全国ランク1位・鈴木圭一郎が地元で躍動!
今期、全国ランク1位になってからは、地元で初出走となる鈴木圭一郎。今回もメンバー的に中心人物になりそう。ただし、船橋時代の実質的指導者・中村雅人が久々に戦線復帰。鈴木と中村の直接対決は見もの。
シリーズの核・鈴木圭の前走は飯塚GII。初日は7着だったものの、その後は3連勝で優出。優勝戦は田中茂の先攻めの前に追い込みが届かなかった。しかし、準優勝とは言え、試走28の上がりタイム3・358。申し分ない数字をたたき出していた。遠征続きで、地元のレースは約2ヶ月ぶりになるが、地元のファンに成長した姿を見せ付けられるだろう。エンジンも乗り手も充実一途。当然の優勝候補筆頭に挙げられる。
それに待ったをかける一番手は中村雅人。昨年末の川口スーパースター戦で落車し、長らく休養にはいっていたが、ようやくレースできる体調になってきた。実戦の感覚がどこまで早く戻るかが大きなポイントだが、元々持っているセンスはズバ抜けているのでそこまで心配ないか。レースに出てくる以上は、期待に応えてくれるハズだ。
他で強豪どころと言えば佐藤貴也や内山高秀。佐藤は前々走の山陽プレミアムカップで見事優勝。その後の川口ではピリッとしなかった。今回は地元でのレースで再び気合を入れ直してくるか。内山はある程度の位置でエンジンを保っている。最後まで諦めない走りで上位に進出してくる。
大木光と中野憲人、鈴木清らの川口勢も動きは悪くない。特に、鈴木清は長らく軽いスランプに入っていたが、ようやく抜け出せそうな兆しが出ている。地元の笠木美孝と岩科鮮太の両者はエンジンがイマイチ。整備でしっかりと立て直しておきたい。
4月10日が優勝戦だった飯塚ミッドナイト開催では、滝下隼平と平塚雅樹、浅田真吾が優出した。平塚は好スタートからの早仕掛けが決まっており準優勝。浅田も悪い動きではなかった。滝下も本来の車速が出ていた。ただし、ミッドナイトから昼間のレースになると走路温度が高くなることにより、タイヤの滑りなどで追い込みが効きにくくなる可能性がある。
今節はB級選手が多く参加するのが特徴だが、個性のある選手を何人か挙げておく。まず、一人で走るような独走で持ち味を出せるのは松永幸二、相馬康夫、赤堀翼、佳元光義、重富英雄など。雨走路が巧いのは柴田紘志、生方将人、尾藤憲吾など。一発力があるのは青嶋裕治、竹中修二、宮地朗などだ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-15(29期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-32(22期)〕
岩科 鮮太〔浜松 S-47(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-4(28期)〕
大木 光〔川口 S-24(28期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-27(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-45(28期)〕
ほぼ伊勢崎勢による戦い!
今回の伊勢崎は、出場する選手がほぼ伊勢崎勢。山陽から9選手参加の予定はあるが、それ以外は伊勢崎の選手のみ。前節の伊勢崎開催の優勝戦メンバーがフル参加。まさに伊勢崎頂上決戦の様相を呈している。
現在、伊勢崎でランクトップは青山周平。全国的にも2位に付けている。しかし、青山は今年に入ってからエンジン絶不調。これまでまだ2回しか優出しておらず、優勝回数も0のまま。いい時はシッカリ出るはずの試走タイムが、あまり出ていない。同じレースで戦う8選手の中で、一番試走を出すくらいでないと好走は期待できない。もしも、シッカリと試走タイムが出るようなら積極的に狙っていきたい。
伊勢崎でランク2位は高橋貢。高橋も青山同様、今年に入ってからは優勝0で、優出も2回のみ。ただしこれは、まだ今年は記念レースしか参戦していないというのもある。レース内容も悲観するほどではなく、試走タイムが並に出れば戦えている。一般開催でメンバーが手薄な今回で調子を取り戻したいところ。
早川清太郎と内山高秀は、前走の川口で優出してきた。優勝戦は0ハンから軽快に逃げた岡谷美由紀に持っていかれたが、両人ともエンジン自体はソコソコの状態だった。特に、早川は地元走路で好成績を残す事が多く、地元勢がメインの今回でも活躍が期待される。
今期から全国ランクが飛躍的にアップしたのは新井恵匠。デビュー時から30期の中では上位の部類だったが、そこから切磋琢磨を重ね、しっかりとした実力が身についてきている。岩田行雄が近況元気。試走タイムが出ており、かつての強気な攻めも決まっている。逆に、西原智昭、吉原恭佑らはエンジン状態はやや低迷。早めに立て直したいところ。
前回の伊勢崎で久々に優勝したのは鈴木将光。優勝戦は雨走路だったが、良走路の予選道中も気配は良さそうだった。このレースで準優勝だったのが三浦康平。その後の飯塚GIIではイマイチだったが、再び地元走路で動きが戻るかもしれない。この優勝戦に乗っていた鈴木幸治、桜井晴光、仲田恵一朗、保永高男、木村享平、荒川哲也らも状態は上向きで今節もチャンス。
外来S級は前田淳ただ一人。ただし、近況の動きは物足りない。今回の一般開催で良化のキッカケを掴みたいところ。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-9(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-10(30期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-17(28期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-27(26期)〕
鈴木 将光〔伊勢崎 S-33(27期)〕
前田 淳〔山陽 S-30(27期)〕
新年度ミッドナイト開催第一弾!
