今年2度目のGIIオーバルチャンピオンカップ!
今年1月に開催されたGIIオーバルチャンピオンカップは、川口の加賀谷建明が優勝。その開催から3ヶ月と間隔を空けず、もう一度同じ記念レースが開催される。今回も加賀谷は参戦。大会連覇を目指すが、強豪が揃っており、そう簡単にはいかないか。大会のコンセプトとしては、平成28年の飯塚通常開催における得点上位者をあっせんし、飯塚選手とのバトルを楽しめる番組が企画されるそうだ。
直前の大きな大会は、山陽で行なわれたプレミアムカップ。そこで優出したのが浦田信輔と永井大介。浦田は優勝戦で絶好の展開に持ち込み、逃げ態勢を作っていたが、佐藤貴也にイン突っ込まれて準優勝。その前の節の川口GIで落車したが、日ごとにマシンを仕上げてきていた。今回も中心人物としてシリーズを盛り上げる。永井は優勝戦で5着だった。しかし、それ以外の4日間はオール連対。だいぶ調整を取り戻してきてる。
この4月から新ランクが適用されるが、全国1位になったのは鈴木圭一郎。先のプレミアムカップでは準決1着だったが、そのレースで痛恨のフライング。勝ち上がり権利を失ってしまった。エンジンに関しては全く問題ないので、今節も大暴れの予感だ。全国3位になったのは高橋貢。プレミアムカップではピリッとしなかったが、その前までの成績はまずまず。今年はまだ記念レースしか走っておらず、常に強メンバーでの競争にさらされている。高いモチベーションを保ったまま、厳しいレースをこなしている。
直前の飯塚ミッドナイトレースで優出したのは岡部聡、荒尾聡、丹村飛竜。この時は消音マフラーを着用してのレースで、いつもとはエンジンの手応えが変わっていたが、飯塚走路で連続参戦となるアドバンテージは大きい。篠原睦は優出を逃してしまったが、逆に通常の昼のレースに戻り、復調の可能性もある。
エンジン状態が高位で推移しているのは松尾啓史。前走のプレミアムカップでは優勝戦まで進めなかったが、今年はすこぶる好調。スタート行けなくてもレース後半に巻き返してこれる。田中茂、西原智昭らもエンジンは上々。持ち味が出せる状態だ。A級ではあるが、三浦康平が絶好調。前走の地元開催で準優勝だったが、予選準決の3日間は全て1着と昇り調子。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-11(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-43(27期)〕
プレミアムカップ優出組がシリーズの中心に!
オートレース今年度最後の開催は川口一般戦。少し前に行なわれた特別GIプレミアムカップに参戦していた選手が多く、そこで活躍した選手は今節も狙いとなる。
プレミアムカップで優出したのは人見剛志、新井恵匠、池田政和、木村武之の4人。もっとも結果が良かったのは人見の3着。前を走る佐藤貴也と浦田信輔が重なっていたため、仕掛けるところがなかったがエンジン自体は強めで、余裕をもって追走できていた。人見はこのところ、良走路ではエンジンがかなり高い位置で安定している。目下の敵は雨だけ。新井も優勝戦は4着と健闘していた。こちらも4番手で追走しているときは、一杯な感じはなくエンジンは良さそうだった。乗り手は確実な成長を見せており、今後も楽しみな存在。
SGタイトルホルダーの池田と木村は、7着と8着だった。池田は優勝戦でタイヤ失敗。エンジン自体はある程度の位置で保てている。今回出場する中では川口ランクトップ。地元の期待に応えたいところだ。木村はエンジン仕上がらず8着だった。しかし、シリーズを通してみれば、それなりの活躍を見せていたので心配はない。
他で有力どころは山田達也、早川清太郎、内山高秀、岩崎亮一、角南一如など。山田はプレミアムカップでは、オープン戦の戦いに苦しんでいたがレース後半の巻き返しは決まっていた。早川はスタートが良化しており、以前の攻撃的なスタイルがパワーアップされた形。内山は大事な3日目で5着になり準決には乗れなかったが、エンジンは中の上をキープ。岩崎はエンジン物足りなかったが、角南は上昇ムードにある。
A級では、前々走で地元優勝した渡辺篤がプレミアムカップでも好調ぶりを示していた。まだまだ本調子とは言えない藤岡一樹だが、良化のキッカケを掴みつつある。また、岡谷美由紀が川口連続参戦。前走の川口GIでは、初日に上がり3・374のタイムをたたき出すなど成長が著しい。
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主な出場予定選手
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池田 政和〔川口 S-16(23期)〕
山田 達也〔川口 S-19(28期)〕
大木 光〔川口 S-31(28期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-28(30期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-21(25期)〕
人見 剛志〔山陽 S-40(28期)〕
ミッドナイト王者決定戦開幕!
