
長田稚也の執念が実った
準決勝戦で田中正樹を抑えて0ハンから逃げ切った稲原良太郎が、この決勝戦でも追走の中尾貴志に攻めどころを与えず大健闘。1番人気に推された人見剛志も3番手からなかなか動けず周回を重ねる。
20線から鋭発した長田稚也はレース中盤に滝下隼平との競り合いにいったん決着をつけると、残り1周500mの地点で中尾と人見の内を伸びて2番手まで進んだ。そして最終周回3コーナー。ふたたび外から伸び返してきた滝下と稲原良の内へ乾坤一擲のイン突っ込みを敢行。審議のすえ競走戒告の判定がくだったが、勝負への執念で1着をもぎ取った。
広島県出身の長田稚也は山陽レース場では2023年1月に続く2度目の優勝。今年3度目、通算14度目のVとなった。
文/鈴木