各地区から強豪メンバーが集結!
今回で57回目を数える飯塚のGⅠ開設記念は、3月1日から5日までの5日間で開催される。各地区からトップクラスの選手が参戦するが、地元飯塚勢も層の厚さで応戦する。主力級選手を中心に動向を追ってみる。
まずは地元飯塚から。大将格の浦田信輔は好調を維持。浜松のSG全日本選抜を見事な走りで制すると、その後は山陽の一般開催に参戦。1着、1着で優出すると、その優勝戦では4着。試走タイムはしっかり出ていたので、エンジン自体は問題なさそう。若手が多い飯塚勢を力強く引っ張っていく存在になる。
2番手の荒尾聡は前走が浜松のSGでしっかり優出。優勝戦では8着になってしまったが、ここ最近の苦しんでいた様子からはやや上向いてきたか。もちろんまだ本調子ではないので、ここからの上昇に期待したい。田中茂は前走が浜松のSGだった。準決で3着になってしまい優出はならなかったが、節を通してマズマズの動きを見せていた。同期の篠原睦は前走が伊勢崎のGⅡグランプリ。準決を2着で突破すると、優勝戦でも鋭い飛び出しから逃げを見せて2着ゴール。準優勝の結果を残した。相変わらずスタートは切れているし、レース後半までペース落ちることが少なくなった。同じく同期の久門徹は前走が川口の一般開催。準決を1着で突破すると、優勝戦では3着に食い込んだ。試走タイムが出てないのは気がかりだが、レースではそれなりの走りができている。
他にもまだまだ地元S級選手はいるが、いづれも調子はイマイチ。東小野正道はこのところ落車が続いているので、初日の試走には特に注意して目を向けてみたい。
外来勢はどの地区も注目だが、まずは全国ランク1位の永井大介を擁する船橋地区から。
永井大介は前走が伊勢崎のGⅡで、優勝戦まで進んだものの結果は7着。全国ランク1位の存在感を示せなかった。その理由はエンジン。このところ納得いく仕上がりになっていないことが挙げられる。試走タイムもこの時期なら30を切れる実力を持っているので、その辺りが目安になる。内山高秀も前走は伊勢崎GⅡ。優勝戦まで進んで4着だった。エンジンの仕上がりはもう一息という所だが、その状態ナリの走りはしっかりできている。
次にホットな地区は浜松か。ランクトップは金子大輔で、前走は川口の一般開催。なかなか調子が上がらず、優勝戦までは進んだが結果は5着。しっかりエンジン仕上がれば、十分優勝できる状況だった。もうひと仕上がりを求めたい。伊藤信夫は前走が伊勢崎のGⅡ。優勝戦まで進んで3着だった。前を走っていた篠原に内山が重なる展開で、内山に割り込んで行けたのと、試走タイムが出ていたことを考えるとエンジンの状態はマズマズ良いと言える。最も注目したい選手は佐藤貴也。地元のSGで優出すると、その後は山陽の一般開催に参戦。この開催で見事優勝した。優勝戦は松尾啓史が先頭に立つ展開だったが、佐藤が差し返しての逆転勝利。本人の自信に繋がったことだろう。
伊勢崎からは8選手が参加予定。何といっても注目は高橋貢。前走は地元のGⅡで完全優勝を決めた。ここ最近の不調を打ち消す強烈な成績を残した。完全復活へ向け、今回も全力で取り組んでくるだろう。他に注目なのは桜井晴光。元々は飯塚所属の選手で、走路の特徴は掴んでいる。更に、この開設記念は2009年に制している。独走に持ち込める展開になりそうならアタマから買ってみたい選手の一人だ。
川口地区からはS級が5人参戦予定だが、いづれも調子はイマイチ。それでも鈴木清が地元の開催で優出しているし、森且行は試走タイム自体はそれなりに出ているので好走可能。また、A級ではあるが、阿部剛士がエンジン好調。ハンデ位置的にも魅力があれば、積極的に狙ってみたい。
最後に山陽地区。地元の一般開催で優勝戦まで進んだ選手は3名。トップの成績は松尾啓史で準優勝だった。1回は先頭に立ったものの佐藤貴也に交わされてしまった。それでも試走タイムは出ていたし、予選、準決の動きは良かったので今回も期待できる。次が、6着だった藤岡一樹。一時期に比べればだいぶエンジン立ち直ってきたが、良い時の手応えを知ってるだけに、今の状態には満足していないだろう。上積みを狙って整備に取り組みそう。7着になった丹村飛竜は試走タイム3・27という強烈な数字を出していた。準決でも29を出していたのでエンジン自体は問題ないか。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-12(26期)〕
永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
高橋貢が見事に完全優勝を達成!
