飯塚オートの夜空に火花が散る!
飯塚オート、夏の恒例GIダイヤモンドレースが今年も始まる。地元勢をメインに各地区から強豪が集まり、その技量が競われる。昨年優勝の青山周平は今年も参戦。連覇達成なるのか、それを阻む選手が現れるのか。
青山周平は好調そのもの。前走のSGオートレースグランプリでは、4日目の2着以外は全て1着の完璧な走りを披露し2連覇達成。レース後は感情を爆発させてみせた。昨年もダイヤモンドレースの前はSGオートレースグランプリで優勝しており、今年も同じ流れで今大会連続Vを狙う。
地元飯塚勢のエースは荒尾聡。前走のSGでは準決3着で優出はならなかった。それでも、ほとんどのレースで良い走りを見せており、エンジン状態はまずまず。ダイヤモンドレースは2021、2020、2006年に優勝しており、今回は4度目の優勝を目指して初日から激走する。近況の流れとしては有吉辰也の方が良い。前々走のSGでは準決4着だったが、最終日は1着、その後の伊勢崎一般開催では優勝を果たした。篠原睦も現状は悪くない。前走のSGでは優勝戦まで進出していた。結果は8着だったが、準決までの5走はオール車券絡み。走路状況に関わらず好走ができている。
外来勢で青山以外に注目なのは金子大輔、早川清太郎、松尾啓史、加賀谷建明。金子は前々走のSGで優出5着。準決までの5走は全て車券絡みができていたし、その後の伊勢崎一般開催でも優出4着。近況はほとんどの節で優出できている。スタート一撃タイプではないが、逆にスタートに頼らないレース運びは安心感がある。今はエンジン状態が良いので、しっかりと追い込めている。早川は前走のSGで準決3着。惜しくも優出を逃したが、最近の動きはおおむね悪くない。鋭いイン突っ込みで番手を上げていくだろう。松尾啓はSGの最終日に反則妨害。しばらくは攻めが慎重になるかと思われたが、その後の伊勢崎一般開催で優出。反則をしたことによる精神面への悪影響はなさそうだ。加賀谷はSGの後半3連勝。前走の伊勢崎一般開催では後半失速したが、良い時の動きが出れば見せ場を作れる。
佐藤摩弥はSGで思うような結果を残せなかったが、4節前には川口GIで優勝している。その時と同じぐらいの機力が戻れば、今回も通用するだろう。岩見貴史は、SGではもう一つだったが、その後の伊勢崎一般開催では準優勝。急激にエンジンを良化させている。同じ優勝戦で3着だったのは田村治郎。前々走のSGでもシリーズ中に3回の1着があったように、エンジンは上昇カーブを描けている。中村杏亮は今年GIとGIIで優勝の経験がある。今、勢いがある33期の一人だ。
A級では角南一如が復調ムード。前走の飯塚では準優勝だったし、その前の山陽でも優出していた。スタートさえ並に切れれば、上位争いに参加できる。浜野淳も前走の飯塚で優出。エンジン的にはまだまだの状態だが、A級にランクされているのでハンデ位置的に恩恵はある。それを最大限に生かせれば連対もあるだろう。
※8月22日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
金子 大輔〔浜松 S-12(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-7(26期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-3(27期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
唯一のS級・内山高秀に期待したい!
伊勢崎オートはリレー開催。今回はアフター5ナイターなので、前回よりレース数が少なくなり、それに伴い出場選手も減る。S級選手の参戦は1人のみで、A級やB級の選手にも優勝のチャンスが広がる。
唯一のS級は内山高秀。前走では初日に1着を取ったものの、準決は6着で優勝戦まで進めなかった。準決は重走路だったが、良走路なら結果を残せている。今回はS級としての存在感を存分に発揮してくるだろう。
前回の伊勢崎で優出していて今回も参戦するのは新井日和。初日のガールズ王座予選は不成立になったが、2日目の準決は見事に逃げ切り勝ち。捌きにはまだ不安な面があるが、一人で走れる状況になると強豪相手でも振り切るシーンが多い。今回は前回よりもメンバーが手薄になるので、連続優出も十分ある。
今回出場する中で捌きがあるのは谷津圭治。前走の準決は3着に終わったが、エンジン自体はまずまずの状態にある。前団が混み合っているような展開でも、落ち着いた攻めで突破してくる。どちらかと言うとスピード戦より混戦で持ち味を発揮できる。渋沢憲司も前走の準決は3着だった。優勝戦には進めていないが、近況はスタートの切れ味が鋭い。同ハンに数車並んでいても、先行するケースが多い。エンジン的には、あとひと伸びが出ると更なる成績上昇につながる。鈴木聡太は前走が山陽だった。3走して全て2着と、エンジンは安定しているし、レース道中の読みもうまくできていた。
ベテランの域に入りつつある清水卓は、今のエンジンに乗り換わってから徐々に折り合いがついてきた。前々走の川口では優出していたし、前走でも好成績を収めていた。スタートの切れはいいし、道中の攻めも良い時の感じになっている。この流れはしばらく続きそう。完全にベテランの鈴木清市も元気一杯。エンジン状態が良い今は、後ろのハンデの人に抜かれても差し返すことがある。渋太い走りは健在で、試走タイム以上の走りをレースで見せることも多い。
外来勢は多くないが、その中では花田一輝に注目。以前よりはスタートの不安がなくなっているし、レース道中も車の進みは悪くない。重走路は得意としないので、良走路なら狙ってみたい一人。
※8月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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内山 高秀〔伊勢崎 S-41(26期)〕
谷津 圭治〔伊勢崎 A-5(25期)〕
渋沢 憲司〔伊勢崎 A-15(29期)〕
鈴木 聡太〔伊勢崎 A-64(29期)〕
新井 日和〔伊勢崎 A-109(35期)〕
鈴木 清市〔伊勢崎 A-110(14期)〕
清水 卓〔伊勢崎 A-151(19期)〕
花田 一輝〔浜松 A-144(33期)〕
リズムが良いのは金子大輔、地元勢も奮起したい!
