目覚めた中村雅人の快進撃が始まりそう!
前回に続き、今回も3日間の短期決戦となる川口オート。前回は中村雅人の完全優勝で幕を閉じた。今回もその中村は参戦。連続優勝を狙うべく初日から飛ばしてきそうだが、他にも強豪者が多く揃い、優勝争いは簡単には予測できない。
中村は完全に調子を上げてきた。前回の優勝は今年2度目で、回数としては物足りないが、優出回数は18で安定感は光っていた。そこへきて前回の完全優勝。エンジンも乗り手も上向き。このまま年末のスーパースター王座決定戦まで突っ走りたい。
今期、川口2番手の永井大介は、前走で準決2着だったが、この時は準決8バトルで1着のみが優出条件だったため優勝戦には進めなかった。しかし、その前の節では準優勝していたし、前走でも試走タイムは出ていたのでエンジン面に不安はない。同期の若井友和はエンジン堅調。前走の飯塚GIでは準決の4着以外は全て車券に絡む結果。乗り手も攻めも冴えている。エンジン状態で言えば山田達也も悪くない。現在のところ連続優出中で、後方からの追い込みが決まっている。佐藤裕二の前走は、永井と同様に準決2着だったが優出はならず。それでも3日間のシリーズでオール連対の安定感を示していた。
鈴木清、岩田裕臣、斎藤撤二、森且行らのS級はエンジン状態が並。しかし、森は年末年始に実績があり、これから調子が上向く可能性ある。池田政和は前走の飯塚GIではイマイチだったが、その前の地元SGでは優出するなど地元走路なら良く動いている。
外来S級は2車のみ。浜松から佐藤貴也と渡辺篤だ。渡辺は前走の飯塚GIでは優勝戦まで進出した。それも2日目から3連勝を決めてだ。試走も上がりもタイムは出ており、優勝戦でも好走しそうだったが、レースではスタート失敗し後方のままとなってしまった。ただ、エンジンは確実に良いので、今節も川口勢を脅かす存在になり得る。佐藤貴も前走は飯塚GIだったが、準決4着で優出はならなかった。それでも試走は30近辺を出せていたので状態としては悪くない。
A級では五十嵐一夫が好調。11月15日に行われた川口一般開催の優勝戦で見事に勝利。その後の飯塚GIでも健闘が目立っていた。佐藤摩弥は中村雅人が優勝したレースに乗っていて3着。地元は4節連続での斡旋となるが、エンジンはいい状態で保てている。外来では桜井晴光が前走の飯塚一般開催で準優勝。ハンデが最重ハンの10M前のまま据え置きなら今節もチャンス。鈴木聡太も前走の浜松で鋭い捌きを見せていた。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
鈴木 清〔川口 S-18(23期)〕
山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-31(24期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕
記念の後は3日間の短期決戦!
飯塚オートは前回のGI開設記念レースから日にちを空けず、今度は一般開催が行われる。前回の記念で優勝した金子大輔が連続参戦。飯塚勢は今度こそ地元の牙城を守りたいところ。
今回も大注目は金子大輔。前走のここでGIを制しているが、5日間のシリーズを1着4本、2着1本のオール連対で締めくくった。レース間隔が空いておらず、走る時間帯も昼間で同じなのでエンジン的に変動は考えにくい。高い位置で安定しているエンジンを駆って、3節連続優勝を目論む。
そう簡単にはいかせられない地元勢は、前回のGIで浦田信輔と篠原睦が優出。浦田が4着、篠原が6着の結果だったが、予選中から軽快な動きをしていたので、今回も初日から期待できる。特に浦田は復調ムードが出つつある。ハンデ戦で強烈な追い込みを見せてくれそうだ。
ランキング的にトップは荒尾聡。前走のGIでは初日にまさかの反則妨害。早々と失権となったが、その後の3走はピンラッシュ。最終日は展開を作れずに惨敗したが、エンジンの方は心配なさそう。前回の分まで活躍したいところだろう。
他の地元S級では久門徹が着をまとめていた。5着以下はなく、安定していたが、4日目にフライングを切ってしまいスタートは無理できない状況にある。最近メキメキと力を付けている高宗良次は記念で結果を出せなかったが、試走タイム自体は出ておりエンジンは良さそうだった。
外来S級は金子の他に山陽から松尾啓史と角南一如が参戦。どちらも前走は飯塚のGI。松尾は準決5着で優勝戦へは進めなかった。しかし、シリーズ中に2着が3本あるように、エンジン的にはマズマズだった。特に最終日は追い込む展開で松尾らしい走りができていた。角南は2日目に1着はあるが、それ以外は本人にとって不本意な結果に終わったと言わざるを得ないだろう。
A級では、森本優佑が前走の地元GIで優出。0ハンからのレースで、山浦博幸との競り合いを制して先頭を保っていたが、金子の追い込みの前に屈してしまい3着。それでも本人にしてみたら大きな自信につながるような走りはできた。若手の部類だけに、この後も勢いに乗る可能性が高い。他では浜松の辰巳裕樹、山陽の福永貴史が前走で優出しての参戦となる。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-7(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-20(23期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-27(27期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
金子大輔がクレバーな走りで飯塚開設記念レースを制す!
