圧倒的な存在感を放つ荒尾聡!
前回の飯塚オートはGIダイヤモンドレースで、34期・長田稚也の記念初優勝で幕を閉じた。今回は3日間の一般開催になる。その長田稚は不在だが、同期を中心に若手の活躍がありそう。
今回出場する中で実力断トツなのは荒尾聡。前走のGIでもしっかりと優出し3着の結果だった。優勝はできなかったが、レースでは直後に付けた青山周平を完封してみせた。エンジン自体は悪くないし、スタートもある程度切れているので、今回は当然の優勝候補となる。初日からオール1着の完全Vも十分狙える状態だ。
S級は他に4人参戦予定。森本優佑は前走のGIで4日目に1着を取ったが、それ以外はイマイチ。エンジンが良い時は試走タイムに表れるタイプなので、まずはその数字には注意を払いたい。鐘ヶ江将平も前走のGIは不本意な結果に終わった。やはりエンジンの仕上がりを欠いていたので、少しでも上積みさせたいところ。岩崎亮一もGIでは車の進み方が良くなかった。本来の捌きを発揮できない状態だったので、エンジンの底上げが必要。岡部聡もエンジンを立て直しておきたいところ。
高林亮は前走のGIで優出していた。準決からハンデが重くなったが、それを克服しての優出となった。ちょっと前までは全く良くない状態だったので、この優出を機に良い流れに乗りたい。GIの時に、独走で見せ場を作っていたのは占部健太や道智亮介。逃げ粘りで存在感を示していたのは青山文敏。同じような展開になれば今回も活躍できる。越智尚寿は準決の5着以外はオール連対。車の動きは軽快だった。同期の東小野正道は準決の4着以外はオール車券絡み。良化の兆しが出ている。
ダイヤモンドレースで優勝した長田稚と同期の古城龍之介は、前走の山陽ミッドナイトで優勝していた。道中は力強い差しを連発させて、後方から追い込めていた。同じく34期の山本翔は、その優勝戦で2着の準優勝だった。古城とは対照的に、大きなコース取りで車を押し上げていた。お互い切磋琢磨して走力を上げている。35期の永島潤太郎は、前々走の山陽で準優勝。その後は川口で走っており、オール連対で優勝を決めていた。その時は最重ハンの30M前に置かれていたが、今回ハンデ重化は必至。その位置でどれだけの走りをするか、初日のレースに注目が集まる。
※8月30日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
森本 優佑〔飯塚 S-23(31期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-26(31期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-22(25期)〕
高林 亮〔飯塚 A-106(27期)〕
古城 龍之介〔山陽 A-111(34期)〕
山本 翔〔山陽 A-185(34期)〕
永島 潤太郎〔山陽 A-210(35期)〕
長田稚也が嬉しい記念レース初優勝!
飯塚オートで行われていたGIダイヤモンドレースは飯塚の34期・長田稚也の優勝で幕を閉じた。GIでの優出は初めてだったが、見事に初優出で初優勝を決めてみせた。ゴール後は喜びを爆発させていた。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは早川清太郎と荒尾聡と青山周平が1番時計タイで32。次いで有吉辰也が33、長田稚也と岩見貴史が35、高林亮と加賀谷建明が36だった。
スタート争いは3枠から岩見が飛び出したかに見えたが、その一つ内の長田が1コーナーで突っ張ってトップ旋回。2番手には岩見が付け、すぐ後ろに有吉、加賀谷、荒尾、青山と続いた。
いきなり逃げに入った長田は、軌道を乱すことなくマイペースの走りを見せていた。2番手の岩見が追走一杯で、やがて3番手に付けていた有吉が交わしていく。今度は有吉が長田を追う展開になったが、周回を重ねても差が詰まることはなかった。結果として長田は、スタート先行からトップを譲ることなく1着ゴール。2着には有吉が入った。青山は最後まで荒尾を攻略できず、荒尾が3着、青山は4着入線となった。
長田はデビューから4年と少々でGI初優勝。2級車時代は正直、そこまで目立つ存在ではなかった。しかし、1級車に乗り換わってからはメキメキと頭角を現していった。その一番の理由は走り方にあると思われる。2級車での走りは、とにかくスピードを落とさないようにグリップを開けて回るのが主流だが、1級車は2級車よりもパワーがあるので、グリップを1回絞ってから再び開けても車が行ってくれる。今回の優勝戦は人を抜く場面はなかったが、長田が人を抜く時は、突っ込みでしっかりと前を走る車の外につけ、立ち上がりでインに切り替えて捌いていく。これは腕がしっかりしていないとできない技。長田は1級車に乗り換わってから早い段階で、この技量を身に付けていた。天才肌の印象がある若い時の浜野淳を思わせる。長田のレーサー人生はまだまだ長い。GI獲得だけでは済まないセンスを感じさせる。次はSG。すぐのSGではなくても、いずれ優勝する日が来ると確信している。
絶対王者・高橋貢が存在感を示しそう!
