大トリはトップホースが集結した『JBCクラシック』。
『揉まれたくない』と言っていたホッコータルマエが1枠に入ってどんな競馬をするのかと思ったら...まさかの逃げ。
初めての逃げ戦法にも全く戸惑うことなく、終わってみれば圧巻のレコードVでした☆
幸英明騎手
「勝てて嬉しいの一言ですね。
前走は負けられないと思ってたのに落としてしまったので、今日こそは負けられないという気持ちでした。
今回もすごくいい状態でした。
1枠だったので、もしかしたら逃げるのもあるかなと思ってましたが、理想は好位からでした。
逃げる競馬をしたことがなかったので、どうでるか不安もありましたが、力は一番なので信じてました。
向正面では馬がリラックスしていて、ゴーサインを出してからはスッとハミを取ってくれました。
最後までシッカリ走ってくれましたね。
僕自身、まだこの馬のことを完全には掴み切れてない部分もあるんです。
一戦一戦本当に力を付けてくれていて、これからは負けられない立場になるのでプレッシャーもあります。
この馬は先行出来るし折り合いも付く。
ドバイ向きなので、そこを目指して頑張って行きたいです」
西浦勝一調教師
「前回負けていたので、なんとかここはと思ってました。
勝ってくれて、ホッとしています。
中間は出来る限りやれることはやって、いい状態でした。
金沢は初めてですが、行く競馬場行く競馬場こなしてくれて、対応してくれるんです。
本当に賢いですね。
今日は先手を取る形のレースだったので、意外でした。
でも幸くんの判断だったんでね、間違いないと思って安心して見てました。
昨年の暮れ辺りからGI に挑戦していきたいという気持ちはありました。
どこまで成長してくれるかと思ってましたが、まさかこんなに早く成長してくれるとは...。
使いながら、調教を積みながら、トモの筋肉が見ててわかるくらいどんどん付いて来て。
来年はドバイへ挑戦したいと思っていて、その前には『ジャパンカップダート』の予定なので、そこに向けて力を付けて欲しいです」
2着は好位から食らい付いたワンダーアキュート。
武豊騎手
「向うも考えてますね...。枠が逆だったら違うレースが出来たかもしれません。
間に一頭いたのが痛かったですね。それでも最後は2着に踏ん張ってくれました。
もしかしたら、1800mの方がいいのかもしれません。でもよく頑張ってますよ」
3着は、ワンダーアキュートをハナ差まで追い詰めたソリタリーキング。
福永祐一騎手
「力付けて来てます。血統的にも晩成型というか、古馬になってからも成長してくれますね。
スタートも安定しているし、今日はかなり出ました。
ハナ行った方がとも思いましたが、地方の馬ですごく速い馬がいたので押さえました。
最後まで頑張ってくれましたね」
そして!4着には金沢のジャングルスマイルが頑張りました!!!
平瀬城久騎手
「良く走ってくれました!
状態はすごく良かったし、思った以上にスローになって、すぐ折り合いも付きました。
道中はもしかしたらと思うような手応えでしたね。
ペースが上がったところで仕掛けずに流して行ったんです。
内でロスなく立ち回って、しまいは切れるので溜めていた分、最後までしっかり走ってくれました。
ここまで走ってくれるとは...。びっくりというか、馬に感謝してます。
地元開催で、意地を見せられたかなと。嬉しいですね」
JBC3競走の中でも地方馬最先着の4着!
今年は地方馬が馬券に絡むことはなかったけれど、3レースともに掲示板に載る頑張りを見せてくれましたね☆
それから、レース後すぐに四位騎手が下馬して、その動向が心配されたハタノヴァンクールですが、左前浅屈腱断裂と診断されました。
ケガをしてしまったことはとても残念ですが、今後は種牡馬になる予定ということですから、ぜひとも逞しい子供たちを競馬場へ連れて来て欲しいです。
頑張ってくれた馬たち、関係者のみなさん、そして盛り上げてくれたファンの方々...
本当に、素敵な一日をありがとうございました!
来年は盛岡だっ!!!
続いては、1400mで行われた『JBCスプリント』。
勝ったのは、3番手外追走から、4コーナーで前を捉えて直線抜け出したエスポワールシチーでした!!
