浜松で再び記念レース開催!
11月30日から12月4日までの日程で、浜松オートでGIIウィナーズカップが開催される。今回も勝ち上がりで趣向が凝らされている。準決がある4日目までは、2つのグループに分かれて勝ち上がっていくシステム。26期までの選手によるマスターズバトルと27期以降の選手によるライジングバトル。この2つのグループから4人ずつが優勝戦に進出する。前回の同大会は今年の2月。その時に優勝した中村雅人は今回も参戦。
その中村は前走の伊勢崎ではイマイチだった。準決で故障完走があり、着順的にも優勝戦には進めない内容だった。ただし、その前の川口開催ではスーパーハンデに置かれながら完全優勝。大きな流れで言えば、エンジンは高い位置にある。前回の同大会に続き、今大会も制する年内同一GII制覇に闘志を燃やしていることだろう。
その中村に待ったをかけるのは鈴木圭一郎。前走の川口では、中村と同じスーパーハンデに置かれ、予選準決を全て1着で突破。完全優勝がかかっていたが、中村に阻まれる形になり準優勝。この時のことも含め、今回はリベンジといきたいところ。地元浜松では、11月初頭のSG日本選手権で完全優勝を決めており、走路に対するアドバンテージは断然上だ。
近況、再び動きが活発なのは高橋貢。前走の地元開催は、初日こそ降雪で中止になったものの、その後の3日間は全て1着の完全優勝。浜松走路もSG日本選手権で準優勝するなど、セッティング的にはある程度掴めている。高い機力を維持したまま今回に臨めるのは大きな強み。中村、鈴木、高橋、この3者がシリーズの中心になりそうだ。
高橋貢が優勝した伊勢崎一般開催で準優勝だったのは佐藤貴也。全3走で連対を果たしており調子は上向き。今回も優勝戦まで進出してくる可能性は大きい。地元主力どころで、金子大輔と木村武之も近況は好調。金子は前走の飯塚GIで優出。優勝戦は5着だったが、シリーズを通して3勝しており、ようやく本来の走りが戻ってきた。地元はSG日本選手権でも優出しており、特に不安は感じさせない。木村も前走の山陽でしっかりと優出。その前の地元のSG日本選手権でも優出しており、流れとしては悪くない。
松尾啓史も近況は上向いてきている。前走の飯塚GIで優出。元々、捌きには定評ある松尾だが、予選3日目には試走29秒の好タイムをマークした。的確な捌きにスピードまで加われば、上位争いに進出してこれるハズ。佐々木啓、篠原睦、荒尾聡は完調とは言えない状態ながら、マズマズの機力は保っており、車券圏内にまで入れる動きはある。
若手では中村友和が元気一杯。前走の伊勢崎でも上がり40秒を切るタイムを2回出しており、スピードの高さを証明した。同期の岡谷美由紀も成長が著しい。前走の川口4日間開催では、2日目のレースが中止で出走できなかったが、それ以外の3走は1着2回を含むオール連対。今回もハンデ差を生かして奮戦ありそうだ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-30(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-2(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-6(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-25(26期)〕
永井、池田のツートップが活躍の予感!
前回は、スーパーハンデに置かれた中村雅人が完全優勝を決めてシリーズを終えた川口オート。今回は、その中村は不在だが、永井大介や池田政和などの好調車が参戦。この2人がシリーズの核になりそうだが、他にも調子を上げている選手が多く、優勝争いは激しくなりそう。気になる選手を挙げていく。
まずは先述の2人。永井も池田も前走は飯塚のGI開設記念レースだった。共に、予選道中をしっかりと乗り切り、優勝戦まで進出していた。特に、永井は3日目から調子が上向き、本来の爆発力ある走りが戻ってきていた。優勝戦は不安定な走路で力を出せなかったが、良走路に関しては問題なさそう。池田も優勝戦は走路に泣かされたが、予選道中ではここ一番で鋭い攻めが決まっていた。かつて船橋で2強を誇っていた時期もある2人。今節もその時の雰囲気を再現とばかりにシリーズを盛り上げていきそうだ。
他では、飯塚のミッドナイトレースで優出してきた選手が何人かいる。佐藤摩弥、岩田裕臣、森谷隼人、占部健太の4人。遅い時間帯でのレースで、高速戦を経験してきた直後なので、今回もスピードに乗った走りが期待できる。
外来S級陣の中でランクトップは早川清太郎だが、エンジン的にはイマイチといった状態。前走の飯塚GIでも勝ち星がなかったし、いつもの追い込みがあまり見られなかった。久門徹、滝下隼平の飯塚勢にしてもGIでは動きがにぶかった。むしろ、前田淳や人見剛志といった山陽勢の方が、飯塚GIでは動いていた印象だ。前田は切れ味鋭いスタートからの速攻、人見は綺麗に車を捌いて行ける腕に注目したい。山陽から参戦でランクトップの岡部聡もエンジンはマズマズの状態。前走の地元3日間開催でも2回連対を果たすなど、悪くない結果を出していた。
A級では、落車の後に2連勝している平田雅崇や、ハンデ的に魅力な位置に置かれ、前回は優勝戦まで進出していた山田真弘、ゆっくりとだが状態が上向いてきた青木治親に注目。B級では、独走力がある清水雄平や重富英雄が、スタートしてすぐ逃げ態勢に入れるような番組になった時には要警戒だ。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
池田 政和〔川口 S-16(23期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-44(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
岡部 聡〔山陽 S-20(19期)〕
前田 淳〔山陽 S-32(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-22(26期)〕
中村雅人が地元完全V後で絶好調!
