
抜群のスタートで野本佳章がV5
3連単10倍を切るオッズが見当たらなかったアフター5優勝戦。吹き流しが横になびいて風が強めな印象だった。0ハンの佐藤智也から高橋絵莉子と野本佳章へ127のスジが売れていた。浅倉樹良は悪くない試走だったが、上位人気にはならず、2連単は1-2と1-7、7-1、7-2の折り返しが人気。
浅倉を叩き込んだ野本が3番手へ浮上し、前の佐藤智と高橋絵に付けた。浅倉は最後方まで下がってしまう。佐藤智を高橋絵が差して先頭へ立つも野本が一対一から捌く。知らぬ間に中野光公が姿を現したが、時すでに遅し。浅倉は懸命にアウト戦巻き返すが、吉田恵輔を抜くまで行かず5着で終了。人気の佐藤智は末着(7着)と人気に応えられなかった。
このあと中1日で野本は浜松のプレミアムカップへ参戦。同じく浅倉も移動する。記念の舞台で活躍できるか注目しよう。
黒川京介が20度目の優勝
全国ランキング現S2、次期S1の青山周平を抑えて黒川京介が1番人気。地元川口ファンの期待の高さがオッズに表れていた。
10線6車並びの7枠黒川と8枠青山周のスタートの出はほぼ互角。しかしチェンジを入れてからの加速力は黒川の方が優れていた。1周回3コーナーで佐藤裕二を外から交わすと、直後の4コーナー立ち上がりで岩田裕臣の内を突いて1周で先頭に立つ鮮やかな速攻劇。あとの5周回はひたすらリードを拡げる一方的な展開で、ゴールでは後続に大差をつけて1着。2月下旬の川口デイレース以来、今年4度目、通算20度目のVを勝ち取った。
青山周は1周回1コーナーで5号車の加賀谷建明に少し張られ加減だったが、それがなかったとしても黒川に1周で抜け出されて3.350秒で逃げられたら、果たして接近できたかどうか。だがその青山周も3着以下の面々には底力の違いを見せつけたレース内容で、1・2着の両者とも次節の浜松G1『プレミアムカップ』へ良い形で乗り込めそうだ。
文/鈴木
佐藤智也が初優勝を目指して激走する!
0ハン単騎の佐藤智がどこまでペースを上げて逃げるのかが焦点になる。重走路の準決は度外視するとして、2日目に上がり419を出しており、30線勢が捕えるとなると上がり39の数字が必要。その30線は吉田恵か横田が先行争い。大外の野本もスタート力はあるのでカマシ切る可能性も考えられる。しかし、佐藤智を追うとなると、その前に20線を交わさなければならない。
展開面から佐藤智は有利。そのまま押し切りも考えられる。20線両者のスタート争いは高橋絵が断然有力。佐藤智とのハンデ差をスタートで少しでも詰めて、佐藤智がペースを上げる前に捕まえれば優勝も見えてくる。浅倉は30線に叩かれないスタートを切るのが絶対条件。その後もすんなりと車を押し上げなくてはならない。ただ、浅倉にはそれを成し遂げられるだけの素養がある。30線4車の評価はスタート力で吉田恵。道中のさばきは中野光だ。
◎ 1 佐藤智也
○ 2 高橋絵莉子
△ 3 浅倉樹良
△ 5 吉田恵輔
▲ 4 中野光公
おすすめの買い目
1-2345-2345
別線は浅倉で
3-1245
青山周平がラスト決める
雨走路の準決勝戦で小林瑞季と激しく競り合った末に連勝ストップした青山周平だが、苦しんだ前節『G1開設記念』の雨2走とは内容の異なる走りを見せて、仕上がり度がアップしていると捉えたい。
黒川京介や小林瑞季が持ち前の速攻力で応戦するが、枠が近いだけに青山周の追撃を早い段階でもろに喰らいそう。内寄りをピッタリ回る佐藤裕二の方が、残り目があるかもしれない。
田中進が前節『開設記念』の初日からスタートの安定感を増しているが、0ハン2車並びの外枠から岩田裕臣がダッシュしてレース前半は主導権を掴めそうだ。
◎ 8 青山周平
○ 7 黒川京介
△ 4 佐藤裕二
▲ 6 小林瑞季
穴 2 岩田裕臣
おすすめの買い目
8-7=462
穴なら 31期の盟友によるワンツーフィニッシュ
2=8-746
文/鈴木
藤川竜が嬉しい初優勝を決めた!
山陽で行われたミッドナイトレースの優勝戦は、出場する全6車がすべて試走タイム30で同じだった。となると、ハンデが前から走る選手が有利となるか。今回の0ハンは北市。レース序盤は軽快な走りでペースを保っていく。2番手に付けていたのは道智だったが、30線最内から枠ナリに出た藤川竜が交わして北市を追う態勢を作った。そして、徐々に差を詰めると5周1コーナーでインに突っ込む。すぐ後ろに付けていた人見も北市を交わし追撃態勢。ゴール前ではかなり迫ったが、僅かに振り切り、藤川竜が優勝を決めた。
藤川竜は16回目の優出にして悲願の初優勝となった。近況はスタートの安定感が増し、レース道中の走りも良くなっていた。特にスピード面で大きな成長が見られる。重走路はデビュー当初から苦手意識はなさそう。あとはハンデが重くなってのさばき。そちらも徐々に磨かれている様子だし、34期生なのでまだまだパワーアップの余地を大いに残している。今後の成長が楽しみな一人だ。