飯塚で行われていた第62回GI開設記念レースは、浜松の29期・金子大輔が制した。レースは0ハン両者が激しくやり合う展開。それを落ち着いて見ていた金子が冷静に捌いた。
試走は鈴木圭一郎の26が一番時計。次いで金子が27。渡辺篤が28、浦田信輔と篠原睦が29、岩崎亮一が30、0ハンの森本優佑と山浦博幸が32だった。
スタートは0ハンが枠ナリ発進。10線は最内の岩崎が先行し、これに篠原が乗って行く。他は渡辺が後手を踏んだ以外は枠ナリのスタートだった。
記念レースの優勝戦で8周回の内、6周までは0ハン両者が先頭争いを演じていた。何度も先頭が入れ替わる動きのある展開で、先に脱落したのが山浦。2番手から先頭を奪い返そうと捲りを狙ったが、これが流れてしまう。0ハン両者の後ろでは、序盤の速攻が決まった金子が付けていた。金子は、競り合う0ハンの中に割って入れそうではあったが、3番手で様子を見続けていた。無理に仕掛けず、チャンスを待っていた。山浦がミスすると、すかさず金子が動く。まずは山浦をパスし、先頭を走る森本も難なく交わす。残り1周は、猛追してきた鈴木圭との争い。ゴール前で鈴木圭が鋭く迫ってきたが、かろうじて振り切り先頭ゴール。このタイトル初制覇を決めてみせた。
金子は前節の地元完全Vに続き、2節連続優勝となった。ここに来て調子を上げてこれたのは、年末のスーパースター王座決定戦に向けて大きな弾みになる。この後の出走予定は、飯塚と地元で一般開催が3つ。この動きを保ちつつ、更に細かい調整で上積みができれば、2015年以来のSG優勝、そしてスーパースター初制覇が見えてくる。
最後に、今回の優勝戦は0ハンの両者が大きな見せ場を作った。独走力ある両者がただ逃げるだけではなく、何度となく差し返しを見せてくれた。それによって10線勢の動きを封じることができた。オートのレース展開は単調ではない。さまざまな駆け引きがあって感動が生まれる。今後はどのような競争を見せてくれるのか。楽しみは増すばかりだ。
木村武之が地元勢をまとめ上げる!
前回の3日間開催は、金子大輔の完全Vで幕を閉じた浜松オート。今回はその金子は飯塚GIに遠征している関係で不在。更に鈴木圭一郎や佐藤貴也も同じ開催に参戦しており不在。地元S級はやや手薄だが、木村武之や青島正樹などがその牙城を守る形。
今回出場する中で全国ランクトップは地元の木村武之。直近は2節連続で川口に遠征しており、前々走のSGでは2日目にフライングで早々と失権。その後のレースではエンジン良さそうだった。前走となる川口3日間開催では準決だけ6着だったが、それ以外の2走はともに1着。エンジン状態は悪くないとみていい。
他に地元S級は3人の予定。青島正樹と伊藤信夫は前走の地元一般開催で優出。青島は初日から連勝での優出と流れはマズマズ良い。伊藤信は2、1着での優出。優勝戦では試走27が出ていたのでエンジン自体は高い位置にある。松山茂靖は同じ開催で優勝戦まで行けなかったが、初日1着で、準決も2着だったので悪い部類ではない。
外来S級で前走に優出しているのは平田雅崇と人見剛志。平田は地元の3日間開催で優出4着。初日、2日目は1着で通過しているので状態は良い。人見は今回と同じ浜松走路で優出し4着。こちらも初日、2日目は1着で通過しており乗り手もエンジンも上り調子。
他の外来S級も、おおむね状態は良い。加賀谷建明は、前走の地元3日間開催では準決だけ5着で、残りの2走は1着。その前の節は優勝戦まで進めており、このエンジンに乗り替わってからは好調の波に乗れている。
伊勢崎からは新井恵匠、西原智昭、岩田行雄が参戦。新井は前走の川口では全て3着。その前の地元優勝戦で被害があり落車していたが、悪影響はそこまでなさそうだった。西原の前走は飯塚ミッドナイトレース。初日に1着をとったものの、その後は失速。ただし、深夜のレースで消音マフラーという特殊な状況だったので、それほどこの成績は気にしなくていいか。岩田は前走の地元の後半2走はともに1着。調子は上向いている。