今回のミッドナイト開催は、平成28年度の1年を通じて行われたミッドナイトレース8節の優勝者と準優勝者、計16人が集結しミッドナイト王者決定戦が行われる。それとは別に通常のミッドナイトレースもあり、最終日には2つ優勝戦が用意されている。
まずは王者決定戦から。S級は4人参戦予定。篠原睦、荒尾聡、丹村飛竜、岡部聡。4人ともおおむねエンジンは安定している。篠原はスタートの切れが良く、あっという間に先頭に立つことが多い。以前は不安視されていたレース後半のタレだが、近況はだいぶ解消されている印象がある。雨走路も、一時期ほどではないが、そつなくこなせるので急な天候の変化にも対応できる。荒尾もスタート力は健在。全国でも5本の指に入るほどのスタート巧者。雨走路では篠原以上の連対率を誇っており、全天候に対応できる。心配のタネはドドド。ここ最近はドドドに悩まされ、逃げ展開になってもペースが上がらないこともある。しかし、それを補って余りあるスタート力で展開を作っていくだろう。
丹村、岡部の師弟コンビも動きは上々。特に丹村は今年に入り活躍が目立っている。3月に川口でGIを初制覇するなど勢いに乗っている。スピード、捌きに加えてスタートもだいぶ良くなってきている。山陽のナンバー1として、恥じることのない走りを見せている。岡部もエンジンはマズマズの状態で推移している。整備力があり、常にエンジンを戦える状態にしておくのがうまい。
A級の王座決定戦組では渋沢憲司、藤波直也などが勢いある。爆発力ある松山茂靖や、独走でペース上がる緒方浩一なども上位争いに参加できそう。雨が降れば青木治親がインを突いて上位に浮上する。インファイターと言えば岩科鮮太だ。地元最終日に落車した重富大輔は、前走の山陽プレミアムカップで日に日に上昇。
通常のミッドナイトレースの方は、浜野淳が抜けた存在だが、出走予定だった地元のプレミアムカップを欠場したように、今回も出場は微妙。出てくればシリーズの核として奮迅するだろう。
エンジン安定してるのは越智尚寿。レース運びも堅実なモノがあり、後方からの展開になってもキッチリと進出してくるだろう。スピードがあるのは吉田祐也、小原望、牧瀬嘉葵など。ミッドナイトの時間帯なら走路温度もだいぶ下がるので、かなりのスピードが出そうだ。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-6(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕
岡部 聡〔山陽 S-20(19期)〕
浜野 淳〔山陽 S-29(24期)〕
青木 治親〔川口 A-12(29期)〕
松山 茂靖〔浜松 A-11(26期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-18(30期)〕
A級とB級による熱きバトル!