約1カ月ぶりの開催となる伊勢崎オート。前回は新井恵匠が、青山周平と高橋貢の猛追を振り切り優勝。今回も、その新井は参戦するが、今度は川口から強烈な選手がやってくる。中村雅人だ。高橋貢も更に調子を上げており、この3者で優勝争いとなるか。それとも、そこへ割り込んでくる選手はいるのか。
中村雅人は現在、好調そのもの。直前の地元開催ではオール1着の完全優勝を決めてきた。優勝戦では、先行する鈴木圭一郎の動向をよく見ながら、4車まとめて捌くシーンも見られた。その前の開催のSG日本選手権でもシッカリと優出しているし、エンジン、乗り手ともに最高潮で今節に臨める。
地元勢では高橋貢が本来の動きを取り戻してきた。前走のSG日本選手権でも予選道中を無難に乗り切り、優勝戦では3番手発進から青山を捌いて準優勝。その前のSGである、全日本選抜の優勝戦でも怒涛の追い込みを見せて3着に食い込んでいる。まだまだ気力も技術も超一流だ。中村に対抗できる一番手になるだろう。
新井恵匠はSG日本選手権ではイマイチだったが、その前の地元一般開催と、更にその前の山陽GII若獅子杯を制しており、近況の流れとしては悪くない。地元連続優勝へ闘志全開で初日を迎えるハズ。他にも、伊勢崎S級陣はおおむね好調。田村治郎は前走の川口一般開催で優出。スピードはかなり出ていた。吉原恭佑と内山高秀は、田村と同じ川口で走り、優勝戦までは行けなかったが良い走りを見せていた。
外来S級では、黒岩明が前走の地元開催で優出。優勝戦ではいい展開を作れなかったが、今年の充実っぷりを表す予選道中だった。佐藤貴也も同じ川口開催で走っていた。準決だけ6着と力を出せなかったが、それ以外は3着以内にまとめるマズマズの結果。山陽からは岩崎亮一と角南一如がS級として参戦。両者とも前走は地元3日間開催で、優勝戦までは行けなかったが、それなりに良い走りを見せていた。
A級の中では竹本修の状態が良い。前走の山陽3日間開催で約6年ぶりに優勝を決めてきた。0ハンから先行して、そのまま押し切り勝ち。上がり3.377の驚異的タイムをたたき出した。冬場の高速レースにも対応できるスピードを証明したかたち。ハンデ重化は避けられないところだが、早めに抜け出せる展開を作れれば、再び快速を発揮してくる。11月17日の飯塚ミッドナイトレースで優勝したのは藤波直也。こちらも素晴らしいスピードを披露していた。藤波もスピードレースで持ち味を出せるタイプなので、これからの時期が楽しみだ。藤波が優勝したレースで準優勝だったのは佐久間健光。竹本が優勝したレースで準優勝だったのは猪熊龍太。この2人も上り調子だ。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-28(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-34(32期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-42(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-46(30期)〕
中村 雅人〔川口 S-2(28期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-21(25期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-30(29期)〕
青山周平が年内同一GI連覇達成!