好天のもと行われた伊勢崎のGⅡグランプリの優勝戦は、地元の高橋貢が圧巻の走りで優勝した。
試走タイムは全車でそれほど差がなく、スタートが重要となった。大方の予想通り、篠原睦が内枠から好スタートを決めた。高橋は4~5番手のスタートだったが、あっさりと2番手に立つと篠原をいつ抜くかの展開になった。逃げてる篠原はそれほどペースが上がらず、高橋がきれいに交わすとそのまま押し切った。後続を大きく引き離し、王者の真の姿が戻ったかのような力強い走りだった。
2着には篠原がそのまま粘り込んだ。3番手に付けていた内山高秀だったが、篠原攻略のカギを掴めず追走一杯。更に後ろに付けていた伊藤信夫が内山を捌いて3番手に上がった。注目の木村武之は序盤の展開も苦しかったが、最後まで上位浮上はならずに終わってしまった。また、全国ランク1位の永井大介は、今節の不調がそのまま優勝戦まで続いてしまった。試走タイムから物足りなかったが、レースでも見せ場なく終わってしまった。
昨年後半は苦しんだ高橋貢だが、今年に入ってからは地元のGⅠで準優勝。浜松のSG全日本選抜でしっかり優出。そして、今回地元のGⅡで結果を出した。本来の実力からすれば、本人としてはマダマダだろうと思われるが、今回の優勝をきっかけに再び輝きを取り戻してくれる事を祈っている。
5日間のロング開催で、存分にレースを楽しめる!
今回は一般開催ながら5日間と長いシリーズになる。準決や優勝戦のレースを占うべく、初日のレース内容から目が離せない。実力選手を中心に近況を追ってみる。
まず地元勢でS級の参戦は4人。ランク筆頭は青山周平で、前走は浜松のSG全日本選抜。準決1着を含め、予選中はオール連対で優勝戦まで駒を進めた。肝心の優勝戦では序盤で中村雅人に捌かれ、巻き返すことができずに終わってしまった。結果は5着。またもや不本意な成績になってしまった。しかし、この5着を除けば、今年に入ってからは全てのレースで連対を外していない。今年に入り全14走して1着が10回、2着が3回、あとはSG優勝戦の5着が1回のみ。これは凄まじい成績と言える。今回も当然、優勝候補の筆頭に挙げられる。
それを阻止すべく立ち向かうのは中村雅人や池田政和、西原智昭。中村は前走がやはり浜松SG。しっかり優勝戦まで進んで結果は3着。トップスタートを切った木村武之にピタリマークする展開で隙を窺っていた。しかし、後方から一瞬の間隙を突いてやってきたのは浦田信輔。最後まで木村を抜けずに終わってしまった。ただ、エンジンの仕上がりはかなり良いと言えるので、青山に抵抗できる一番手になるだろう。池田は前走の浜松SGの3日目に落車している。それ以来のレースになるので、初日の試走は特に注目して見てみたい。西原も前走は浜松SG。3日目に1着が1回あるが、本人としては納得行く結果ではなかったと思われる。今回は地元なので早めの立て直しに期待したい。
A級の中では福村唯倫が調子上向き。伊勢崎の一般開催に2節連続で出場して共に優出。最後のレースは雪で中止になってしまったが、エンジンは安定していた。荒川哲也も調子は良い。前走が川口の一般開催で、予選と準決を共に1着。優勝戦でも2着に入る準優勝を決めた。その前の地元も悪くはなかったので、今回もチャンス。その川口開催では落合淳も優出していたので注意。