この開催の直前にプレミアムカップが開催されている関係で、今回はS級とA級上位選手は不在。突き抜けた存在がいないので、優勝争いは激しくなりそう。気になる選手を挙げていく。
今回出場する地元でランクトップは三浦康平。プレミアムカップに出場していても何らおかしくない実力の持ち主。今回のような手薄なメンバーなら活躍は必至だ。一時期は軽いスランプに入っていたが、今は完全に脱出している。武器はスタートとスピード。圧倒的な車速で、軽ハン勢を追い込んでいく。
次にランクが高いのは新井淳。同ハンに何車並んでいてもトップスタートを切るケースが多い。厳しいイン突っ込みが身上で、前団が混み合っていても迷いなく内側に入っていく。試走タイムは出ない傾向あるが、あまり気にせずアタマから買っていきたい。同じように素早いスタートからの速攻を得意とするのは清水卓。近況は全盛期ほどの動きがないが、今回なら十分通用しそうだ。スピード面では田中賢も上位。ここ数節はエンジンが高位で安定しており、スピードに乗った走りができている。こちらはエンジン状態が試走タイムにしっかり表れる方なので、その数字は必ずチェックしてから車券を買いたい。他にスピードがあるタイプは岩沼靖郎、桜井晴光など。
捌きがあるのは谷津圭治や鈴木聡太。スピードレースでは追い込みが決まらぬこともあるが、ゴチャゴチャに混み合うレースになれば的確な捌きで車を前に進めてくる。この2車も試走タイムはあまり気にしなくていい方だ。近況のエンジンがマズマズ良いのは湯浅浩と鈴木将光。
外来では川口から武藤博臣が参戦。近年は成績が安定しない傾向あるが、勝つときは素晴らしい走りを見せる。タイヤが走路に食い付く冬場に力を発揮できるタイプだ。浜松からランク最上位者は筒井健太。筒井は攻めが早く、レース序盤で先頭に立つ勝ち方が多い。前走の地元でもソコソコの動きを見せていたので、今回も初日から飛ばしてきそうだ。
前走で優出しての参戦となるのは飯塚の辻大樹。優勝戦は8着だったが、それまでの3走は全て車券に絡む活躍。辻もスタートが早く、速攻が最大の持ち味。まだまだ若手の部類なので、このまま勢いに乗る可能性は高い。同地区の田島敏徳は、前走の地元で4走して1着が3本。エンジンの仕上がりは良さそう。ただし、スタートに大きな死角があるので、後ろのハンデの選手にスタートで叩かれないことが絶対条件。スタートを残せれば、リズムに乗って圏内にまで入ってくる。山陽からは池浦一博や丸山智史が参戦。池浦はインを丁寧に走るタイプで、混戦でも割っていける力がある。丸山はここにきて成長を見せている。スタートが良くなっており、元々持っていたスピードを発揮しやすい状態になっている。
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主な出場予定選手
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三浦 康平〔伊勢崎 A-60(28期)〕
新井 淳〔伊勢崎 A-64(23期)〕
田中 賢〔伊勢崎 A-71(29期)〕
谷津 圭治〔伊勢崎 A-76(25期)〕
筒井 健太〔浜松 A-68(29期)〕
武藤 博臣〔川口 A-75(28期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-111(28期)〕
池浦 一博〔山陽 A-126(18期)〕
佐藤貴也がプレミアムカップを制した!
山陽で行われていた特別GIプレミアムカップは、佐藤貴也が制した。これで年末のスーパースター王座決定戦出場へ道が開けた。
試走は3人が一番時計タイ。永井大介、人見剛志、新井恵匠が27。次いで池田政和、浦田信輔、佐藤貴也、若井友和が29。木村武之が30で一番悪い数字だった。スタート争いで大きな波乱があった。
人気の永井がスタート空回りし大きく出遅れた。トップスタート切ったのは佐藤だったが、1コーナーへの飛び込みでは浦田が内枠の利で先行。そこからは浦田の逃走劇。けっして大きいコース取りではないが、ペースは遅くない。インを抑えながらもハイペースの逃げに持ち込んでいた。追走するのは佐藤、その後ろで人見、更に新井。佐藤は道中で1回インに入るそぶりを見せたが、入りきれず引いてしまう。レース後半は浦田の軌道がやや乱れてきた。そして、7周3コーナーで佐藤が浦田のインに突っ込む。これが綺麗に決まり首位を奪取。残りの周回をキッチリ走り切り優勝を勝ち取った。2着には浦田、3着には人見が入線した。
初日に死闘を演じた佐藤と浦田。その時は1着同着だったが、優勝戦ではシッカリと白黒がついた。佐藤は持ち味の果敢さを、大事な場面で見せることができた。本人の実力を考えれば、タイトルの数はけっして多くはない。しかし、これを機に量産態勢に入る可能性は大きい。底力はS級上位。スタートも早く、雨走路も得意。これからの活躍に期待したい。