木村武之が今年の初優勝を目指す!
今回の浜松オートは、地元S級が6名、外来S級が2名参加予定。鈴木圭一郎、伊藤信夫は不在だが、地元の牙城を守るべく総力をもって外来勢を迎え撃つ。S級以外にも調子を上げている選手が散見されるので、そちらも取り上げていきたい。
今回出場する中で地元ランクトップは木村武之。近況の調子はまずまずといったところで、走路温度が高くなっている昼間のレースでも試走31近辺は出せている。今回のような一般開催なら十分通用する状態。今年は6回の優出があるが、優勝はまだゼロ。そろそろ今年の初優勝を決めておきたい。
金子大輔は前走が飯塚GIだった。初日から調子はイマイチだったが、肝心の準決で1着。見事に優勝戦まで進んで見せた。0Mオープンの2枠からの競争だったが、スタートで好位置を奪えず5番手のままゴールとなった。それでもGIで優勝戦まで進んでいたのだから、エンジンも乗り手も流れとしては悪くない。その同期の佐藤貴也は前走が伊勢崎GIIだった。ここでは3日目に白星はあったものの、準決は5着で優勝戦には乗れなかった。ただ、試走タイム自体はそこそこ出ていたのでエンジン面はそれほど心配ないか。
他の地元S級は笠木美孝、青島正樹、渡辺篤。笠木と青島の22期コンビはエンジン堅調。完全に仕上がっている、という状態ではないがある程度で戦えない事はない。どちらもスタート力があり、差しがしっかりしているので、混戦になりやすいこの時期のレースでも番手を上げていけるだろう。渡辺は前走では準決3着だったが、ここ最近の大きな流れで言えばリズムは悪くない。
外来S級は山陽から佐々木啓と松尾啓史。佐々木の前走は伊勢崎GIIだった。ここでは優勝戦に進めなかったばかりではなく、シリーズを通して白星もなかった。ただ、試走28のタイムが出ていたようにエンジン面は悪くない。乗り心地の面でしっくりしない様子なので、フレーム修正などで改善されればレースでもエンジンが生きてくる。松尾の前走は飯塚一般開催。ここでは予選準決をオール連対で通過し、優勝戦でも3着に入っていた。試走は28出ていたし、最後方から追っての3着なので価値がある。
地元A級は、前回の浜松一般開催で準優勝だった藤波直也に注目。爆発力が売りで、モードに入った時に大活躍するタイプ。実際、前走の準優勝のシリーズもオール連対だった。仲口武志も近況は動きが活発。前走は準決6着だったが、それ以外の3走は全て1着。更にその前の節では準優勝を決めていた。若手では佐藤大地が成長中。前走は伊勢崎GIIで、初日は不成立で競争できなかったが、2日目以降の4走は1着2本を含む、全て車券に絡めていた。
外来A級は谷津圭治、西原智昭、穴見和正が前走の伊勢崎GIIで優勝戦まで進んでいた。谷津はスタートが良く切れていた。西原は本来の軽快な走りが見られていた。穴見も直線の行き方が良く、強烈なインブロックが炸裂していた。
B級では馬場雄二が長らく好調。前走の地元でも優勝戦まで進んでいた。また、鈴木章夫は前走で自身の持つ公営競技最年長勝利記録を塗り替えた。まだまだ、記録を更新できそうな勢い。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-5(26期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-24(22期)〕
青島 正樹〔浜松 S-33(22期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-47(31期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
高橋貢がレース巧者ぶりを見せつけ優勝!
大会最終日は途中で軽く雨が降る時間帯もあったが、優勝戦までには走路が回復し、良走路で競争が行われた。試走タイムは青山周平が一番時計で28。次いで永井大介と高橋貢が29、松本やすしが32、谷津圭治と西原智昭が35、山中充智と穴見和正が36だった。
レース序盤の争いだが、まず0ハンの山中はスタートを残す事ができなかった。10線から叩いて行ったのは谷津。谷津がいきなりの逃げ展開に入った。1周目から2周目あたりは中団は混戦状態。それを抜け出して2番手に立ったのは高橋貢。そこからの仕掛けは早かった。3周目の1コーナーで谷津のインに突っ込んで行く。そして、先頭を奪取。そこからは落ち着いた走りだった。
人気を背負った青山は、スタートこそ良かったが最初のコーナーでやや流れてしまう。一時は最後方まで下がってしまった。その後も中団が重なり、思うように車を進めて行けなかった。混戦を抜けて2番手に立った時には、高橋貢は独走状態に入っており、遥か前方だった。そこからは多少、差を詰める事はできたが先頭までは行けなかった。
高橋貢は絶対王者の異名に相応しい貫禄を見せた。準決までは機力不足に思われていたが、決戦には整備でしっかりと仕上げてきた。試走は2番時計だったが、見た目にはかなり良さそうだった。そして、レース運びもさすがだった。スタート争いでは、外の青山に行かれていたが、最初のコーナーでの位置取りが巧かった。そこからは混み合う車群を見て、外のコースを選択。一気に番手を上げる事ができた。整備力、走行テクニック。この両方がマッチして最高の結果を手に入れることができた。全盛期ほどの迫力は薄れてきたと言われて久しい高橋貢だが、豊富なレース経験は決して裏切らない。まだまだタイトルを積み重ねられる。
ミッドナイトレースで初めての記念開催!
