲妻賞』は、この大会ならではの傾向どおり不順な天候に見舞われたが、晴雨が日替わりの条件でも連日エンジンを安定させて4戦3勝で決勝戦へ進んだ安定感はさすがといえる。
『G2稲妻賞』で青山周や佐藤励と同ハンで戦って撃破し、念願のグレードレース初制覇を果たしたのが、青山周と同じ31期の渡辺篤。その決勝戦の2日後から参戦した浜松一般開催は、直前のナイターから熱路のデイレースへ替わってコメントによるとタイヤの滑りに苦しんだようだが、その1節で走路の感触を体感できた今回は対策を施して臨めるはず。
『G2曳馬野賞』前年覇者の高橋貢は、『G2稲妻賞』は5戦1勝・3着3回にとどまったが、過去1年間の浜松では12走して着外わずか3度と、高い安定度を示している。『稲妻賞』の前節までは川口ナイター『SGオールスター』から3節連続で優出しており、エンジンは高水準をずっと維持している。
今年4月上旬の他落事故から約2か月間の休養。今月上旬に復帰してから3節に出場した栗原佳祐は、走りの内容が休養前のレベルへ着実に戻りつつある。
1級車へ乗り換えたばかりにもかかわらず、今年1~3月の間だけで7度も優出して3V。キャリアがまるで異なるのに、同じ期間に8度優出して5Vの黒川京介と横並びに近いペースで優出&優勝していた。
直近に出走した今月中旬の浜松デイレースは、4日制の3日目準決勝戦に他落をこうむってしまったが、第5レースに出走した最終日4日目は試走タイムを前日よりも上昇させて、2日目に捌いた鈴木辰己を再び内から交わして勝利し、落車の影響にまつわる不安を吹き飛ばした。その勝ちタイム3.435秒はこの日の全選手の中で、第11レース決勝戦1着の石田啓貴、2着の鈴木圭一郎に次ぐ3番目の速さ。同じく決勝戦を走った木村武之・佐藤貴也・伊藤信夫よりも優秀なタイムだった。
早くも最重ハンにすっかり定着した本年。自身のデビューと同じ2023年にグレード開催へ格上げされた、いわば同い年の『曳馬野賞』で、タイトル戦への初優出を果たせるか注目したい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-6(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-8(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-36(31期)〕
栗原 佳祐〔浜松 A-25(36期)〕
北市 唯〔浜松 B-20(37期)〕 ※まだB級ながら追加斡旋。昨年『G2若獅子杯』以来2度目のグレード出場
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
黒川 京介〔川口 S-3(33期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-13(22期)〕
森 且行〔川口 S-16(25期)〕
浦田 信輔〔飯塚 A-5(23期)〕
松尾 彩〔山陽 A-33(34期)〕
早津 康介〔川口 A-55(34期)〕
文/鈴木
佐藤励が人気に応え、見事に結果を出した!
0ハンから先行した田辺が逃げる展開でレースは始まった。10線から先行したのは泉田で、田辺に対しまくりを仕掛けるところで佐藤励がまとめ差し。そのまま残りの周回を消化して優勝を決めた。
このレースでは2周1コーナーでやや波乱があった。誰が反則になったわけでもないが、レース展開のあやで佐藤摩が戦線離脱気味の被害。中村雅も大きく番手を下げる状況になってしまった。しかし、そこから中村雅の追い込みはすごかった。先頭は佐藤励が悠々と走っていたが、離れた2番手につけていた泉田を小林瑞がまずは交わす。しかし、怒涛の追い込みを見せていた中村雅が最終周回の3コーナーでインに突っ込み2番手を奪取。準優勝までこぎつけた。
佐藤励は展開が恵まれたのもあるが、そうでなくても先頭まで行けていただろう。今の佐藤励は相当強い。今年2度目の優勝にして、自身20度目の優勝となった。この後は地元の一般開催を2節こなしてG1キューポラ杯が待っている。そこへ向けて、この流れを保ちたいところだ。
西村龍太郎が完全優勝を達成!
山陽オーバーミッドナイトの優勝戦は小雨が降る中、重走路で行われた。0ハン単騎の山崎がマイペースで走っていたが、10線外枠から先行した西村龍が3周3コーナーでインに突っ込み先頭を奪取。その後は山本翔が西村龍のインを狙っていたが、コーナーの立ち上がりで西村龍がグリップを開け足して伸び返す。最後まで先頭争いは熾烈を極めたが、西村龍がなんとか振り切ってゴール。2着にはゴール前で鋭く伸びた長田恭が入線した。
西村龍は今年4度目の優出にして今年の初優勝を決めた。通算では16度目、2022年4月以来の優勝となった。前節のオーバーミッドナイトでも優出しており、状態は上昇ムードだったが、今節は初日からオール1着の完全優勝。重走路を苦にしないどころか、むしろ得意な西村龍。梅雨はまだ続きそうだが、しばらくはこの勢いのまま上位着を取り続けそうだ。