外来勢では山陽からS級選手が2人参戦。浜野淳はマズマズだった浜松SGの後に、地元で3日間走っていた。その開催では全くいいところがなかったが、浜松の時の動きを取り戻せれば十分戦える。角南一如も同じく浜松SGの後に地元で走った。どちらの節も力を出せきれずに終わっているので巻き返しに期待したい。
浜松からは笠木美孝がS級選手として参加。地元のSGではいい結果を出せなかったが、1月に船橋に来ているのでセッティングの面でデータが取れているか。同地区からは他にも、スピードある筒井健太や一発力がある浅野浩幸などが参戦するので楽しみ。また、浜松の2級車新人の4人も初めての遠征で、今回の船橋開催に参加する。こちらも注目して見てみたい。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔船橋 S-2(31期)〕
中村 雅人〔船橋 S-5(28期)〕
池田 政和〔船橋 S-15(23期)〕
西原 智昭〔船橋 S-28(28期)〕
浜野 淳〔山陽 S-19(24期)〕
角南 一如〔山陽 S-25(27期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-44(22期)〕
広瀬 勝光〔川口 A-11(30期)〕
高橋貢と木村武之の激闘、再び!
4日間の戦いを終えてファイナリスト8人が出揃った。いづれも優勝戦に相応しい顔ぶれで、ハイレベルの戦いが期待される。記念開催の優勝戦と言えば0メートルオープン戦が主流だが、今回は10メートルオープン戦。これが優勝争いにどう影響するか。優勝戦を展望してみる。
まずはスタート争い。0オープンと違って10オープン戦では内枠が圧倒的に有利になる。三浦康平のスタートの切れも悪くはないが、ここは全国屈指のスタート巧者・篠原睦が先行しそうだ。更には6枠の高橋貢、7枠の木村武之がそれに乗って出る形とみた。
レース展開は、スタート決める篠原が逃げてペースをどこまで上げるか。GⅡの優勝戦は8周回となるので、篠原で逃げ切れるかは疑問。スタートで2番手に出そうな高橋がピッタリマークから差しの機会を窺う。篠原の隙を見逃さず、切り込んで行きそう。その後はそれに続く木村武之との一騎打ちムード。
過去に何度も死闘を演じてきたこの2人。どちらが勝つかは予想つきにくい。その時その時の仕上がりの差がモノを言いそう。ただし、今回に限って言えば、高橋は木村に対し10オープンの内側からのスタートになる。これは負けられぬと、闘志を倍増させてきそうなので、今回は高橋を本命にしたい。
本来ならば、永井大介も十分優勝争いに参加するハズだが、今回のエンジンの仕上がりは明らかに劣勢。新車に乗り替わってからのセッティングがなかなか出てない。優勝戦の試走でよほどのタイムが出ない限りは厳しいレースになりそう。
他でチャンスありそうなのは伊藤信夫。4日目は全選手で一番になる上がりタイムをマークしているので、序盤で抜け出せるようならチャンスも出てくる。また、岡部も2枠ならスタート頑張りたいところ。序盤で好位置に付けるようなら怖い存在。準決では高橋に離されない動きを見せていた。
三浦も10オープンの最内なら先行したいところだし、内山高秀は8周戦でも苦にしない精神力を持っている。共に、当日の試走気配では注意を要したい存在だ。
◎高橋貢
○木村武之
△永井大介
△伊藤信夫
▲岡部聡
豪華メンバーでGⅡグランプリ開幕!