ミッドナイトレースでは初の試みとなる記念レースが開催される。いつものミッドナイトよりもメンバーが豪華になり、レースの迫力が何倍にも増す。GIIの今回は、通常の記念と同様に優勝戦は8周回。どのようなシリーズになるのか。
地元のS級は8名参戦予定。その中でランクトップは篠原睦。前走のミッドナイトでは準決3着で優出はならなかったが、それ以外の2走はともに1着。エンジン自体はそこそこの位置にある。地元勢をけん引する存在になりそう。
状態としては有吉辰也、重富大輔、岩見貴史などが好調の部類。有吉は前走のGIでは優勝戦まで進んでいた。近況は本来の走りが戻りつつあり、武器のスタートも切れている。記念レースで連続優出へ向け、初日から力走を見せてくれそう。そのGIで準優勝だったのは岩見。優勝戦では有吉を交わしての2着だった。その後は浜松で走り、そこでは今ひとつだったが、ここ最近の大きな流れで言えばエンジン良好。スタート一気からの速攻に期待できる。重富も前走のGIで優出。ミッドナイトも得意としており、今大会の初代王者になってもおかしくない。
久門徹、田中茂も調子は上向き。ともに前走は浜松一般開催だったが、しっかりと優出を決めていた。久門は優勝戦5着だったが、シリーズ中に2勝を挙げていた。田中茂は優勝戦6着。ただし、予選準決では全て車券に絡めていた。森本優佑、鐘ヶ江将平らはエンジン状態が並。少しでも上積みを図りたいところだ。
外来S級で有力なのは伊藤信夫、丸山智史、丹村飛竜など。伊藤は前走の地元で優出していた。優勝戦は試走タイムから物足りず7着だったが、予選準決などではスピードある走りが見られていた。タイムが出やすいミッドナイトの時間帯なら更に存在感を示せるだろう。丸山の前走も浜松一般開催。初日、2日目までは良かったが準決から失速。ただし、エンジン自体はそこまで悪くなさそう。捌きの方も着実に身に付いているので、追って行くレースでも信頼できる。丹村は前走の飯塚ミッドナイトで優出。結果は6着だったが、ミッドナイトは得意としている。
他に注目なのは佐藤摩弥と角南一如。佐藤摩は近況、エンジン状態が上向かないでいるが、戦える状態になれば最後方からでも追って行ける攻撃力がある。角南は前走の飯塚GIで優出し3着。持ち前のスピードが戻ってきた様子で、ミッドナイトの時間帯で更にパワーアップしそうだ。
S級以外では中村杏亮が急上昇。前走のミッドナイトで優勝している。近況は車券に貢献できるレースが多く、連続優勝とGII2度目の制覇へ向けて準備は万端だ。その優勝戦には前田淳、高宗良次、田中進なども乗っていた。前田淳は準優勝。更にその前の昼間開催でも優出しており流れは良い。高宗は優勝戦3着。近況は上位着でまとまっている。田中進もミッドナイトは得意で、今回も楽しみ。
※6月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-22(25期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-31(27期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-32(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-15(31期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-37(29期)〕
実力、調子ともに中村雅人が断トツの中心!
