消音マフラー・夜の飯塚にマッチしている石本圭耶
前節の伊勢崎デイレースは合わなかったが、3節前の飯塚ナイター優出、2節前の飯塚ミッドナイトは3戦3勝の完全Vを決めた石本圭耶が、ダッシュ力を生かして速攻を放つ。
横田翔紀は今節初日、4R以降は重走路になる寸前の第3レースを試走25秒・本走3.38秒の好タイムで快勝。同期の石本に闘志を燃やして追い上げそうだ。
金山周平も今節の初日から試走の雰囲気が良く、2日目の準決勝戦は晴れ走路用のセッティングで乗ったがレース後「感じが良かったので整備は考えていない」とのことで、エンジンに自信を持っている様子。
大穴なら、冬季の昨年1月に飯塚の消音で優勝している北渡瀬充の劇走だ。
◎ 4 石本圭耶
○ 7 横田翔紀
△ 3 金山周平
▲ 6 東小野正道
穴 1 北渡瀬充
おすすめの買い目
4-7=361
穴なら
1ー6=7453
文/鈴木
森下輝が初優勝を完全Vで達成!
重走路で行われた優勝戦は37期の新人・森下輝が圧巻の逃げ切り勝ちを決めた。森下は試走から一番時計タイの3・65をマーク。エンジンの仕上がりは良さそうだった。
レースではスタートをしっかりと決め、序盤から落ち着いて走れていた。2番手を走っていた長谷晴久とはハンデ差を保てていた。やがて花田一輝が長谷を交わして2番手に上がったが、まだまだセーフティリードを保ったままゴールした。
森下はこれでデビューから12走して1着が11回、負けたレースも2着。伊勢崎では浅倉樹良がデビュー13連勝の記録を樹立したが、森下も負けていない内容。浜松オートは昨年、36期で栗原佳祐という逸材が現れたが、この森下もポテンシャルは同じ程度のモノを持っている。浜松勢はこれから盛り上がりそう。今後も1走1走が注目になる。
『開設記念グランプリ』3年連続タイトル防衛めざす地元川口勢
今節の初日の10日前まで川口で開催された『SG全日本選抜』(以下『全日選』)は金子大輔が9年ぶり3度目のスーパーグレード制覇。雨の日の多い大会だったが、金子大は準決勝戦を本走タイム3.341秒で勝っており、良走路のスピードも申し分ない。
6日間を5勝2着1回。敗れた1戦は雨走路を逃げて少しコース取りが大きくなったところを加賀谷建明に差されたもので、シリーズを通してレース運びはほぼ完璧だったと評価できる。
全日選を準優勝したのは鈴木圭一郎。この決勝戦や先月前半の山陽デイレース『G2若獅子杯争奪戦』で青山周平を捌いて先着するシーンを何度も見せており、選手生活10年を越えた今も進化を続けている。
その青山周は1月に『G1シルクカップ』をスーパーハンデで優勝した時ほどの勢いは2月は出なかったが、V候補の筆頭格であることには変わりない。
全日選の金銀銅メダルは遠征勢に持ち去られてしまった地元川口勢、近10回の大会で過半数6度を優勝して比較的に地元車の強い『開設記念グランプリ』では、外来の侵攻を撃退してタイトル流出を喰い止めたい。
佐藤励が今月2日の川口デイレースで通算9度目の優勝。SG優勝5回の荒尾聡を差しての勝利は価値が高い。すでに山陽のグレード戦を2つ制覇しているが地元のタイトル戦は未獲得。キューポラ杯と並ぶ地元の伝統ある大会を獲れるだけの充実度と勢いがある。
その2日の決勝は黒川京介もレース終盤に荒尾を交わして3着。2節前は『SG全日本選抜』に優出。おととしの『G2川口記念』ウイナーながら地元のG1はまだ優勝がないが、SG決勝戦の常連となりつつある今の実力をもってすれば優勝トロフィーを手中にする可能性は十分だ。来月4月から初の『川口ランキング1位』の看板を背負って走る上でも、今回は実績を挙げたいだろう。