地元・伊勢崎勢はS級とA級の選手が全て出場予定。総力戦で外来勢を迎え撃つ。外来からも強力な選手が参戦しており、激しい戦いが繰り広げられる。そこで、各地区の注目選手を挙げてみる。
まずは地元から。大将格の高橋貢は、前走が浜松のSG全日本選抜。準決では素晴らしい走りを見せてシッカリ優出を果たした。その優勝戦ではスタートで好位置を奪えず苦しいレースになってしまった。しかし、ここ半年くらいのスランプからは完全に脱している模様。今回も、地元勢を引っ張っていく力強いリーダーになりそう。
2番手の浅香潤も前走は浜松のSG。準決まで行けなかったが、残り2日間は連対した。試走タイムも30を切る数字をマークしていたので、ようやく本来のスピードが出てきた。外来勢に対する強力な存在になりえる。もう一人のS級は早川清太郎。前走はやはり浜松のSGで準決まで進めなかった。しかし、最終日は1着を取っていたので明るい材料と言える。
A級の中でも注目選手は多い。岩沼靖郎や三浦康平がようやく良くなってきた感がある。レース前半は不安だが、道中の伸びが良い森村亮や一発力がある金山周平、近況力を付けてる渋沢憲司らも見せ場を作りそう。
外来勢で注目なのは船橋地区。全国ランク1位の永井大介は、浜松のSGで優出ならなかった。これは永井が浜松との相性が悪いのも影響したと思われる。伊勢崎では過去にしっかりとした実績を残しているので心配はない。内山高秀も浜松のSGでは不本意な結果に終わったが、近況は整備力も身についてきているし早めの立て直しもありそう。また、片平巧は浜松のSGの準決で優出もありそうな動きを見せていたので、今回も楽しみだ。
川口からはランク筆頭が若井友和。浜松SGでは準決に乗れなかったが、残り2日間はしっかり結果を出している。試走タイムも30近辺が出ているのでエンジン的には戦える状態にある。同期の森且行はSGの後半2日間は良くなかったが、試走タイム自体はしっかり出ているので心配ない。後半追い込み型の中野憲人もエンジンは徐々に良くなりつつある。
浜松からは木村武之が登場。地元のSG優勝戦では、逃げ態勢を作ったがペースが上がらず浦田信輔に差し込まれてしまった。それでも準優勝という結果を残したのは流石。近況は大幅に崩れることも少ないので初日から飛ばして行きそうだ。2番手の伊藤信夫は地元のSGで反則してしまったが、エンジンの方は悪くなさそう。地元ではだいたい車が良いことが多い。あとは遠征先の走路に合うかどうかだ。ハンデ的にチャンスになりそうなのは松山茂靖。試走タイムが出なくても狙える強味がある。
飯塚からは篠原睦。浜松SGでは3日目にして一般戦回りになってしまった。しかし、ここからの3日間は全て1着。試走タイムも出ているし、スタートも抜群に切れていた。また、東小野正道も浜松SGで納得いく結果が出せなかった。しかし、このエンジンになってからは以前より良くなっているし、伊勢崎は過去にプレミアムカップを制した相性のいい走路。巻き返しに期待したい。他で注目は重富大輔。課題だったスタートがだいぶ改善されている。
最後に山陽からは岡部聡。浜松SGでは成績イマイチだったが、試走で29をマークする日もあったのでエンジン自体はマズマズか。岩崎亮一も浜松SGではピリッとしなかったが、伊勢崎との相性は悪くなく、2年前には優勝もしている。人見剛志はここ何節もエンジンは良い状態で安定している。スタートさえしっかりこなせれば上位争いに食い込んでくる。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-16(29期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 S-33(23期)〕
永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
若井 友和〔川口 S-11(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-9(26期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-21(26期)〕
岡部 聡〔山陽 S-23(19期)〕