大激戦を制したのは金山周平!
0ハンから先行したのは渋沢で、しばらくは渋沢が先頭を走っていた。その後ろでは激しく番手が入れ替わっていた。2番手発進を決めたのは金山だが、吉田恵に交わされたり辻に抜かれたりしていた。しかし、そこから巻き返し2番手を奪取すると、先頭を走っていた渋沢のインに切り込みゴール。準優勝は渋沢で、3着には久門が入った。
金山は前節の飯塚ミッドナイトで優勝し、今節からハンデが重くなっていたが、それをモノともせず連続優勝を成し遂げた。近9走はオール連対しているように、乗り手もエンジンも絶好調。次節からは更にハンデが重くなることも想定されるが、今の勢いなら十分克服も可能。次は川口オートで3日間の短期決戦が待っている。3節連続優勝へ向け突き進むか。
篠原睦がしっかりと人気に応える!
予選と準決は重走路だったが、優勝戦は良走路の予報。正味のエンジン評価はしづらい状況だが、ここは唯一のS級・篠原がその存在感をきっちりと示して追い上げていく。
前節あたりから本来のスピードが戻ってきている横田がレース序盤で抜け出すと、篠原を振り切るシーンもありそうだ。横田と同ハンで同期の石本も近況は動きが活発。スタートで先行して速攻が決まるようなら優勝の目が出てくる。20線勢と30線勢が競り合って思うように進まなければ、松井に展開が向いてくる。ここ数節は上位着が続いており、粘り込めるエンジン状態にはある。一発あれば牧瀬。スタートで篠原に行かれる恐れはあるが、逆に突っ張っていければ大外を回って伸びてくる。
◎ 7 篠原睦
○ 5 横田翔紀
△ 4 石本圭耶
△ 3 松井大和
▲ 6 牧瀬嘉葵
おすすめの買い目
7-45-3456
牧瀬の大駆けに注意
6-7-345
10mから飛び出す久門!
雨模様の準決を勝ち上がった8名。0ハン4車、10m4車の短ハンデ戦。0ハンは渋沢、辻が出て行きそうだが、金山が1枠主張するケースもありそう。となれば10線から飛び出す久門に速攻チャンスが生まれる。伊藤正真はスタート包まれそうで大外から新井恵の捲り進出も一考。西原はもうひと伸び足りない印象。穴狙うなら初優勝がかかる吉田恵。
◎ 6 久門 徹
○ 8 新井 恵匠
△ 2 渋沢 憲司
▲ 1 金山 周平
穴 4 吉田 恵輔
狙い目
6-8-2 6-8-1
穴なら
4-2-1 4-2-8
古城龍之介が速攻から抜け出しV!
0ハンから逃げる筒井は早めにペースを上げたかったが、10線単独からの競走だった古城が2周3コーナーでインに突っ込み先頭を奪取。その後はハイペースの走りを見せ、後続を振り切った。2着には丸山智が粘り、3着にはゴール前で渡辺篤を交わした松尾啓が入った。
古城は試走から一番時計タイの25をマーク。最重ハンの選手と変わらない数字を叩き出していた。レースでは筒井を目標にして展開も良かったが、落ち着いて冷静に抜くことができた。古城はこれが今年の初優出で初優勝となった。通算で5度目の優勝。現時点でスピードは申し分ないし重走路もこなせる。あとは抜いていくレースになった時に、どれだけ安定した捌きを発揮できるかが今後の飛躍のポイントとなる。
大激戦のラストにドラマが
川口レース場伝統のタイトル戦『開設記念グランプリ』今年の決勝戦は、先頭をめぐる番手が目まぐるしく入れ替わる激戦、名勝負となった。
レース前半~中盤は木村武之が逃げて主導権。佐藤貴也と鈴木圭一郎が続く隊列となり、青山周平は1周回1コーナーで外へ流れて4番手。しかし2周回2コーナー立ち上がりで鈴木圭を切り返して3番手へ。ここで早めに挽回できたことが結果的にとても大きかった。
4周回ホームストレッチで佐藤貴が木村武のインを攻めて首位を奪取。青山周は5周目あたりの動きは冴えなかったが、6周回で木村武を捌いて2番手へ。そして最終8周回3コーナーで針の穴へ糸を通すように佐藤貴の狭いインに突っ込み、ゴール線を先頭で通過。ファンの記憶に残るであろう大逆転劇、メイクドラマとなった。
佐藤励の走りも特筆したい。前半の周回で鈴木圭をイン差し。後半は木村武を激しい競り合いの末に下し、佐藤貴と青山周の首位争いにも突進する気迫を見せた。将来は更に強くなると予感させる雄々しい戦いぶりだった。
文/鈴木