ウィニングランでは後藤コールが起こり、後藤騎手がその声に合わせて手を上げると、さらに大きな声援が飛びました。
後藤浩輝騎手
「ホッとしました。
理想の形だとは思ったんですけど、それがあの馬に合っているかどうかは未知だったので、不安もありつつ信じて乗りました。
調教では、前回よりも状態が上がっていると聞いていたし、返し馬をしたら落ち着いていい雰囲気でした。
この馬場だったので、最低でも3番手には行きたいと思ってました。
枠やメンバーを考えて、ベストの選択をしようと。
前2頭が手応えがなくなって、あとは後ろがどのくらい来るかなと思いながら、直線でも後ろが離れず来ているのはわかってました。
ゴールに入った時はホッとしましたね。
今回は半分半分、哲三さんの意見を聞きつつ僕の意見も言いつつだったので、2人分のガッツポーズをしたというか。
ウィニングランをして、みなさんからたくさんの声援をもらって...。
全国のみなさんが競馬好きでいてくれてるっていうことを実感出来ました。
前走は神様に勝たせてもらったっていう気持ちが強かったので、今度は自分でなんとかしないとと思っていました。
本当に強い馬ですね。精神的にもそうだし、年齢を感じさせない。
気持ちのコンタクトがお互いに取れるんですよ。
僕の気持ちも聞いてくれるし、自分の意見も伝えて来る。本当にすごい馬です」
安達昭夫調教師
「勝ててホットしました。
オーナーと協議の上で、1400mでも十分対応出来るだろうということで、このレースを選択しました。
南部杯の後にダメージがほとんどなかったし、いい状態で挑むことが出来ました。
レースはジョッキーに任せてました。直線はなんとか踏ん張って欲しいという気持ちで。
いいレースが出来ましたね。本当に強い馬です。
この先はオーナーと相談して決めます。現在は、年内は白紙の状態です」
2着は初ダートながら大健闘のドリームバレンチノ。
ミルコ・デムーロ騎手
「勝った馬は強かったですね。今日は1400mでしたが、距離は問題なかったです」
3着は積極的に2番手からレースをしたセイクリムズン。
岩田康誠騎手
「勝負に行って2番手行きました。ここまで来たら展開の助けが必要だし、止まってないんだけど、相手も相手だし...。
結果的にはスピード負けしたし、右回りより左の方がいいですね。
でも、これだけやれるのは立派です。まだまだ頑張ってくれますね」
5着は逃げて踏ん張った大井のセイントメモリー。
本橋孝太騎手
「ゲートも速かったし、ばっちり理想のレースが出来ました。
ただ、直線は今までみたいに伸びなかったです。前走の浦和のイメージだと、もう一回ガツンとハミ取るんですけど...。今日はそれがなかった。
長距離輸送もあったからなのか、もうちょっと完璧な状態でやりたかったです。
力的には足りそうなんで、余計悔しいです」
7着は2番人気だったタイセイレジェンド。
内田博幸騎手
「1枠が苦しかったです。しかもゲートで待たされて、足踏みしていたし...。
行くつもりだったんですけど、いつものスピードがなかった。この馬は意外と外枠の方がいいんですよね。
+15キロで体が気持ち重かった気もします。
今までずっと頑張ってくれた馬ですから、またこれからですよ」
1400mということで、若干長い馬や若干短い馬がいた今回のスプリント。
終わってみれば、エスポワールシチーのスピードが圧倒的でしたね。
もう一つ印象的だったのが、5着セイントメモリーの本橋騎手の表情。
初のJpnⅠ挑戦で掲示板に載るのは立派な成績ですが、相当悔しそうでした。
その表情からも、セイントメモリーがもっと戦えることを感じさせてくれました。
今回のレースを経て、どう成長してくれるか楽しみです!
まずは第8レースの『JBCレディスクラシック』のお話から。
勝ったのは1番人気メーデイア。
好スタートから2番手に付けると、4コーナーで逃げるトシキャンディを捉えて直線独走!