今回の伊勢崎オートはナイターの4日間開催。S級の参戦は3人の予定で、A級とB級がメインの選手層になる。S級陣は意地を見せられるのか。
高橋貢の前走は伊勢崎一般開催で、優勝戦まで進出したが反則妨害で失格だった。高橋貢にしては珍しい反則だが、試走タイムは一番時計が出ていたようにエンジン面は問題ない。百戦錬磨の高橋貢なので、反則を犯したことによる精神面への影響も大丈夫だろう。今回出場する中で実績も実力も断然。前回の分を取り戻す走りに期待したい。
他のS級は内山高秀と笠木美孝。内山は前走のアフター5ナイターで優出4着。予選準決は共に2着だったし、ここ数節は悪くない走りができている。今回は実力上位級なので、しっかりした追い込みを見せてくれるだろう。笠木は、ここ2節エンジンがピリッとしないが、3節前の地元では優出できている。その時の動きを戻したいところ。
A級では北渡瀬充が動き急上昇。前走のアフター5ナイターでは見事に優勝してみせた。シリーズ中はオール連対だったし、準決ではハンデが後ろの選手を抜き返しての1着だった。エンジン上昇に加え、乗り手の気合も充填されている様子。そこで準優勝だったのは亀井政和。優勝戦は捲り一本で攻め上げ、ゴール前では先頭の北渡瀬に迫る勢いだった。かなりスピードは出ているので、今回も大きなコース取りで車券圏内にまで入ってくるだろう。優勝戦で3着だったのは戸塚尚起。優勝戦では北渡瀬に追走するのが一杯だったが、ここ数節は車券によく貢献できている。この流れはしばらく続きそう。
今のエンジンに乗り換わってから好調が続いているのは清水卓。近12走で車券絡みは11回。スタートは切れているし、道中の攻めも良い時の走りに近づいている。短ハンデ戦なら一気に先頭まで躍り出る動きがある。塚越浩之、新井淳の23期コンビも近況の動きは悪くない。塚越は強攻、新井淳は速攻が持ち味。
外来A級では松山茂靖が楽しみな存在。前々走の浜松で優出していたし、その後の山陽でも良い動きを見せていた。渡辺篤も状態はまずまず。前々走のSGでは何度も車券に絡んでいたし、その後の川口でもオール車券絡み。動きは軽快そのものだ。人見剛志は前走こそイマイチだったが、それまでは気配が良かった。混戦になればなるほど持ち味の捌きが生きてくる。
B級では山本智大が好調キープ。前走の山陽では優出3着。予選準決は共に1着だったし、ここ数節は車券に絡むシーンが多く見られる。佳元光義もエンジン上々。0ハンから走れるようなハンデ構成なら、車速に乗って逃げることができている。35期では角貝拓海と中村颯斗が1級車に乗り換わってから好走を連発させている。
※8月27日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-41(26期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-47(22期)〕
亀井 政和〔伊勢崎 A-137(28期)〕
清水 卓〔伊勢崎 A-151(19期)〕
戸塚 尚起〔伊勢崎 A-160(24期)〕
北渡瀬 充〔伊勢崎 A-187(25期)〕
松山 茂靖〔浜松 A-29(26期)〕
青山周平が完全Vで大会連覇を狙う!