今年度もだいたい月イチ開催でミッドナイトレースが行なわれる。今回は直前にGIIが開催されており、そこから連続参戦となる選手も多い。全体的に好調な選手が多く、ミッドナイト第一弾としては盛り上がりそうだ。
S級は5人参加予定。地元からは滝下隼平と新村嘉之。滝下は近況の動きマズマズ。ミッドナイトレースは過去に優勝した経験があり、遅い時間帯のレースにも対応できている。滝下の武器は食い付く走路でのスピードなので、まさにミッドナイト向きと言える。新村は、エンジン自体は悪くないのだが、最近は反則が多く、無理な仕掛けはできない状態にある。
外来のS級は加賀谷建明、岡部聡、角南一如の3者。加賀谷はミッドナイトではないが、今年の1月に飯塚のGIIを制しており、飯塚バンクへの対処はできている。岡部は直前の飯塚GIIに参戦。初日から3連勝を挙げるなど、エンジン力の高さが目立っていた。角南も、ひと頃の軽いスランプは脱出しており、スピードある走りができてきている。
A級にも注目選手は多い。まずは前走の川口で自身初優勝を決めた岡谷美由紀。数節前からスピードが格段に上昇し、3・40を切る上がりタイムを頻発させていた。川口の優勝戦でも0ハンから見事逃げ切ってみせた。これからの当面の課題は捌きということになる。今回の優勝で最重ハンの10M前に置かれることになるだろうから、序盤から逃げ展開のレースは少なくなってくる。
直前の飯塚GIIで優出したのは浜松の柴田健治。初日からいいレースを見せると、その後も安定感のある走りで優勝戦まで駒を進めた。柴田の持ち味も軽妙なスピードなので、走路温度が下がるミッドナイトには合っている。元々、柴田は飯塚所属のレーサーだったので、走路に対するアドバンテージも大きい。
前走で乗り替わって動きが急上昇したのは井村淳一。前々走までの不振が嘘のように、前走では伸び伸びと走っていた。結果が出ると乗れてくるタイプで、このまま勢いに乗る可能性は高い。他でも平田雅崇、佐藤摩弥、森谷隼人ら川口勢は、飯塚連続参戦となる。森谷は後半2日間で連勝。上昇気流にのりたいところ。
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主な出場予定選手
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滝下 隼平〔飯塚 S-45(28期)〕
新村 嘉之〔飯塚 S-46(27期)〕
岡部 聡〔山陽 S-28(19期)〕
角南 一如〔山陽 S-38(27期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-43(27期)〕
柴田 健治〔浜松 A-21(27期)〕
岡谷 美由紀〔浜松 A-90(32期)〕
平田 雅崇〔川口 A-12(29期)〕
ミッドナイトで優勝の2選手が凱旋!