改めて、その強さを見せつけてくれました☆
浜中俊騎手
「負けられないと思っていたので、人気で勝ててホッとしています。
後ろを一回確認したんですけど、力が残ってましたね。無事にゴールまで頑張ってくれました。
地方の交流GI を初めて勝たせてもらって、ウィニングランをしたんですけど。
JBCということでいっぱいお客さんが来てて、そのレースを勝てて嬉しいです。
メーデイアについては、初めて一緒に大井で勝った時が、すごくインパクトの大きいレースでした。
これから、一緒に歩んでいけたらと思いましたね。
そこからさらに力付けてくれて、GI 馬になってくれて...。
ここまでの1戦1戦、重みを感じます。
もうこの馬には感謝しかないですね。
来年の春には第二の人生が決まっているのでGI 馬になったことは、これからの彼女にとってもいい方向にいってくれると思います。
無事に現役を終えて欲しいです」
笹田和秀調教師
「GI に格付けされて第1回目を勝つことが出来て、とても光栄です。
前走後も至って順調だったし、さらに負荷を掛けました。
普段と一緒で、自然体で臨むことが出来ましたね。
僕はプレッシャーはなかったですけど、ジョッキーは緊張していたみたいです。
確かに、オッズを見たら負けられない、ファンに迷惑はかけられないなと思いました。
今日は少しゲートの出が良くなかったですけど、ジョッキーが上手くカバーして2番手に付けてくれました。
後ろを振り返るくらい余裕もありましたね。
前は骨が弱かったんですけど、しっかり固まって、そこにいい筋肉が付いて理想の体になりました。
来年の春に引退が決まっているので、この後どういうレースに使えるかオーナーと相談します。
馬の様子を見ながらですが、ジャパンカップダートやフェブラリーステークスなどを視野に入れてます」
2着は道中メーデイアの後ろを追走し、最後まで伸びていたアクティビューティ。
吉田隼人騎手
「メーデイアを見ながら進めましたが、3コーナーでスッと動かれた時に忙しかったですね。
伸びているんだけど、前が止まらないですね...。
本当はこういう馬場は合っていないと思うんですけど、その中でこういうレースが出来たことは収穫でした。
落ち着きも出て来たし、これからの馬です」
3着キモンレッド
戸崎圭太騎手
「なるべく砂を被らないようにと思っていて、この馬場でも我慢して頑張ってくれました。
1500mでしたが、距離もやれそうです」
4着トシキャンディ
酒井学騎手
「力が違い過ぎて...勝った馬は持ったまま並んで来ましたから。
それでも、抜かれてからもバッタリ止まらなかったし、力は見せてくれたと思います」
5着は名古屋のピッチシフターが頑張りました!!!
大畑雅章騎手
「4着あるかと思いました!頑張ってくれましたね。
先生からは出たなりでと言われていて、この馬なりのレースが出来たと思います。
前に行っても、砂を被っても大丈夫だし、東海一といってもいいですね。
成長を感じるし、この先がもっと楽しみになりました」
2番人気10着だったサマリーズは、いつもの行きっぷりが見られませんでした。
内田博幸騎手
「もっと良くなる馬です。使いつつ良くなると思いますよ。
こんな惨敗する馬じゃないし、本来はもっとスピードがあるので」
牝馬の戦いは、圧倒的な力の差を見せつけてメーデイアが君臨しました☆
来年の春引退というのは寂しいですが、それまでどのレースに登場するのか注目です。
そして、今回は負けてしまった馬たちも、
JBC の舞台を経験して、さらなる成長を楽しみにしています!
特に!3歳ながら5着に健闘したピッチシフターには
これから地方競馬を引っ張って行くような女帝になって欲しいですね。
ダートの祭典JBCが終わりました!
各レース熱戦が繰り広げられましたが、まず速報で勝ち馬情報をお届けします☆
JBCクラシック:ホッコータルマエ
西浦勝一調教師
「前回負けてしまったので、勝ててホッとしています。
先手を取ったのは意外でしたが、幸くんの判断なので、間違いないなと思ってました。
来年はドバイへ挑戦したいと考えていて、その前には『ジャパンカップダート』に行く予定です。
まだ4歳。もっと力をつけてくれると思います」
幸英明騎手
「勝てて嬉しいの一言です。
もしかしたら逃げることもあるかな、と思ってたけど、理想としていたのは好位です。
逃げたことがないのでちょっと不安な気持ちもありましたが、最後までしっかりと走ってくれましたね」
JBCスプリント:エスポワールシチー
安達昭夫調教師
「ジョッキーに任せていましたが、ホントに強いレースをしてくれました。
スプリントに参戦したのはオーナーと協議の上で、多分対応してくれるんじゃないかなと思っていました。無事に勝ててホットしています。
この後はオーナーと相談して決めます。今のところは白紙ですね」
後藤浩輝騎手
「強い馬ですね。精神的にも強いし、年齢を感じさせないです。
後藤コールもしていただいて...。全国のみなさんが競馬好きでいてくれるっていうことを改めて実感出来ました」
JBCレディスクラシック:メーデイア
笹田和秀調教師
「GI格付けされて1回目で勝つことが出来て、光栄です。
少しゲートの出が悪かったけど、ジョッキーが上手く乗ってくれましたね。
来年の春に引退ということが決まっていて、この後はオーナーと相談します。
ジャパンカップダートかフェブラリーステークス辺りを選択肢に考えていますが、馬の様子を見て、オーナーと相談して決めます」
浜中俊騎手
「負けられないと思っていたので、人気で勝ててホッとしています。
ここまで力付けてくれて、GI馬になってくれて嬉しいですね。
来年の春には第二の馬生が待っているので、無事に現役を終えて欲しいです」
小雨予報でしたが、時折晴れ間も見えるほど。
お天気にも恵まれて、最高の1日でした♪
さらに!金沢の売り上げレコードも更新したということです!