A級では浅田真吾が好気配。前走の地元3日間開催では全て車券に絡む活躍を見せた。ハンデが最重ハンの前に置かれている今は絶好の狙い目。同ハンの大外に置かれてもカマシを決めるシーン十分。山陽の岡本博幸も堅実な走りを見せている。攻めに豪快さはないが、前団が混戦になっていても執念深くインを突いていける。
B級では戸塚茂や野上史豪の連絡みが目立っている。また、深沢悟、竹島繁夫、杉本雅彦、井上秀則などがインを抑えての粘り込みを得意とするので注意が必要だ。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
青島 正樹〔浜松 S-28(22期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-29(24期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-19(28期)〕
人見 剛志〔山陽 S-30(28期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-41(27期)〕
平田 雅崇〔川口 S-47(29期)〕
渡辺篤が記念初制覇を狙う!
飯塚で行われている第62回GI開設記念レースは優勝戦のメンバーが出揃った。今節は軽ハン勢の活躍が目立ち、優勝戦も0ハンに2車、10線に6車というハンデ構成。0ハンの動きが優勝戦の展開に大きく影響を与えそう。
その0ハン2車は森本優佑と山浦博幸。どちらも独走を得意とする快速派だ。今節はどちらも試走30に近い数値をマークし、森本にいたっては上がり40を切るタイムをたたき出している。この両者がレースを引っ張っていくとなると自然とペースが上がる。
10線6車もスピードに関して0ハン勢に負けてない。今節の上がり最高時計は2日目にマークした3.365で、鈴木圭一郎と金子大輔が出している。エンジンの仕上がり的にこの両者が優勝争いを繰り広げそうだが、10線外枠からのレースで、予選や準決までとは違うメンバーなのも加味すると展開が変わってくるだろう。これまでのように簡単に抜け出せるかどうか。むしろ、この両者がやり合って番手を上げていけないケースまである。優勝戦でも人気になりそうな両者だが、当ブログでは渡辺篤を本命に推す。
今節、2日目からの良走路では全て1着。試走タイムも30を切っており、エンジンは完全に仕上がっている。スタートの切れも悪くなく、優勝戦でも10線の内から2番目なのは大きな魅力。最内の岩崎亮一に続いての2番手発進、もしくは岩崎を抑えてのトップスタートまである。早々と0ハン追撃態勢を作ると、抜群の機力を生かして道中できっちり交わしそう。渡辺はこれまで6回の優勝経験があるが、記念タイトルとは無縁。今回の流れから記念初優勝も夢ではない。
相手には鈴木圭と金子を挙げる。レース序盤で競り合う展開にならなければ、どちらかが上位争いに参加してくる可能性は高い。どちらもエンジン面は問題なく、レース展開の読みも冴えている。渡辺が抜け出す前に交わすことができれば、今度はこちらがチャンスになる。この3車を脅かす存在になるのは森本か。8周戦となり、スタミナの面に一抹の不安はあるが、今節は上がりタイムが出ており、レース序盤でリズムを掴むとそのままの押し切りも考えられる。その場合は10線勢が激しくやり合うことが条件になってくるが、そんな展開になればチャンスがないわけではない。
最後に岩崎。10線最内の絶好の位置からのレースで、しっかりと枠ナリ発進を死守できれば、あとは0ハンを目標にするだけの好展開になる。準決で上がり3.370が出ているようにエンジンも仕上げてきた。約4年ぶりの記念制覇に闘志を燃やしてくるか。もちろん地元飯塚の雄・浦田信輔も黙ってないだろうし、篠原睦もトップスタートを狙って神経を集中してくるハズ。山浦も意外性があるので、高配当が望めるようなら狙ってみる手もある。
◎渡辺篤
○鈴木圭一郎
△金子大輔
△森本優佑
▲岩崎亮一