飯塚の第60回GI開設記念レースは、伊勢崎の青山周平が制した。これで今年は飯塚でGI3つ、SG1つを制し、青山にとってはまさにドル箱バンクとなった。
優勝戦の日は朝から走路が不安定だった。1Rは斑走路で始まり、途中の降雨で一度は重走路になったが、11Rぐらいからは再び走路の一部が乾き、優勝戦の時間帯は難しいコンディションでの戦いになった。
スタート先行したのは最内の桝崎陽介。これに2枠の西原智昭、3枠の松尾啓史が続き上位集団を形成。青山は金子大輔の突破に多少時間がかかったが、4番手に 立ってからは冷静な追いアシを見せた。試走一番時計の松尾が西原を交わし2番手に立つ。その後、松尾は桝崎の攻略にかかっていたが、先に青山が割り込んで行き、そのままゴール。松尾は最終的に桝崎を抜けず3着入線。鐘ヶ江将平、池田政和、永井大介、金子大輔は見せ場を作れなかった。
それにしても青山は強かった。どこのコースを通るのが良いか分かりにくい走路状況で、青山の車だけが確実に進んでいた。内枠の利とスタート力で作った桝崎の好展開を追って行けたのは青山だけだった。今回は青山の臨機応変さ、柔軟性の高さ、その実行力を見せ付けられた。1流レーサーとしての資質を一つずつ身に付けている青山。これからもレースごとに、ひと回り大きくなっていく青山が見られそうだ。
永井大介が気迫の走りで久々記念Vへ!
飯塚の第60回GI開設記念レースも優勝戦の日を迎えた。厳しい予選道中を勝ち抜け、ファイナリスト8人が出揃った。多少、波乱はあったものの、優勝戦はそうそうたる顔ぶれ。第60回の節目の記念レースに相応しいメンバーだ。
優勝戦を占うべく、準決のレースを振り返る。まず、9R...福田勝則と田中進を篠原睦が速攻で交わし先頭に立つ。しかし、試走一番時計の桝崎陽介が逆転の差しを決める。試走2番時計の池田政和も篠原をパスし優出を決めた。
10R...佐藤裕児が逃げ態勢に入るも、10線大外からカマシ気味に出た永井大介が早めに交わし独走。中団を冷静に捌いた松尾啓史も佐藤を交わして優出圏内に入った。
11R...0ハンの田方秀和と福村唯倫が逃げ態勢を作る前に西原智昭が速攻でやってくる。2番手で粘る田方に手間取っていた金子大輔だが、4周3コーナーで突破すると、先頭を走る西原との距離を一気に詰め、最終3コーナーで捕えた。
12R...試走こそ良走路だったが、その後の降雨でレースは不安定走路になった。鈴木将光が0ハンから先行するも、10線から好スタートを切った鐘ヶ江将平が捕える。青山周平も鈴木を突破し、鐘ヶ江を追う態勢を作ったが、鐘ヶ江が微差で振り切った。
最終日の天気予報は曇りのち雨。優勝戦の時間帯は良走路で行われそうだが、雨が降った時のために重走路の展望もしておきたい。
まず良走路。スタートが最初のポイントになる。10Mオープンでは内枠が断然有利となるが、純粋なスタート力を考慮すると西原が先行か。それに永井が乗って行く形。大外の青山は展開苦しいが、近況の切れは悪くなく3番手以内のスタートがあるかも。
逃げる西原を追って行く一番手は永井とみた。今節、後半の永井は調子が良い時のカマシが決まっている。これができている時の永井は強い。優勝戦でも序盤で好展開を作り、早めの独走から後続を引き離しそうだ。永井が最後に記念を獲ったのが、今年3月の船橋最後の開催であるプレミアムカップ。永井の実力を考えれば記念Vの栄冠から遠ざかっている。エンジン、スタートが良い今節は久々に勝利の美酒に酔いしれたいところだろう。
相手には青山を推す。今節は初日から3連勝。準決は2着となったが、急な走路状況の変化にも落ち着いて対応していた。選手としての幅が広がっている証拠。今年は飯塚でGIを2つ獲っており、走路との相性もバッチリだ。スタートで先行するか、永井がペース上がらないようだと優勝チャンスも十分ある。他の可能性としては、トップスタート切りそうな西原がそのままミスすることなくペースを上げての逃げ切り。もしくは枠順的に魅力ある松尾がスタート踏ん張っての力走。青山を準決で振り切った鐘ヶ江の大駆けにも注意したい。
重走路では青山と鐘ヶ江を重視。近況の乗りっぷりが良く、準決でも不安定走路をこなした強みがある。どちらも大きめなコース取りでペースを上げそうだ。展開から入れば西原。オールマイティーな柔軟性がある金子。最内の意地で桝崎にも注目したい。
◎永井大介
○青山周平
△西原智昭
△松尾啓史
▲鐘ヶ江将平
重走路
◎青山周平
○鐘ヶ江将平
△西原智昭
△金子大輔
▲桝崎陽介