新年度初めての川口開催となるが、3月下旬の飯塚ミッドナイトレースで優勝してきた青木治親と小原望が凱旋。青木はミッドナイト王座決定戦でV、小原は通常のミッドナイトレースでV。ともに今期はA級だが、今節はS級選手達を脅かす存在になるか。
今節出場する地元川口でランクトップは若井友和。前走は山陽のプレミアムカップだったが、ここで優出。準決勝は3着だったが、このレースで1着だった鈴木圭一郎はフライングで失権。繰り上がっての優出だった。全体的な流れとしては悪くない。今回は地元ランクトップとして、精神的支柱となり、獅子奮迅の活躍に期待したい。
若井が優出した山陽のプレミアムカップで、同じく優出したのは佐藤貴也と人見剛志。佐藤はこの大会で優勝。優勝戦では、前を走る浦田信輔をナカから交わして栄冠を勝ち取った。気力、機力ともに最高潮。このまま今年は勢いに乗りたいところ。人見はエンジンは超抜で、展開的なものもあり優勝戦は3着だったが、機力の面では余裕を感じられた。その後の川口開催でもしっかりと優出。この時は7着に終わったが、今回も同じ川口バンクとあって、セッティング的なアドバンテージは大きい。
人見と同じく、前走の川口で優出したのは地元の佐藤裕二。優勝戦は岡谷美由紀の軽快な逃げでハイペースになり、3着に食い込むのが一杯だった。ただし、この4日間シリーズで全て車券に絡む成績を残しているので、エンジン的には上り調子。今回も初日から狙っていける。
前走の川口開催で優勝戦までは行けなかったが、池田政和はエンジンが高位で安定。池田らしいスピードが出ている。スピード戦と言えば伊藤信夫。伊藤は前走の山陽プレミアムカップの3日目に、重走路で惨敗しているが良走路に関しては悪くない動きだった。山田達也と大木光の28期コンビもエンジンは堅調。一般開催なら十分通用する機力を保っている。逆に、黒岩明はここ数節のリズムが悪い。反則妨害を多発し、レースでも無理ができない状態。再び、昨年のような活躍を見たいのだが...。
A級では先述のとおり、青木と小原が優勝を決めて地元に帰ってきた。小原が乗った優勝戦には梅内幹雄、深谷輝、山田真弘も出ていた。梅内が準優勝とマズマズの結果。他の2人も走路温度が下がれば、スピードを発揮できる。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
黒岩 明〔川口 S-22(26期)〕
山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
大木 光〔川口 S-24(28期)〕
池田 政和〔川口 S-25(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-15(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-16(24期)〕
人見 剛志〔山陽 S-26(28期)〕
田中茂が久々に記念レース制覇!
飯塚のGIIオーバルチャンピオンカップは、地元の26期・田中茂が制した。田中は2009年以来となる久しぶりの記念レースV。決めゼリフ「どんなもんじゃい!」が久々に聞かれた。
田中は試走一番時計だった。その数字は27。次いで、鈴木圭一郎が28、岩見貴史と浦田信輔が29、柴田健治が30、中尾貴志が31、久門徹が32、荒尾聡が33だった。
0ハンのスタートは中尾が先行。柴田も後ろに叩かれる事なく出て行く。10線は岩見が先行。荒尾が2番手に出ていたが、1コーナーで久門の抵抗にあう。そのインを田中がすり抜けて好位に付けた。鈴木も悪くないスタートを切ったが、久門と荒尾の競り合いの影響を受け、外に押し出されてしまう形。
中尾が軽快な逃げを見せ、柴田を交わした岩見は差を詰める事ができない。そこへ、ジワリジワリと車を押し進めてきたのが田中。中尾との差を徐々に詰め、最終的には中尾を差し切り首位奪取。そのままゴールを迎えた。2着には怒涛の追い込みを見せた鈴木が食い込み、中尾が3着に残った。試走タイムが悪かった荒尾は後方のままで、浦田も巻き返しが効かなかった。
田中茂が最も活躍したのは2006年。この年はSGを3つ制し、破竹の勢いを見せていた。その後も2009年までは記念をポツポツと勝つなどの成績を残していたが、ここ近年は大舞台での優勝から遠ざかっていた。要因は、やはりスタートか。機力が仕上がっても、最近のスピードレースではスタート遅れるとそれだけで致命傷。後方からの追い上げは決まりにくくなっていた。今回は、序盤で好位を取れたのが最大の勝因。スタートの切れ自体はそこまで良くなくても、1周目で良い位置取りができればチャンスはある。走りのキレは鋭いまま。まだまだ、強烈な走りを見せてもらいたい一人だ。