長田稚也が嬉しい記念レース初優勝!
飯塚オートで行われていたGIダイヤモンドレースは飯塚の34期・長田稚也の優勝で幕を閉じた。GIでの優出は初めてだったが、見事に初優出で初優勝を決めてみせた。ゴール後は喜びを爆発させていた。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは早川清太郎と荒尾聡と青山周平が1番時計タイで32。次いで有吉辰也が33、長田稚也と岩見貴史が35、高林亮と加賀谷建明が36だった。
スタート争いは3枠から岩見が飛び出したかに見えたが、その一つ内の長田が1コーナーで突っ張ってトップ旋回。2番手には岩見が付け、すぐ後ろに有吉、加賀谷、荒尾、青山と続いた。
いきなり逃げに入った長田は、軌道を乱すことなくマイペースの走りを見せていた。2番手の岩見が追走一杯で、やがて3番手に付けていた有吉が交わしていく。今度は有吉が長田を追う展開になったが、周回を重ねても差が詰まることはなかった。結果として長田は、スタート先行からトップを譲ることなく1着ゴール。2着には有吉が入った。青山は最後まで荒尾を攻略できず、荒尾が3着、青山は4着入線となった。
長田はデビューから4年と少々でGI初優勝。2級車時代は正直、そこまで目立つ存在ではなかった。しかし、1級車に乗り換わってからはメキメキと頭角を現していった。その一番の理由は走り方にあると思われる。2級車での走りは、とにかくスピードを落とさないようにグリップを開けて回るのが主流だが、1級車は2級車よりもパワーがあるので、グリップを1回絞ってから再び開けても車が行ってくれる。今回の優勝戦は人を抜く場面はなかったが、長田が人を抜く時は、突っ込みでしっかりと前を走る車の外につけ、立ち上がりでインに切り替えて捌いていく。これは腕がしっかりしていないとできない技。長田は1級車に乗り換わってから早い段階で、この技量を身に付けていた。天才肌の印象がある若い時の浜野淳を思わせる。長田のレーサー人生はまだまだ長い。GI獲得だけでは済まないセンスを感じさせる。次はSG。すぐのSGではなくても、いずれ優勝する日が来ると確信している。