若井友和は2日の決勝こそ佐藤励に逆転されたが、前々節SGから気迫の追い込みが冴えわたっている。先ごろ50歳の誕生日を迎えたことを感じさせない、みずみずしい走りは、さすが川口の第一人者だ。
昨年グランプリ覇者の永井大介は前々節SGを初日から4連勝。一時期ふるわなかった雨走路で3連勝したところにも近況の好調さがうかがえる。
中村雅人は全日選の初日~5日目準決勝戦をオール2連対。かつて所属していた船橋のタイトルは何度も制していながら、意外にも川口のタイトルをいまだ持っておらず、そろそろ新たな勲章を加えたいところ。
浜松勢は金子大と鈴木圭の他にも佐藤貴也・木村武之・伊藤信夫が近1か月以内に川口で好走しているし、吉林直都は2級車ゆえスタートや直線の伸びは1級車と比して分が悪いが、モンスターエンジンと呼びたいパワーが1月後半から出ている。
高橋貢や全日選決勝3着の有吉辰也は高水準の機力と走りをキープ。中村杏亮や長田稚也はもうひとつ勢いに欠けているが、歯車が噛み合えば爆発力を秘めている。
遠征車A級は吉林の他、大月渉が全日選で連日気配が良かったのと、別府敬剛・山本翔が2/29~3/2の川口3日間にそれぞれ2勝を挙げており、ランキングは下位でも常に注意を払いたい面々だ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-4(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-6(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-10(27期)〕
黒川 京介〔川口 S-20(33期)〕
佐藤 励〔川口 A-100(35期)〕
森下輝が後続を引き離して初優勝を飾るか!
デビューから11走して10勝、2着が1回と快走が続いている森下。優勝戦もハンデは据え置きで初優勝の大チャンス。ミスなく6周回を走れればハンデ差を保って逃げ切れる。
展開的に連下の狙いになりそうなのは金田。森下を追って走りやすい位置だし、ペースが落ちなければ車券絡みは十分ある。後方から追ってくるのは青島。攻めの安定感は抜群なので、40線勢が競り合うところをインから割り込んで行くだろう。走りに爆発力があるのは花田と石川哲。両者ともスタートにやや不安を残すが、エンジンは悪くないだけにレース道中で巻き返してくる可能性は十分。花田の方が内枠の分だけ有利に進められるので花田の方を重視する。一発逆転予想なら花田からだ。
◎ 1 森下輝
○ 2 金田悠伽
△ 7 青島正樹
△ 4 花田一輝
▲ 5 石川哲也
おすすめの買い目
1-27-2457
穴なら
4-1257-1257
雨を味方に新井恵匠が8周戦を制す!
丹村飛竜の完全優勝に焦点が集まったG2ミッドナイトの9R。神様のいたずらか雨走路での優勝戦となり、試走一番時計を出したのは新井恵匠だった。なんと、丹村飛は一番悪い試走タイムの3・70秒。3.60秒の新井恵とは0.1秒も差が付いてしまった。それでも人気を背負ったのは丹村飛で7-5-2が一番人気。ただ、割れ気味で新井恵や永島潤太郎の人気も急上昇。0ハン単騎からマイペースで逃げる吉松憲治に永島が続くが、浜野淳を捲った新井恵が永島も攻略して吉松憲に接近すると渾身の捲りを放って先頭立ち一人旅。吉松憲は終盤ペース落ち永島と浜野が浮上。奇しくも唯一の外来選手である新井恵に冠を奪われてしまった地元山陽勢。丹村飛は6着と見せ場なく終了。新井恵は山陽では2016年の若獅子以来、記念優勝としては2019年飯塚のダイヤモンドカップ(雨)から約5年ぶりとなる。