伊勢崎オートは8月15日にSGが終わったばかりだが、今度は3日間のナイター開催が行われる。SGから居残りとなる選手が多くいるので、その時の動きが大いに参考になる。
そのSGで優出していたのは金子大輔。優勝戦では7番手発進から道中で2人を抜いて5着だった。0Mオープンの7号車だったので、さすがにレース展開は厳しいものになった。ただ、準決までの5走は全て車券に絡めていたし、その前の地元では準優勝だったようにエンジンは高い位置で推移している。今回もクレバーな走りで番手を上げていくだろう。
今回の伊勢崎の大将格は高橋貢。SG準決は4着で優出はならなかったが、シリーズ中は1着を取るレースもあったので、エンジンさえ折り合っていれば十分戦える状態にある。SGの時の分まで今回は頑張りたい。西原智昭は準決で6着だった。シリーズ前半はスタートが良く切れていたし、車の進み方も悪くはなかった。田村治郎は準決5着だった。シリーズ中は1着が3本あったように、エンジンの仕上がりは十分だった。長らくスランプに入っていた三浦康平は、前走のSGで復活の兆しが出ていた。1着が1本あったし、他のレースでもそれまでとは見違える動きを見せていた。ここから上昇カーブを描きたい。内山高秀、岩田行雄といったあたりもレース結果以上に動きは軽快だった。
有吉辰也は安定感ある走りを見せていたが準決は4着。ただ最終日は好スタートから押し切り1着。エンジンもスタートも悪くはなさそう。加賀谷建明はシリーズ序盤でリズムを掴めなかったが、4日目からは3連勝。しっかりとエンジンを立て直していた。中村杏亮は準決6着だったが、予選中はスピードに乗った走りができていて結果も残せていた。松尾啓史は最終日に珍しく反則妨害。足回りに不安を残していそうなので、万全の状態に戻したいところ。
A級の中にもSGで見せ場を作っていた選手は多い。シリーズ前半に車券絡みが多かった渋沢憲司は、連日スタートの切れが良かった。新井日和もスタートはよく切れていた。シリーズ中は1着と2着が2本ずつあったが、SGの大舞台でこの成績はデビューしてまだ2年ちょっとにしては上出来。今後の更なる飛躍を感じさせる。横田翔紀はシリーズ中に1着3本。着実に実績を積み重ねている。
外来A級では中尾貴志、辻大樹、緒方浩一、山本将之などがシリーズ中に2勝を挙げていた。近況、成長著しい長田稚也は2日目にまさかの落車妨害。3日目は罰則休となったが、その後は落車の悪影響を感じさせない走りをしていた。精神面でも切り替えができている様子。
※8月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
金子 大輔〔浜松 S-12(29期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-7(26期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-3(27期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-34(30期)〕
中村 杏亮〔飯塚 S-40(33期)〕
新井 日和〔伊勢崎 A-109(35期)〕
SG優出組が今回も躍動するか!