今回の川口オートは昼間の3日間開催。短期決戦の上、S級の参加が6名だけ。気温上昇に伴い走路温度が高まり、追い込みが効きづらい条件に加え、梅雨の時期で突然の降雨もありそう。波乱ムードがプンプンとしている今回、優勝争いに名乗りを挙げるのは。
実力を考えれば優勝候補筆頭は中村雅人。前走はスーパーハンデからのレースで、優勝戦まで進出したものの結果は5着。ただ、現在は4連続優出中で、2回の優勝と1回のGII準優勝がある。ずっと地元で走れているアドバンテージも大きく、よほどの事がない限りは今回も優出、そして優勝へと突き進むだろう。
他5人のS級も全て地元選手。その中では山田達也と五十嵐一夫が好調の部類。どちらもここ2節は山陽、川口で走っており、共に両方の節で優勝戦まで進んでいる。山田は前走の地元優勝戦こそ8着だったが、それまでの6走は全て車券に絡めている。走路温度が上がっても追い込みが決まっており、レース後半の伸びは良さそう。五十嵐も安定感が戻っており、イン一本の走りで上位に進出できている。どちらも雨走路を苦にするタイプではなく、梅雨の時期でも天候を気にせず車券を買える強みがある。
他のS級は佐藤裕二、岩田裕臣、小林瑞季。佐藤裕と小林瑞は前走が飯塚GIだったが、ここでは振るわなかった。ただし、佐藤裕はその前の地元では優出していた。それも準決で苦手の重走路を克服しての勝ち上がりだった。小林瑞は近況調子が上がってこないが、どこかで悪い流れを断ち切りたい。岩田裕は、前走の地元4日間では準決の7着以外は3着3本。エンジン悪い訳ではないが、もう少し上積みは欲しいところ。
A級では篠崎実が動き活発。前走の初日は反則してしまったが、その後の3走は全て車券に絡めていた。エンジン状態に関わらず、気持ちで攻めていくタイプで、走路温度が上がり、混戦になりやすいこの時期は活躍が見込まれる。ハンデ位置を生かして結果を出しているのは川原剛。スタートを含めて序盤争いには注文付くが、それをこなせば上位着でまとめられる機力がある。外来では吉松憲治に注目。重走路は苦手だが、良走路なら近況は車券への貢献度が上がっている。
B級では伊勢崎勢が粒ぞろい。前走の川口で準優勝だった木部匡作は、その前の地元でも準優勝だった。最重ハンの30M前に置かれ続けている限りは好結果を残せるだろう。矢内昌木は前走の川口の準決だけ7着だったが、それ以外の3走はオール連対。序盤で抜け出すとペースを上げる事ができる。野沢守弘は前走の川口で2勝を挙げていた。こちらも速攻が武器。小林晃は前走の川口で2度の連対。インコースを抑えての粘り込みが見られるようになった。
※6月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-19(24期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-26(31期)〕
山田 達也〔川口 S-27(28期)〕
小林 瑞季〔川口 S-36(32期)〕
五十嵐 一夫〔川口 S-39(21期)〕
篠崎 実〔川口 A-116(9期)〕
木部 匡作〔伊勢崎 B-21(30期)〕
青山周平の3連覇が濃厚!
伊勢崎GII稲妻賞もファイナルメンバーが出揃った。シリーズ道中で早川清太郎や浦田信輔がフライングで失権。準決は荒尾聡や佐藤貴也が敗れるなどしたが、逆に山中充智や穴見和正などの健闘が目立った。その影響もあり、優勝戦は0、10のハンデ戦になった。0ハン単騎で山中。10線は最内から穴見、谷津圭治、西原智昭、松本やすし、永井大介、高橋貢、青山周平となった。
本命には青山を挙げる。大外に置かれたが、準決同様にカマシ気味に出て行きそうで、1周バックストレッチでは好位置に付けそうだ。そこからは逃げる山中を追う展開。山中が8周回を逃げ切るまでは考えづらく、道中で青山がしっかりと交わしそう。先頭に立ってからはタイムアタック状態になるだろう。誰が追ってきても差を詰める事はできない。ブッチ切りの走りで優勝をもぎ取るとみた。
相手は永井。準決では、やや仕上がりを欠いた印象だったが、3日目の動きが戻れば十分戦える。スタートで青山を突っ張って出て、先手先手の攻めが決まれば逆転も十分にある。次に高橋貢。今節は30を切る試走タイムを出せていないが、ここ一番で仕上げてくるのが高橋貢。数字にして28ぐらいの試走タイムをマークするようなら、上位争いに加われる。そして、松本やすし。まだ記念レースでの優勝はないが、今回はエンジン、スタートと共に気配は上々。序盤の展開をうまく作る事ができれば初の栄冠もあるだろう。最後に谷津。内寄りなので、準決のようなスタートが切れれば山中を追って好展開。
◎青山周平
○永井大介
△高橋貢
△松本やすし
▲谷津圭治
なお、当日は雨の予報も出ており、重走路での優勝戦も想定しておきたい。
雨でも問題なく走れる青山の軸は変わらない。本命に推す。相手は高橋貢。長年走った伊勢崎走路で、その時その時でどこのコースを走るのが効率的かを熟知している。重走路での実績も十分。スタートで青山に先行するようだと面白い。そして谷津と西原。どちらも近年、伊勢崎の重走路で優勝経験がある。最後に松本やすし。近況は車券に絡むケースが多くなっており、スタート後の位置取り次第では激走もあるか。実力者の永井は、重走路は以前ほど乗れていない印象。
◎青山周平
○高橋貢
△谷津圭治
△西原智昭
▲松本やすし