初のJBC開催大成功でしたね☆
ここに掲載したみなさんのお話は、要約しています。
明日改めてじっくりとお届けしますので、しばしお待ちを。
オーストラリアで騎手として頑張ってる太田陽子騎手が、短期免許を取得して岩手で騎乗することになりました!
地方競馬では、海外の日本人女性騎手に短期免許を交付するのは初。
9月17日から11月25日までの2か月間、岩手競馬を盛り上げてくれます♪
どんな方なのか、早速お話を伺いました!
~プロフィール~
太田陽子(おおた ようこ)
1978年6月17日生まれ
国籍:日本(東京)
1259戦87勝(2013年7月末)
赤見:オーストラリアで騎手免許を取得したそうですが、どんな経緯だったんですか?
太田「名古屋に住んでいた頃、父に中京競馬場に連れて行ってもらったことがそもそもの始まりです。近くで馬を見て、もっと馬のことを知りたいって思いました。
その後高校の馬術部に入って、さらに馬のことを好きになって。
騎手になりたいって思ったんですけど、日本の騎手学校は体重制限がかなり厳しいじゃないですか。
その頃、体重がけっこう重かったので、受験するのは難しいかなと思ってて。
それに、わたし勉強不足で中央と地方の違いとかもよくわからなかったので、雑誌を見てオーストラリアで騎手になれるって知って、絶対に行きたい!って思ったんです」
赤見:英語は得意だったんですか?
太田「全然(笑)。だから、両親はもちろん学校の先生も『大丈夫なのか?』ってすごく心配してました。でもあの頃は若かったというか、怖いとは思わなかったですね。
チャンスがあるなら行きたいっていう気持ちが強かったです」
赤見:実際にオーストラリアに行ってみてどうでした?
太田「騎手になるための学校に入ったんですけど、基本的なことを学ぶ期間が1年、それ以上のことを学びたい人がそこから半年、さらに騎手になりたい人はそこからまた半年と、2年間のカリキュラムでした。
学校で学ぶことはもちろんですが、先輩たちを見ていたら勉強しながら厩舎で働いている人がいたので、わたしも厩舎に飛び込みで行って、運よく働かせてもらえることになって。
学校の勉強と厩舎の仕事を並行してやってました」
赤見:大変なことも多かったんじゃないですか?
太田「そうですね。見習い騎手の時はけっこう乗せていただいたんですけど、減量がなくなってからは乗り鞍を確保するのが厳しいですね。
でもこの仕事が好きなんで、特に苦にならないというか。最後はやっぱり、好きだからっていうのが大きいです」
赤見:今回岩手で騎乗することになった経緯というのは?
太田「岩手で騎乗してみませんか?というお話をいただいて。今まで日本で乗れるなんて夢にも思ってなかったので、最初はビックリしたんですけど、こんなチャンスがあるならぜひ乗りたいって思いました。
今は緊張してます。なんだか、新人の頃に戻ったようで。この年になってこんな気持ちになるなんて、思ってなかったです(笑)。
乗り方もコースも全然違うと思うので、岩手の方々にアドバイスをいただきながら、少しでも上手くなりたいです!」
赤見:では、日本の競馬ファンにメッセージお願いします。
太田「オーストラリアに行って、改めて日本の有難さを実感しています。まさか日本で競馬に乗れると思っていなかったので、今はとても嬉しいです。
戸惑うことや失敗することもあると思いますが、せっかくチャンスをいただいたので、精いっぱい頑張ります!」
17日からの免許なので、日本デビューは21日の盛岡開催でしょうか。
どんなレースを見せてくれるのか、本当に楽しみですね☆