今回の川口オートは、8月15日に終わった伊勢崎SGからの転戦組が主力の選手層。そこで好成績を残した選手には今回も活躍の期待がかかる。前走がそれ以外の中にも好調な選手はおり、シリーズの行方は複雑なものになっていく。
伊勢崎SGで優出していたのは黒川京介、鈴木宏和、佐藤貴也の3名。その中で最も結果が良かったのは黒川の準優勝。初日から3連勝を決めるなど、シリーズ序盤から目立っていた。優勝戦でもスタートが良かったし、道中の動きも良さそうだった。SGは5度の優出があり、準優勝が2回。いつSGで優勝してもおかしくないぐらいの実力が身に付いている。当然、今回も優勝戦まで進んでくるだろう。
鈴木宏は優出4着。優勝戦ではスタート後から2番手に付けていたが、レース中盤からペースが落ちていた。それでもSGの優勝戦で見せ場たっぷりの走りを見せていたし、スタート力の高さを改めて証明してみせた。佐藤貴は0Mオープンの大外からのレースで、展開が厳しくなり結果6着。準決までの5走は全て車券に絡めていたし、その前の地元では優勝もしている。エンジンは高いレベルにあるとみていい。
若井友和は準決6着だったが、最終日は1着を取っていたし、それ以外のレースも車の動きは良さそうだった。小林瑞季や泉田修佑も随所にセンスを感じさせる走りを披露していた。エンジンは悪くない。伊藤信夫は準決3着で優出はならなかったが、本来のスピードは出ていた様子。松本康も準決は3着だった。自身初となるSG優出はならなかったが、好走を連発し地元の伊勢崎ファンにアピールはできていた。丹村飛竜はエンジンが仕上がらなかった。シリーズ中は2着以上の結果を残せなかったので、エンジンの底上げは必要か。
若手の上和田拓海は準決4着。しかし、シリーズ中は大きな着を取らなかったし、非凡な才能を見せ付けていた。佐藤励は準決5着。優出はできなかったが、最終日は試走27を出すなどエンジン状態は良かったし、シリーズ中は4回の2着があった。この両者は今後の成長が楽しみ。
前走がSGでなかった選手の中では篠崎実と武藤博臣が前節の川口で優出。篠崎は5着だったが、そこまでの3走はオール1着。まだまだ果敢な走りを見せている。武藤は6着。予選準決はオール連対を果たしていたのでリズムは悪くない。山陽の若手・永島潤太郎は1級車に乗り換わってから快進撃が続いている。ほとんどのレースで車券に貢献できており、川口のファンを驚嘆させる走りを見せるかも。
今はB級にランクされていながら、実力的にはA級以上の選手が何人かいる。その代表格が池田政和と森且行。池田は前走の初日こそ8着だったが、そこからは3連勝。やはり底力が違う。森は前走で優出6着。準決までの4走はオール連対だったし、その前までもほとんどのレースで車券に絡めている。
※8月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
小林 瑞季〔川口 S-18(32期)〕
黒川 京介〔川口 S-30(33期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-8(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-10(24期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-20(32期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-32(29期)〕
泉田 修佑〔川口 S-42(33期)〕
青山周平がオートレースグランプリ連覇達成!
伊勢崎オートで行われていたSGオートレースグランプリは地元の31期・青山周平が制した。昨年に続いての連覇、そして同大会は4度目の優勝となった
良走路で行われた優勝戦。試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で28。次いで青山周平、鈴木宏和、黒川京介が30。中村雅人と金子大輔が32。佐藤貴也が34。篠原睦が35だった。
スタート争いは最内の青山が飛び出し、鈴木宏と黒川も猛ダッシュを決めたが、青山が1コーナーをトップ旋回。直後には鈴木宏、黒川、内で篠原と続く。鈴木圭はそこまで好位置に付けられなかった。
いきなり先頭を走ることになった青山は小さいコース取りを選択。直後に付けた鈴木宏は、青山を射程圏に捕えながら追走し、チャンスをうかがっていた。一度ぐらいは仕掛けるタイミングもありそうだったが、レース中盤からは青山が鈴木宏を引き離していった。結果的に青山は最初から最後まで先頭を譲らずゴール。2番手を走っていた鈴木宏はペースが落ち、黒川が交わしていく。後方から番手を上げていた鈴木圭も、ゴールまでに鈴木宏を交わし3着入線となった。
青山はいつもの勝ちパターンに持っていけた。枠番選択順1番で1枠を選択。スタートは鈴木宏と黒川にかぶされかけたが、しっかりと突っぱねて先頭を奪取。序盤こそペースが上がっていないのかと思うぐらいのインベタ走法だったが、徐々に鈴木宏との差を広げにかかる。ゴールしてみれば3・357の好タイム。序盤からグリップ開け開けの全開走法ではないのに、ペースは上がっている。以前のオートレースの常識を覆す不思議な走り。しかし、それが青山の真骨頂でもある。後続に隙を与えずペースも上げる。これでSGは通算13Vとなったが、この数字はまだまだ増えるだろう。