飯塚オートで行われているGIダイヤモンドレースは優勝戦のメンバーが出揃った。走路状態が安定しない日もあり、波乱も多かったシリーズだが優勝戦まで進出した選手は流石の顔ぶれ。どのような優勝戦になるのか。
優勝戦のハンデ構成は10Mオープンで最内から高林亮、長田稚也、岩見貴史、加賀谷建明、有吉辰也、早川清太郎、荒尾聡、青山周平となった。
スタート争いは、10Mオープンだけに枠ナリ発進も考えられるが、岩見か長田がトップスタートを決めそう。それに有吉、荒尾、青山と続いていくか。もしくは有吉や青山がカマシ気味に出ていく可能性もある。高林は最内だが、本来はハンデが10M前の選手。スタート張って出れればいいが、外枠勢に包まれる恐れもある。
先行争いを演じる岩見と長田だが、序盤でどこまでペースが上がるかは疑問。早めにリズムを掴めればいいが、外枠勢の早仕掛けを食らいそう。その一番手は青山。10線大外に置かれているが、1周バックで好位置に付ける可能性は高い。今節はスタートが切れているし、エンジンも仕上がっている。他の選手が逃げ態製に入る前に交わしていきそう。レース中盤までには先頭に立ち、そこからは後続を引き離しにかかる。昨年に続いて大会連覇を達成しそうだ。
対抗には有吉を挙げる。トップスタートを決めて、青山が来る前に先頭に立てれば変幻自在の走りで封じ込めるかも。スタートだけでなくエンジンの方もかなり仕上がっている。次に荒尾。枠順的には楽でなく、青山よりも先行することが絶対条件になるが、それが叶えば底力を発揮して青山に先着もある。そして、長田。まだ記念レースで優勝の経験はないが、その準備は整っている。大物相手でも物怖じしないし、この優勝戦でもスタートさえ決まればチャンスは十分。最後に岩見。やはりトップスタートが条件になるが、準決では青山にそこまで離されない機力を有していたので、見せ場は作ってくるかも。
◎青山周平
○有吉辰也
△荒尾聡
△長田稚也
▲岩見貴史
伊藤信夫と鈴木宏和が地元勢を盛り上げる!
夜は飯塚オートでGIダイヤモンドレースが行われている2日目から、浜松オートではアーリーレースが4日間の日程で行われる。まずは昼間のこの開催で資金をアップし、夜の飯塚GIに臨めれば最高の形。
出場する地元S級は2人。伊藤信夫と鈴木宏和だ。伊藤信は前々走のSGでもマズマズ良かったが、その後の川口一般開催では初日から3連勝で優出。重走路の優勝戦は8着に終わったが、良走路ではスピードある走りを披露していた。今回は地元を守る大将格として、強力な働きに期待がかかる。鈴木宏も前走は川口一般開催だった。準決は3着で優出とはならなかったが、それ以外の3走はオール1着。更に、その前のSGでは優勝戦まで進み4着だったし、今は連続して優出ができている。持ち味のスタートは決まっているし、道中も追い込みも鋭さを増している。
外来S級は4人の予定。小林瑞季は前走の地元で優出5着。予選道中はだいぶ軽快な走りが見られていた。エンジンが良い時はスタートからダッシュを決めるし、大きなコース取りでスピードに乗って走ることもできる。この流れのまま今回も優勝戦まで進出したいところ。SGで善戦していた松本康は、その後の川口一般開催ではイマイチだった。しかし、SGでの経験は今後の糧になるはず。佐久間健光は7月31日に落車してから調子が上がらない。その前まではそこまで悪くない動きだったので、まずはその時の動きまで戻したい。平田雅崇は前走のSG2日目に被害があって落車。それ以来のレースになるので、初日の試走は大注目になる。
掛川和人は前々走で落車しているが、その前もその後もエンジンは変わらず悪くない。試走タイムは出ない方だが、レースでは好スタートから素早い仕掛けが決まっている。オッズ的にそこまで人気になりにくいので、車券を買う側からしたら妙味ある選手の一人。佐藤励は着実に走力をアップしている。前々走のSGでは6走中4回、車券に貢献できていた。その後の川口一般開催では成績イマイチだったが、試走タイムはよく出ていた。エンジンは悪くない。梅内幹雄は、その川口一般開催で優出7着。ここ最近は車券圏内にまで入ってくるシーンが多く見られる。
B級では西翔子が気配良い。前々走では準優勝があるし、近9走は全て車券に絡めている。同じハンデの選手の中ではスタートが早い方なので、レース序盤での抜け出しがある。丸山浩信はエンジンが長らく好調。ハンデ位置を生かして粘りのレースができている。牧野貴博も近況は上位着が多い。今はB級にランクされているが、実力的にはA級と変わらないモノを持っている。
※8月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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伊藤 信夫〔浜松 S-10(24期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-20(32期)〕
小林 瑞季〔川口 S-18(32期)〕
松本 康〔伊勢崎 S-31(32期)〕
佐久間 健光〔伊勢崎 S-38(26期)〕
掛川 和人〔川口 A-7(22期)〕
佐藤 励〔川口 A-45(35期)〕
梅内 幹雄〔川口 A-146(19期)〕